「アンチヒーロー」最終回あらすじネタバレと考察ポイント!白木(大島優子)の過去と明墨がやり残したことは続編で明かされる?

紗耶(近藤華)に「志水を必ず無罪にする」と約束し、今は亡き百瀬礼子(吹石一恵)の遺志を継いだアンチヒーロー・明墨正樹(長谷川博己)。

伊達原に唯一の証拠だった動画を握りつぶされ、万事休すな状況で、白木(大島優子)の裏切りで明墨が逮捕されてしまいます。

明墨は志水を無罪にできるのか、そして成長が著しい赤嶺柊斗柊斗(北村匠海)の驚愕の決断とは?

本記事では、人気ドラマ『アンチヒーロー』最終回のあらすじネタバレと感想・考察ポイントを解説します。



『アンチヒーロー』最終回のあらすじネタバレ


『アンチヒーロー』最終回のあらすじを解説します。

白木の裏切りは嘘



第9話で、パラリーガル・白木凛(大島優子)の裏切りにより、明墨(長谷川博己)弁護士が逮捕された。

白木が伊達原検事正(野村萬斎)に、緋山(岩田剛典)が羽木精工の社長を殺した証拠である「返り血を浴びたジャンパー」を渡したのだ。


逮捕された明墨だが、実は全て計算の上だった。

白木に裏切ったフリをさせて、伊達原の元に送り込んだのだ。

白木が裏切るわけがないと思ってたけれど、明墨の作戦が捨て身過ぎる

最後の一手なんだろうね~

明墨を(緋山事件の)証拠隠滅罪に問う裁判がスタート


明墨を(緋山事件の)証拠隠滅罪に問う裁判が始まった。

担当検事の伊達原(野村萬斎)は「志水さんが冤罪だという確証はこの世にない」と明墨を追い詰めるが、明墨は「必ず志水さんの冤罪を晴らす」の一点張り。

それどころか、明墨は、糸井一家殺人事件に関する『新証拠』が見つかったと言い、もうすぐ志水(緒方直人)の再審請求をすると宣言。

焦った伊達原は白木に「君なら(明墨の言う新証拠を)何か知っているんじゃないか?」と聞くと、白木は「ボツリヌストキシン。明墨は12年前にあなたが毒の種類を書き換えたと思っているんです」と答える。

<CHECK!>

12年前、伊達原検事正は志水を犯人に仕立て上げるために、科捜研の平塚に命令して、糸井一家殺人事件で殺人の道具として使われた「毒」をボツリヌストキシンからタリウムに改ざんさせた。

ボツリヌストキシンは一般人には手に入らないが、タリウムなら志水が勤める会社の倉庫にあったから、志水を犯人に仕立て上げるのに都合が良かったのだ。


第二回公判で、明墨は12年前の毒物の鑑定書の「本物」があると言って、ボツリヌストキシンが致死量発見されたという内容の書類を提出。

「12年前の糸井一家殺人事件の鑑定を担当した平塚が、良心から残した本物の鑑定書」と思いきや、実は真っ赤な偽物(笑)

12年前に伊達原の命令で毒の種類を改ざんした平塚は心から悔いていたけれど、本物の鑑定書なんか残していなかったのよね

偽物の鑑定書を偽造し、裁判所に本物と信じ込ませて志水さんの再審請求をするなんて、さすがは明墨先生ね

伊達原は「それは偽物だ」と言い返し、ボツリヌストキンではなくタリウムが致死量発見されたという内容の書類を出してきた。


これこそが明墨の作戦で、伊達原が科捜研の資料室で必死に「毒物の資料」を探す姿を隠しカメラで撮影していた。

伊達原は明墨が事前に仕込んだ「偽の資料」を本物だと思い、燃やして証拠隠滅し、新しく資料を作り直したのだった。


まさに、ぐうの音も出ない伊達原だが、一体誰が科捜研の資料室に入って元本を持ち出したのか?

警察官か、検察官でなければできないはず……!

緑川検事の裏切り



伊達原は後ろを振り返り、若手検事・菊池大輝(山下幸輝)をにらむが、菊池は「ぼくじゃありません!」と全力で否定。

その奥に座っていた緑川検事(木村佳乃)が口角を上げてにっこり笑った。


緑川は伊達原と対峙し、決意を持った表情で(伊達原が明墨に言ったセリフを)まくしたてる。

「不正の可能性がある人間に対し、真実を追い求めるのは検察として当然の使命ですよね?身内ならなおさら、だって検察の恥ですから。ちなみにこの件は検事総長も了承済です」

緑川の目には涙が溜まっていた。

緑川検事の正体


明墨検事、緑川検事、亡くなった百瀬検事(吹石一恵)の3人は、検察の同期だった。

百瀬が早い段階から志水の無罪を確信していたが、志水を自白させた張本人の明墨は冷ややかな態度で相手にしなかった。

そして、緑川も百瀬を信じてあげられなかった。

明墨と緑川が志水の無罪を確認したのは、百瀬が死ぬ直前に残したファイルを見た時。(間もなく百瀬は亡くなった)

明墨は弁護士となり検察の外から、緑川は伊達原に近づいて検察内部から、志水が無罪である証拠を手に入れ、伊達原の不正を暴く機会を狙っていたのだった。

羽根木精工社長殺人事件がきっけになった


明墨と緑川は伊達原の不正の証拠となる動画を探していたが、全く進展しなかった。

そんなある日、その動画を撮った緋山が殺人罪で起訴された。

ここから、一気に物事が動き出した。


明墨は見事に緋山を無罪にし、緋山は動画が今どこにあるのか、雇い主の江越の居場所を調べた。

しかし、もうあと一歩のところで、その動画は伊達原の手に渡り、握りつぶされた!



もう打つ手はないと思われたが、赤嶺(北村匠海)と紫の宮(堀田真由)が伊達原が毒の改ざんをしたことに気が付いた。

しかし証拠がない。


だから明墨は白川に裏切ったフリをさせて、逮捕されることで、伊達原を法廷に引きずり出したのだ。

世間が注目する法廷で伊達原を追い詰めることができれば、もみ消しようがない証拠になるから。

白木を使って伊達原に「科捜研に12年前に鑑定した平塚が残した本物の鑑定書がある」という情報を流し、伊達原が科捜研で平塚の資料を探しているところをカメラに収めた。

これこそが、12年前に伊達原が書類を改ざんした動かぬ証拠。


殺人の重要な証拠となった鑑定書が改ざんされていたという事実を持って、明墨は志水の再審請求を行った。

明墨は伊達原に言い放つ。

「あなたは自らの不正で志水さんを殺人犯にした。この罪は、私が殺人犯を無罪にしたのとどっちが重いんでしょうね?」

「たとえ10人の真犯人を逃したとしても、1人の無実の人を処罰しては絶対にならない」は、刑事事件の大原則。

瀬古判事が世論を動かす


瀬古判事(神野三鈴)がマスコミを集め、「伊達原検事の12年前の証拠改ざんについて再調査を願います」と告げる。

マスコミたちは「もし疑惑が真実ならあなたが下した判決は誤りだったことになりますよ」「収賄に続いて過去の誤審を認めるということですか?」と騒ぐが、瀬古は「どうとっていただいてもかまいません!」と言い放つ。

「一人の尊い命がかかっています。どうか慎重に再調査を行ってください」と深々と頭を下げた。

緑川は世故にお礼を言った。

これで世論が大きく動く。司法も見て見ぬふりはできない。


実は瀬古は、緑川が明墨の同期であることも、嫌々伊達原のところにいることも、自分に近づいたのが百瀬のためだということも、気が付いていた。

それでも伊達原にチクらなかった理由は、緑川を認めていたから。

弱い自分とは違う、緑川の本物の強さがうらやましかった。

伊達原の起訴が決まる


その後、伊達原の公判が決まった。

緑川が江越を脅迫し、伊達原に動画を渡したことを認めさせた。

これで、志水の再審に繋がる重要な証拠を遺棄した罪で伊達原を起訴できる!

倉田巧巧(藤木直人)が証言台に立ち、12年前に伊達原から証拠となる動画を隠滅するよう指示を受けたことを証言した。

動画を見るまで志水が犯人と信じて疑わなかった伊達原が、動画を見てわなないていた姿が印象的だったと。

倉田は自身の罪を認め、深く礼をした。

明墨が伊達原にトドメを刺す


伊達原も完全な悪ではなく、自身の娘の前では理想的な父親なのかもしれない。

しかし、伊達原の幸せは志水さんを死刑囚にした事実の上に成り立っている。

「守りたいものを守るには、他人を蹴落としてでも勝ち上がるしかない」というのが、伊達原の言い分。

しかし、この言葉を娘には言えない。


明墨は「黒の先にある白を考え続けることが、こんな世の中を作ってしまった我々の役割なのかもしれない」と言うが、「さんざん法を犯してきた君がよく言うよ」と伊達原。

明墨はそんな伊達原に最後の忠告をする。

大切な人を守るためなら、誰しも人を殺す。

確かに今の私は殺すでしょう。

それだけじゃない、地獄へと引きずりおろし、2度と這い上がれないよう見張り続けます。(目を大きく見開き、二本の指で目を指す)

あなたが自分の罪を悔い、償いたいと思うその日まで共に地獄に落ちましょう。

その後の裁判で、伊達原は罪を認める発言をした

証拠動画の隠蔽、薬毒物鑑定書の改ざん、伊達原がこれらの罪を認めたことで、志水の再審請求に向けて大きく自体が動いた。

志水の釈放



遂に、志水の再審請求が通り釈放された。

志水は娘の紗耶(近藤 華)を強く抱き締める。


テレビで「伊達原元検事正、不正を認める」と報道されている

それを見た白木が「これで先生がいつ帰ってきても迎えられますね」とにっこり。青山と2人で事務所を片付ける。


紫ノ宮(堀田真由)は父・倉田巧(藤木直人)の弁護を引き受ける。

倉田:「飛鳥、俺の弁護をおりろ」

紫ノ宮:「私じゃ頼りないってこと?」

倉田:「違うよ。娘に守られる父親なんてかっこ悪いだろ」

紫ノ宮:「わかった、でもまた来るから。お父さん」

緑川が百瀬礼子に報告


緑川が百瀬礼子の墓に花を手向ける。

「私たち、頑張ったよね」

まるで百瀬が答えたかのように、風が吹いた

緑川は笑顔で空を見上げる


戦慄のラストシーン


赤嶺が留置所の明墨に、志水が無事に釈放されたことを伝える。

再審はこれからだが、必ず無罪を勝ち取ると宣言する。

明墨:「ありがとう、ここまでこれたのは君たちのお陰だ」

赤峰:「何故、僕を事務所に入れてくれたのですか?」

はじめて明墨が赤嶺を見たとき、赤嶺は瀬古判事に退廷を命じられていた。

しかし、赤嶺は「あなた方がそこにいるのは罪のない人間に罪を着せるためですか?法律に携わる人間が人々の信頼を背負っていることを忘れてはだめです!法廷に立つ者の、それが誇りなんじゃないんですか!」と自身の信念を叫んだ。

赤嶺の言葉は「私たちが、司法の信頼を誇りを取り戻せますように」という百瀬の言葉に重なった。

明墨は、赤嶺の信念が、志水の冤罪を晴らすための力になると思ったから事務所に入れたのだ。

人は真実と向き合う者と、そこから目を背ける者の2通りにわかれるが、赤嶺は前者で、明墨の見込んだ通りの人物だった。

明墨は、大切な人を守るためなら相手を殺すと答えた赤嶺なら、必ずやり遂げると信じていた。


赤嶺は、自身の考えを語る。

あの裁判からずっと考えていました。

法律とはいったい何なのか。

罪を償い、やり直すためにあるのが法律だと、前までは思っていました。

でも今は知っています。

罪を償ったからと言って、許してくれるほど世の中甘くない。

公平でもない、そんな不条理と戦うために、アンチヒーローが必要なのかもしれません。

だから今度は僕が、あなたを無罪にして差し上げます。

前のめりになって口角を上げる明墨。

アンチヒーロー継承の瞬間だ。

それではもう一度、お聞きします

ここからは、よーく考えてお聞きください

あなたは本当に人を殺したんですか?

『アンチヒーロー』最終回で判明した事実

『アンチヒーロー』最終回で判明した事実を解説します。

伊達の過去が判明


最終回では、伊達原が自身の過去を話しました。

秋田の片田舎の出身で、とにかく田舎を出たくて猛勉強して東京に出た。

しかし、司法の世界に入ると、田舎者・三流大学出ということで軽んじられた。

だから、誰よりも手柄を立てることで出世した。

明墨は伊達原に「ご都合主義の歪んた正義感ほど、この世を腐らせるものはない」と言い放ちました。

赤峰への質問は伊達原の質問だった


明墨が赤嶺にした以下の質問は、伊達原が明墨にした質問でした。

「例えば、大切な家族の前で男がナイフを振りかぶっている。

今にも殺されてしまいそうだ、君の手にはナイフがある。

さあ、君はどうする?」

検事時代の明墨は答えられませんでしたが、今の明墨は「殺します」と回答。

青山の妻が登場


なんと最終回で、パラリーガル・青山の妻(山田未来)が登場!かわいい2人の子供もいます。

『アンチヒーロー』最終回の考察ポイント

『アンチヒーロー』最終回の考察ポイントを解説します。

緋山はどうなるのか?


緋山は、明墨と同様に証拠隠滅の教唆犯として逮捕されます。(あまりにも事実とズレ過ぎな気が……。)

明墨が緋山を無罪にした理由は、12年前の糸井一家殺人事件の日に緋山が撮影した動画に(たまたま)志水が映っており、その動画を何としても手に入れたかったことが理由です。

(しかし、伊達原の方が先に江越に接触し、動画は処分されてしまいました)


明墨と緋山の最後の会話は以下です。

緋山:「俺、感謝しています。犯罪者の俺なんかを志水さんのために協力させてくれて」

明墨:「私はただあなたを利用したまでです。それに、人を助けたからと言って、あなたの罪が軽くなることはありません」

緋山:「犯罪者は希望を持つべきではないんですかね?」

明墨:「被害者遺族のことを考えれば当然でしょうね。あなたが傷つけた人に対してどう思うか、どう行動するか、目をそむけず向き合い続けることが、あなたに残された使命です。必ず生きてください

緋山は被害者遺族に手紙を書いていたので、明墨の言葉をしっかり受け止めたのだと思います。

白木の過去とは?


白木と明墨の過去は、明かされていません。

明墨は白木を伊達原の元に送り込みましたが、その際に「君にしか頼めない。君なら伊達原の元に行っても上手く振舞えるだろう」と言っていました。

白木、かなり骨太な過去がありそうです。

志水が無罪になっていない


再審請求が通った志水ですが、まだ無罪になったわけではありません。

赤嶺が無罪を勝ち取るとは言っていますが、明墨不在で上手くいくのでしょうか?

シーズン2や映画で、志水の無罪を確認したいですね。

また、長谷川博己さんは「明墨はまだ何もしていない」と、続編を期待させる発言をされています。