健康で文化的な最低限度の生活 原作あらすじネタバレ前編!生活保護の実態は?

2018年7月17日から、吉岡里帆さん主演ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』がスタート。

原作は柏木ハルコさんの漫画で、丹念な取材に基づく描写が「リアル!」と好評です。

当ページでは『健康で文化的な最低限度の生活』の原作漫画を1巻から2巻までネタバレしてまとめました。

以降、『健康で文化的な最低限度の生活』を『ケンカツ』と略します。



原作漫画『ケンカツ』とは?


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ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』の原作は、柏木ハルコによる同名漫画。

「このマンガがすごい!2015」のオトコ部門で第10位を獲得しています。


徹底した取材で多角的に生活保護の実態を描いていて、メディアのみならず、現役ケースワーカーや医療、福祉の現場からも高い評価を受ける注目作。


また、著者自らが「問いかけを投げるような作品にしたい」と語る通り、生活保護受給者側も、彼らを支えるケースワーカー側も価値観が多様であり、それゆえに非常にキャラクター性に富み、ヒロインの成長だけでなく群像劇としても楽しめる秀作。

既刊6巻ですでに累計50万部を超えるヒットを記録(電子書籍を含む)。


『ケンカツ』の登場人物

『ケンカツ』に出てくる登場人物を簡単にご紹介します。

義経えみる(よしつね・えみる):吉岡里穂


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新人ケースワーカー。

不器用だが情に厚く、一生懸命。


半田明信(はんだ・あきのぶ):井浦新


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えみるを指導する先輩ケースワーカー。

物腰柔らかいが、信念は強い。


京極大輝(きょうごく・たいき):田中圭


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えみるの上司で、金を出せるか否か冷静に判断し、厳しく指導。


栗橋千奈(くりはし・ちな):川栄李奈


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えみるの同期。

頭脳明晰の勉強家だが、人に寄り添うのが苦手。


七条竜一(しちじょう・りゅういち):山田裕貴


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えみるの同期。

働かない人に厳しく、物事をはっきり言うタイプ。


後藤大門(ごとう・だいもん):小園凌央



※眼鏡をかけているのが、後藤大門役の小園凌央(こぞの・りょお)

えみるの同期。

福祉職で採用。


桃浜都(ももはま・みやこ):水上京香



えみるの同期。

温和な人間性。


阿久沢正男(あくさわ・まさお):遠藤憲一


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※右端が遠藤憲一さん

えみるが深く関わることになる受給者。

お茶目で几帳面だが、なにやら秘密があって……。


岩佐朋美:?


七条の担当ケース。

夫のDVが原因で離婚、2児の母。

就労意欲は高く、介護職を希望。


『ケンカツ』原作ネタバレ

『ケンカツ』を原作漫画からネタバレしていきます。

第1話:生活保護のお仕事


ボンクラな主人公・義経えみる


『ケンカツ』の主人公・義経えみる(吉岡里帆)は、幼少期から「天然」「マイペース」「いい意味でボンクラだよね」など言われてきました。

しかしこの「いい意味で」を言葉通りに受け取り、イヤミを言われてもそれと気付かない勘の鈍さでむしろ健やかに成長。


しかし大学を卒業して大人と呼べる年齢になって、ようやく感付いてきます。

自分は空気が読めなくて人の話を聞いてない……どこかネジが一本抜けた人間だと……。


そんなえみるの配属先は、福士保健部生活課。

同じ新人の仲間と一緒に、初出勤の日を迎えます。


生活保護って何?


ここであらすじから離れて、えみるの配属先・福士保健部生活課が扱う“生活保護”について簡単に説明しましょう。

生活保護”とは日本国憲法第25条の理念に基付き、国が困窮する全ての国民に対し、その困窮の程度に応じ必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする……日本国民にとっていわば最後の砦(とりで)。

日本国憲法25条

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。


一方で、昨今増え続ける生活保護費が国や自治体の財政を圧迫しているのも現状。

働ける人には働いてもらい、扶養できる家族がいる人には当然扶養してもらいます。


あらすじに戻って、東部生活課1係の係長・京極大輝(田中圭)は、えみるたち5人の新人に厳しく指導。

「生活保護は国民の血税から出るお金です!!今後皆さんが扱うお金の大きさ!!重さを実感して……真摯な態度で勤務していただきたい!!」

えみるたちは必死で電話対応などがんばりますが、知識や経験が必要な仕事なので対処できないことが多く、四苦八苦。


えみるの初訪問先は丸山さん宅


えみるは先輩ケースワーカー・半田明信(井浦新)と一緒に、生活保護受給者の家へ初訪問。

丸山さん宅は、75歳のおばあさんとお孫さんが一緒に生活。

小学校4年生の孫の母親は、3年前男と一緒にいなくなりました。


半田は「我々生活保護のケースワーカーほど、区民一人一人の生活に入り込む公務員はそうはいません。人の住まいを見るということは、人の暮らしを見る……ということです」とえみるに語ります。

えみるは丸山の部屋のおしっこの匂いや認知症かもしれない丸山の言動に動揺しますが、半田はいたって冷静に対処。


これから死にます


そろそろ終業時刻という時に生活課に戻ったえみるは、同僚から「平川さんに電話かけてあげて」と頼まれます。


えみるが電話すると「これから死にます」と平川。

えみるは動揺して「はい??」。

平川は「これ以上、役所にご迷惑おかけして生きるのもしのびないので……今まで長い間どうもありがとうございました」と言って電話を切ってしまいました。


えみるはすぐに係長に報告して、平川の親戚の家に電話をかけます。

ところが親戚は「あーそれいつものことなんですわ。いつも迷惑かけてすみませんねー」とライトな対応。

平川のことは放っておいてくれたらいいと言って、近くに住んでいるのに様子を見に行ってくれません。


同僚は「この仕事1コ1コ真剣にやってたら身が持たないから、適度に力抜いた方がいいよ」とえみるにアドバイス。

上司からもう上がっていいとの指示がでたので、えみるは平川の留守電に「どうか早まりませんよう……」の留守電を残して帰宅しました。


平川が自殺


翌日えみるが出勤すると、係長から平川が近所のビルから飛び降り自殺したという報告を聞きます。

ショックのあまり、目の前が真っ暗になるえみる。


同僚は「ショックだと思うけど、責任感じることはないと思うよ」と言い、「ここだけの話、1ケース減って良かったじゃん」とコソッと話します。

えみるは「……で、ですよね……?」と無理矢理納得。


しかし平川の部屋を訪れたえみるは、平川が生活の工夫をして生きる努力をしていたことに気付かされます。

えみるは「1ケース減って良かったじゃん」を言ってしまったら、何か大切なものを失う気がしました。


第2話:福祉事務所へようこそ


平川の自殺を防ぐことができなかったえみるは、自分が生活保護という“命を守る最後の砦”で働いていることを再認識。

半田は「ケースワーカーは命を守る仕事です……が、残念ながら守り切れない時はあります」とえみるに言ってくれました。


ケースワーカーの仕事とはつまり、生活保護の対象者に金を渡し、定期的に訪問して様子を見、必要に応じて適切な援助をし、自立の手助けをすること。


えみるは毎日やってくる生活保護受給者や、生活保護を求める人々達への対応に疲れてしまいます。

なにしろえみるは知識もない、経験もない、福祉の勉強なんてビタイチしてない上に、ろくな研修も受けていないのです。


個性豊かな同僚たち


えみるはランチタイムに4人の同僚たちと意見交換。


後藤(小園凌央)は福祉職採用で、人の話を聞くのが大好き。

桃浜(水上京香)はよくわからなくてもニコニコ話を聞きますが、結構裏で冷や汗をかいているそうです。


2年ほど民間で働いていた経験がある栗橋(川栄李奈)は、堂々とした風格。

そして母子家庭で育った七条(山田裕貴)は、言い訳して働かない人間に厳しい態度を取ります。

えみるは七条の話を聞いて、ふむふむ……とメモを取ります。


第3話:いろいろな人いろいろな人生


ホームレスも生活保護を受給出来るのか?


自転車通勤のえみるは、土手にいる浮浪者たちも生活保護を受給できるのかしら……と考えます。

もちろん、浮浪者も生活保護は受給可能。


生活保護を受けるのに、必要な条件は以下の4つ。

  1. 収入が基準額より少ない。
  2. 資産・能力・その他あらゆるものを活用。
  3. 援助できる扶養家族(親兄弟、子供など)がいればそちらからの援助を優先する。
  4. 他に利用できる救済制度があれば、そちらを優先する(老人福祉法、障害福祉法)。

上記の条件を満たす限り、全て国民は生活保護を無差別平等に受けることができます。

生活困窮に至った原因は一切問いません。

これを、無差別平等の原理と言います。


たとえば昔大金持ちで無駄使いして、現在困窮している場合でも、条件さえ満たせば生活保護対象者に成り得るのです。

医者が、暴飲暴食のせいで体を壊した患者を直さないとは言わないのと同じ原理です。


えみるは半田と一緒に生活保護者の家庭訪問をする日々を送りますが、薬物依存の後遺症を抱える人や、想像を絶する苦しみを抱える人を目の前にして震えあがってしまいます。

そしてえみるは心の病気を抱える人から「あんたなんか死ねっっっ!」と言われて大ショック!


半田は「(心の病気が言わせていることですから)気にすることはありません」とえみるを慰めて、知識不足や経験不足は仕方ないけれど新人ならではの武器(人の話を聞く素直さ、フットワークの軽さ、丁寧さ)を持つことが大事と教えます。

実際に、新人の方が離しやすいと言うお客さんもいるのです。


えみるも、そろそろ生活保護手帖が使えるようにならないといけません。

生活保護手帳とは、法律、基準額、保護費がどこまで出て、どこから出ないか……等、細かく書いてあるケースワーカー必携の一冊。


第4話:働かなきゃダメ?


阿久沢正男(あくさわ・まさお)


係長の京極から、えみるたちに以下の指導がありました。

稼働年齢層実態把握、徹底調査を行う。

具体的には、生活保護のお金が貴重な税金だから「その金は本当に出すべき金か!?」と一度問い直してもらいたい。

働ける者は就労、療養が必要な者はしっかり療養、仕事がなかったらせめて探す努力はしてもらうなど、一人一人に国民としての義務を果たしてもらいます。


えみるら5人の新人ケースワーカーは、京極の指示を早速実行に移すことに。

面接室で生活保護受給者に、求職活動の進み具合を聞きます。


えみるは阿久沢正男(遠藤憲)に「求職活動はどうですか?」と質問。

阿久沢はセキばかりしていて、えみるは「就労の前に治療だな……」と思います。


七条はシングルマザー・岩佐朋美の面接を行いますが、岩佐は非常に意欲的で1,2か月の間には探せると宣言。


栗橋は54歳の中条吉次さんを面接しますが、こちらはあまり労働意欲はなさそう……。


桃浜の面接相手は35歳の漫画家ですが、もうすぐ連載が決まると言って、他に仕事をみつける気はなさそうです。


第5話:働いてもらいます!?


阿久沢に借金発覚


さて、前回から始まった『稼働年齢層調査』及び就労支援。

えみるら新人ワーカーが、各々取り組むようになって2週間が経過しました。


えみるの担当する阿久沢は検査では異常なしであらゆる就労が可能と言われているのに、やはりセキをしています。

そして一日一食しか食事していないというのです。


半田は「それはどこかでお金使ってる可能性ありますね、酒とかギャンブルとか」と言って、えみるに阿久沢の話をじっくり聞くように指導。


えみるは半田の指導に従って、阿久沢のアパートの部屋で話を聞くことに。

福祉事務所は対象者からしたら“アウェイ”な場所なので、“ホーム”である自宅の方が本音が聞ける可能性が高いから。


えみるは冷蔵庫に貼ってある催告書を発見、阿久沢は多重債務者だったのです。

阿久沢は合計6社から借金していて、生活扶助の81610円のうち、5万円も返済にあてていたのでした。


第6話:かくしごと


阿久沢のセキの原因が判明


えみるは事務所の半田に電話して「借金が発覚しちゃったんですが、どうしましょう~!?」と泣きつきました。

半田によると、借金があっても生活保護は受けられるけれど、法テラス(法律のプロが無料で相談に乗ってくれるところ)で債務整理しなさいとのこと。


しかし阿久沢は「自分が悪いから」と、法テラスに行く意思を見せません。

そして阿久沢のセキの原因は、やはり福祉事務所で緊張していたからでした。


えみるは福祉事務所は人を助ける場所だと思っていましたが、威圧感を与える場所でもあることを学びました。


就労支援が難航


えみるの同僚たちも、対象者への就労支援がうまくいきません。


後藤の担当する山浦(54)は就労意欲はありますが、正社員ばかり希望するので年齢でバッサバッサと切られる始末。

栗橋の担当する中林はやる気が見られないため、栗橋はついに「これ以上指導に従わなければ生活保護を打ち切ります」という指示書を出しました。


桃浜の担当する漫画家志望の35歳は、言い訳ばかりで全然前に進みません……。

さらに七条が担当するシングルマザー・岩佐朋美は早々に仕事がみつかったのに、最近なぜか連絡がつきません……。

七条は、突然連絡が取れなくなった岩佐朋美を心配します。


第7話:ダブルワーク


七条は、偶然スーパーで岩佐に出くわして声をかけます。

ところが岩佐は七条を見るなり、逃げてしまいました。

先月の保護費も取りに来なかったし、岩佐は一体どうしてしまったのでしょうか?


そして七条に岩佐から電話が。

岩佐は昼は介護の正社員、夜は居酒屋のパートで働きだしたのですが、ある日介護職の上司が居酒屋に来店。

そして介護職は兼業禁止だったので、クビに。


その後も居酒屋を続けながら、引き続き介護の仕事を探しますがみつからないまま……。

岩佐は「すみません、決まり次第連絡するつもりだったんですけど……」と謝罪しました。


その後、七条は福祉事務所に来た岩佐に「もう一度、イチから求職活動のやり直しです」と言い聞かせます。

岩佐は「はい」と言いますが、顔色がおかしい。


いきなり窓をあけて下を覗き込んだり、トイレでポロポロ泣いたりします。

岩佐の異変に気が付いた就労支援員の秋月は「岩佐さん、今無理して働ける状態じゃないんじゃないですか?」と問いかけますが、「いえ、まだがんばれます!」と意地をはる岩佐。


第8話:どうしろというの


秋月が京極係長に岩佐の異変を報告したので、京極は七条に「岩佐さんに一度精神科で診てもらうように」と命令。

検査の結果、岩佐はうつ病と診断されました。


七条は岩佐の担当医に“病状聴取”に行きます。

担当医の兵藤は、岩佐はうつ病でPTSDの症状も出ていると七条に伝えました。

そして七条は兵藤から「(岩佐に)あんまりプレッシャーをかけないように」と注意を受けることに……。


七条が留守電に何件もメッセージを残したり、スーパーで偶然会ったときに声をかけたことなど全てが岩佐を追い込んでいたのです。

七条はその後自分がどうすればよかったのかを考えてみますが、答えは出ませんでした。


その後七条は岩佐と向き合い、信頼関係を構築する努力をします。


第9話:WHY?


半田が阿久沢と話した結果……


なかなか法テラスに行こうとしない阿久沢ですが、えみるが強制的に法テラスに電話しようとしたら腕を掴んで阻止しました。

阿久沢が怒っていることがわかって、青ざめるえみる。


事情を知った半田が同席して、あらためて面接室で話を聞くことに。

話の中で、阿久沢が昔印刷業の社長で、業績が悪化して借金の取り立てがキツくなって、妻とは離婚して娘とは15年以上会ってないことが判明。

現在の阿久沢は借金を返すことだけが“生きてる理由”のようなものなのです。


半田は、自分の担当の40代の人が最近債務整理して自己破産して、現在は障がい者デイサービスで働いている話をします。

そして「阿久沢さんが自分の人生をどう生きたいか……たった一回の人生ですから考えてみてほしいんです」とお願いします。


そして翌日、阿久沢はなんと法テラスへ。

えみるは自分の説得ではダメだったのに、半田が話したらうまくいったことにショックを受けます。


さらに、半田が阿久沢との会話に出した40代の男性が架空の人物と知って、ダブルショック!

半田を尊敬しかけていたえみるですが、半田という人間がよくわからなくなりました。


第10話:それぞれの


阿久沢はえみるに「本当にありがとうございました」


えみるは自分が阿久沢の話を聞いていたつもりなのに聞けていなかった事実に、落ち込みます。

ただ、人の話を聞くことがこんなに難しいとは……。


法テラスに行った阿久沢とえみるですが、阿久沢はもうこれ以上借金を返済しなくてもいいことが判明。

しかも過払い分の200万円も後日戻ってきました。


法テラスを出た阿久沢は、えみるが見たことのない目をしていました。

「信じられません……この17年間ずーっと頭の中に借金のことがありました。何をしても借金の督促が来るんじゃないかと……」

最後に阿久沢は「本当に……ありがとうございました」とえみるにお礼を言いました。


第11話:夏の休日


えみるが学生時代の所属サークル「自然と楽しむ会」の同窓会に


えみるは久しぶりに、大学の友達と集まって呑みました。

えみるは生活保護の仕事の大変さを話しますが、友人たちから「悩みごとあってもえみるには相談しないな~」と言われてガーン。

えみるはぐにゃぐにゃして頼りないし、他人に興味なさそうとか思われていたようです。


「もしかして、私福祉の仕事向いてない……?」と悩むえみる。

人の話を聞けるちゃんとした人間になりたいと強く願うのでした。


日下部一家


えみるが新しく担当することになったのは、日下部さん。

4人世帯で認知症のおじいさんと、週3日パートで働くさとみと娘のリナと息子の欣也(きんや)。

欣也は昔はグレていたけど、現在は上向きになっているとのこと。


えみるは「新しい担当に義経さんも話しやすくていい人だし」とさとみから頼りにされて、有頂天に。


日下部欣也くん


さとみのアパートを訪問した帰りに、えみるは忘れ物を届けにきてくれたさとみの息子の欣也と少し話します。

欣也は毎週土曜は駅の西口で路上ライブをしているとのこと。

えみるは「バイトとかしないの?お母さんを助ける意味でも」と欣也にバイトを勧めます。


欣也の不正受給が発覚


京極係長は、不正受給(生活保護を受けている人が就労しながら福祉事務所に報告せずに、収入を得ること)の調査をえみるたちに命令。

えみるが調べたところ、欣也がなみ寿司のアルバイトで得たお金は収入申告を受けていませんでした。

えみるは路上ライブをしている欣也を見かけて、いたたまれない気持ちに。


第13話:不正受給?


えみるは日下部家を訪れて、さとみに欣也がアルバイトで収入があったことを報告。

さとみは欣哉がアルバイトしている事実を知りませんでした。


えみるは欣也に“不正受給”について説明。

生活保護を受けている家の人はみんな、働いたらいくら稼いだか、福祉事務所に言わなければいけない決まりがある。

高校生のアルバイトも例外ではなく、言わないでお給料をもらったら不正受給となり、バイト代を役所に返してもらうことになる。

去年の分だけでなく、今年も働いてるとしたら今年の分も全額。

欣也は「聞いてねえよ」とキレて、自分の部屋に。


さとみはえみるに「不正受給と知らないで働いてしまった場合でも、本当に返さないといけないのですか?」と質問。

えみるは生活保護法63条(本人に不正受給の意志がなく、やむを得ない理由があった場合、返還額の一部が控除により免除される)が適用できるかもしれないと思い、「もしかしたら全額返還でなくてもいいかもしれません」と答えました。


第14話:63?74?


高校生も74条を適用


京極係長は「たとえ相手が高校生でも全額徴収してもらう。正確に言えば必要経費以外は全額徴収」とえみるに言いました。

たしかに以前は高校生のアルバイトの未申告は63条で処理していたこともありましたが、最近は78条で処理するよう厚労省から通知が出ているのです。

78条とは、言い逃れしようのない不正受給者からは全額徴収するという趣旨。

そして欣也はそれを確認する書類“確認書”に署名していました。


えみるは、自分が安易な気持ちで欣也にアルバイトを勧めてしまったことを半田に話します。

「彼の高校の校則は確認しましたか?アルバイト禁止だったらどうします?」と半田に言われて、落ち込むことに。


さらに半田は「もし前任のケースワーカーがきちんと説明して申告さえしていれば、バイト代の半分以上は手元に残せたでしょうに」と言います。

えみるはなみ寿司に行って、欣也が働いてる姿を確認しました。

欣也の頭の中は、去年と今年のバイト代と今働いてる分も全て役所におさめないといけないのか?の思いがグルグルしていました。


第15話:全額徴収


えみるは七条と一緒に、日下部家を訪問。

欣也の去年と今年のアルバイト代の総額60万円ほどを支払う義務があることを伝えます。


当惑したさとみは欣也に「そんな大金、何に使ったの?」と詰問。

欣也の部屋の引き出しからは、CDやゲームがたくさん出てきました。


「俺はそんな悪いことをしたんですか……?」と言う欣也。


第16話:やり場なき怒り


「自分で働いた金で好きなものを買って……俺はそんなに悪いことしたんですか?」と詰め寄る欣也に、えみるは必死で対応します。

「黙って使ってしまったらそれは悪いことなんです。でもちゃんと申告していればお給料の半分は欣也くんのものに出来たんです」


欣也は「俺がバカだから罰金取られるってことなんスね!」とギターとCDを叩き壊しました。

えみるはボロボロになりながら「あなたの家の生活費は国民の税金から出ているわけですから、働いて余裕ができたら返してもらわないと……」と説明を続行。

「私が最初からきちんと説明すべきでした、既に働ける年齢のあなたにも!」と訴えましたが、欣也は「もう遅えよ」と言って部屋の戸を閉めました。


第17話:彷徨う


えみるはこれが原因で欣也がまたグレたり家出したら、自分のせいだと落ち込みます。

その頃欣也は街を彷徨い、父親に金を貸してとメールしますが、返信はありませんでした。

小さい頃欣也を可愛がってくれた父親は、もはや別の家庭の父親になっていたのです。