『親愛なる僕へ殺意をこめて』最終回は、B一(山田涼介)と本物のLL・浦島亀一(遠藤憲一)の直接対決!
B一は、濡れ衣を着せられて殺された父・八野衣真(早乙女太一)の復讐を遂げることができるのでしょうか?
当記事では『親愛なる僕へ殺意をこめて』最終回のネタバレと判明した事実、考察ポイント、感想についてまとめています。
もくじ
『親愛なる僕へ殺意をこめて』1~9話を簡単におさらい
浦島エイジ(山田涼介)は、15年前に殺人鬼・LLとして指名手配されて自死した八野衣真(早乙女太一)の息子。LLの息子だというだけで幼少期からいじめられてきたエイジにとって、大学に入ってできた彼女・雪村京花(門脇麦)はただ一つの救いだった。
そんな中、LL事件を彷彿とさせる畑葉子殺人事件が発生。遺体にはあらゆる拷問の跡があった。
同時に、エイジは自分にはもう一つの人格・B一がいることに気づき、B一が畑葉子を殺したのでは?と疑う。
B一は父・八野衣真の冤罪を信じて、真犯人への復讐に燃える復讐鬼だったが、畑葉子を殺した犯人ではなかった。
畑葉子を殺したのは、雪村京花だった。
幼い頃に実母から壮絶な虐待を受けた京花にとって、姉を殺し、実母を自死へ追いやってくれたLLは神のような存在。
京花は、別に真犯人がいると思っているB一の目を覚まさせるために、LLそっくりのやり方で畑葉子を殺したのだった。
そんな中、京花が浦島家の長女・乙(夏子)に襲われた。
乙が自分への恨みから京花を襲ったことを知ったB一は、自身の復讐までの道のりがこれでよかったのが自問自答する。
そして遂にB一は、真犯人LLにたどり着いた。
『親愛なる僕へ殺意をこめて』最終回のネタバレ
5人の女性を拷問・殺害した殺人鬼LL・浦島亀一
B一×浦島亀一
浦島亀一(遠藤憲一)は「お前のオヤジ=八野衣真(早乙女太一)は、お前が思っているほどいい人間ではない。それが満点の答えだ」と言った。
B一(山田涼介)は亀一を殴り倒す。
亀一は椅子ごと地面にたたきつけられたが、痛みは感じない。
本物のLL=浦島亀一の告白
生まれてからずっと「不確か」だった浦島亀一は、幾度となく動物を傷つけ、興味の対象が人間に移るのに時間はかからなかった。
しかし、道を踏み外す一歩手前で何かが亀一を押しとどめていた。
ところが16年前に突然「痛感麻痺」となった亀一は、これを神の啓示を受け取り、女性を拷問・殺害するようになった。
亀一にとって、女性を拷問している時だけが「痛み」を感じることができる瞬間だったから。
やがて亀一は単に女性を拷問・殺害するだけでは何も感じなくなり、「LL事件」という壮大な物語を世の中にまき散らすことを思いついた。
主役は、八野衣真(早乙女太一)。
真は、最後まで亀一を疑うことなく、馬鹿正直なまま死んだ。
しかし亀一は、火だるまになって死んでゆく真を見ても、何も感じなかった。
亀一にとって、真の死は無意味だった。
亀一の目的
「もう二度と痛みを感じることはない」とあきらめた亀一の前に現れたのが、エイジ(B一)。
自分のせいで父親を亡くしたエイジ(B一)に同情して、交流を深めた。
亀一は、エイジ(B一)が二重人格で目的は「復讐」であることをわかった上で引き取った。
いつか、愛する息子に殺される日を夢見て。
雪村京花の存在
浦島亀一は「どうやって種を明かそうか?」とこの15年間、物語の幕の引き方をずっと考えてきた。
すると、雪村京花(門脇麦)が「また殺す LL」のメッセージを利用して、模倣犯となった。
雪村京花はこのメッセージ通り、LLそっくりの方法で畑葉子(浅川梨奈)を拷問・殺害した。
私を殺すためにここに来たんだよな
亀一は「私を殺すためにここに来たんだよな」とB一に自分を殺すように言う。
B一は亀一を突き飛ばし、隠し持っていた拳銃の銃口を亀一に向ける。
B一:「お前の望み通りぶっ殺してやる!!!」
亀一:「愛するお前に殺されるこの日を待ちわびていた」
部屋の外にはナミ(川栄李奈)がいて、銃声を聞いて入ってきた。
しかしB一は亀一を殺していなかった。(銃弾は亀一のそばの床を貫いただけ)
亀一は「なんだ、この結末わ!」と叫んで床を転がった。
B一は逮捕された。
B一は亀一がLLであることを自白しているテープを警察に渡し、亀一はLL事件の真犯人として逮捕された。
雪村京花のもう一つの殺人
証人として出席したB一は、雪村京花(門脇麦)のもう一つの殺人について話す。
それは、B一の別人格である浦島エイジの殺人。
「今からエイジくんを殺すね」の意味とエイジの死
雪村京花(門脇麦)は畑中葉子を殺したこと、実は白菱正人(佐野史郎)と親子であることを告白した後、「今からエイジくんを殺すね」と言った。
京花の目的は、エイジとB一の人格を統合して、新しく生まれた人格にLLの後を継いでもらうことだった。
亀一の正体にいち早く気付いていた京花は、エイジに「本当のLLはあなたの育ての親・浦島亀一んだよ」と笑顔で伝える。
さらに、クリニックの先生から「別人格に別人格である事実を告げたら消滅するかもしれない」と教えてもらった京花は、エイジに「あなたは今から15年前に生まれたの。人格のみの中途半端な存在なの。この世に存在しない人間なんだ」と笑顔で伝えた。
エイジは大きなショックを受けて気絶した。
ただ、絶対にやってはいけないことがある。別人格が自分自身を別人格だと気付いていない場合、その事実を不用意に伝えてはならない。
アイデンティティーの崩壊を招くかもしれないからだ。別人格が消滅し、その影響が主人格にまで及べば、新しい別人格が生まれる危険性もある。
エイジは自分から死んだ
しかしエイジは完全に死んだわけではなかった。
京花がエイジを殺すには、エイジ自身の手助けが必要だったから。
よろよろと立ち上がったエイジは「ようやくわかったよ、君の本当の目的が」と話す。
「君が僕たちに近づいたのはLLのようになってほしかったからじゃない。自分を認めてくれる存在が欲しかったからだ。
君はただ、誰かに愛されたかっただけなんだよ」
だからLLの息子なら自分を愛してくれるのではないか?と思ったのだ。
しかし結局、エイジにもB一にも拒絶されてしまった。
「私はまた独りぼっちになってしまうかもしれない」と恐れた京花は、エイジとB一を統合して、新しい人格をつくろうとしたのだ。
エイジもまた、この世界に居場所がなかった。
だから、京花の気持ちが痛いほどわかる。
しかし、エイジは京花の存在で救われた。
クソのような人生で、京花が居場所だった。
それがたとえ、偽りだったとしても……。
エイジは「僕も君に同じことをしてあげたい。君を救い出したい」と言いながら、京花を抱きしめる。
「でも俺、すっげーばかだから、君を許すぐらいしかしてあげられない。
君がしてくれたことがすべて嘘だったとしても、君を恨まないぐらいしかしてあげられない。
世界中が京花ちゃんの敵になったとしても、僕だけは君の味方でいるぐらいしかしてあげられない。
京花ちゃんが僕に死んでほしいなら、僕は喜んで死ぬぐらいしかしてあげられない」
エイジはよろよろと倒れて、今度こそ本当に死んだ。
この直後、雪村京花は浦島乙(夏子)に腹部を刺されて重傷を負う
京花の本当の気持ち
B一はずっと疑問に思っていた。
LLの崇拝者であるはずの京花が、どうしてB一にLLの存在を明かし、LLを追い詰めさせたのか?
京花はクリニックの医師の「人格の統合を目指すには、その人格が生まれた原因と役割を知り、トラウマに向き合うこと」を都合よく解釈し、B一の目的=LLへの復讐を達成させたらB一が消えて、またエイジが戻ってくるかもしれないと期待したのだ。
しかしエイジはもう帰らない。
その理由は、死んだ人間は二度と戻らないから。
B一が「エイジを殺したのはお前だ、雪村京花」と言い放つと、京花は泣き崩れた。
京花はまるでLLのように痛みを感じないで生きてきた。
しかしエイジの究極的な愛が、京花に大切な人を失う痛みを取り戻させてくれた。
その後
留置所にいる京花は、キンモクセイの香りが嗅いで塀を触る。
生家の押し入れを思い出しながらも、笑顔。
浦島乙は、面会に来た母親とガラス越しに手を合わせた。
母親も乙も泣いた。
浦島亀一には死刑判決が下された。
エピローグ
数年後、ナミ(川栄李奈)は「ホワイトクローバー」というアクセサリーショップを開店させていた。
ナミは、出所したB一を迎えに行く。
ナミ×B一 at海辺
ナミ:「スカルをつぶしてくれたエイジは私たちのヒーローなの。感謝している。
エイジが命をかけても守ってくれた人生、大切にしなくちゃね」
B一:「父さんの考え(人を助けたい)を受け継いでいたのはエイジの方だった。父さんは復讐なんか望んでいなかった。消えないといけなかったのは俺の方だったのかもな」
ナミは笑って、エイジのためにつくったチャームをB一に渡す。
ナミは「じゃ」と言って去り、チャームを眺めるB一。
B一は、エイジの耳を触るという癖をしっかり受け継いでいた。
後日、チャームを付けたバッグを持ったB一が、サトルたちと楽しく話す姿があった。
『親愛なる僕へ殺意をこめて』最終回の感想
_人人人人人人人人人人人人人_
— 【公式】『親愛なる僕へ殺意をこめて』最終回11月30日(水)よる10時 (@shinboku_cx) November 30, 2022
> 最終話まであと3️⃣0️⃣分! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
オフショ終了😑ドラマに戻ります。
B一がこんな表情に……なんでや!?
みなさん待機準備バッチリですか?
泣いても笑っても最終回です。#親愛なる僕へ殺意をこめて#山田涼介 pic.twitter.com/ONPzMgo3mu
真犯人・浦島亀一がLL事件を起こした動機が、自分勝手でイライラしましたね!
「痛み」を感じるためだけに、わざとエイジに愛情をかけたという下りもぞっとしました。
しかし亀一もまた、雪村京花同様に「虐待」を受けた子供だったのかもしれません。
『親愛なる僕へ殺意をこめて』最終回で判明した事実
『親愛なる僕へ殺意をこめて』最終回で判明した事実です。- 浦島亀一は生まれながらに「不確かな存在」で、拷問する時だけ「痛み」を感じられた
- 浦島亀一は「LL事件」を起こし、何も知らない八野衣真(早乙女太一)に罪を被せた
- 浦島亀一は、とっくにエイジ(B一)が二重人格で、本物のLLに復讐しようとしていることを知っていた
- 浦島亀一がエイジ(B一)を引き取った理由は、愛する息子に殺されることで、極上の痛みを感じたいから
- 桃井薫(桜井ユキ)に脅迫状を送ったのは、本物のLL=浦島亀一
- 雪村京花の目的は、エイジとB一の統合ではなく、自分を受け止めてくれる存在を得ることだった
- エイジは雪村京花を恨むことなく、愛情を持ったまま死んだ
- B一はエイジの記憶や癖を受け継いだ
- ナミは畑中葉子との共通の夢だったアクセサリーショップを開店した
『親愛なる僕へ殺意をこめて』最終回の考察ポイント
『親愛なる僕へ殺意をこめて』最終回の考察ポイントです。愛が大きければ大きいほど、またその痛みが大きくなるだろう
浦島亀一の屈折した愛情には驚きました。
エイジ(B一)を我が子以上に、大切に、大切に育ててきた理由は、愛情をかけた分だけ殺された時の痛みが大きくなるからだったのです。
「エイジ、私たちは血のつながった親子ではない。でもお前のことは腹を痛めて生み出した息子のように思っている。
この15年間、ずっと待ちわびた瞬間だ」
京花の本当の目的
幼少期から親に虐待されて育った雪村京花は、LLが姉を殺してくれたことで救われました。
LLに息子がいることを知った京花は、エイジの彼女になりますが、エイジはヘタレな大学生で、B一は別に犯人がいると思い「復讐」に命をかける男でした。
「2人ともダメなら、人格統合して新しい人格にLLの後を継いでもらうしかない」と思った京花は、エイジの殺害を決意。
そうしてやっと出会えるの、私が求めていた本当のエイジくんに。
今度こそ私のことを受け止めてくれる理想のエイジくんになる。
しかしエイジは、京花の本当の願いを見破り、叶えてあげるために死にました。
京花の本当の願いとは、自分を受け止めてくれる存在を得ることだったのです。
エイジの絶対的な愛が京花を救った
エイジの絶対的な愛に救われた京花は、ただひたすらにもう一度エイジに会いたいと願っていました。
そしてB一から「エイジを殺したのはお前だ。雪村京花」と言われて、本気で泣きました。
京花ちゃんのためなら命さえ惜しまないエイジの愛が、京花を救ったのですね。
現在の人格はどっち?
めちゃくちゃ笑ってる………これはエイジじゃなく元々の人格のB一の笑顔な気がする🥲 #しんぼく #親愛なる僕へ殺意をこめて pic.twitter.com/DkPnAYXNz7
— れーな▷ (@ry__rin591230) November 23, 2022
エイジの死後、B一の中にエイジの記憶や癖が受け継がれていきます。
そして、B一はエイジが雪村京花に殺されたことも知ります。
しかし、新人格は生まれませんでした。
エイジが潔く自分から消えたお蔭で、問題なく2人の統合が進んだのです。
とは言え、B一はエイジの耳を触る癖を受け継いでおり、考え方もエイジに近づいています。
B一の中にエイジが確かに生きている、そう感じさせるラストでした。
原作との終わり方の違い
原作:真明寺麗が探偵事務所を開き、出所したB一を迎えに行く。
B一は肉体労働者になり、サトルからエイジにしたことを許す方向でいくと告げられる。
真明寺麗についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事を読んでくださいね。
ドラマ:ナミがアクセサリーショップを開き、出所したB一を迎えに行く。
B一は大学生に戻り、サトルたちと楽しく話す。
原作の結末についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事を読んでくださいね。