「FINAL CUT」その言葉の意味とは?同名の映像作品から音楽まで考察

1月9日(火)夜9時からスタートしたカンテレ・フジテレビ系の連続ドラマ「FINAL CUT」

主演の亀梨和也さん演じる中村慶介が、過去に犯人扱いされ自殺してしまった母親の仇を討っていく、復讐劇となっています。

警察官と言う素性を隠した慶介は、毎回巧妙に罠を仕掛けてターゲットを追い詰め制裁を与えていきます。

そんな緊迫感漂うスリルな展開に、事件の真相を突き止めると言う謎解き要素も加わって、本当に夢中になれるドラマです!


さて慶介の切り札と言えば、それが世間に公開されたならばターゲットは人生に致命的な打撃を受けてしまうと言う映像ですよね。

「これがあなたのファイナル・カットです」と言う決めゼリフも亀梨さんらしく、ステキに怪しく決まっています!

そこで今回はドラマタイトルにもなっている「FINAL CUT」(ファイナル・カット)について、その言葉の意味などを掘り下げてみたいと思います。




「FINAL CUT」(ファイナル・カット)言葉の意味とは?

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今回のドラマのタイトルにもなっている「FINAL CUT」(ファイナル・カット)とは簡単に言うと、映画やテレビ番組などの映像作品における最終編集バージョンのことを言います。


また関連した言葉で、既に公開された映画などを「通常版」とし、それを監督自らが再編集したものを、「ディレクターズカット版」と言います。

それを改めて公開したり、テレビ放送したり、DVD化したりすることもありますよね。

他には、同じく既に公開された映像を全くカットせず、そのままテレビなどで放送したりする時には「ノーカット版」と言ったりします。


この様な事からも「FINAL CUT」(ファイナル・カット)と言うのは、その映像の一番の編集権利を持つ者が、もうこれ以上の編集やカットはされる事はなく、もはや何も改める必要はないと最終判断を下した映像と言う事になります。

原稿で言うと決定稿ですね。

個人的には編集作業と言うのはナカナカ踏ん切りをつけにくいものだと思うので、後から気が変わって「ファイナル・カットの再編集版」なんて言うのも出て来そうな気もしますが・・・まあキリがないですね(汗)

「FINAL CUT」(ファイナル・カット)あれこれ

映画

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1999年イギリスで制作された、ジュード・ロウ主演の映画「ファイナル・カット」は異色の作品です。

俳優のジュード・ロウが突然亡くなり、妻のサディ・フロストは友人らを集め、彼の死を悼む。

彼の生前の秘蔵映像をみんなで観て、それぞれの想いを語り合うと言う、ドキュメンタリー作品となっています。


が、もちろんジュード・ロウはまだ死んでいません!これはいわゆるフェイク・ドキュメンタリー映画なのです。

もしも今、ジュード・ロウが死んだら?みたいな(笑)

主演のジュード・ロウはじめ、妻、友人達は全員実名の本人役で登場していると言うから面白いですね。


また、2004年アメリカで公開されたのはロビン・ウイリアムズ主演のSFサスペンス映画「ファイナル・カット」です。

近未来の社会では人間はみんな脳にマイクロチップを埋め込み、その全人生の記憶が記録されるようになっていた。

そして、その人が亡くなった後にはその記憶を再編集し、追悼上映会を行うのが流行っていて・・・。

と言う何ともブラックな内容ですが、この先の未来では有り得なくもない話かも知れませんね。

更にはこの映画、1982年に公開され大ヒットした、ハリソン・フォード主演のSFファンタジー映画「ブレードランナー」ですが、2007年に「ブレードランナー ファイナル・カット」が公開されました。

昨年には続編の「ブレードランナー2049」も公開されましたよね。

音楽

イングランド出身、ロック界のレジェンドと言われるロックバンド、ピンク・フロイドが1983年に発表したアルバムタイトル名が「ファイナル・カット」でした。

このアルバムは、それまでメインで活躍していたメンバーのロジャー・ウォーターズが脱退する前の最後のアルバム作品で「ロジャー・ウォーターズによる戦後の夢へのレクイエム」とサブタイトルが付けられています。

故にロジャー・ウォーターズのピンク・フロイドにおける最終版と言う意味が込められているんですね。

その他

「ファイナル・カット」他にもまだありますよ。

Macユーザーの方にはお馴染みかと思われますが、アップル社が開発、販売している動画編集向けソフトに「ファイナルカット・プロ」と言うのがあります。

これでどんな動画も編集出来て、自分なりの「ファイナル・カット」映像が作れると言うわけですね。


そしてなんと、プロレス技にも「ファイナル・カット」と言うのがあるんです!

プロレスラーのカズ・ハヤシ選手はこの技を決め手としています。

何だか、この技を掛けられたら一巻の終わり、もう抵抗出来ないと言うイメージですよね(汗)

まとめ

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ドラマ「FINAL CUT」はメディアによる無責任な報道、映像の意図的な編集によって、人生を翻弄されてしまった主人公・中村慶介が、今度は逆にその映像を切り札としてターゲットを追い詰めていきます。

ドラマの中の「FINAL CUT」(ファイナル・カット)は復讐の材料、最近で言うと「リベンジポルノ」の様な意味合いが強いのではないかと思います。

追い詰めていく様は痛快ですが、それによって慶介の不幸な過去は決して消える事はないのです。


そんな行為を繰り返す事によって、逆に慶介は自分自身を追い詰めてしまうのではないか?

この後、慶介はどうやって自分の気持ちに折り合いをつけていくつもりなのか?

などなど心配せずにはいられません!


さて個人的には、そんな何処か悲壮感を背負った役が亀梨和也さんにはピッタリだと思いつつ(笑)

まだまだ裏のありそうな事件の真相と、慶介自身の「FINAL CUT」(ファイナル・カット)の結末を、この後もじっくりと見守っていきたいと思います!