『3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』原作のあらすじ結末ネタバレ!風間死刑囚は冤罪?

『実録ドラマ 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』原作のあらすじ結末ネタバレ!

埼玉愛犬家殺人事件は、日本の犯罪史上最悪とも言われる猟奇殺人事件。

逮捕から25年目の節目を迎えても多くの謎が残っていて、今回新たな取材・証言をもとに事件の全貌をフジテレビがドラマ化。

原作は、深笛義也さんのノンフィクション「罠」。

関根元死刑囚の共犯者とされる風間死刑囚の冤罪説を書いた衝撃作です。

そして風間死刑囚が冤罪なら関根の共犯者は2人の逮捕のきっかけとなった中岡(仮名)ということになるのも恐怖です。

当ページでは

  • ドラマの原作小説『罠』(深笛義也)のネタバレ
  • 原作にインスパイアされた映画『冷たい熱帯魚』のネタバレ

についてまとめています。

『 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』ネタバレと感想!原作「罠」とは全然違う?

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『実録ドラマ 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』とは?



タイトル『実録ドラマ 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』
放送日2020年10月4日
放送時間20時~22時9分
放送局フジテレビ
原作深笛義也『罠』(サイゾー)
脚本深沢正樹(『特捜9』シリーズ)
企画・演出武藤淳(クロサギ)

フジテレビでは、10月4日20時から『実録ドラマ 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』を放送します。

「埼玉愛犬家連続殺人事件」とは?
・埼玉愛犬家連続殺人事件は、関根元と風間博子が共謀して計4人の男女を殺害したとされる事件。

・毒殺後、残虐な処理法で死体を「透明」にする手口は日本中を震撼させた。

逮捕された関根と風間は2009年に死刑が確定しましたが、証言は食い違っていて事件の全貌は不明。

2人が逮捕されるきっかけとなった共犯者が検察と司法取引をして偽証したという噂もあります。


逮捕から25年の節目を迎えたこの事件、このたび関係者への取材・証言などを元に事件がドラマ化され、多くの謎が残る事件の全貌が描かれることとなったのです。


主演は、怪演で話題の水野美紀さん。

水野さんが演じるのは、事件の真相を追う刑事・藤波詩織役。

ストイックに事件を追う一方で、ストーリーテラー的な役割も演じます。

水野さんは「“私が何を感じているか”が見て下さる皆さまが事件をつかむ手がかりになります」とコメント。

『実録ドラマ 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』のあらすじ

『実録ドラマ 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』のあらすじを見てみましょう。

※取材や関係者の証言、資料などを基に再構築した「実録ドラマ」であり、登場する団体名、人物名、写真などの資料は一部を除き架空のものである。

1984年、埼玉県で3人の男女が姿を消す事件が発生した。埼玉県警熊谷中央署の新人刑事・藤波詩織(水野美紀)らが捜査を進めると、行方不明となった3人がある共通の人物とトラブルになっていたことが判明する。その人物とは関根元。関根は「アフリカケンネル」というペットショップを経営し、外国犬の繁殖・販売を行っていたが、詐欺的な商法で多額の収入を得ているといううわさもあった。詩織らは徹底的に捜査を行ったが、失踪した3人の行方はつかめず、関根の犯行を裏付ける証拠もつかめないまま捜査は打ち切られてしまう。

そして時は過ぎ、1993年4月。関根に関わった人物が姿を消す事件が再び発生する。今回も事件を担当することになった詩織。行方不明となったのは、39歳の愛犬家の男性。関根との間で外国犬の利殖ビジネスを巡り金銭トラブルがあったという。詩織らは、関根と元妻の風間博子、そしてブリーダー仲間の男を徹底的に調べる。そうした中、関根の周辺では次々に行方不明者が―。

警察はブリーダー仲間の男の自供から、関根と風間を逮捕。事件は解決したかに見えたが、関根と風間、そしてブリーダー仲間の男の供述が完全に食い違っていたのだ。誰が真実を語っているのか。事件の真相は―?

引用元: 日本中を震撼(しんかん)させた猟奇殺人事件を実録ドラマ化 事件の真相を追い続ける刑事役に水野美紀

「3つの取調室」の意味は、関根、風間、ブリーダー仲間の3つの取り調べ室を指します。

3人の供述が食い違う中で、誰が真実を語っていて事件の真相はどうなのか手に汗握る展開となります。

『実録ドラマ 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』原作とは?



『実録ドラマ 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』原作は、フリーライター深笛義也さんによる『罠』(サイゾー)。

「埼玉愛犬家殺人事件」に関する記事でノンフィクションです。

なんと関根の妻だった風間はDVに苦しみ冤罪で、証言した共犯者のブリーダー仲間は死体損壊だけでなく殺人に関与してるということが書かれています。

『実録ドラマ 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』原作の主な登場人物

原作『罠』に出てくる主な登場人物を紹介します。


・関根元:鶴見慎吾

ペットショップ「アフリカケンネル」の実質的な経営者。

アラスカン・マラミュートを日本に広めた男として犬の世界では成功者と認められていたが、詐欺的な商法で多額の収入を得ているという噂がある。

生まれながらの嘘つきで、人心掌握術にも長けていた。

結婚離婚を繰り返し、ヤクザとも交友がある。

10代から殺人を行っていて、30人以上殺している疑いがある。


・風間博子:内山理名

「アフリカケンネル」の登記上の社長。

関根の元妻でビジネス・パートナー。

山崎の手記『愛犬家連続殺人事件』では関根の殺人パートナーとして描かれているが、それは真実なのか?


・中岡(山崎永幸):内田朝陽

「アフリカケンネル」の役員でブルドッグのブリーダー。

事件の前年に関根と知り合うが、関根のユーモラスな人柄に惹かれる。

貨車2台をL字型に改造した「ポッポハウス」に住んでいて、ここが遺体解体現場となる。

事件後、共犯者かつ唯一の目撃者として手記『愛犬家連続殺人事件』を書くが、その内容は真実ではなかった?


・岩橋

一連の殺人事件の担当検事。

中岡に司法取引を持ち掛ける。

『実録ドラマ 3つの取調室 ~埼玉愛犬家連続殺人事件~』原作ネタバレ



それでは原作『罠』をネタバレします。

本書は、著者でノンフィクションライターの深笛氏の語りによって進んで行きます。

埼玉愛犬家殺人事件


まずは埼玉愛犬家殺人事件についてざっと説明する。
・1993年(平成5年)に埼玉県熊谷市周辺で発生した殺人事件。

・犬の薬殺用の猛毒カプセル(硝酸ストリキニーネ)を飲ませて殺害した後、遺体をほぼ跡形もなく処理する残忍な手口(=ボディーを透明にする)が日本中を震撼させた。

・具体的には、骨と肉を切り離した後に細切れにした肉片は川に棄て、骨は廃油を注いだドラム缶で焼き、残った骨灰は近くの山林に棄てることで、殺人においてもっとも雄弁な証拠になる死体を消滅させてしまうのだ。

共犯者の中岡(仮名)の自供で、ペットショップ「アフリカケンネル」の関根元と風間博子が逮捕された。

・中岡には死体遺棄損壊罪で懲役3年、関根と風間は死刑が確定。

・関根・元死刑囚は獄中で病死。

・風間死刑囚は現在も東京拘置所に収監されているが、殺人への関与を否定し、再審請求を続けている。

被害者は以下の4人。

➀山上治夫男(仮名)

関根が山上に犬を法外な値段で売りつけ、詐欺行為に気付いた山上が怒って金銭的トラブルになったことが殺害理由。


➁➂高城康伸と小宮山(仮名)

高城は高田組の組長代行で、小宮山は付き人。

山上の兄弟との話し合いで仲裁に入ってくれた人だが、関根の犯行に気付いた。


④田中泰代(仮名)

アフリカケンネルの従業員の母。

関根の浮気相手で、風間にバレそうになった。

4人とも、後の中岡(仮名)の供述で「ボディーを透明にされた」ことが判明。


シリアルキラー・関根


深笛氏は、2017年3月に獄死した関根元がシリアルキラーであることを確信している。

埼玉愛犬家殺人事件での犠牲者は4人。

しかしその9年前にも関根が3人の殺害を行ったという共犯者の詳細な供述があるのだ。

CHECK!シリアルキラーとは、長期にわたって殺人を犯した者。

自分の犯罪を完全にコントロールでき、絶対に捕まらないという確信を持っていて、実際捕まらない場合が多い。

それなのに日本の法廷もメディアも、このシリアルキラーを徹底的に検証することを怠った。

共犯者の中岡(仮名)の「関根は30人以上殺している」証言も公判でまともに取り上げられることがなく、2009年に関根と風間博子に死刑判決が下されて事件は決着したことになっているのだ。


関根はシリアルキラーとして多くの命を奪っただけでなく、大きな罠を仕掛けた。

その罠について以下明らかにしていく。

罠の内容について知りたい方はこちら。


風間博子は無罪?


関根の共犯者・中岡(仮名)は、死体遺棄損壊罪で3年の懲役で出所後に事件の手記『愛犬家連続殺人事件』を書いた。

その中で、関根の共犯者とされる風間博子が遺体の解体中に演歌を歌っていたと書いている。


しかし中岡に真偽を確かめたところ「あれは小説だから。博子は演歌なんか歌ってない」とのこと。

となると、中岡の手記自体に信用性があるのか疑わしいことになる。


中岡の供述(=関根と風間が殺人の共謀者)によって、関根と風間は殺人罪で起訴された。

しかし2人の公判に証人として出廷した中岡は「風間は(死体遺棄はやってるけど)殺人については無罪だと思います」と正反対の主張をした。

(これは公判記録にはっきり残っている)


風間自身も、死体損壊遺棄は認めているが殺人については一貫して否認している。

それなのに風間の死刑は最高裁まで争って確定している。

(風間を殺人鬼と言ったかと思えば無罪と主張する)中岡の言葉はどこまで信じられるのか?


1984年の3つの殺人事件


関根は、1984年に以下の3つの殺人事件を起こしている。

3人の犠牲者

・関根の女を寝取った森田。

・関根の舎弟・新井(仮名)の妻。

・関根と金銭トラブルがあった男。


事件当時、捜査当局は行方不明となった3人全員が関根と関係があることから関根を疑い、徹底的に捜査した。

しかし証拠がみつからず、捜査は打ち切りに。


それもそのはず、関根は証拠となる遺体を完全に消し去っていたから。

事件の詳細は、時効後関根の共犯者によって明らかになった。


1994年の4つの殺人事件


1994年2月頃から、関根の周りで新たに以下の4人の行方不明者が出ていることをマスコミが追い始める。
➀山上治夫男(仮名)

➁➂高城康伸と小宮山(仮名)

④田中泰代(仮名)
それもそのはず、山上の家族は関根と中岡のところに乗り込んだ後に、すぐ警察に捜索願を出した。

警察は、山上とアフリカケンネルとの間に犬の代金返還請求を巡るトラブルがあったことを掴む。


その話し合いの仲介役をしたのが高城で、付き人の小宮山も一緒に行方不明になっていることも警察は知る。


アフリカケンネルの従業員の母・田中泰代の夫は、事件の5日後に警察署に捜索願を出した。

失踪当日、泰代は関根に会うと言って外出している。


これだけの事実が明らかになっているにも関わらず、事態は進展せずに癒着状態が続く。

関根は「人がいなくなると、どうして私が殺したことになるの?」とワイドショーの取材にすっとぼけた答えを繰り返した。


捜査当局は焦る。

山上の行方不明時から関根をマークしたのに、その後3人の行方不明者が出たのだ。

完全な失態であり、なんとしても警察の信頼を取り戻さなければならない。


中岡が検察と司法取引


関根の共犯者・中岡は、妻の久子が詐欺容疑で逮捕されたことを機に、出頭して取り調べに応じた。

警察から「お前が目的ではない。関根が目的なんだ」と言われて、関根に協力して4名の遺体を運搬してポッポハウス(中岡の自宅)で解体・焼却したことを話す。


中岡が案内した山林から、多数の骨片とともに腕時計ロレックスも見つかる。

焼けていびつな形になっていたが、製造番号から山上のものと判明。


担当検事の岩橋は中岡に「関根を裁判にかけて相応の責任を取らせなければならない。それには君の協力が必要だから捜査に協力してくれ」と司法取引きを申し出る。

中岡は、調書にサインすることを条件に、妻の久子の釈放と自身の保釈を要求。

岩橋は、要求通り久子を釈放した。


久子が釈放された日、風間と関根が逮捕された。

中岡も逮捕されて取り調べは順調に進み、高城の鍵、田中の義歯などが見つかる。


3人の供述が食い違う


関根、風間、中岡の取り調べが行われたが、見事に食い違いを見せた。


関根は、4人の殺人に関わったことは認めるが、主犯は風間で中岡も殺人に関わっていると主張。


風間は、関根によって殺人事件に巻き込まれて死体損壊遺棄は手伝ったが、殺人については一貫して否定。


中岡は、関根によって殺人事件に巻き込まれて脅されたために殺人損壊機を手伝ったが、殺人については一貫して否定。

さらに関根は今までに30人以上殺したシリアルキラーで、風間は殺人慣れした女で解体の時には歌を歌っていたと証言。


3人の中で誰が真実を語っているのか?

以下、個別の殺人事件での3人の供述を見て行く。



山上殺人事件における3人の供述


山上殺人事件とは、関根が山上に犬を法外な値段で売りつけて、詐欺行為に気付いた山上が代金返還請求をしたことが理由で殺された事件。


関根の供述:殺人を言い出したのは、山上に金を払うのが嫌だった風間

実行犯は中岡で、中岡と風間の2人で山上の乗って来た車を遺棄しに行った。


中岡の供述関根が山上を殺した現場に居合わされ、死体遺棄を手伝わないと殺すと脅されて手伝った。

風間と一緒に山上の車を捨てに行ったが、風間は殺人事件について何もかも知っているようだった。


風間の供述:山上が犬の売買をキャンセルしたいという話は聞いていたが、その後関根から解決したと聞かされていた。

中岡から電話があって2人で車を置きに東京まで行ったが、それは中岡が借りた車を返す目的だと思った。

(中岡は「車を捨てに行く」ではなく「車を置きに行く」という言い方をした)

数日前に関根から「中岡が何か言ってきたら手伝ってやってくれ」と言われていたのもあって、すんなりOKした。

後日関根がやってきて「中岡が山上を殺した」と言った。

風間が中岡と運んだ車が山上の車だと知らされて、「お前は共犯者だ」と言われて震えあがった。


高城・小宮山殺人事件における3人の供述


高城は高田組の組長代行で、山上の兄弟とのトラブルの際に仲裁に入ってくれた人で、小宮山は高城の付き人。

2人は関根が山上を殺したことに気付いて、金と風間の母親の土地の権利書を要求してきたために殺された。


中岡の供述:殺害を言い出したのは風間。

中岡は車に関根と風間を乗せて高城の家へ行き、風間と関根が入って行って中岡は待機。

風間と関根が「高城が気分が悪くなったから救急車を呼んだ。小宮山を病院に連れていく」と言ったので、中岡が運転する車の助手席に小宮山が、後部座席に風間と関根が乗る。

小宮山が「気持ち悪い。病院につれてってください」と足をダッシュボードに投げ出した数分後、体を硬直させて足を突っ張って死亡、足がついていた場所を中心にフロントガラスに2ヵ所のヒビが入った。

関根は小宮山の死体を荷台に積む。

関根の指示で、中岡は高城宅へ。

「お前は共犯者だ。死体処理を手伝わなかったらお前の恋人も殺す」と脅された。

高城家へつくと、3人で高城の遺体を運び出して車の荷台に乗せる。

その後ポッポハウスへ。解体作業は関根と風間の2人で行った。

中岡は、包丁を研いだぐらいで解体には関わってない。

骨や衣類などを燃やすのを手伝い、関根と一緒に肉片や灰を山に捨てた。


関根の供述:殺人を言い出したのは風間で、中岡に頼むと喜んで引き受けた。

やるならいつも一緒にいる小宮山も殺さないといけないと言ったのも、中岡。

高城が事切れた後、風間の運転で助手席に小宮山、後部座席に関根と中岡で病院へ向かおうとした。

中岡が紐を小宮山の首に引っ掛けて一方の端を持つように言ったが、関根が持つ前に小宮山が死亡。

車のフロントガラスがひび割れていることは、翌朝まで気が付かなかった。

2人の遺体をポッポハウスへ運ぶ。

遺体の解体は風間が率先して行った。


風間の供述関根に「今夜、高城の家にいるから10時ごろ迎えに来てくれ」と言われて迎えに行った。

関根と中岡が毛布がかかった重たそうな荷物(高城の遺体)を運んできて車に乗せ、風間に運転するように命令。

風間が運転して助手席に小宮山、後部座席に関根と中岡が乗った。

「暗い道を走ってくれ」と言われてその通りにすると、後ろで「せ~の」と声がして、気持ち悪そうにしていた小宮山の体が突っ張るように伸び、足がダッシュボードの上にせりあがり、突っ張った足でフロントガラスに蜘蛛の巣状にひびが。

小宮山の首には紐がかかっていた。

その後、中岡が住むポッポハウスへ。

関根に頼まれて死体損壊機を手伝わされた。


田中泰代殺人事件については争いなし


4人目の犠牲者・田中泰代は、アフリカケンネルの従業員の母親。

関根は泰代と浮気をして借金をしていた。

中岡の供述関根から佐谷田車庫へ呼び出されると、関根の車の中に田中泰代の死体があった。

関根は「高城を殺す時に見られたから殺した」と言った。

その時風間が車でやってきて窓ガラスを開けてニヤッと笑った。

関根が風間に行け、と合図して風間は去った。


関根の供述:「借りた金が返せないから泰代を殺そう」と風間から持ち掛けられた。

関根は風間を共犯に仕立て上げようとしたが、これについては風間との共犯が認められなかった。

それは関根が捜査当初に語った「泰代との浮気が風間にバレそうになった。泰代に借金を返す見通しがつかなくなった」が信ぴょう性があると見なされたからだ。


関根が風間を支配下に置くために巻き込んだ?


関根は風間こそが主犯と主張して、中岡も風間を殺人慣れした女と言っている。

風間はそんな恐ろしい女なのだろうか?


実は関根は、長年にわたって風間とその連れ子である息子に凄惨なDVを行っていた。

風間は体中に痣を作って服がボロボロになったこともあり、息子は殺されそうになったこともあるという。


その上関根は複数の女性と不倫をして、風間の関根への愛情は枯れ果てていた。

1992年頃から風間も不倫をするようになる。


弁護士は同年12月の税務調査を機に、アフリカケンネルの不動産名義を風間に移して関根は県外へ出て別居したほうがいいと進言。

表向きは税金対策の偽装離婚だが、目的は風間をDVから守るためだった。


風間は、息子のためにも決死の覚悟で離婚を切り出した。

偽装離婚と信じた関根は、承諾。


関根はアパートで暮らし始め、風間には望んでいた自由な生活が訪れた。

この時期、関根は知人に「離婚してこのままだと、自分には残るものがない」と漏らしていた。


そんな中、山上殺人事件が発生。

風間の供述では、殺人のことは何も知らないまま、関根に殺された山上の車を捨てに行くのに加担させられてしまったとのこと。


風間が本当に無罪なら、関根が何も知らない風間に証拠隠滅を手伝わせたことはリスキーとしか言いようがない。

普通なら、殺人を知らない第三者を引っ張り込むなど有り得ない。


しかし関根が風間への影響力を取り戻すために、殺人仲間に引き入れたとしたらどうだろうか?

事実、関根はこれを機に「お前も共犯だからな」と風間を脅して、風間は従わざるを得なくなったと供述している。


これは「ラーンド・ヘルプレス」と言われる状況で、どんな対処をしても環境を変えられないとわかると無気力になる症状。

決死の覚悟で離婚したのに今度は殺人の共犯者にされたことで、完全に萎えた風間は考えることをやめてしまったのだ。


風間が山上殺害を知らなかったと思われる根拠は3つもある。

1つ目の理由は、風間がこの後頭痛、吐き気、耳鳴りに悩まされて病院へ行ったこと。

医師は「最近すごくショックを受けたとか、心配ごととか悩みはなかったですか」と風間に聞いている。

殺人の首謀者がこんな症状になるだろうか。


2つ目の理由は、風間が山上の妻・公子が関根の居場所を教えろと言ってきた時にポッポハウス(遺体解体現場)の住所・電話を教えていること。

その頃関根と中岡は山上の解体作業をしていた、もし風間がそのことを知っていたら教えるだろうか。

しかも風間は山上の妻が来て教えたことすら関根に言わなかった。

そんな間抜けな共犯者がいるか。


3つ目の理由は、風間は山下と関根の犬のキャンセルを巡るトラブルを知っていたが、関根からもう解決したと聞かされていた。

その後別の人が山上が買ったのと同じ犬を注文して、風間は事件の日に代金を送金している。

もし風間が山上殺害を知っていたら山上の犬をその人に回せばいいのであって、これでは1匹分が宙に浮いてしまう。

関根は風間が「山上に返す金なんかない」と言ったから山上殺害に至ったと証言しているが、そのケチな人物像からもかけ離れている。


実は関根は取り調べの初期には、殺人は自分が全て行ったと言っていた。

しかし警察から風間が浮気していたと聞かされて、風間が主犯だと主張し始めたのだ。

こんな供述が信用性があるとは思えない。



中岡の供述


中岡と関根が初めて会ったのは事件の前年。

すぐに意気投合して、風間と離婚した関根は1993年から2月から中岡のポッポハウスに一緒に住んでいる。

つまり凄く仲が良かったとしか思えない。


中岡は、関根が山上を殺す現場に呼び出されて無理やり仲間にされたと供述。

その後は裏切ったら妻子や恋人を殺すと脅され、仕方なく従っていたとのこと。


しかしその後関根は中岡の妻子が遊びに来ると知って、中岡と住むポッポハウスから引っ越している。

「死体遺棄を手伝わなければ女房子供の命はない」と脅していたはずの関根が、遠慮して出て行くなど有り得るのだろうか。


中岡の証言が正しいとして、そもそも関根はなぜ中岡を殺人事件に引きずり込んだのか?

風間という力強い相棒がいるなら、第3者など必要なかったのではないのか?


しかもわざわざ引き入れたのに、関根は中岡に殺人も死体の解体もさせていないというのだ。

唯一考えられるメリットは、中岡の住むポッポハウスが遺体解体に適していたことぐらいだ。


中岡は、関根から今後殺す人間の殺人計画まで相談されていたとのこと。

これは、関根が中岡を脅していたのではなく信頼できる殺人の相棒と思っていたと考える方が妥当だ。


中岡は、風間が風呂場で遺体を解体するときの細かな手の動きまで覚えていると証言した。

しかし風呂場の外にいた中岡に風間の手元が見えたとは思えない。

そしてそれはまるで自分の手の動きを見ていたかのように、写実的で具体的だった。


中岡が証言を引っくり返す


中岡と司法取引をした岩橋検事だが、肝心の中岡の頼み(=起訴はしない、したとしてもすぐ保釈する)は叶えられなかった。

中岡は「約束が違う。証言を引っくり返してやる」と大暴言を吐く。


関根と風間の公判に証人として呼ばれた中岡は以下の衝撃の発言をする。

風間博子は殺人はしていません


さらに中岡は、自身への取り調べ時の供述調書について以下のように言い切った。

信用性は全くない、ゼロである。岩橋検事が考えた作文である


これは法廷で、検察、そして裁判官まで舐められ切った日本裁判史上稀にみる大事件であるにも関わらず、これを報道した新聞はなかった。

その理由は※「握られたから」からではないだろうか。

※記者が情報を不祥事を掴んでもそれを報道しないで、警視庁と取引きすること。


事実として、中岡の証言は検察や警察にとってまずいものだった。

他にも風間が殺人に関わっている証拠があるなら戯言ですませるが、そんなものはない。


風間を殺人犯とする証拠は、中岡の証言で無くなったと言っていい。

これは風間を殺人者として断定してきた新聞社にとっても都合が悪く、検察と新聞社の利害が一致した可能性が考えられる。


中岡は本当はクロ?


中岡は保釈されることはなかったが、死体損壊遺棄罪のみで起訴された。

同じ日、関根は4人への殺人罪、死体遺棄損壊罪、風間は3人への殺人罪、死体遺棄損壊罪で起訴された。

その後中岡は3年間服役し、満期出所した。


中岡の処遇について、被害者の遺族の一人はこう語る。

あいつが殺人を手伝っていたのはわかってる。でも司法取引でなってるからしょうがない。

こっちも警察に情報を上げているのに、中岡の言葉が優先される。

もはや奴を裁く法律がないんだから仕方ない」


中岡がクロである根拠として、風間がシロなら中岡がクロでないとおかしいというのがある。

なぜなら埼玉県愛犬家殺人事件は、主犯が関根でも共犯者が絶対に必要な事件だから。


風間は、小宮山殺害は車の中で関根と中岡が紐のようなもので絞殺したと証言している。

風間が無罪なら、この証言がぐっと信用性が出ることになる。

つまり風間が殺人犯でないなら、中岡が殺人犯ということだ。


中岡は、保釈の約束を果たさなかった岩橋検事を殺したいほど憎んでいた。

それなら、風間の小宮山殺害は車内で関根と中岡が紐のようなもので絞殺したという証言が嘘なら、中岡は風間のことも憎んでいたはず。

そんな奴を嘘をついてまでかばってやろうとは思わないはず。


おそらく保身のためについた嘘で風間が死刑判決を受けたことに対して、ぎりぎりのところで良心の呵責を感じて、彼女の無実を訴えたと考えられる。

そう考えると、風間の供述は中岡にとって不利な部分も含めて真実と言えるのではないだろうか。


中岡の怪しい点は他にもある。

事件の供述を、捜査で判明した事実に合わせて変遷しているのだ。

普通は事実と違う供述があれば「どういうことなんだ?」と詰め寄られるはずだが、供述の方が物的証拠に合致するように書き直されている。


関根元と風間楓子の判決公判


関根元と風間楓子の公判判決は、浦和地裁で行われた。

主文は「被告人両名を死刑に処す」。


ここで問われるのは「中岡供述の全体的信用性について」だ。

それについては以下のように述べられている。
・中岡の供述は、わずか4か月程度の間に4人の殺人に関わりながら殺人には手を染めていないという極めて特異な内容。

・中岡自身が狡猾で計算高く自己保身に長けた人物。

・中岡は無礼な人物で、担当検事や裁判官に暴言を吐いた。

それでも中岡は自ら警察に出頭して本件各犯行について極めて具体的かつ詳細な告白をして、それに基づいて捜査が行われた結果、被告人らが合計4名の被害者を計画的に殺害して切り刻んで完全に解体したという、極悪非道な事件の全貌が明らかになったことも事実。
中岡証言が信用できる根拠としてあげられたのが「秘密の暴露」で、こう書かれている。
・中岡の証言を信用するにあたって最も注目されるべきことは、中岡の供述には捜査員の知らなかったことが多数あり、しかもそれがその後の裏付け捜査で真実とわかったことである。
中岡の証言で、多数の骨片や被害者の所持品などが発見されたのは事実である。

しかし「秘密の暴露」とは、容疑者が真犯人しか知りえない事実を暴露することである。

つまり「秘密の暴露」とは、間違いなくその人物が犯人である証拠なのである。

秘密の暴露をする人間が信用でき、秘密の暴露をしない人間が信用できないのなら、犯人は信用でき、犯人ではない人間は信用できないことになってしまう。


そして判決は、中岡に被害者4人への殺害動機がないことを理由に、中岡が殺人に関わっていないとしている。

中岡は4人に個人的恨みを抱く理由がない上に、関根から金銭的報酬を受け取った事実もないのだ。


関根は中岡も殺人に関わっていると主張したのだから、中岡に法外な報酬を払ったのなら言うはずだが言わないのだ。

中岡が報酬を受け取ったかもしれないと唯一思われた場面は、風間が体調を崩して病院に行った時の車内で、中岡が「手伝えばくれると言ったじゃないか100万円」と言って関根が風間が持っていた70万円を支払ったことぐらい。


しかし70万円は殺人を手伝った報酬としては低すぎる。

もちろんこの程度の金額で殺人を請け負った例はいくらでもあるし、当初はもっと大きな金額を期待して殺人を請け負った可能性だってある。

そして中岡は被害者の一人である高城のロレックスをくすねていたのに、窃盗罪に問われていない。


風間を犯人に仕立て上げようとする意志さえ感じられる判決


「疑わしきは罰せず」は、刑事裁判の大原則である。

中岡について、いかに供述が怪しくても、殺人に加担した決定的証拠がない以上「死体損壊遺棄罪」のみで裁くのはその原理にかなっている。


しかし風間についてはどうなのか?

殺害に関与した証拠はなく、本人も一貫して否定している。


しかし判決を読むと、無理にでも風間を殺人犯にしたい意思が感じられる。

判決は、1992年頃からアフリカケンネルは経営危機に陥って、風間が山上の代金返還請求に応じたくなかったのが犯行動機としている。

ところが当時の風間の預貯金は1500万円以上あり、アフリカケンネルが経済的に困窮していたという事実はない。

信用組合からの借り入れのローン返済は、逮捕まで滞りなく行われている。


また、既述した通り、風間は山上と同じ犬を求めた客の犬の代金を、事件のあった日に送金している。

代金返還請求に応じたくないがために殺人までする人間が、そんなことをするだろうか。

また、判決は風間が強欲でケチな人間としているが、周りの人間の評価はそんなことはない。


さらに判決は、逮捕後に風間の家の整理ダンスから(犬を薬殺する)硝酸ストリキニーネが見つかったことを指摘している。

しかしこれはむしろ風間が無実であることを示しているのではないだろうか。

もし風間が硝酸ストリキニーネを人間に使ったなら、もっとわかりにくい場所に隠すはずだ。

これは風間がそもそも硝酸ストリキニーネが犯行に使われたことを知らず、共謀などしていない証拠である。


そして、供述が判決に引用される際に著しく改変されている箇所も多い。

いずれも風間を怪しく思わせるように改変されているのだ。


また、風間が思い違いで発言したことが1度あったことを理由に風間の供述は信用できないとされている。

そして中岡の供述の矛盾については追及されていない。


中岡には「疑わしきは罰せず」、風間には「疑わしきを罰する」


つまり、中岡については「疑わしきは罰せず」で、風間については「疑わしきを罰する」と不均衡な判決なのである。

まるで裁判官は、風間が無実だと思いながらもそれでも有罪判決を下したのではないか、とさえ思えてくる。


なぜこんなことになったのか。

大きな理由は、検察が事件解決のために中岡の証言に頼るしかなかったという事実。

取り調べの際に警察は中岡に「殺人」の文字は自分の責任で必ず消すと約束したという、その約束を検察官にも守らせたということだ。


もっと問題なのは、中岡への殺人容疑が晴れると、今度は風間に殺人容疑が浮上したことだ。

その理由に、風間か中岡かどちらかが関根の共犯でなければこの事件が成立しないからというのがある。


そしてその根底には、検察官の「筋読み」=ストーリーがある。

検察は「筋読み」を否定する証拠が出てきても、「筋読み」が間違っていたとは考えないらしい。


そして共犯者がいる場合は、最初に喋った人間のストーリーで作られることがほとんど。

捜査官もその人間が言うことをどこまで信用していいかわからないのだが、それを否定でしてしまうとストーリーがほとんど書け書けなくなる。


今回は中岡のストーリーで進められることとなった。

しかしもし風間が中岡より先に供述していたら、どうなっていたのだろうか?



その場合は、風間のストーリーになっていた可能性が高い。

早い者勝ちで有利な判決が得られるなら、裁判とは何なのか?


もちろん一般的な市民的正義からすると、事件を知ったら風間は直ちに警察に行くべきだった。

しかし関根のDV支配下に長く置かれた風間には、それが出来なかった。

息子や家族に危険が及ぶことを心配したからだ。


日本の裁判の有罪率が99.9%なのは有名な話である。

(ほかの先進諸国では、それは7、8割ほど)


検察側と弁護側が台頭にやり合うことが裁判だと思われているが、それは違う。

検察と裁判所は交流人事があり、一体感があり、裁判所が検察の言いなりになることも多い。

実際には検察と裁判所が鉄壁の一枚岩を築き、そうした手段を持たない弁護士が竹槍で立ち向かっているに等しい。


結局、一人の検察官があらかじめ有罪か無罪か決めていることになる。

これでは冤罪が生まれる可能性が多大だ。


岩橋検事は、中岡の言いなりになって何でも差し出し、あげくに法廷で赤っ恥をかかされた。

この恥を覆い隠すために、岩橋の「筋読み」そのままに裁判所は風間を有罪にしたのではないだろうか。


最高裁で確定した死刑判決


2009年6月5日、最高裁で上告棄却され、判決は確定し、風間と関根は2人とも確定死刑囚となった。


関根は、死刑という判決は受け入れたが事実認定に不満があった。

関根の主張は、あくまでも主犯は風間で中岡も殺人に加担したというものだったから。

しかしたとえそれらが認められても4人の殺人に関わったことを認めているのだから、死刑は免れることは出来ず再審請求するのは現実的ではなかった。


一方風間は、殺人についての冤罪を主張して再審請求を続けていた。

関根の望みは、風間が再審請求を続けていることだったという。

再審請求を続けている限り風間への死刑執行の可能性が薄く、その間は関根への執行の可能性も少ないということだから。


そんな中、関根元は2017年3月2日に東京拘置所で死亡。

シリアルキラー・関根は明日への死刑執行の恐怖に怯えることなく、天寿を全うしたのだ。

これでいつか関根の口から事件の真相が語られるという望みは消えた。

感想とまとめ

『罠』の感想とまとめです。

  • 関根が風間に仕掛けた罠とは、風間を殺人事件に加担させることで関根のコントロールから逃れられないようにしたこと。
  • 中岡は岩橋検事と司法取引して関根と風間が共犯だと証言したが、約束が破られると態度を豹変させて、風間は殺人において無罪と証言。
  • 一連の殺人事件は共犯者がいなければ実行できないものであり、もし風間が無罪なら中岡が殺人犯ということになる。

本書によると、関根がシリアル・キラーだったということが風間が罠にはまった理由です。

普通の犯罪者ならば共犯者でもない風間を事件現場に呼び出して巻き込むなど有り得ませんが、関根はシリアル・キラーでした。


シリアル・キラーは、自分の犯行を完全にコントロールでき、決して逮捕されない確信を抱いており、実際逮捕されないことも多いからです。

高城殺害を彼の自宅で行うなど、関根の犯行は大胆不敵としか言いようがありません。

それでも関根は「ボディーを透明にする」方法で、長期に渡って捜査の目をかいくぐりました。


当たり前なのですが、遺体がなければ事件になりません。

明らかに殺された可能性が高くても、物証である遺体がなければただの行方不明者なのです。

本当に「ボディーを透明にする」とは恐ろしい。


この事件は、中岡の証言なしには解決不可能でした。

中岡の証言があったからこそ、5人目の被害者が出なかったことは事実。


そう思うと、検察の荒っぽい捜査も頭から否定もできない気がします。

それでも、岩橋検事が中岡の言いなりになったことは明らかに間違っている。


岩橋と司法取引をした中岡は何をやっても自分は殺人罪に問われないという自信から、やりたい放題だったのです。

これは司法取引の是非も問われますよね~。確かに早期解決にはなるのですが真相は闇の中。

それにしても検察や裁判所を手玉に取るなんて、筆者は中岡のことを心底恐ろしい男だと思いました。


この『罠』を読んでいる限りは、風間が殺人犯である根拠はゼロと言っても過言ではありません。

検察官の「筋読み」で最初に風間が疑われた理由は、離婚したのに関根と一緒に住んでいたことが大きな理由。


風間は必死で関根から逃げようとしたけれど、関根の罠にはまってしまいました。

関根が山上殺害前日に風間に「中岡が何か頼んできたら手伝ってやってくれ」と言ったことが巧妙過ぎる。


翌日中岡から電話を受けた風間が「このことか」と思うのは当然です。

しかし見事に罠にはまった風間は、殺人の証拠隠滅に一枚噛んでしまいました。

『冷たい熱帯魚』とは?原作との違いは?



『冷たい熱帯魚』とは、『埼玉愛犬家連続殺人事件』を原作にした映画。

2010年公開、園子温監督・脚本によるホラー映画で、R18+に指定された問題作。


でんでんさんが原作の関根の役どころを怪演して、大きな話題を呼びました。

関根の妻で共犯者の風間の役どころを演じたのは、黒沢あすかさん。

共犯者のブリーダー役は吹越満さんで主演。


原作との大きな違いは、物語の舞台が「ペットショップ」ではなく「熱帯魚店」であること。

中岡の手記が原作なので、風間は猟奇的な殺人鬼として描かれています。


関根が金がらみで邪魔な人間を殺して解体して「ボディーを透明にする」の名言も飛び出します。

関根と風間が死体を風呂場で解体するシーンはグロく、豚の臓物が使われていてリアルです。


結末も原作と大きく違っていて、共犯者(吹越満)が裏切って関根と風間を殺害。

さらに妻も殺害して娘の前で自殺するという壮絶で後味が悪いラストです。

エログロ満載ですが、興味のある方は見て下さい。

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