『美食探偵 明智五郎』マグダラのマリアを名乗る理由とは?明智のイブになるため?

『美食探偵 明智五郎』に登場するのは、元主婦の殺人鬼・マグダラのマリア(小池栄子)。

殺人の痕跡を残さないので、警察も明智五郎(中村倫也)も捕まえられません!

そもそも、なぜこの殺人鬼はマグダラのマリアと名乗っているのでしょうか?

当記事では『美食探偵 明智五郎』の

  • マグダラのマリアとは?
  • マグダラのマリアを原作ネタバレ
  • マグダラのマリアを名乗る理由
  • マリアのライバルは小林苺?
  • 小池栄子はマリアに簡単に共感できた?
  • 最新刊と最新話の情報
についてまとめています。

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『美食探偵 明智五郎』マグダラのマリア(小池栄子)とは?



マグダラのマリアとは、小池栄子さん演じる元主婦・竹澤が殺人鬼に転身した後の名前。

元々は貞淑な妻でしたが、夫を殺した後にマグダラのマリアとなって生まれ変わったのです。

明智との出会い



明智五郎(中村倫也)マリア(小池栄子)の運命の出会いは、明智の探偵事務所にマリアが夫・賢治の浮気相談にやってきた時。

明智が調査したところ、賢治が毎日若い女の家で濃厚なランチタイムを過ごしていることが判明。


明智は地味な印象のマリアに「これからは本当のあなたをもっと自由に解き放つべきだ」と言ってしまうが、この言葉がマリアの殺人衝動の引き金になってしまう。


マリアの最初の殺人


マリアは、通り魔を装って夫の賢治を殺害して車で逃亡。

明智はすぐにマリアに連絡して、葉山のオーベルジュに来るように言った。


レストランに現れたマリアは、美しいドレスに身を包んで別人のように美しかった。

マリアは明智に「真っ赤なレアのお肉を食べたい」と言って、2人は豪華なフランス料理を食べる。


マリアの夫・賢治は性的不能者だった。

だからマリアは、夫の不貞を理由に殺したわけではなかった。


マリアにとって、性的な営みよりも一生続く食事の方が夫婦生活で大事なものだった。

それなのに、夫は毎日若い女の作るランチを食べに行っていた。

マリアには、肉が嫌いだから魚料理しか作るなと命令していたのに……。


そしてマリアは、新婚の時に買って以来一度も使わなかったドイツ製の肉切り包丁で、夫の喉をかっ切って殺した。


マグダラのマリアに生まれ変わる


明智は、マリアが従順な人妻に見えて油断したことを後悔した。

よりによって依頼人を殺人者にするなど、探偵失格。

明智は「最後の夜を僕に下さい」とキスしようとするが、マリアが仕込んだ睡眠薬で眠ってしまう。


明智は小林苺(小芝風花)の車で急いでマリアを探しに行くが、明智の目の前でマリアは崖から飛び降りた。

後日、明智の元に海外からハガキが届く。

送り主は「マグダラのマリア」。

マグダラのマリアとは?

小池栄子さん演じる竹澤の新しい名前「マグダラのマリア」とは、一体どんな人物なのでしょうか?

実在した女性


マグダラのマリアとは、紀元後1世紀に実在した女性で、イエスの弟子の一人です。

マグダラとは、パレスチナ北部にある町の名前で、彼女の出身地。

聖母マリアとの違い


聖母マリアとマグダラのマリアの違いは、以下のように言われています。

聖母マリアはイエス・キリストの実母で、純潔を守って処女のままイエスを身ごもった。

マグダラのマリア元娼婦で、キリストにその罪を許されて悔い改めキリストに従うようになった。

つまり聖母マリアの対極的な存在がマグダラのマリアというわけですが、娼婦ではないという説もあります。


イエスの恋人(妻)?


マグダラのマリアをネットで検索すると、以下のように色んなワードが出てきます。

イエス・キリストの弟子で、七つの悪霊をイエスによって追い出された女。

・罪深い女で娼婦。

・実質的なイエスの妻。

どれが本当なのか確かめるすべはなく、マグダラのマリアは謎に包まれています。

なぜよくわからないかと言うと、彼女の特徴は歴史の過程で何度も書き換えられているからです。


そもそも、聖書にはマグダラのマリアが娼婦だったという記述はないのです。

マグダラのマリアの罪に関しても「7つの悪霊に取りつかれていた」としか書かれてないのです。


マグダラのマリアが、イエスと行動を共にした熱心な弟子の1人には間違いなく、イエスの十字架刑も見届けました。

なので、はっきりしているのはマグダラのマリアはイエスの弟子であるということだけなんです。


モナ・リザ



マリア(小池栄子)は、15年前(ドラマでは13年前)にルーブル美術館へ行き、「モナ・リザ」の絵を見て憧れました。

(もちろんこの時のマリアはまだ殺人鬼ではありませんが、「モナ・リザ」に深く魅了されたのです)


実は「モナ・リザ」には、作者のダ・ヴィンチが込めた以下の秘密があるという説があります。

「モナ・リザ」の正体が、娼婦であった「マグダラのマリア」。

「マグダラのマリア」はイエス・キリストの子を妊娠していた。
つまり、イエス・キリストと女弟子のスキャンダルが描かれているというわけです。

(モナ・リザの正体が本当はだれなのかについては、いまだに謎に包まれています)


最後の晩餐


同じくダ・ヴィンチの作品『最後の晩餐』で、イエス・キリスト(中央)の向かって左側にいるのも聖ヨハネではなくマグダラのマリアと言われています。


確かにこの人物は、女性に見えますね。

『最後の晩餐』とは、ダ・ヴィンチがイエス・キリストと12人の使徒が囲む過越祭の晩餐の場面を描いたもの。

この晩餐の翌日にイエスは逮捕されることから「最後の」晩餐と呼ばれます。


イエスが「裏切り者がいる」と言った時に他の11人の弟子は驚きを表現していますが、この人物だけが体を後ろに引いていてこの事実を知っていたようです。

イエスとこの人物の間には、不自然なV字型の空間があいています。


映画化され世界的なヒットとなった『ダ・ヴィンチ・コード』でも、イエスには妻・マグダラのマリアの存在があり、2人の間には子供もいたことが描かれています。


つまりダ・ヴィンチは、イエスのスキャンダルを自らの絵画に暗号として描いたとされているのです。


モナ・リザに向かって「あなたはだあれ?」


殺人鬼となったマリア(小池栄子)は、再びルーブル美術館を訪れて「モナ・リザ」の絵を見に来ます。

ふふ お久しぶりねマリア

約束通りまたあなたに会いに来たわ

15年ぶりね懐かしいわ

私はあなたになってまたこのパリに来たの

そうよ 生まれ変わったのよ 私

あなたに憧れて

私はあなたになりたいの

だって世界中の人があなたのことを知っているのに

あなたがどこの誰なのか知る者は一人もいない

ねえ マリア あなたはだあれ?

私はだあれ?

引用元:「美食探偵」2巻

世界中にその名前を知られているのに、誰も正体を知らないモナ・リザ。

マリアも、そんなモナ・リザ(実はマグダラのマリア)になりたいと切に願っているのでしょうね。


マグダラのマリアを名乗る理由


マリアが「マグダラのマリア」を名乗る理由は、マグダラのマリアが聖人であるイエス・キリストを陥落させたように、自分も明智を陥落させたいからではないでしょうか。

加えて、マグダラのマリアが謎めいた美女であることも理由の一つとなっているでしょう。

『美食探偵 明智五郎』マグダラのマリアの連続殺人事件とは?

夫を殺したマリア(小池栄子)は、それだけでは飽き足らずに連続殺人犯になります。

自分はもう殺したい相手(=夫)を殺してしまったため、迷える子羊を見つけて殺人を手伝います。

迷える子羊たちはマリアに感謝し、マリアファミリーを結成。


以下、マリアが彼らの殺人をどのように手伝ったかを原作ネタバレします。

茜(林檎)


茜は(志田未来)は、青森のリンゴ農園の娘。

茜は、ネットで知り合ったマリアに相談。


殺害してほしい人間は、彼氏の浮気相手。

殺害動機は、上京した彼氏が茜が作った林檎ジャムを浮気相手に食べさせていたから(2年間も)。


マリアは、美しい上品なメイドに化けて、ホテルに宿泊中の彼氏と浮気相手に熱々の林檎ジャムをサーブ。

実はそれは、茜の手作りのジャムでシアン化カリウムが仕込んでありました。


茜のジャムは食べない彼氏なのに、ホテルの高級林檎ジャムは口にして死亡。

彼氏まで死んだのは誤算でしたが、茜は「高級なジャムなら食べる彼氏など死んだ方がいい」と思うのでした。


茜とマリアはネット上で知り合っただけで、茜の家からはシアン化カリウムが発見されなかったので警察は逮捕できませんでした。


伊藤(シェフ)


伊藤(シェフ)は、フレンチレストランのオーナシェフ。

実はマリアとシェフは、15年前にフランスで知り合っていました。

伊藤は、旧知のマリアに相談。


殺害してほしい人間は、味もわからないくせに伊藤の店のことをボロクソに書く「ぐるめ侍」。

殺害動機は、「ぐるめ侍」のせいで伊藤が自分の全てを懸けた店が潰れるかもしれない危機に陥ったから。


マリアは、日本で年間五千人も死んでいる「食べ物を喉に詰まらせて死ぬ窒息死」で殺すことを提案(殺人教唆)。

伊藤は、「ぐるめ侍」の口にパン・ド・カンパーニュを押し込んで殺害。


警察はいつも通り「事故」で処理して、伊藤は捕まりませんでした。


みどり(れいぞう子)


みどり(れいぞう子)は、お料理好きの主婦。

最新式の白い大型冷蔵庫を自分の手料理でいっぱいにしたいのに、毎週義母から大量の煮物が送られてきています。

みどりは、マリアにネットで相談。


殺害したい人間は、夫。

殺害動機は、夫がいつまでも母親から送られてきた料理ばかり口にして、みどりの料理を食べてくれないから。


元主婦のマリアは、以前の自分をみどりに重ねて「気持ちはよくわかるから、冷蔵庫を空にして私の指示を待ちなさい」と言いました。

しかしみどりは衝動的に夫を刺殺。


マリアはシェフをみどりの家に行かせて、2人にお風呂で死体を解体させました。

現在冷蔵庫は空っぽだから、死体を細かく切って紙に包んで「meat」と書いてしまうにはうってつけ。


明智が気付いて家に踏み込みますが、シェフは逃亡後指紋も焼いた。

みどりは明智の目の前で圧縮式のゴミ箱に飛び込んでしまい、死んだとしか思えない状況に。

今回も犯人は捕まらない。


ココ


ココは、地下アイドルグループ「爆温エンジェルズ」のメンバー。

やはりネットでマリアに殺人依頼。


殺したい人間は、ストーカー化したファン。

殺害動機は、メンバーを階段から突き落とすなど自分たちに危害を加えたから。


マリアは、ココにドクツルタケ(別名:殺しの天使)を渡しました。

ココは、それを手製のナポリタンに入れてストーカーに食べさせました。


マリアは、その後中毒症状で病院に運ばれたストーカーを病院から誘拐。

ストーカーは、7日後に毒が回って死亡。


今回もマリアは、死体を綺麗に処分したので誰も捕まりませんでした。

ココは、今まで通りアイドル活動を続行。

『美食探偵 明智五郎』マリアにとって殺人は正義?

マリア(小池栄子)の殺人の特徴をまとめます。
・わざわざ面倒で不確実な方法で殺す。

・普通なら殺人に及ばない“ささいな理由”で殺す。

決して証拠を残さず、警察に捕まらない。
マリアがまるで自己アピールするかのごとく殺人を犯すのは、もう一度明智に会いたいから。


しかしマリアは、今明智と幸せになりたいとは思っていません。

もっともっと殺人を犯して明智がこの世界に絶望した時、マリアは初めて明智のマリアになれると考えているから。

しかし聖母ではなく罪に汚れたマリアです。


アダムとイブになるために


原作漫画5巻では、明智がマリアにプロポーズ。

もう、これ以上罪を重ねないでくれと頼みます。


しかしマリアは、自分が犯す殺人を「罪」と思っていませんでした。

悪いのは、罪を犯す人間と、そいつらを野放しにするこの国だと思っているのです。


マリアは「この腐った世の中の罪人たちをみんな殺したらもう一度プロポーズして」と明智に行って去ります。

マリアの夢は明智のイブになることで、そのためには明智も禁断の果実を食べないと始まらないから。

『美食探偵 明智五郎』マリアのライバルは小林苺?



原作漫画5巻では、マリアの魔の手が明智の助手の小林苺(小芝風花)に及びます。

マリアから見て苺は、いつも明智といっしょにいる目障りな女。


そして自分とは真逆なキャラクター(苺は天真爛漫でバカ正直な性格)。

今後もマリアは、苺の命を狙うと思われます。


5巻の明智は自分がマリアに惹かれていることを認めていますが、果たして明智とマリアは結ばれるのでしょうか?


ワイン選びも完璧な超グルメ・明智ですが、毎日食べるのは小林苺の店「いちご・デリ」のお弁当。

しかも好物は、ちくわの磯辺揚げ。

筆者は、明智が最終的に選ぶのは禁断の果実(マリア)ではなく聖女(苺)だと思います。

マリアと苺の違いとは?


最新話(第22話)では、マリアファミリーが苺を誘拐。

マリアファミリーは、苺の前で、警察がいかに弱者の役に立たず無能なのかを話します。


マリアは苺に「あなたも悪党になりなさい」と言いますが、苺の答えは「なるわけないでしょっ。私はお料理する時だって、魚にごめんって謝る。善良な人間です」と反論。

思い通りにならない現実に対して殺人を行うマリアと、命を大切にする苺。

この違いは、大きいです。

『美食探偵 明智五郎』小池栄子はマリアに簡単に共感できた?

マグダラのマリアを演じる小池栄子さんは、以下の動画でマリアに簡単に共感できたと述べています。



マリアの殺人の動機は、非常に生活に根付いたもので、しかも長期にわたっての報われない思いが関わっているので、多分みなさんも共感できるんじゃないかなと思います。

筆者も女性なので、原作を読んだ段階で共感できました。


今後マリアは、4人のこどもたち(マリア・ファミリー)の殺人を幇助していくわけですが、社会的弱者救済にも見えるから不思議です。

やっていることは、まぎれもなく殺人なのですが……。

警察が救えない人を、マリアが禁断の方法で助けているイメージです。

『美食探偵 明智五郎』マリアは明智に出会う前からマリアだった?原作漫画6巻ネタバレ



マリアの最後のターゲットは明智?


『美食探偵』6巻では、マリアが総理主催の会でお茶菓子に毒を仕込んで遂に「無差別殺人」に手を染めます。

しかしマリアの標的は、たまたま犠牲となった総理大臣ではなく、母親と一緒に会に出席していた明智でした。

マリアは、自分にプロポーズしつつも、本当は苺のことが好きな明智が許せなかったのかもしれませんね。

✔原作漫画6巻の詳しいネタバレ記事はこちら

マリアと明智のはじまりの物語


6巻には、マリアと明智が既に高校時代に出会っていることが描かれています。

当時から変人で美食家だった明智は、文化祭でフィレ・ステーキを販売(なんと1枚6500円)。


それを食べにきたのが他校の女子生徒のマリアなのですが、以下の意味深な会話が交わされているんです。
マリア:「私の最後の晩餐はこれにしたいってくらい美味しいです」

明智:「はは。カトリックの学校の生徒がそんなこと言うなんて、洒落がきいてるね」
そう、「最後の晩餐」というワードが出ているんです!

カトリックの学校に通っていたマリアは、当時からモナ・リザやマグダラのマリアに憧れていたのではないでしょうか?


地味で誰とも心が通じることがなかったマリアは、そのままつまらない男と結婚して、明智と再会しました。

マリアの方はあの時の男の子が明智だったと気付いていますが、明智はどうなんでしょうか?

✔原作漫画6巻の詳しいネタバレ記事はこちら

逆に明智に未知の明智が生まれた?


ドラマの3話で、明智が「僕がマリアを生み出してしまった」と後悔の気持ちを言うと、シェフは「逆でしょう。マリアに出会うことであなたに未知のあなたが生まれたんじゃないですか。この僕がまさにそうだから」と笑いました。

つまり、明智がマリアを覚醒させたのではなく、逆に明智が目覚めさせられたということです。

おそらく、マリアの生い立ちにマグダラのマリア形成の鍵があると思われます。

まとめ

平凡な主婦(小池栄子)がマグダラのマリアを名乗る理由についてまとめました。

ドラマ放送後は新情報が入り次第、追記します。

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