「あなたには渡さない」原作の結末をネタバレ・前編!6000万で夫を売って買い取る?

木村佳乃さんと水野美紀さんの怪演が話題のドラマ『あなたには渡さない』。

昭和なドロドロ感がたまりませんが、原作は連城三紀彦氏の傑作小説『隠れ菊』(上・下巻)です。

当記事では、ドラマ『あなたには渡さない』の原作小説『隠れ菊』(上巻)をネタバレしてまとめています。


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『あなたには渡さない』の原作は「隠れ菊」



ドラマ『あなたには渡さない』の原作は、1986年に刊行された名作「隠れ菊」(上・下巻)(集英社文庫)。

作者は第9回柴田錬三郎賞を受賞し、ミステリーの天才と言われた連城三紀彦氏です。

ドラマ『あなたには渡さない』を原作ネタバレ・前編



ドラマ『あなたには渡さない』の原作小説「隠れ菊」(上巻)をネタバレしていきます。

ご主人をいただきに参りました



料亭「花ずみ」の誰からも愛される完璧な女将・上島菊が亡くなって1年。

菊の息子・旬平(萩原聖人)の妻・通子(木村佳乃)は、専業主婦で2人の子持ち。


結婚してから一度も料亭「花ずみ」の門をくぐったことがありませんでした。

菊に「あんたはいいから。家を守ってくれたらいいから」と言われ続けた結果ですが、通子は疎外感を感じていました。


そんなある日、旬平に、金沢から出てくる“笹流れ”(酒造会社)の主人を迎えに行ってくれと頼まれます。

“笹流れ”の主人とは、美しい女・矢萩多衣(水野美紀)で、旬平の6年来の愛人でした。


多衣は20年前、22歳の時に金沢の有名料亭につとめていた男と結婚しましたが、10年間の結婚生活のあとにその男は捨てたと言う。

そして旬平には一目惚れで、6年前のはじめて会った日から本気だったとのこと。


通子は、亡くなった菊が、生前に多衣のところに行って「花ずみ」の愚痴を言っていたと聞いて、ショックを受けます。

多衣は「この帯も女将さんからいただいたんですよ」と言って、今着ている着物の帯を指差してニッコリ。

さらに菊が、多衣と旬平に結婚してほしいと遺言を残していたと告げます。


多衣は「ご主人をいただきに参りました」と言って、離婚届を通子に突きつけます。

離婚届には、旬平の署名捺印、保証人の欄には「花ずみ」の現女将・八重(荻野目慶子)のサインもあります。


通子は離婚届を封筒に戻して、多衣の方へと押し返しました。

「本気なら主人から私に渡すように言ってください」

すると「旬平さんは自分で渡すと言ったのを、私が無理やり奥さんと向かい合って話したいからと頼んだんです」と多衣。


こんな修羅場でも落ち着き払った顔を見せる通子に、多衣は「私、奥さんのこと大嫌いです」と鬼の顔を見せました。

そして賭博師が花札を切るような鋭い手つきで、離婚届を通子の方に押し戻しました。


「花ずみ」は倒産寸前で“偽装離婚”?



それから4日間、旬平からは連絡はありませんでした。

その間に通子は、幼馴染で中堅建設会社の社長・笠井芯太郎(田中哲司)に会いに、新幹線で静岡へ。

笠井は、通子が結婚した時に残念がってくれた男。


透子は笠井の会社に出向いて、4万円を借りました。

4万円を借りた理由は、1万は往復の新幹線代、3万は「花ずみ」の食事代。


笠井は今仕事で賭けをしようか迷っている最中で、通子に大きな金額(たとえば4000万)を貸してくれと言われたら賭けてみようと思っていた、と告げます。

通子は、笠井に笠井の名前で「花ずみ」の予約を取ってもらいました。


「花ずみ」には、予約した笠井ではなく通子が行きました。

通子は、結婚してから一度もくぐったことがない「花ずみ」の門を、客として通ったのです。

現女将の八重はびっくりしましたが、通子は「旬平には食事が終わるまで言わないで」と釘を刺しました。


旬平の作る料理は、どれも美味しいものでした。

そして食事が終わって、旬平が挨拶にやってきました。


旬平は「6年前、酒が気に入って、あの女を訪ねた。一目惚れだった。その晩、抱いてから今も体に溺れている。男が家庭を捨てる理由としては十分だろう」と言いました。

驚くべきことに旬平は既に、通子が来ることを知っていました。

通子のことを心配した笠井が予約電話の際に「ミッチャン(通子)は勝気だけど純なところがあるから、土下座して頭を下げればいい」と忠告したのです。


通子は「こんな美味しいもの食べさせてもらったんだから“ご祝儀”出させてもらうわ」と離婚届を出しました。

離婚届には通子の署名捺印があり、通子の側の保証人の欄には笠井の署名捺印があります。

「やっぱりふり返ってはくれなかったんだな」とひとり言のようにつぶやく旬平。


通子は、離婚の条件として、自分を「花ずみ」の女将にしてくれるように要求。

しかし旬平は「それは出来ない」と拒否。

その理由は「花ずみ」は倒産同然で、通子が最後の客だったから。


驚く通子に、八重は「私はただの偽装結婚と聞いて、奥様は全部知ってると思って……あの離婚届に判を押したんです」と言いました。

つまり、通子が倒産した場合の借金を背負わなくていいようにするため。


通子が「あなたには“偽装”のつもりもあったんですか?私や子供のためを思って」と聞くと、頷く旬平。

通子は「馬鹿にしないでよ」と言って、旬平の頬を引っぱたきました。

そんな気遣いなんかよりも、不倫を謝罪して「俺についてきてくれ」と言ってほしかったから。


6000万で婚姻届を売る?


通子は、多衣に会いに金沢へ。

旬平の署名捺印がある婚姻届けを、6000万円で買うように言います。

そして多衣に渡された離婚届は既に提出済みで、旬平との離婚が成立していることも告げます。

6000万の使い道は新しい「花ずみ」をやるためで、透子が女将で板前は旬平。


「そんな紙切れはいらない。結婚はいずれ自分の力で掴み取ります」と多衣。

通子は落胆しかけますが、多衣は別の物を担保に6000万円貸してもいいと言ってきました。


しかし6000万もの大金を作るために、一晩時間が欲しいと言います。

通子は、多衣と旬平が浮気のときに使用する旅館の部屋に泊まらされました。


翌日、多衣は無事に6000万を借りられたことを通子に報告。

しかも無利子、無担保、無期限だという。


そして多衣が通子に要求した“担保”は以下の2つ。

  • 通子の残りの人生
  • 菊が通子に残した帯(多衣が菊からもらったと言っていた帯は、実は菊が通子に残したものだったのです)

多衣が帯だけでなく菊の位牌や旬平も自分の物にしようとしていることに気が付きつつも、通子はこの条件をのみました。


通子は、多衣が気丈なことを言いながらも、旬平を巡る愛の戦いに負けたことを知っていると見抜きました。

だからこそ多衣は、愛の戦いを商売の戦いにすり替え、6000万の金に自分の愛を懸けたのでしょう。

旬平の肩には「花ずみ」の借金が6000万、透子の肩には新しい店のための借金が6000万、借金の額だけを上手に分け合っている状態。


通子は、息子の一希(山本直寛)と娘の優美(井本彩花)に、旬平と借金のことで形だけ離婚したと伝えます。

さらに、一時的に別居しているだけだから、いつでも旬平に会いに行ってもいいと言います。


俺にもまたチャンスが巡ってきたわけだ


通子は新しい「花ずみ」の改装を、笠井の会社にお願いしました。

笠井は今大きな仕事に着手していて、年内にすませておきたいことが山積みに残っているので、「ミッチャン」の人生が変わるような大事さえ、ゆっくり相談に乗ってる時間はないんだと疲れた声で言いました。


さらに「形だけの離婚でも、俺にまたチャンスが巡ってきたわけだ」と笑いました。

しかし現在の笠井には、妻も子供もいるはずなのですが……。


電話の最後、笠井は真面目な声に戻ってこう言いました。

「俺が大きな賭けを始めたというのは渡辺にも家族にも黙ってて欲しい。いや、今聞いたことさえ忘れてほしい」

通子は、絵を沈めた姑同様、笠井の「賭け」にも罪の匂いを感じました。


新「花ずみ」がオープン!


新「花ずみ」のオープンの日を迎えました。

旬平はあれから多衣とは会っていないし、電話もほとんどしていないという。


店は連日盛況で、手伝いに来てくれた八重が、給料はいらないから当分の間働かせてほしいと言ってきました。

通子は嬉しかったものの、このままではいつまでも姑・菊の手中から抜け出せないと思い、断ろうとした時、60前後の男が入ってきました。


通子が嫁いで数年「花ずみ」で料理長をしていた前田という男で、現在は名料亭「勝浪」で板前をしています。

前田は、旬平の料理を食べて「勝浪」に似ているとイチャモンをつけてきます。

旬平は「前田からは1円も受けとるな」と通子に命令。


すると、前田の後ろに隠れていたカウンター席の老人客が「弱ったな、無料だと聞いていたから金を持ってない」と言いだしました。

「開店記念の3日間無料セールは、昨日までです」と露骨に嫌な顔をする八重。


通子は、老人も前田も無料にすると言いました。

老人は「だったらついでに5万円貸してくれないか?」と言ってきました、なんでも京都まで帰るタクシー代のようです。

通子は腹が立ちましたが、老人に5万円をわたしました。


老人は「乞食でないからもらうわけにはいかん」と言って、醤油と食紅を使って襖に「華」という字を書きました。

老人は実は六扇という著名な画家で、菊が6年前に捨てた浜名湖の絵を描いた人でした。


六扇はタクシーで帰り際に通子に、八重と前田が男女の関係だと言い残していきました。

通子は六扇に「浜名湖の絵のことでは気になっていることがあるので、また電話させてもらってもいいですか?」とたずねて、「是非電話してくれ」と六扇。


通子は、菊が6年前、政治家の贈収賄事件があった時に浜名湖の絵を処分した件を、不審に思っていました。

当時「花ずみ」は負債を抱えていたのに、時価数千万の絵を売らずに処分したことが納得がいかなかったのです。


旬平は「前田のスパイかもしれない八重をやめさせろ」と言いますが、通子はあえて八重を雇うことにします。

「味方にすれば八重さん、あなたより強い味方になるかもしれないわ」


浜名湖の絵の謎


翌日の朝、通子は京都の六扇に電話を入れました。

通子は、浜名湖の絵のことについて、六扇に話を聞きます。


六扇の話は以下です。

6年前、菊は六扇のところに行き、浜名湖の絵をじかに六扇から買い上げたことにしてほしいと頼んだ。

六扇は、浜名湖の絵は京都の芳美堂がまず買い上げたもので、一度売った以上、自分には何の権利もなくなるからと、断った。


しかし六扇は何か気になり、「花ずみ」にタクシーを飛ばして行ってみた。

六扇は、浜名湖の絵にまつわる思い出話を菊に話して聞かせた。


浜名湖の絵は、六扇が道ならぬ関係になった女と浜名湖に旅行した際に、女が服毒自殺したあとに描いた湖の絵だった。

絵の由来を知った菊は、突然袖から出刃を取り出し「この絵がその方の命なら、やはり先生の手で葬ってあげた方がいいでしょう」と言った。

驚いた六扇に、菊は「事情は言えませんが、この絵を破り捨てなければならなくなりました」と報告。

六扇が「いったん人手に渡った絵は自分とは無縁だから、切り刻みたいなら自分でやってくれ」と言うと、やっと菊は出刃を引っ込めた。

通子が「あの絵を芳美堂さんが誰に売ったかわかりませんか?」と聞くと、「どこかの会社の社長に売ったというところまでしかわからない」と六扇。


通子は、六扇の「華」の字をタクシー代と料理代で買うわけにはいかないから、いずれお礼をすると約束。

すると「だったおら女将、体で礼をしてくれるか」と六扇。

通子はやんわりと断りました。


電話を切ったあと、通子は、浜名湖の絵が汚れた札束の濁流であることを確信。

菊は、政治家の汚職事件に関与していたのです。

そして脱税の証拠となる浜名湖の絵を、死ぬ前に湖の奥深くに沈めたのです。


旬平が多衣に会っていた!


通子と旬平は、カウンター越しではありますが、商売という大きな目標で結びつきは強くなってきました。

八重もよく働いてくれていて、スパイの疑惑など嘘だったかのよう。


通子は精神的余裕から「一度店の方にもいらしてください。一番の恩人はあなたですもの」と電話で多衣を誘いました。

しかし、通子がオープン前に、多衣への挨拶のために旬平を金沢に送り出した件で、多衣は怒っていました。


なぜなら、旬平が多衣に電話で「通子が行けって言うから」と言ったから。

多衣は、通子の指図で会いにくる旬平とは会いたくないのです。


しかし多衣は、今月もう2回も旬平に会っているという。

寝耳に水の話で、驚く通子。

多衣は、旬平とは商売抜きで会わせてもらうと言い放ちました。

そして、今度「花ずみ」に寄るのは、女として以外にそちらに旅する余裕が出来た時にすると言いました。


電話を切ったあと、多衣への嫉妬や旬平への怒りを感じる通子。

しかし夫よりも商売を選んでしまった通子には、嫉妬したり腹を立てる権利はありません。


その後、八重が前田のスパイであることを証明する事件が起きます。

予約客に断りの電話を入れたり、勘定をわざと多くとったりしていたのです。

当然「花ずみ」の客足は遠のいてしまいましたが、八重以外にも原因はありそう。

通子は、八重を解雇。


愛人が2人やってきた


そんなある日、義父の一番の愛人・吉岡鶴代がやってきました。

そしてなぜか後ろから多衣も入ってきます。

通子は「旬平の愛人と父親の愛人がなぜ?」と一瞬思いますが、2人は別々に来たのでした。


鶴代は、義父の死の直後、本妻の菊に「花ずみ」の玄関先から追っ払われた苦い思い出を持っていて、菊を恨んでいました。

通子はなんとか鶴代のご機嫌を取ろうとしますが、口先だけの言葉がかえって鶴代を怒らせてしまい、鶴代は通子の着物に醤油をぶっかけました!

さすがに怒った旬平が包丁をまな板に突き刺して何か言おうとしますが、通子が制します。


そこに出てきたのが、なんと多衣。

「勘定、100万円はいただきなさいね」

多衣は、通子の着物は100万円は下らないことと、鶴代のやり方は愛人の風上にも置けないことを鋭く言い放ちました。

鶴代は「100万でも200万でも払ってやるよ!」と多衣に憎しみの目を向けて、帰っていきました。


実はこれは多衣の作戦で、自分が憎まれ役を買うことによって、通子が鶴代に付け入るスキを与えたのでした。

鶴代は昔芸者をしていて顔が売れていて、5、60人の客は簡単に紹介できる人なのです。

「あの人には私のこと、思いっきり悪く言うといいわ。私がただの客じゃなく旬平さんの愛人だという話もして。そして亡くなった女将さんのことも嫁として苛め抜かれたって話をして、あの店を始めたのも姑への意地だって、そう打ち明けて相談相手としてすがってしまえばいいわ」


さらに多衣は、通子のサービスが過剰過ぎて、客足が遠のいていることを指摘。

「サービスも過剰になると客にとっては責め苦ですからね」


娘に説教される?


通子は、娘の優美が非行グループとつるんでいる現場を目撃して、怒鳴りつけました。

優美は「お父さんのこと、気持ちでは許せないくせに体はまだしがみついてて……だから、まだ本気では別れられないんじゃないの。そういう半端なのが正しい関係なのかなあ。私、毎朝、アンタの体がいら立ってるの気づいてるのよ」と言い返します。


その後、優美が非行に走ったわけではなく、非行グループにいる友達を更生させようとしていたことが判明。

その友達とは、鶴代の娘・純代でした。

優美は、過去に純代と男を巡ってトラブルがありましたが、彼が非行グループから足を洗わなかったので、きっぱりあきらめました。


通子は、娘に比べて、自分は旬平への態度が中途半端だったことを思い知らされるのでした。

優美は、偽装離婚を理由に父親との関係をごまかし続ける母親を、非難しているのです。


そして、優美が純代に近付いた本当の理由は「花ずみ」のためでした。

優美は「花ずみ」の客が減っていることを心配して、純代の母・鶴代を頼ったのです。


通子は、優美がしっかり者の娘であることを知りました。

こうして通子は、優美の協力もあって、鶴代から客を紹介してもらえることに。


六扇に体を求められる


通子は、弁天島の老舗旅館を訪れました。

六扇から「時間があれば遊びに来てくれんかね」と言われたから。


通子は六扇の要望通り、白いスーツで行きました。

浜名湖に向かうのは、オープン以来久しぶりです。


通子は、この宿で六扇が女に「死のう」と言われてその後女が服毒自殺したことを思い出しましたが、その昔話に関連して自分が呼び出されたとは思いませんでした。

だから、六扇に「少しあんたの姿を絵に写し取らせてもらいたいんだ」と言われた時も、さほど気にせず上着を脱いで、出窓に腰を下ろしました。


六扇は筆をさらさらと動かしながら「なんだかあんたを見た時、あの死んだ女を思い出してね」と話し、湖の中を眠りながら沈んでいく女を描いてそれを最後の作品にしたいと言いました。


通子の心に不安が広がります。

通子が何気なく画帳をのぞくと、表描画の女は一糸まとわぬ姿をしていたから……。

「あんたの体の柔らかさを私の筆はうまく吸い取れんといら立ってる」と六扇。


緊迫した時間が過ぎて、遂に六扇は「悪いが、あんた、着ている物を全部脱いでくれんか。金は欲しいだけやる」と言ってきました。

通子:「私よりももっと若くて綺麗な女がいっぱい」

六扇:「あんたほど死んだあの女に似たところを持った女はいない」


六扇はしつこく手を伸ばしてきますが、通子は振り払いました。

「私はそんな女じゃありませんから」と叫んで通子は部屋を飛び出しました。


通子は、自分の体が汚れてしまったような感覚に襲われていました。

その理由は、一瞬、お金と引き換えに自分の体を差し出そうと考えてしまったから。

今の借金を返すため。

でもそんなことをしたら、政治家の愛人だった菊と同じ真似をしたことになります。


旬平との一夜を6000万で買う


通子は雨の中、旬平のアパートへ。

旬平は、乱れた髪から雨のしずくをたらした通子を見て「どうしたんだ?」と驚きました。


通子は部屋のインテリアを見て、このアパートは新居のために多衣が買ったことに気が付きました。

通子はずっと怖くて聞けなかったことを旬平に聞きます。

「あなたは、私と多衣さんのどちらを愛しているんですか」


旬平が「それなら俺の方から先に聞きたい。お前は俺を愛しているのか、愛していないのか」と聞くと、「愛してるわ」と通子。

しかし通子は、愛しても仕方ないものを愛している自分がいい加減嫌になっていました。


通子は「改めて(あなたと多衣さんに)結婚してもらうために来たのよ」と言います。

そして旬平の答えが「どちらも愛している」であることに気付き、自分の問いが無意味だったと思うのでした。


通子は「最後にもう一度だけ私を抱いて。そしてあの女ととっとと結婚してちょうだい」と言いました。

そんな通子に、旬平は、まだ2つ隠し事があると言う。

しかし通子は何を聞かされても、この決心が変わるとは思えませんでした。


さらに通子は、2人が結婚したからといって、6000万の借金は自分がひとりで返し続けると言います。

そのことで旬平が悪いと感じる必要はなく、その理由は今夜一晩の旬平を通子が6000万で買い取るから。

旬平は「これも負け戦なのか」と言って、通子の体に手を伸ばしました。

こうして、多衣と旬平は正式な夫婦になりました。


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