ドラマ『コウノドリ2』では、主人公鴻鳥サクラの生まれ育った施設や、大事に読み返す手紙が登場します。
そして、頻繁に出てくる「先生、ありがとう」と笑いかける女性。
一体誰なんだ?と思う方も多いのではないでしょうか。
今回は、原作などを元にそんなサクラの辛い過去についてまとめます。
もくじ
『コウノドリ2』について
周産期医療現場の日常と赤ちゃんが生まれる奇跡を描いたドラマ。1年前にTBSで放送された、『コウノドリ』の2シーズン目で、前作の2年後を描いています。
第1シーズンでは、妊娠・出産がテーマでしたが、『コウノドリ2』ではその後の育児などにも焦点を当てています。
子宮頸がん
妊娠19週で円錐切除後、断端陽性になった頸癌妊婦さんについての「コウノドリ」2話をみていて、HPVワクチンが任意接種である限りこのような悲劇はなくならないよなと思っていたら(まだ全部みてないから悲劇かどうかわからんが)、四宮先生が言ってくれた。本当そうなのよー…。#コウノドリ pic.twitter.com/yJjZ6VUjNG
— mika (@pinkstrato) 2017年10月20日
『コウノドリ2』の第2話では、子宮頸がんを発症していた妊婦の物語が中心に描かれていました。
リスクを負うのは承知で、赤ちゃんを早く出産し、お母さんのガンが進行していくのをくい止めたい。
その想いから、サクラは28週という早い段階での帝王切開による出産と、子宮摘出手術を提案。
四宮からは、赤ちゃんのリスクが少なくなる32週まで待つべきではないのか?と反論されます。
子宮頸がんの妊婦さんの選択に、どうしても熱が入ってしまうのにはある理由が。
実はこの子宮頸がんという病は、サクラの過去とも非常に深く関わっているのです。
子宮頸がんとサクラの母
サクラのお母さんは、彼を身ごもってから子宮頸がんが発覚しました。しかし彼女は、サクラを産むことを優先しました。
無事にサクラが生まれたのち、闘病生活を始めますが、彼女は程なくして亡くなってしまいました。
それがゆえに、サクラは施設に預けられ、そこで育ったのです。
ケイコママとサクラの母
原作で、サクラのお母さんはたまたま通りかかった施設を訪ね、息子をここに入れたいと頼むシーンがあります。この施設こそが、のちにサクラが入るケイコママの運営する養護施設なのです。
サクラのお母さんは、出産前にケイコママに胸の内を明かしています。
「可愛そうなのは、子供の成長をそばで見られない親の方かもしれない・・」
子供の成長をお腹の中で実感するほどに、出産後自分自身で育てられない悲しさや悔しさが湧いてきて「やっぱり生きたい」と吐露するのです。
医者を目指すきっかけ
サクラは、幼い頃には医者とピアニストになるとケイコママに言っていました。ピアニストの夢
養護施設暮らしで、なかなか心を開けないサクラに、ケイコママが教えてくれたのがピアノです。いろいろな感情を、ピアノに託すようになります。
大人になったサクラは、宣言通りBABYというピアニストとなります。
そして実は、サクラのお母さんもピアニストだったという過去が。
サクラがケイコママの施設と巡り合ったのも、ピアノにのめりこんだのも、お母さんが引き合わせたものかもしれません。
医者の夢
「子供の頃・・・
僕が産科医になりたかった理由は・・・
僕の母さんとケイコママの赤ちゃんを助けたかったからなんだ。」引用元:コウノドリ
自分が医者になって、母親のような患者を一人でも多く救いたい。
自身の手で育てられるようにしてあげたい。
その理由から、サクラは産科医を目指すのです。
サクラ自身が母を子宮頸がんでなくしているからこそ、子宮頸がんの妊婦さんにはいつも以上に感情移入してしまうのだと思います。
産後鬱・マタニティーブルー
『コウノドリ2』の第1話では、キャリアウーマンの妊婦さんの出産が描かれていました。彼女は出産を終え退院後、どうやら産後鬱の雰囲気。
育児放棄?違います。当たり前のようにこうなる母親は多いはずです。昆虫や動物のように新しい命を生み育てる術を本能で理解できないのが人間だもの。不安にならないはずがない…。#コウノドリ pic.twitter.com/ENYvNhJECi
— 袖 (@sodetostor) 2017年10月14日
第2話でも、「大丈夫です」「何も心配事はありません」と一辺倒な回答の彼女に、助産師の小松さんも心配の様子。
みんなにしてもらうアンケートだからと、産後鬱のアンケートをしてもらいます。
この産後鬱やマタニティーブルーの問題も、サクラにとってはとても辛い過去に繋がっています。
サクラが読み返す手紙
第1話の中で、サクラが読み返す手紙が出てきます。何度も読んでいる手紙の主は三浦芽美。
手紙には、サクラへの感謝と、これから赤ちゃんと一緒に生活していく希望や幸せが綴られていました。
普通であれば、笑みがこぼれる内容の手紙。
しかしサクラは神妙な面持ち…一体何があったのでしょうか。
マタニティーブルー
原作では、マタニティーブルーという回でこの手紙の内容が描かれています。下屋の担当する妊婦は、時間外の診療で赤ちゃんと全く関係のない愚痴や相談をしにきます。
それが頻繁に続き、疲れてしまった下屋は、これ以上聞いてられない!と嫌気がさしてしまいます。
サクラはそんな下屋に、何回でも聞いてあげればいいんじゃない?と諭します。
手紙を送った母親
ある日下屋は、サクラが大事そうに持っている手紙を読ませてもらいます。「こんないい手紙もらったら、嬉しくて何回も読んじゃいますね」
ほっこりした気持ちの下屋に、サクラは衝撃的な事を教えます。
「そのお母さん、赤ちゃん 殺しちゃったんだよ。この手紙をくれた半年後にね」
手紙を送ったお母さん、三浦芽美は、赤ちゃんと会えてこんなに幸せだと綴った半年後に、自身の手で赤ちゃんを殺してしまうのです。
過去への後悔
三浦芽美は出産前、時間外診察で、色々な悩みをサクラに相談しにきていました。とりとめのない悩み相談が何度も続き、いつしか話半分に聞くように…
その時に、きちんと話を聞いてあげていれば、彼女は赤ちゃんを殺さずに済んだのではないかと、サクラは過去を後悔し考え続けているのです。
まとめ
今回紹介したように、サクラにとって「子宮頸がん」と「産後鬱・マタニティーブルー」は辛い過去につながるキーワードになっています。そしてどちらも、全て解決できるものではない問題。
第3話以降も、少しずつサクラの過去について明かされていきそうです。
その中で、サクラは何を想い、どう結論を出すのでしょうか。
今後の回も見逃せません!