『悪魔の手毬唄2019』原作との違い12選!磯川がリカを逃がした理由は?

『悪魔の手毬唄~金田一耕助、ふたたび~』(以降は『悪魔の手毬唄2019』)が放送されましたが、原作から大きく改変されていました。

現代ならではの新解釈や面白くするためのオリジナル要素がいっぱいで、ひじょーに楽しめました。

当記事では『悪魔の手毬歌2019』の原作との違い12選をまとめています。

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『悪魔の手毬歌2019』の原作ネタバレ記事はこちら



『悪魔の手毬歌2019』の原作とは?



『悪魔の手毬唄2019』の原作は、ホラーミステリー小説界の巨匠・横溝正史さんの著書『悪魔の手毬(まり)唄』(角川文庫) 。

『悪魔の手毬唄2019』原作の結末をネタバレ!犯人の悲しい犯行動機も!

2019.12.14

『悪魔の手毬歌2019』原作との違い12選

『悪魔の手毬歌2019』の原作との違い12選についてまとめます。

コメディ要素が多い


『悪魔の手毬歌2019』には、原作よりもコメディ要素が多いです。

岡山県警の警部補・立原寅蔵(生瀬勝久)は、原作は立花警部補なのに微妙に名前変えてるし、生瀬さんのキャラが『TRICK』ぽい(笑)。


『亀の湯』の中居・お幹(木南晴夏)も、原作では臭い金田一耕助(加藤シゲアキ)に無理に風呂に入るように言ったりはしません。


金田一が由良五百子(中尾ミエ)に「悪魔」「手毬」「小判」と吹き込むと、2番を歌い出した下りは思わず爆笑してしまいました。


毒草の種類が違う


法庵(石橋蓮司)が殺された毒草ですが、原作では沢ギキョウ、ドラマではトリカブト。

鬼首村で“お庄屋殺し”と呼ばれている設定は、同じ。

現代では、毒草としてトリカブトの方がピンとくるからでしょうね。


由良敦子(斉藤由貴)のキャラクター



恩田が妊娠させた3人の美魔女の一人が、由良敦子(斉藤由貴)。

原作とドラマで、敦子のキャラクターが激変していました。

原作

・娘・泰子(菅野莉央)を失った悲しみをありのままに表現することさえよしとしない、気丈な性格。


ドラマ

・「この人殺し~」と嘉平に食って掛かるなど、激情型。

青池源次郎の芸名が違う


原作では青池源次郎の芸名は、青柳史郎。

ドラマでは、青柳ようじろう。


青池源次郎(=恩田)の人物像がクズ過ぎる



黒幕(犯人)である青池リカ(寺島しのぶ)の夫・源次郎(=恩田)の人物像が、原作よりもドラマの方がクズに描かれていました。

原作

・人気弁士だったがトーキーによって失業して転職の必要に迫られて、故郷の鬼首村に副業を持ち込んだ。

・恩田になりすました理由は、温泉宿の息子である自分では村の人々が相手にしてくれないから(やむを得なかった)。

・最初は詐欺目的ではなかったが、神戸のモール会社の倒産で詐欺になってしまった。

・3人の娘(敦子、咲江、春江)を妊娠させたが、春江には本気だった。


ドラマ

・恩田になりすました理由は、自分と家族を蔑んで追い出した村の人たちへの復讐。

・最初から詐欺目的だった。

・3人の娘(敦子、咲江、春江)を妊娠させたが、全て遊びで復讐の一環だった。

原作の源次郎は春江と満州へ行こうとしてリカに止められるのですが、弁士も辞めて詐欺師と思われて半ばヤケクソ状態だったようです。

ドラマの源次郎は、完全な確信犯で極悪人です。


里子の赤痣について触れていない


原作ではかなり重要な里子(大野いと)の赤痣について、ドラマでは特に触れられていませんでした。

原作では里子を妊娠中のリカが源次郎(渡辺大)を殺したショックで、赤痣のある娘(里子)を産んだとされています。

ドラマでは既に里子は生まれていたので、赤痣がなぜできたのかがわかりません。


リカの芸能人へのあこがれが描かれてない


原作のリカは、別所千恵子こと大空ゆかり(中条あやみ)に他の2人(泰子、文子)に対してよりも強い憎しみを持っていました。

その理由が、ドラマでは描かれていませんでした。


元女道楽で三味線を弾いていたリカは、芸能人に対する格別の憧れがありました。

そして夫の源次郎はトーキー(有声映画)がくるまでは、人気弁士でした。

そんな才能を自分の娘の里子(大野いと)は受け継がず、ゆかりが一身に受け継いだのだ許せませんでした。


放庵の人物像もクズ過ぎる


物語のキーパーソン・多々羅放庵(石橋蓮司)の人物像も、原作よりドラマの方がクズに描かれていました。

放庵は、昔はお金持ちでしたが、今は生活費にも困るほど落ちぶれていました。

原作

・恩田=源次郎に気付くが、リカにそのことを教えてあげる。

・リカに恩田の顔を黒く焼くように言ったが、それはリカの罪を隠すため。

・人の弱みに付け込むようなことはしない人物。

ドラマ

・恩田=源次郎に気付くが、一緒になって村人に復讐。

・リカに恩田の顔を焼かせた後は、リカの弱みに付け込んで関係を持った。

・人の弱みに付け込みまくり。

放庵が鳥目(夜盲症)で山椒魚を食べているという下りも、ドラマではありませんでした。

放庵の死体も、原作では老婆の棺桶の中からみつかったのに対し、ドラマでは沼から引き上げられました。


金田一耕助の推理が違う


神戸に行った金田一耕助は、映画館の中で鬼首村連続殺人事件の犯人を推理します。

まずこの映画館で推理というのが、原作にはありません。


そして金田一の推理の内容も、ちょっと違います。

原作では早い段階で犯人がリカであると見抜いているのに対し、ドラマではおりんの声から犯人が女性であることから絞っていきます。

原作では神戸に行く前に金田一は「次の犠牲者はゆかりだから警護してくれ」と磯川に頼むのですが、ドラマでは頼んでいませんでした。


黒幕(犯人)の最期が違う


原作では黒幕(犯人)のリカは、大空ゆかり(中条あやみ)を襲おうとして失敗して、自ら農薬を飲んで底なし沼に沈みます。

ドラマのリカは、大空ゆかりの首を絞めた後、磯川警部のおかげで逃亡して川に身投げして自殺。


鬼首村の手毬唄の四番


原作には、鬼首村の手毬唄四番はありません。

四番目のすずめのいうことにゃ

おらが在所の陣屋の殿様

狩り好き酒好き女好き

わけて好きなが女でござる

女たれがよい桶屋の娘

器量よしじゃがやきもち娘

橋の上から川面を眺め

色街帰りの旦那を待った

待った

恨みが強いとて返された

返された

この歌詞の通りに、リカは橋の上から川に飛び降り自殺しました。


原作では磯川はリカを逃がさない


原作では、磯川がリカを逃がす下りはありません。

リカが人食い沼に入って自殺してしまうので、ないだけなのですが。


ドラマでは、ラストにかけて磯川がリカと2人きりに。

磯川は男やもめでリカにベタ惚れで、リカのために青池源次郎殺人事件を追っていたのに、結果として自分のせいでリカを追い込んだことに苦しみます。


だからと言って、リカを逃がしてわざわざ自殺させたのはちょっと理解に苦しみますが、磯川なりにリカの気持ちを汲んで楽にさせてあげたと解釈すべきなんでしょうね。


ラストシーンも原作とドラマは違います。

原作では金田一が「警部さん、あなたはリカを愛しておられたのですね」と言って、磯川がたじろぐところで終わるのですが、ドラマでは金田一が「あなたはリカさんを……」と言うのをやめています。

ドラマの終わり方では軽口は叩けませんよね。

まとめ

『悪魔の手毬歌2019』の原作との違い12選についてまとめました。

他にも、ゆかりと里子のおそろいのバッグの下りがない、金田一の推理は原作では犯人が分かって死んでから、など色々あるのですが、大きいものについてまとめました。