ドラマ『凪のお暇』の主人公・大島凪(黒木華)は、空気を読み過ぎる日々に限界を感じてお暇(いとま)生活をスタート。
実は凪(なぎ)の人の顔色を伺う性格は、凪の母・大島夕(片平なぎさ)の影響による物でした。
夕は凪を心配するフリをして、監視&圧をかけてくるのです(>_<)
当記事では、ドラマ『凪のお暇』の凪(なぎ)の母親・夕について原作漫画からネタバレしています。
※2019年8月28日に「凪が夕の真実の姿に気付く」を追記しました。
もくじ
ドラマ『凪のお暇』とは?
ドラマ『凪のお暇』の原作は、多数ドラマ化されてきた“anan漫画大賞”受賞の人気同名漫画(コナリミサト著)。
社会で“空気を読む”経験をリアルに描き、多くの共感を呼びました。
ストーリーは、周囲に合わせ過ぎた結果、過呼吸で倒れた28歳のOL・大島凪(黒木華)が、仕事も家も恋も捨て、サラサラ髪のセットもやめ、ありのままの自分で一からやり直そうとする人生リセット物語。
ドラマ『凪のお暇』大島夕(片平なぎさ)とは?
大島夕(片平なぎさ)とは、凪(黒木華)の母親。
女手ひとりで凪を厳しく育てあげた。
凪の実家の北海道で一人暮らし(原作では実母の介護をしている)。
たまに凪に連絡をするが、そのたびに凪を強張らせている。
普段は静かな印象だが、異様な威圧感を感じさせる。
・凪が空気を読む性格になったのは母親の影響!?
ドラマ『凪のお暇』大島夕を原作ネタバレ
大島夕を原作漫画からネタバレします。夕が凪にかけた「呪い」がホラー
大島夕の毎日を一言で表すと、ちゃんと良好。
田舎特有の閉鎖的な空気の中で、夏はとうもろこし畑、冬はクリーニング店、ツテのツテでなんとか食いつないでいます。
周りの人に合わせて悪口を言って、実家では相変わらず傲慢な母親の面倒を見ています。
しかしいまだに、自分の悪口にも不在者の悪口にも不遇な扱いにも、老いてく身体にも朽ちてく家にも慣れることが出来ません。
ほんのたまにどこか遠くへ行きたいと思うけれど、どこにも行けないことを知っている(だからどこにも行かない)。
雪でどこにも行けないこの街の娯楽は、ご近所ごったの定期的な飲み会合。
女ばかりが台所仕事をして、男は酒盛りしている、そんな違和感にももう慣れました。
みんな自分にはもう夢も希望もないから、狭い盤上で子供をコマにしてどっちが幸せか見張り合って、出る杭は打って平に鳴らしています。
ねえ、凪。
あなたはこんなとこにいてはだめ。
逃げてね遠くに 東京に
そして安定した仕事について 幸せな結婚をして 自由に遠くに 逃げて逃げてそして
お母さんをこの地獄からちゃんと連れ出してね。
ヒイイイ、怖すぎ(>_<)
夕は「ちゃんと」しているようで、娘である凪に完全に依存しています。
母親から「お母さんをこの地獄からちゃんと連れ出してね」と念じられるなんて、重圧感ハンパないですよ。
凪の夕に対する防波堤が凄い
凪は、貯金100万円でお暇生活をスタート。
女28歳無職は“不安定”そのものの生活なのに、凪は夕への月3万円の仕送りだけは欠かしません。
「娘は東京でちゃんとやってるから心配しないで兼干渉しないで料」を削ることは出来ないのです。
凪は、今まで夕の言う「ちゃんと」ルートをなぞろうと必死だった
夕は、時々凪に電話をかけてきます。
凪は、夕から電話がかかってくると“死んだ魚の目”になり、取らないことも。
すると、夕を気遣った周りの人間が電話をかけてきて、最終的に凪は電話を取らざるを得なくなります。
夕は外面が完璧で、人の同情心を煽るのが天才的なのです。
夕からの電話で凪は、彼女が望む通りの返答をしなければなりません。
ひとつでも間違えたら脱線事故。
・北国駅発東京駅行き「ちゃんと」経由。
・仕事駅通過、安定駅通過。
・終着点は「ちゃんと」した人と「ちゃんと」結婚駅。
いつも「ちゃんと」している夕に今のお暇生活(くせ毛そのまま、家賃3万円のボロアパート)を見られたら、何て言われるかわかりません(^_^;)
結果、凪は嘘で盛りに盛った近況報告をせざるを得なくなります。
凪は夕が嫌い
凪は、母親の夕が嫌いです。
子供の頃から、母親の顔色を伺って生きてきたのです。
罪悪感をあてこするような怒り方も、自分が思っていることなのに誰かが言った体(てい)で伝えて来るところも、「お母さんだけは凪を信じてるからね」の常套文句も、何もかも嫌い。
ぬか漬けの味は夕の象徴?
子供の頃の凪は、毎日ぬか床を混ぜさせられていました。
凪は本当はぬか床を混ぜるのが嫌いだったのですが、夕に言われて仕方なくやっていたのです。
そして夕は、苦手だからと決してぬか床を混ぜることはありませんでした。
凪にとってトラウマとも言えるぬか床ですが、夕から「ぬか床はもう凪のところにあるものだけ。絶やさないですね」と言われると、必死で蘇生に躍起になってしまいます。
お暇生活中の凪にとって、昔に引き戻されるきっかけはぬか床なのです。
その後、凪は市販の熟成済みのぬか漬けパックで、自分の自由な感覚で漬物作りにチェレンジ!
常温じゃなく冷蔵で保管OKだし、袋越しに揉めばいいから指がぬか臭くなることもありません。
しかしそのうち、このぬか漬けの味が実家のぬか漬けの味に似てきて……?
夕の上京日はxデー
凪にとって“天敵”とも言える夕が、凪のいとこの優ちゃんの結婚式に出席するため3か月後に上京することになります。
凪は、失業中であることは夕に伝えましたが、彼氏(我聞慎二)と別れたことはまだ言っていません。
母親が来る3か月後までにどこまで変わることが出来るかが、凪の勝負どころです。
母親の上京日が近づいたある日、焦った凪は無理やり畳みかけるようにお暇生活を終了させ、仕事探しを開始。
しかしそんな自分ではダメだと気づいた凪は、いったん就職活動を辞めて、根本的な問題=母親と向き合うことを決意。
凪の夕対策とは?
夕から「東京に行った時に凪の彼氏に会わせてほしい」と言われて、顔面蒼白になる凪。
彼氏(我聞慎二)と別れたことをごまかし続けたツケがきてしまったのです!
実は凪は、以下の「母東京上陸時対策」を練っていました。
・いとこの結婚式で合流した後、式後の東京観光をつめこみにつめこんでとにかく夜まで引っ張る。
・そして実は都内三ツ星高級ホテルを取っていたことを明かす。
・翌日のフライト前まで、ホテルの高級エステに予約を入れておく。
まさに“金に糸目をつけない計画”ですが、全ては自分の家賃3万円のボロアパートに来させないため(笑)。
アーバンでリッチなものが好きな夕ならば飛びつくはず……!
しかし“彼氏”だけはお金ではどうにもなりません。
追い詰まった凪は、周りの人の勧めで“彼氏の代役”を立てることに。
凪のバイト先の常連客の桃園という男に、凪の彼氏役になってもらうことに。
最初は死ぬほど嫌がっていた桃園ですが、もともとの完璧主義の性格も手伝って「大島凪・母・対策マニュアル」を作るほどのやる気を見せます。
凪のタイトルマッチの相手は夕?
とうとうxデー(決戦の日)がやってきて、凪は夕と久しぶりの再会(at優ちゃんの結婚式会場)。
夕は相変わらずスゴイ吸引力で、冷や汗をかく凪。
また元の自分(空気を読み過ぎる自分)に戻りそうなところを、全神経を解放して、とにかく母親から意識をそらします。
幼少期、凪は夕がちゃんと本当に笑ってるかがいつもいつも気になっていました。
凪がいとこの優ちゃんと疎遠になった理由も、夕が優ちゃんのママと険悪になったからでした。
それなのに、凪は夕が望む言葉を探して言ってしまいます。
それは、周りの人間に“意地悪フィルター”をかけた言葉。
その言葉を汲めるということは、凪も夕と同じフィルターを持っているという大証拠になるのですが……。
この時、凪はハッと気が付きます。
自分のタイトルマッチの相手は、夕ではなくすぐにすり寄ってしまう自分であることを。
それなのに、凪の口から出るのは、夕のご機嫌を取るセリフばかり……。
そこへやってきたのが、花園ではなく我聞慎二!
なぜ慎二がやってきたのか?
凪が夕の真実の姿に気付く
慎二が桃園の代わりにやって来た理由は、骨折で入院中の桃園に頼まれたから。
慎二は笑顔で、自分のハイスペックなプロフ&経歴を夕に語ります。
・営業部のエース。
・裕福な東京の実家で車持ち。
・高学歴。
・両親健在の次男。
・中高大一貫のエスカレーター式で、ずっと地元。
「そんな上っ面だけのスペックじゃつられないよ。うちのお母さんは!!」と思う凪。
ところが、夕はけっこうはしゃいで楽しんでいる?
それでも「いや、騙されちゃダメ!絶対こっちを油断させてアラを探しているに決まってる!」と疑う凪。
ところが、夕は凪と慎二と撮った写真を田舎の人に送って満足している?
遂に凪は、自分の頭の中で勝手に母親像を大きく作り上げたことに気付きます。
・清廉潔白で厳しく正しく目ざとく死角なし。
★実際の夕
・一貫性などなくて、簡単にはしゃいで、娘の彼氏のスペックに心躍るようなごく普通の母親。
・誰かに乗っかって泳ぎたいと思うような昔の凪みたいな考えの持ち主。
・凪が「もし私が結婚したら、東京に来たい?」と聞くと、嬉しそうな顔をした。
そんな凪に、慎二は「厄介な親と上手くやっていくコツを教えてやる」と言います。
・親もしょせん人間なんだと認めること。
・そして見くびって見限ること。
・そしてやり過ごすことで、掌握できる。
しかし凪は、とてもじゃないけどそんなこと出来ません。
凪は夕に「ごめん全部嘘。あの人私の彼氏じゃないし、私の仕事も決まってない。今日のこと全部嘘。だから私お母さんのことどこにも連れて行けない」と本当のことを暴露してしまいます。
「お、愚か」と思う慎二。
・子供のころから凪は、いつもそれをなぞらないと(心が)迷子になっていた。
・凪は夕が「ちゃんと」と言うのは、体裁もあるけれど凪の為を思ってのことだと思っていた。
・しかし迷子になっていたのは、実は夕の方だったのだ。
ドラマ『凪のお暇』凪の性格は母親にそっくり?
母親のことを嫌う凪ですが、実は凪と母親は性格が似ています。凪の「空気を読み過ぎる性格」は、母親譲りなのです。
いかなることも「ちゃんと」経由で
凪の母親は、自分にも凪にも厳しい人物。
常に「ちゃんと」経由の人生を選択します。
凪も「ちゃんと」経由の人生を歩むために、我聞慎二(高橋一生)を恋人に選びました。
そんな凪は、お暇後は自由人で肩書きのないゴンさん(中村倫也)に惹かれつつも、脱線が怖くてなかなか素直になれません。
誰かに乗っかって泳ごうという打算
凪の母親は凪の東京での成功に乗っかろうとしていますが、凪も「営業部のエースで出世頭でみんな大好きな我聞慎二くん」に乗っかって理想的な自分になろうとしていました。
そんな凪は、お暇後は慎二のどこか好きだったのかさっぱり思い出せません(肩書き以外は見てなかったのかも)。
新しいことにチャレンジしない
凪の母親は、自分の力で田舎から脱出することをあきらめています。
そして現在の生活に慣れてしまおうとしています。
凪も、新しいことを始めるときに、やらない理由を「でも」の羅列でやり過ごすクセがありました。
何故かと言うと、新しいことはやらない方が楽だから。
そんな凪ですが、お暇中に出会った人たちの影響で、変わっていきます。
『凪のお暇』凪と夕の関係をまとめ
『凪のお暇』の凪と夕の関係をまとめます。・お暇前の凪の性格は、夕にそっくり。
・2人とも表面的には「ちゃんと」しているが、内心は誰かに乗っかろうとあざとい魂胆がある。
・凪は、夕のことを突っ込みどころがない死角のない人間だと勘違いしていた。
・実際の夕は、凪の幸せに乗っかって田舎から出たいと思っている。
凪が夕の真実の姿を理解することで、凪のお暇生活の終わりが見えて来ると思われます。
まとめ
『凪のお暇』凪の母・夕について原作漫画からネタバレしました。今後も新情報が入り次第、追記します。
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