「あなたには渡さない」原作の結末ネタバレ・後編!通子が最後に選ぶのは誰?

女同士の熾烈な戦いが見どころのドラマ『あなたには渡さない』。

通子(木村佳乃)と多衣(水野美紀)の女の戦いは、旬平(萩原聖人)だけでなく笠井(田中哲司)をも巻き込んでいきます。

通子と多衣が最後に選ぶ男性は、旬平と笠井のどちらなのでしょうか?

当記事では、ドラマ『あなたには渡さない』の原作小説『隠れ菊』(下巻)をネタバレしてまとめています。


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ドラマ『あなたには渡さない』を原作ネタバレ・後編



ドラマ『あなたには渡さない』の原作小説「隠れ菊」(下巻)をネタバレしていきます。

八重のファインプレー


ある日、八重(荻野目慶子)から通子(木村佳乃)に久しぶりに電話があります。

通子は「何の用ですか?」とさすがに声を固くします。

八重は通子に解雇された時に、前田とは別れると言っておきながら、勝浪の浜松支店に勤めだしたので、二重の裏切り者なのです。


しかしどうやら八重は、前田の目を盗んで、公衆電話からかけてきたらしい。

以前の「花ずみ」の客・野沢社長が「小腹がすいたので弁当を」という注文を勝浪にしてきたけれど、八重は断ったとのこと。


八重は「すぐに何か夜食になるような物を持って、野沢社長が泊っているホテルに行ってください」と言って、電話を切りました。

通子はしらすのお鮨と煮物が入った弁当を野沢に届けて、野沢は大喜び。


八重が殺傷事件を起こす


その後、野沢の会社や系列会社の客が増えて、予約を断らなければならないほどの大盛況に!

そしてしらすのお鮨は、いつの間にか店の看板メニューに。


野沢から「今度の日曜日の正午に、会社の設立45年パーティーの引き出物として千食のしらすのお鮨を届けてくれ」と注文が入りました。

いくらなんでも人手が足りないので、通子は一晩だけ多衣に助っ人を頼みます。


通子たちがお鮨を作っていると、八重が血まみれで現れました。

なんと痴話げんかのもつれで、前田を刺してしまったとのこと!


通子は警察に「八重さんは私が自首させますから、逮捕はそれからにしてください」と言い放ちました。

後に通子のこの発言が武勇伝となり、客が押し寄せることに。


日曜日の朝、通子は千食分のお鮨を車に積んで東京に向かいますが、渋滞!

通子は笠井の会社に電話して6名ほどの助っ人を頼んで、新幹線で運び、なんとか間に合わせました。


笠井が浮気がバレて離婚?


帰りは笠井が通子の車を運転して、通子を送ることに。

笠井は「一晩だけでもいいから、ミッチャンを自分のものにしたい」と言ってきました。


通子が「浮気はいけないわ」と言うと、なんと笠井は離婚したとのこと。

その理由は、一晩の浮気だという。

しかも笠井はその女を通子だと思って抱いたのだそう。


通子は「笠井さん、一晩だけの浮気っていくらかかったの?私はいくらなのかしら?」と冗談めかして言い、笠井は「やめろよ、人に値段をつけるなんてこと」とたしなめます。


しかし笠井は通子が車を降りたあと、窓ガラス越しに「さっきの話、自分を売りたくなったらいつでも電話くれていいからな」と冗談ともつかぬ声でいいました。

ただの冗談にするために「ええ、でも私高いですよ」と大袈裟な笑顔を見せる通子。


勝浪を5000万で買い取る


八重の事件は、ワイドショーで大きく取り上げられました。

そして「花ずみ」の客が、自首をすすめただけのことをあたかも女将の武勇伝のように語り、通子の女将としての株は上昇。


勝浪の客までが「花ずみ」に流れ込むようになり、勝浪は半月店を閉じた後、大阪の板前を呼んで営業を再開したものの、いったん暖簾についた傷はそう簡単に消えませんでした。


勝浪の主人・大瀬健策が「花ずみ」に、改めて謝罪にやってきました。

大瀬は、旬平と通子を勝浪の浜松支店に引き抜きたいと申し出ます。


大瀬の提示した条件は以下です。

  • 勝浪浜松支店を売るのではなく、1年間通子たちに貸す形にする。
  • 店の利益の7割をとびきりの給料にして、3割は自分がもらう。

さらに大瀬は、現在よりどのぐらい利益が上がるかを説明。

勝浪浜松支店は「花ずみ」の3倍の広さはあるので、利益も3倍。

その7割の給料なら、今の「花ずみ」の売り上げの倍になるでしょう。

うまくいけば、現在の「花ずみ」に売り上げも含めて、今の3倍は固い。


通子は唐突に「勝浪を売るなら幾らで売るつもりですか?」と質問。

さらに「今度のことで勝浪の浜松支店はこう立ち直れないと踏んでいらっしゃいますね。それならいっそ売りに出した方がいいと……」と言います。


通子が「でも今売れば損は目に見えてる。でも駆け出しの2人に頭を下げて一時的に花ずみに名前に換えれば、1年後には前以上の値で売れるかもしれないと都合よく考えているんじゃないですか?」とたたみかけるのを、旬平が「やめろよ。しばらくかんがえさせてもらって返事すればいいんだから」と制止。


通子は旬平には仕込みに行ってもらい、大瀬と2人で本音の話をします。

そして5000万を頭金にして、残りは月々の利益の三割を払うという形で、勝浪浜松支店を買い取る話をします。

返済は10年間で、担保は店自体。


問題は5000万をどうやって用意するかですが、通子には当てがありました。

そう、六扇に肌をさらけようと思ったのです。

もっとも抱かれるつもりまではありませんでしたが……。


しかしその直後、六扇は死亡。

それでも、通子は勝浪浜松支店を買う夢をあきらめたわけではありませんでした。


六扇は通子に「薪能(たきぎのう)」のチケットを2枚送ってくれたので、通子は多衣と一緒に行くことにします。

目的は、5000万を作る方法を相談するため。


通子は騙されていた


通子は、旬平の上着のポケットの二つ折りになった大きな封筒をみつけます。

旬平と多衣は正月にサイパン旅行をするようなので、そのパンフレットなのかと思ってみてみると、戸籍謄本でした。


二通の戸籍謄本は、パスポートの申請用でした。

自分の名前がバツで消されて、多衣の名前が書いてあります。

嫌なものを見てしまったと後悔し、すぐに封筒に戻そうとして、通子は「おやっ」と思いました。


多衣の入籍が、去年の末、正確には12月24日になっているのです。

そんな馬鹿なはずはない、通子が金沢へ婚姻届けを売りつけに行ったのはその少し前なのだから。


その時、多衣は、婚姻届けを退けて、旬平との結婚は自分の愛で勝ち取ると言ったはず……。

それなのに、その舌の根も乾かないうちに籍を入れ、正式に妻の座を勝ち取っていたのです。


通子は胸の中で「騙されていた」とはっきりとつぶやきました。

通子はあくまでも“偽装離婚”だと信じて離婚届をだしたのに、旬平はすぐにでも多衣を入籍させるつもりだったのです。


通子は最後の一夜と引き換えにまだ気持ちの上では夫だと信じていた男を愛人に渡しましたが、自分は負けたわけではないと思っていました。

むしろ2人を結婚させるという負け戦をすることで、真に勝ったのは自分だと思っていたのです。


その気丈なプライドを「12月24日」という文字が粉々に砕き、通子が誰より自分自身が見たくなかった嫉妬と憎悪に歪んだ醜い顔をさらけ出させたのでした。

通子が最後に抱かれに行った時、旬平が「まだお前に2つの嘘をついている」と言いましたが、そのうちの1つはこのことなのでしょう。


多衣に5000万をつくらせる?


通子は多衣と静岡で薪能を見たあと、宿で話をします。

勝浪の話をどう思うか、と聞くと、「悪い話じゃないと思います。通子さんの腕ひとつで今の何倍かの利益を上げられるし、今の通子さんなら必ずやるわ」と多衣。


通子は、多衣が嘘をついてさっさと入籍したことを責めますが、「自分は無理強いしたわけではなく、あくまでも勝ったから入籍した」と多衣。

通子は「全部脱いでちょうだい。あなたの体を改めさせてもらうわ」と言って、「どうして……」と怯える多衣。


通子が多衣の衣を一枚ずつはいでいきますが、最後の肌襦袢になって多衣が抵抗を見せます。

それでも通子は最後の一枚もはぎとり、多衣の美しい裸体があらわになります。

多衣が我に返って肌襦袢をまとうのを待って、「あなたって体つきまで嘘つきなのね」と通子。


通子は多衣に「私を一晩5000万で買ってもいいってもの好きな男がいるけど、あなたに代わりに寝てもらいたいの」と言いました。


通子は多衣に笠井と寝させて、5000万を作らせようというのです。

通子は「旬平を返すか、私の要求を聞くか」と多衣に迫ります。


多衣が6000万を作った方法とは?


多衣は「お断りします、この話」ときっぱり。

その理由は、既に、去年の末に通子のために体を犠牲にしたから。

そう、あの6000万をつくるために多衣は男と寝たのです。


「私が頼みもしないことをやって、今さら恩着せがましい」と通子。

多衣は「今さらって私が言いたい言葉ですよ。私があの時、この体でお金を作ったこと、通子さん、薄々気付いていたでしょう?勝負はその時についたのです。私が勝って、通子さん負けたんですよ。卑怯にも黙ってあのお金を受け取ったことで」と言いました。


通子は「あなたはそんな真似しなくても、旬平の体も心も自分のものにしてたじゃないの!」と言いますが、「心までは私のものになってなかったわ」と多衣。

なんと、通子が金沢に来る前日に、旬平が電話で「俺は君より通子を愛しているから別れたい」と言ったとのこと!


通子は「嘘!」と叫びますが、「嘘ではありませんよ。このことは出来ることなら通子さんに言いたくなかった。隠せるなら一生隠したかった」と多衣。

あの時、多衣が通子の6000万の借入れを拒否することは、旬平を失うことを意味していました。


だから、多衣はどうしても自分の力で6000万を作りたかったのです。

そして父親が死んだ時にさえ泣かなかった多衣が、唯一泣いた日とは、通子が金沢から帰ったあとに旬平に入籍を迫った時だけ。


多衣は「それで今度は誰と寝ればいいですか?5000万を通子さんのために作るには」と聞いてきました。

そして「まさか笠井さんじゃないでしょうね?」と笠井の名前を出してきました。


多衣と笠井の関係


驚くべきことに、多衣が6000万を作るために寝た相手は笠井でした。

おせっかいな笠井は、旬平から多衣の電話番号を聞き出し、多衣と名古屋で会ったのです。

最初、笠井は「手切れ金を払うから旬平と別れてくれ」と持ち掛けますが、多衣は拒否。


その後、笠井は「あなた自身をあなたの望む金額で買います」と持ち掛けますが、その場では多衣は拒絶。

笠井は、自分と関係を持たせることで、多衣を旬平と別れさせようとしたのでした。


そして通子が金沢に来た日、多衣は笠井に電話。

笠井は「かかってくると思ったよ」と言って、「あの時の約束覚えて下さってる?」と多衣。

その後、2人は名古屋のホテルのラウンジで落ち合い、関係を持ったのです。


多衣は自分が通子の身代わりに抱かれたことが、痛いほどわかっていました。

事実笠井は「これであんたと旬平君を別れさせられると思ったのに、なぜ最初から事情を教えてくれなかったんだ。教えてくれていれば、何もあんたが自分の体を犠牲にしなくても、俺はミッチャンのために金を出したよ」と言ったのです。


しかし、もし笠井が直接通子に金を貸せば、多衣の出る幕はありません。

その上、旬平まで失って、金沢でひとりで生きて行かねばならなくなったことでしょう。

だからでこそ、多衣は自分を犠牲にしても、6000万を自分の手で作りたかったのです。


そしてこの6000万の取引きは、意外なところで笠井の損になりました。

笠井が背広のポケットに入れたまま忘れたホテルのマッチを、笠井の妻が発見してしまったのです。


旬平への愛を算盤勘定にすれば、多衣の方は決して損にはなりませんでした。

一晩の体を元手に作った6000万を、それ以上の価値で、旬平夫婦に売りつけたのだから。

“恩”という計り知れない価値で。


旬平のもうひとつの隠し事とは


6000万を通子に渡して間もなく、多衣は浜松に出向き、旬平に生まれて初めての涙を見せました。

そして「あの婚姻届け、あなたの手から私にください」と懇願。


すると旬平は「どのみち俺から渡すつもりで持ってきた」とポケットから婚姻届けを出します。

しかし「お前とは結婚するが、俺は別れた妻を愛し続ける」と言いました。


これこそが、旬平が通子に「2つ隠していることがある」のもう1つだったのです(1つは、既に多衣と入籍していたこと)。

旬平は、通子が自分を担保に多衣から6000万を引き出した時点で、自分への愛は冷めたと思ったからこそ、婚姻届けを持ってきたのです。

多衣がそれでも婚姻届けを受け取ったのは、それでも旬平が欲しかったから。


一方、笠井は、一夜限りの女に6000万も支払ったことまで妻にバレて誤魔化しきれなくなり、多衣の名前を出してしまいます。

笠井は、妻に、多衣のことを友人の妻で金のやりくりに困って相談に来たと説明し、多衣に「妻に会って君からも説明してくれ」と頼んできました。


多衣は笠井の妻に「すべては自分の罪で6000万はかならずお返しします」と頭を下げましたが、「娼婦」と罵られることに。

多衣がわざわざ出向いたことも役に立たず、笠井は離婚。

通子が「あなたは旬平だけじゃなく、笠井さんまで私から奪ったのね」と言うと、「体だけなら確かにそうでしょうね」と多衣。


通子が笠井に怒りをぶちまける


通子は笠井に電話して、多衣から全て聞いたと言います。

通子:「私が怒っているとしたら、なぜじかに私に言ってくれなかったかだわ。私の知らないところで私を守って支えて……騎士道精神の真似事?」

笠井:「そうだよ。だからお礼なんて言われても騎士はとまどうだけだからね」


通子:「9月に車の中で私の身代わりに女を抱いたと言ったわ、笠井さん。今日多衣さんの口からも同じことを聞いたわ。私と笠井さんの関係をこんなひどい形で汚すくらいなら、なぜ私を直に誘わなかったんですか?」

笠井:「しかし9月に誘った時には断られたよ、俺」


通子:「あの時だって私簡単に断ったわけじゃなくて、メチャメチャに迷ってましたよ。でも私と笠井さんの関係は、私の知らないところで勝手に6000万のお金で取引きされて汚されてしまったのね」

笠井:「それならもし、君が多衣さんに金を返し終わったら、その時は俺がもう一度誘ってもいいということなのか」

通子:「いいえ、赤字を埋めればそれでいいなんて、人の気持ちはそう簡単にはいかないから」


通子は早口で言って、叩きつけるように受話器を置きました。

本当はただ「さようなら」と言うつもりだったのに、回り道をして余分な言葉をしゃべってしまいました。

通子は、いつか「花ずみ」再建の夢を達成した時に、本当のさようならを言おうと心に決めました。


「花ずみ」を3人の共同経営に


通子は多衣に、「花ずみ」を通子、多衣、旬平の3人の共同出資の形で会社にすることを提案。

代表取締役は旬平にして、今の店を抵当に銀行から5000万を借りる作戦です。


通子が「あの店は形だけ私たち3人のものということにして、あなたへの借金は私の給料から個人的に返済させていただきます」と言うと、「それはお断りします」と多衣。

それは通子だけが苦労をしょいこむ形になるから。


多衣は「通子さん、あなたが社長になりなさい」と言いました。

そして自分は通子の夢を自分の夢として「花ずみ」を手伝うと言い、6000万の借金は勝浪への返済が終わるまでは3人の共有財産ということにしましょう、と提案。

多衣はどんなに大変でも、たとえ旬平と別れることになっても、通子についていくと約束。


通子からも多衣にひとつだけ条件を出しました。

それは、イジイジ言ってないで、自分から旬平にぶつかって本当の夫婦になること。


離婚話を週刊誌に売る


六扇が、3枚の絵を通子に残してくれました。

売れば1億円相当ですが、通子は寄付することを決意。

そして離婚話や、旬平と多衣の話も含めて、週刊誌に売ると言い出します。


かなりの宣伝効果を期待してのことですが、渋い顔をする旬平。

通子が「多衣さんは賛成してくれると思うわ」と言うと「私の男としての立場はどうなるんですか、女将さん」と旬平。


翌年の春、勝浪は花ずみの暖簾に換わり、ほぼ時を同じくして週刊誌が「女たちの革命」という連載特集記事の第二回目に立石通子を登場させました。

通子の計算通り、それは格好の宣伝となりました。


旬平の大反対


通子は、前田と八重を新しい店で雇うことに。

さまざまな嫌がらせをして、挙句の果てには痴情喧嘩を起こした問題人物2人を雇うことは、週刊誌にも取り上げられました。


多衣は賛成してくれましたが、旬平は「他のことは全部譲ってきたが、これだけは譲れない。前田を雇うなら俺がやめる」と言いだしました。

さらには通子の勝手に対抗するために、多衣と別れてもいいとまで言い出しました。


通子は、笠井の力を借りずに新しい店舗の改装を終えました。

しかし旬平は、依然前田を雇うことに反対。


通子が反論しようろすると、多衣が遮りました。

そして「旬平さん、あなたそのことで文句があるなら社長じゃなくて私に言いなさいよ。だいたい社長のやり方に文句があるなら、あなたが社長になればよかったじゃないですか」と本気で怒りました。


多衣の罵声はさらに続きます。

「それに社長のやり方に文句があるなら、前田さんじゃなくあなたがやめるべきだわ。あなたとお母さんの花ずみはとっくに湖の底で、今の花ずみは通子さんのものよ」


旬平が「じゃあ辞めるよ」とあっさり言って、前田や八重はそれなら自分がやめると言い出します。

通子は旬平に向かって「あなたが『夫』をやめた時に店もやめてもらべきだったわ。多衣さんも言ってくれた通り、この花ずみはお義母さんやあなたのものではなくて、私が始めた私の店です。やめたいと言うなら引き止めませんから」と言いました。


旬平は「だったらそうさせてもらいますよ」と言って、店を出ていきました。

前田は「女将さん、少しは男の気持ちも考えてやらないとね。あれじゃあ若旦那ひとりが悪者だ」と通子に意見。


旬平が姿を消す


「花ずみ」支店は、好調なスタートを切りました。

通子の作り出す活気溢れる雰囲気と、前田の安くて美味い料理が、評判を呼んだのです。


旬平と多衣も2人で力をあわせて本店の売り上げを伸ばしてくれました。

ところが三か月後、旬平は、書き置きひとつ残して、多衣と暮らすアパートから姿を消しました。


本店はこれ以降、若い料理人・矢場耕一(青柳翔)と多衣でやっていくことに。

巷には2人の気丈な女が、商売のために手を組んで、旬平を追い払ったという噂が流れています。


考えてみれば、旬平をめぐる女2人の陣地争いは、いつの間にか旗印の旬平を無視していたし、あげくは勝手に平和条約を結んで花ずみを大きくするために手をつなぎ、別の戦いを始めたのです。

どちらの戦場にも男の居場所はなくなった上に、旬平がいなくても大丈夫なことはこの一年半が証明しています。


店は順調そのもので、旬平が消えて2、3ヵ月は必死に探し回っていた多衣も、少しずつ「夫」の不在に慣れていった様子。

「旬平がどうなっても私は通子さんについていく」の約束通り、通子との結束も固くなってきました。


多衣が妊娠?


旬平がいなくなって2年目の正月、通子は多衣のマンションへ。

通子は、多衣が妊娠しているのではないか、と疑っていました。


通子は、部屋に矢場の靴下が干してあるのを見て驚愕!

しかし多衣は「それは旬平の下着です。引き出しにしまってあったのを洗ったんです」と言い張ります。


そして多衣は、旬平の居場所を知っていました。

静岡の久能山近くの小料理屋で働いていて、見かけた人が電話をくれたとのこと。

しかし多衣は、旬平に会いに行っていないと言います。


多衣が通子に旬平の居場所を教えなかった理由は、教えてもどうせ自分は会いにいかないと言うと思ったから。

「それとも通子さん、会いに行く気あるの?」

多衣があの三保の宿以来、2年と2か月ぶりに挑む目を向けてきました。

旬平がいなくなってからというもの、通子と多衣は無二の親友のように助け合ってきたのに。


通子が「私が連れ戻してくるから、それからは多衣さんがうまくやって」と言うと、「会いに行ったら私のところにはもう戻れないとはっきり伝えてください。離婚にまで踏み切るほどの激しい夫婦喧嘩につきあわされるのは迷惑」と多衣。

通子と多衣は、手を繋いでからも、まだ水面下で戦っているのです。


そして多衣は、お腹の中の子供の父親は笠井だと言いました。

多衣のお腹の中の子が、笠井との再燃と知って、さすがに顔が引きつる通子。


通子は旬平に会いに「小松食堂」へ


通子は旬平に会いにいきました。

旬平は静岡県の「小松食堂」で働いていて、看板メニューだというコロッケはとても美味でした。

旬平は「花ずみの味はもう忘れた……」と言います。


旬平は、既に多衣が妊娠したことも知っていました。

多衣が電話で知らせたのです。


多衣は、静岡駅のホームで通子を待っているという。

通子は驚いて「静岡に来てるんですか、多衣さん」と言いました。

昨日電話で多衣に「旬平に会いに行くから」と告げた時には何も言わなかったのに。

そして通子は、店の奥さんがおんぶしている子供を、旬平の子だと思い込んでいましたが、それは勘違いでした。


多衣の脅迫


通子は、帰りの新幹線で多衣の姿を見つけることが出来ました。

多衣は自分が笠井の子供を産む代わりに、通子に旬平とやり直してほしいと言ってきます。


多衣はまだ旬平に執着があって、旬平とまた一緒に暮らしたいと思っているとのこと。

多衣はもし通子が旬平とやり直すと約束しないなら、自分はすぐに旬平のところに行って子供は始末すると言い出しました。


通子:「旬平の気持ちもあるでしょう。私だけで決められない」

多衣:「いいえ、旬平さんの気持ちは通子さん次第よ。勝手だとは思うけど、約束してくれないなら私静岡に戻って子供をおろすわ


通子は、多衣の脅迫的な身勝手な言い方に本気で怒りました。

多衣は笑って「いやだわ、私通子さんに甘えすぎて怒らせちゃったみたいね。本気じゃないんです。産む決心はついていて笠井さんのプロポーズにもお返事しました。でもそれじゃあ通子さんに悪い気がして。だって旬平さんを奪っておきながら他の男を結婚するんですもの。通子さんにも幸せになってもらいたかったんです」と言いました。


通子は、多衣の涙は笑い過ぎによるものではないと気が付きました。

多衣は今大きな迷い道にいて、今なら子供をおろして旬平の元に戻れるという未練に苦しんでいるのです。


しかし笑顔の仮面をかぶった多衣に、通子は何も言えません。

たとえ今は仮面でも、子供が生まれ、笠井と暮らし始めたら、その方が多衣の幸せになるはずだから。


通子は、一緒に浜松で降りると言う多衣を押しとどめて、金沢に行くように言いました。

多衣:「いろいろお世話になったのにこんな突然の別れになってしまって」

通子:「大袈裟ね、ちょっと里帰りするだけでしょ。無事に子供が産まれて、その子の手が離れる頃にはもう一度……」


閉まるドアが、通子の声を遮りました。

すぐに列車は動き出し、その時多衣が何か言いましたが、通子は聞き取れませんでした。


多衣と旬平が離婚


翌朝、通子が店に出ようとすると、多衣から電話が。

「私の方から離婚届を送るから通子さんの方で、旬平さんに渡してもらえませんか?」

そして自分が借りていたアパートは、半年分の家賃が払ってあるので、通子や従業員が住むのに役立ててほしい、と。


3年前、多衣と旬平をくっつけようとした負け戦に通子はとうとう勝ったのだし、多衣が送ってきた離婚届は多衣がふった敗北の白旗です。

でも、通子は今更それを喜ぶ気にもなれませんでした。

通子は、息子の一希に離婚届を持ってやらせることにします。


ある日、通子はカウンターの中で矢場と優美が抱き合っているのを目撃。

しかし通子が聞いても、2人は付き合っているわけではない様子。

通子が矢場に「多衣さんのお腹の中の子の父親は矢場君なんじゃない?」と言うと、「酷い誤解です」と矢場は怒りました。


そして多衣は通子には何の連絡もせず、笠井と暮らし始めました。

なんとなく腑に落ちない通子。


矢場と多衣


通子は、矢場の口から多衣のお腹の子供の父親は矢場であることを聞かされます。

去年の9月、一度きりという約束で、多衣は10歳近く年下の青年が伸ばした手を受け入れたという。

多衣の方から手を伸ばしたのかもしれません、アパートでちょっと飲まないと誘ったのは多衣の方だったから。


多衣は矢場の子供ができると「病院についていって。中絶するしかないから」と言ってきました。

けれど、矢場の説得で、一度は産もうとその決心をひるがえしながら、一月もたたないうちに今度は「あなたは何も関係ない。あなたの子じゃないんだから」と言いだしたのです。

矢場は、多衣に弄ばれて捨てられたと思っている様子。


笠井が逮捕される!


笠井が、ビル建設に伴う汚職事件への関与で取り調べを受けることになりました。

多衣が笠井と一緒にいたのは、通子が花ずみ再建のために借りた6000万の行方を誤魔化すためでした。


多衣は自分が矢面に立つことで、通子を事件の死角に置こうとしたのです。

あの6000万はあくまでも自分が笠井との個人的な関係で作ったもので、通子とは無関係であることを検察に納得させる必要があったのです。


事実はその通りで、通子は笠井と多衣が名古屋で6000万の取引きをしていたことは知りませんでした。

通子がそれを知った時には店は大きく動き出していて、白紙に戻すことは不可能だったのです。


しかし世間は、それでは納得しません。

放っておけば、多衣ではなく花ずみのやり手女将として名を売った通子が、矢面に立たされることは間違いありません。

少なくとも、世間は通子と笠井が特別な関係にあると思うでしょう。


通子への評価が、自分の夫を愛人に渡すほど度量の広い女から、男女関係を全て計算ずくで割り切ったしたたかな女へと落ちることは目に見えていました。

知事に大金を贈った笠井の罪に汚れた手と関連付けて、通子が愛人に夫を贈った気持ちにまで賄賂に似た汚れを想像するでしょう。


おそらく多衣が矢場との子を産む決心をして間もなく、笠井の側では贈賄事件が発覚しかけたのでしょう。

このまま検察が動き出すと危ないと思った笠井は、多衣と連絡をとり、誰より通子の立場を救う方法を考えたのです。

多衣はそのためにお腹の中の子を笠井の子と偽り、旬平と離婚して笠井と婚約までしたのです。


多衣は自分を犠牲にして通子を救おうというのだから、悪女役を買って出たというべきでしょう。

でも通子としては、その役を奪い取られたという気持ちが強くありました。


多衣はまた、通子に恩を売って勝とうとしているのです。

勝利の為なら、世間の目に「汚職事件の裏に踊った女」としてさらされることすら厭わないのです。

通子には、多衣のやったことがただの純粋な恩返しとは思えませんでした。


通子は「馬鹿な人だわ」と何度もつぶやきました。

自分の方は旬平との関係にも終止符を打って、とっくに戦いから降りているというのに。


通子は一刻も早く「花ずみ」を売って笠井に6000万円を返して、いちからやり直すことを決意。

あの6000万はやはり汚れたお金だった……。


通子が矢場に「多衣さんのお腹の子、やっぱりあなたの子だわ。あなた、多衣さんと結婚したいって気持ち変わってない?」と聞くと、矢場はうなずきました。

通子は「だったら私に任せて頂戴」と言いました。

翌日、笠井は逮捕されました。


通子と旬平はまたしてもすれ違い


そして旬平が「花ずみ」に帰ってきて、驚く通子。

旬平は「小松食堂」を主人の秋葉から任されることになったので、店の名前を「花ずみ」にしたいと思い、通子に「花ずみ」の名前を返してもらいに来たのでした。


通子は「嫌です」と断りました。

しかし通子が「嫌だ」と言ったのは、名前を返すことではなく旬平が「小松食堂」を継ぐことでした。


通子は「あなたに(私のところに)戻ってきてほしいんです」と素直な気持ちを告げます。

通子は、笠井の逮捕以来、もう嘘が嫌になったのです。


旬平は「俺の方では一度だって別れるつもりはなかったよ。だからこれが初めて俺の方から口にする別れだ」驚きの発言。

その理由は、旬平が「小松食堂」を継ぐ条件が、秋葉の女房と子供の面倒を見ることだったから。

秋葉は病におかされていて、余命いくばくもないのです。

またしてもすれ違ってしまった通子と旬平。


通子が「悪女」として週刊誌に載る!


一週間経過しても、多衣は連絡してきませんでした。

通子は、馴染みの週刊誌から「女将が、多衣さんの体を使って金を得て、店を大きくしたという噂が流れている」と聞いてびっくり!

馴染みの週刊誌がこの噂をはっきり否定する記事を書きたいを言ってきたので、通子は全てを正直に話す決意をします。

通子は、自分は商売のために多衣の体を利用したことを一度もないし、6000万は贈賄事件とは無関係であることを話しました。


しかし、週刊誌は、通子のことを悪女そのものに書きたてました。

「愛人の体で6000万をかせいだなんて?!」という奇抜な見出しに、通子の顔写真も大きく掲載(悪女っぽく見える一枚)。

記事は噂を否定するどころかもっと誇張した書き方をして、「以上はただの噂で女将自身は否定している」と一行つけ加えられているだけなのです。

多衣は、やり手女将の脅迫同然の命令で、そのまだ女ざかりの美しい体を犠牲にし、愛する男への操を泣く泣く裏切って6000万をつくった薄倖のヒロインとして描かれていました。


通子は記事を読んで大きなショックを受けますが、娘の優美は「私の受けてた感じでは、お母さんたちのしていることってこの記事どおりだけど」と言いました。

そして騒ぎは週刊誌からテレビ局に飛び火し、店の客足は遠のくことに……。


通子が何より困ったのは、これで逆に店をやめることができなくなったことでした。

店を売り、6000万を笠井に返して自分の潔白を証明するつもりだったのに、今それをやっても、週刊誌が書いた通り、人々に慌てて事件の後始末をしたと思われるのが落ちなのです。


しかしこんな週刊誌騒ぎの渦中でも、通子には、これで自分はあの多衣の負け戦に応戦したという思いがありました。

そしてそれだけが、砕けそうな通子の気力を支える唯一の柱になっていたのです。


大瀬がやってくる


大瀬が何の予告もなく、支店を訪ねてきました。

大瀬は、通子が週刊誌に「店を辞める」という発言をしたことを責め、支店を返してもらうと言います。

通子が支店を買うつもりで大瀬に渡した頭金5000万は、大瀬の懐に入ります。


さらに大瀬は、通子に勝浪のニューヨーク支店に行くように言います。

しかし通子は、たとえどんなに小さくても、自分の店をやりたいと思っていました。


秋葉の話


秋葉が病院を抜け出して、通子と話をしたいと言ってきました。

てっきり旬平と安代を結婚させたいと言ってくるかと思ったら、意外にも「旬平さんはあなたの元に戻りたがっています。許してあげてください」と懇願してきました。


「小松食堂」はローンが残っているが秋葉が死亡すれば生命保険も入るので、大丈夫とのこと。

秋葉が心配しているのはひとりでもやっていけそうな嫁ではなく、旬平のことだったのです。


通子は、秋葉が、多衣の別れた夫だと知ってびっくり。

多衣は、まちがいなく旬平が自分の以前の亭主のところにいると知っていただろう。

「半年前」と言ったけれど、もっと前から旬平の居場所を知っていたはず。


秋葉は、旬平は「通子に追い出された」と思っていると言います。

通子は「もう一度旬平と話し合ってみます」とだけ返答。


矢場が多衣と消えた


通子と優美の電話を偶然聞いて、多衣の電話番号を知った矢場が、姿を消しました。

矢場は「突然ですが、店を辞めさせていただきます」と電話してきて、背後に浜松駅のアナウンスが聞こえたので、多衣とどこかに行ってしまったようです。


旬平が戻ってきた


矢場がいなくなった後、前田が見習いの板前を連れてきました。

その人物は、なんと旬平でした。

前田はこうでもしないと、意地っ張りな2人は会わないと思ったのです。


旬平は「女将さん、色々とご迷惑をかけてすみませんでした。また、花ずみで働かせてもらいたいと思ってるんですが」と頭を下げました。

通子は3年間旬平をずっと許していませんでした、その理由は許そうと思ってもその都度旬平が許せないことをするから。

しかし今回旬平が頭を下げて謝ったことで、通子は許すことが出来ました。


こうして、旬平は通子たちのアパートで暮らし始めました。

娘の優美は、通子と旬平の離婚や失踪はただの夫婦喧嘩だと思っていて、息子の一季は父にしてふーんと無表情。


旬平は、多衣には連絡をとっていないという。

旬平は「あいつとは、離婚届の段階で完全に終わったよ」と言いますが、多衣の方はお腹に他の男の子供がいながら依然断ち切れないだろうと思う通子。


大瀬と取引き


通子は大瀬と取引きをしました。

2年前に詐欺同然の手口で通子に払わせた5000万円を返すことを、旬平を「勝浪」に売る条件をしたのです。

「花ずみ支店」は「勝浪」に変わり、旬平はそこの板前として働き、「勝浪ニューヨーク支店」には通子ではなく、娘の優美が行くことに。

そして「花ずみ本店」の板前は矢場を見つけて戻ってもらい、一季は矢場の下で働きモーニングを担当。


これで旬平の借金5000万はチャラになりましたが、銀行から借りているお金と笠井からの借金をあわせて1億円がのこっています。

しかも今度は、旬平と優美は「勝浪」で、通子と一季は「花ずみ本店」で、敵同士の店で働きながら借金返済していくのです。

家族は2つに別れましたが、逆に絆は深まりました。


4月、勝浪オープン


「花ずみ支店」は、再び暖簾を「勝浪」に戻して再オープン。

「花ずみ本店」も、新しく居酒屋風割烹として出直し、和食のモーニングサービスも好評。

ランチも丼に変えたことろ、好評。

しかもコストは依然よりずっと安く、利潤も上がるようになってきました。


通子と多衣の女の戦いの決着


矢場と多衣の行方は、依然わかりませんでした。

そして笠井が釈放されたという記事が新聞に載りました。

矢場から通子に電話がかかり、多衣が笠井の釈放を知って飛び出していったとのこと。


矢場との電話を切ったあと、再び電話のベルが。

通子は多衣からだとわかりました。

居場所を尋ねると多衣が「通子さんから一番遠いところ」と答えたので、通子はピンと来て、一番近い公衆電話に行くと、やはり多衣がいました。


多衣は矢場の子供を妊娠してお腹が大きくなっていました。

矢場はうなぎ屋で働きながら、生まれてくる子供を楽しみに幸せな暮らしをしているという。

多衣は少し太って以前の美しさを失っていましたが、代わりに母になる幸せを手に入れていました。


多衣は、保釈申請はしないで素直に裁きを受けると言った笠井が、なぜか釈放されたので、自殺するのではないかと心配していました。

多衣は「通子さんならあの人を救えると思います」と言って、通子に笠井のことを託しました。

そして多衣の説得で、矢場が「花ずみ本店」へ帰還。


通子は一言だけ多衣に言いたいことがありましたが、結局タクシーに多衣が乗ったあと、車が出る間際に唇の形で「私、勝ったのよ」と言いました。

それがあの正月の晩、新幹線の窓ガラスごしに唇の形だけで聞いた多衣の言葉への返事だったから。


多衣はあのとき「今度こそ私が勝つんです」と言ったのです。

9年間の負け戦の末に、お腹の子供ごと自分を犠牲にして最後の戦いに出たのです。

そして多衣は、週刊誌の記事(通子が悪女として書かれた記事)を読んだ時、自分がその最後の戦いに敗れたことを知ったのでしょう。

偶然とはいえ、あの週刊誌は通子の女の戦いに加担してくれたのです。


通子は、悪女を演じることで多衣を守って、女同士の勝負に勝利してピリオドを打ったのです。

3年前、どちらが旬平を掴むかの戦いは、どちらが自分を犠牲にできるかという愚かな、何の実もない戦いでした。


多衣は、通子の「私、勝ったのよ」の声をしっかり聞き取ったかのように頷いて、車が走り出す瞬間に淋しそうな微笑を見せました。

通子は、多衣の車に向かって大きく手を振りました。


勝負には通子が勝ったけれど、だからと言って多衣が敗れ去ったというわけでもないのです。

多衣は大きな夢を掴み取るという戦いでは敗れたものの、現実の小さな幸せを掴んで旅立とうとしています。

一方、通子はまだ商売の戦場にいるのです。


通子は、無性に旬平に会いたくなりました。

戦いが終わって2人の女は、旬平がそれほど豪華な戦利品ではないことに気が付いたけれど、それでも今の通子にとっては、勝者だけが手に出来る素晴らしい商品に思えたのです。


義母の絵が浮かび上がってきた


笠井からの連絡はなく、日々は流れゴールデンウィーク初日。

通子と旬平は、新幹線に乗る優美を見送りました。


そのとき通子は、義母から譲り受けた菊の帯を優美にあげるつもりで忘れてしまいました。

すると「もっといい菊を見せてやるから付き合ってくれ」と旬平。


湖畔のうなぎ屋に着くと、通子は壁に、義母が政治家からプレゼントされた絵がかかっているのをみつけました。

義母は厳重に鎖でしばって湖に沈めたのに、竹ごとはずれて浮かび上がってしまったのです。


義母は犯罪の証拠である絵を沈めた時から、自分が築き上げた料亭を傾かせることに余生を費やしました。

通子は、今、義母は死んだのだと感じて、涙がこぼれました。


通子の本当の戦いは多衣よりも、義母・キクとの戦いでした。

多衣はキクが自分の化身として送ってきた刺客に過ぎなかったのです。


しかしキクがこの絵を沈め、汚職事件から逃げようとしたのに対し、通子は汚職事件に飛び込み、悪女の顔をさらけることで、逆に立ち直りの機会を掴んだのです。

何より、旬平が自分の意思で帰ってきたとき、通子は自分が上島キクというひとりの女に勝ったと心から思いました。

通子は今後は、キクとは別の大輪の花を咲かせるために生きていくのです。


意外な結末


笠井の逮捕は、社長の座を狙っていた専務の仕業でした。

知事に金を渡すよう笠井にほのめかす一方、密告もしたのです。


多衣は陣痛を迎え、もうすく子供が産まれそうです。

元旦那の秋葉が死にそうな時、新しい命が誕生するのです。


「花ずみ本店」には週刊誌の報道で足が遠のいていた野沢社長も、戻ってきました。

「鶴」のママに「あそのこの女将(通子)はそんな女じゃない」と説教されたことが理由とのこと。


店が繁盛する中、笠井から電話が。

今は仙台に来ているのだという。

「別に用事はないんだ、ただ声が聞きたくて」と笠井。


通子は「私、笠井さんの本当に言いたい言葉が聞いてみたい」と言いますが、「言葉にも旬があるよ」と笠井。

とりあえず笠井は明るい声だったので、一安心の通子。


しかし翌朝、通子は悪夢にうなされて目が覚めました。

旬平によると、通子は「笠井さん、道連れは嫌だ」と叫んだそう。

通子は、昨日の笠井の元気な声は、最後の虚勢だったのかもしれないと思います。


旬平は「今から新幹線で仙台に行ってこい。笠井さんが死んだらお前絶対後悔する」と言って、通子を送り出しました。

通子は「いいんですね、私、今度こそ笠井さんと命懸けの浮気をしてくるかもしれませんよ」と一度だけ夫を振り返りました。

「ああ、それだと俺の過去が巧くご破算になる」と旬平。


通子が走り出したあと、部屋の電話が鳴り、旬平が「そうか……」とつぶやく声が聞こえましたが、その声も通子の体を止めることはできませんでした。

(FIN)


まとめ

ドラマ『あなたには渡さない』の原作小説「隠れ菊」(下巻)をネタバレしました。

衝撃のラストですが、ドラマでは是非「その後」も描いてほしいところ。

原作通りになるのか、ドラマのオリジナルの結末を迎えるのか?

不朽の名作のドラマ版、最後まで見届けたいです。


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