天涯孤独の少女・ハリカ(広瀬すず)が人間愛をみつけていくヒューマンドラマ『anone』。
1話でハリカの衝撃の過去が明らかになり、またライン友のカノンさん(清水尋也)との会話が切なすぎて、思わず涙したのは筆者だけではないと思います。
ところでハリカですが、周囲から“ハズレ”と呼ばれています。
どうしてこんな変なニックネームが付いたのでしょうか?
この記事では『anone』の主人公・ハリカが“ハズレ”と呼ばれる理由について、それにまつわる壮絶な過去の出来事も含めて詳しくまとめました。
『anone』の主人公・辻沢ハリカを紹介
『anone』の主人公・辻沢ハリカは身寄りがなく、ネットカフェ「アラビアンナイト」に2人の女友達と一緒にもう1年住み続けています(ちなみに1泊1200円)。
ハリカの仕事は清掃員。
ただの清掃員ではなく、誰にも看取られずに亡くなった人の部屋の掃除をしています。
当然臭いは酷いし、汚れも半端ないけれど、全ての感覚や感情を無くしたかのようなハリカは黙々と仕事をし、日当の1万円を手にします。
そんなハリカの唯一の楽しみはライン友のカノンさんとの対話。
ハリカは入院中のカノンさんのために、毎日外であった出来事を「あのね……。」と話して聞かせるのでした。
ハリカは、カノンさんに大好きだったおばあちゃんの話をするのが好き。
ハリカは8歳から12歳まで柘(つげ)という町でおばあちゃんと2人で暮らしていたのです。
おばあちゃんの家は絵本から出てきたような家で、屋根が星の形をしていました。
おばあちゃんの話はメルヘンチックで楽しく、森には学校も勉強もありませんでした。
そしてハリカは以前学校の友達から「お前は変な子」と言われたことをおばあちゃんにカミングアウト。
おばあちゃんは「そりゃあ、良かったじゃないの。変な子っていうのは誉め言葉なんだよ。」と言いました。
そしてクッキーの箱を開けて、いびつな形のクッキーを取り出します。
ハリカ:「失敗?」
おばあちゃん:「これはアタリ。」
ハリカ:「でもこれだけ違う形だよ?」
おばあちゃんはこのクッキーがアタリである理由を説明してくれました。
それは誰かに預けたり変えられちゃダメなの。
確かにアナタは少し変な子だけど、それはアナタがアタリだからよ。
ここでカノンさんが口を挟みます。
「おばあちゃんがアタリって言ったのに、どうしてハズレさんはハズレって名乗ってるんですか?」
ハリカは「なんとなくです。」と答えます。
本当になんとなくなのでしょうか?
ハリカのあだ名が“ハズレ”な理由
えっええ〜いきなりこのどんでん返しはこわ… #ntv #anone pic.twitter.com/oSRIAphxWW
— ak Mitsuhashi (@ak_m) 2018年1月10日
それではハリカのニックネームが“ハズレ”である本当の理由について説明していきます。
ハリカが8歳から12歳の間、優しいおばあちゃんと楽しく暮らしていたという記憶は、幼いハリカが作り上げた幻想でした。
真実は以下です。
ハリカは8歳の時に、柘という町にある全寮制の更生施設「ためがい学舎」に入れられました。
入れたのはハリカの実の親で、理由はハリカが病気(精神的に、の意味)だから。
そしてその病気が弟にうつったら大変だから。
この更生施設の教師は鬼のような人物(倍賞美津子)で、更生とは名ばかりの虐待をハリカ達に行いました。
ある日、ハリカは小屋に閉じ込められました。
先生はハリカに「クッキーだって何枚も焼けばハズレが出来るの。」と言いました。
「私はクッキーじゃないよ!」とハリカ。
しかし先生は「あなたの名前はハズレ!」としつこく繰り返しました。
その後、ハリカのいる小屋にさらに数人の子供が入れられて、やはり鍵をかけられました。
そのうちの1人が苦しみだしたので、ハリカは夢中で「すみませーん!すみませーん!」とドアを叩き続けます。
すると、ドアが開きました。
「あなたの名前は?」と勝ち誇った顔の先生。
精神的に限界だったハリカは「私の名前は……ハズレです。」と認めてしまいました。
先生はその後も何度もハリカに自分の名前はハズレだと言わせ続けました。
完全な洗脳で、刷り込みです。
このあと、ハリカにはさらに悲しい出来事が……。
ハリカの弟が事故で亡くなり、両親が後を追ったのです。
ハリカは児童養護施設に移ることになりました。
ハリカはこれらの事実を思い出して、声もなく泣いて震えました。
君の名前は“ハズレ”じゃない
すごい惹き込まれた…
— さぁさん。 (@esumaruroy0809) 2018年1月10日
カノンさんとはもうここまでなのかな。このシーン、なんか切なくなった😢
来週も楽しみです!
#anone
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ハリカはひょんなことから、カノンさんの入院している病院を知りました。
カノンさんだと思われる人の病室を見上げながら、ハリカはラインで話を始めます。
自分は思っていたよりずうっとハズレだったこと。
おばあちゃんの話は、嘘だったこと。
カノンさんは「僕もハズレちゃんに嘘をついていました。」と衝撃のカミングアウト。
実は、カノンさんも更生施設にいた一人だったのです。
カノンさんはハリカのおばあちゃんとの思い出を壊したくなくて本当のことが言えなかったのでした。
ハリカは忘れていたけど、カノンさんとハリカは一緒に更生施設を脱走したこともありました。
それは短い時間だったけど、カノンさんにとっては凄く楽しい時間でした。
そしてカノンさんはその時言いたかった言葉がありました。
「君の名前はハズレじゃないよ。」って……。
ハリカの頬に一筋の涙が流れました。
ハリカははっきりと言います。
「私の名前は、辻沢ハリカです。」
まとめ
『anone』の主人公・ハリカのニックネームが“ハズレ”である理由についてまとめました。これからはハリカに、“ハズレ”じゃなくハリカとして自分らしく生きてほしいと願うのは筆者だけではないはずです。