『ラジエーションハウス』原作ネタバレ後編では、杏(本田翼)が唯織(窪田正孝)を信頼し始め、さらには男性としても意識していきます。
ところが、唯織が医師免許を持ちながら、放射線技師として働いていることを知って……?
当記事では、新月9ドラマ『ラジエーションハウス』の原作のあらすじの結末をネタバレ・後篇(最新話まで随時更新)をまとめています。
2019年5月22日、最新話の内容を追記しました。
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もくじ
『ラジエーションハウス』主な登場人物
『ラジエーションハウス』の主な登場人物をご紹介します。
アメリカ帰りの天才放射線技師。
穏やかで心優しく一途ですが、基本的にヘタレ。
前院長の娘で、放射線科医。
勝ち気な性格で、医師としての使命感や責任感が強い。
放射線技師で、唯織の同期。
一生懸命だが不器用。
喜怒哀楽が顏に出る。
甘春病院の院長。
病院の“良心”で、みんなを母親のように見守る。
放射線技師。
ドSな毒舌家。
技師長。
放射線技師。
整形外科のイケメン医師で、杏のことが好き。
『ラジエーションハウス』原作のあらすじの結末をネタバレ・後篇
『ラジエーションハウス』原作のあらすじの結末をネタバレ・後篇をまとめていきます。Ai(死亡時画像診断)とは?
甘春病院のトップを集めての会議。
放射線科長で診察部長の鏑木(浅野和之)は、※Aiの継続は議論の余地があるのではないかと提案。
※Aiとは“死亡時画像診断”のことで、遺体にCTやMRIとか画像診断機器を用いて死因究明に役立てるのが目的。
Aiは保険点数もつかないし、病院の持ち出しばかりで何の儲けにもならないし、今すぐにでも縮小してコスト削減すべきというわけです。
鏑木は、放射線科を甘春病院の根幹にすることで、院長の座を狙っているのです。
しかし院長の渚(和久井映見)は「Aiは医療の未来だと考えています。方針を変えるつもりはありません」と鏑木の提案を退けました。
ケース6:死者・藤本直樹からのメッセージ
そんな中、救急のナース・南(キャスト未定)からAiの依頼が来ました。
鏑木は「今回は遺族がAiを拒否しているから、やる必要はない」と意見しますが、「緊急死亡時の全例Aiは、前院長の時からの当院の方針です」と杏。
鏑木も前院長の娘である杏には逆らえず、悔しい思いをします。
遺体の少年の名前は、藤本直樹・13歳。
家の近所の空き地で倒れているところを発見されました。
最初の発見者は彼の10歳の弟・雄太で、緊急搬送されてきた時にはすでに心肺停止状態でした。
空き地には、弟とキャッチボールをするために来ていたということです。
病院には、直樹の両親と雄太以外に、近所に住む山村という少年も来ました。
遺体の第一発見者である雄太が、山村を呼びに行ったのです。
直樹は、死因に繋がるような外傷がないことから※心臓震盪(しんぞうしんとう)の可能性が高いと診断されます。
※心臓震盪とは、外傷性の心停止。
つまり、直樹が自らキャッチボールの練習をして、捕り損ねたボールが胸に当たったのではないかということです。
Aiをやった方が確実なのですが、なぜか直樹の両親は拒否しています。
小野寺(遠藤憲一)は「Aiは亡くなった息子さんのためではなく、あなた達のためにやるべきなんです。今はそうじゃなくても、いずれ息子さんの死因が知りたいと思う時が来ると思うのです。でもその時にはもう遅い。そんな思いをずっと抱えていくのは苦しいことです」と必死で説得、歩美は「少し考えさせてください」と答えました。
裕乃(広瀬アリス)は小野寺のAiへの熱意がただごとではないので、過去に何かあったのかと思います。
聞けば、威能(丸山智己)も小野寺から「Aiをやってみないか」と誘われて甘春病院に来たとのこと。
裕乃が「やっぱり遺族に許可を取るのは当然というか、大事なことだと思いますけど」と言うと「じゃあ遺族が犯人だった場合は?」と威能。
そう、遺族が殺人を犯した場合はAiを拒否することで、死因は究明できなくなるのです。
裕乃は直樹の腕にあざがあったことを思い出して、真っ青に。
もしかして日常的に虐待が行われ、だからあの両親はあそこまでAIを否定したのかも……?
そこに母親・歩美から「Aiを承諾します」という電話がかかりました。
実は勝彦と直美は、連れ子同士の再婚でした。
直樹は歩美の、弟の雄太が勝彦の連れ子で、一緒になってまだ2年も経過していません。
そして直樹は再婚を快く思っておらず、勝彦に強く反発して夜遊びも増えていました。
勝彦と直美には借金があって共働きで、2人して家を空けることも多かったのですが、その間に家のお金が無くなっていることも。
直美は「あの子の死因を教えてください。このままでは、最後の最後まで私達、本当の家族になれないまま終わってしまいます」と涙を流して訴えました。
唯織(窪田正孝)は、神業としか言いようがないスピードで画像処理していき、死因が肝臓破裂による出血性ショックであることを突き止めました。
杏もその画像を確認して「これは事故、あるいは殺人」とつぶやきました。
杏は、勝彦と歩美に、直樹が殺された可能性があることを報告。
今日は直美はお弁当工場の仕事で留守にしていましたが、勝彦は休みなのでパチンコ屋にいたとのこと。
駿太郎はついつい勝彦に疑いの目を向けてしまい、勝彦は「お前ら、最初っから俺のこと疑ってやがったんだな?」と激怒。
もうすぐ警察が来るという段になって、唯織は今回の直樹の肝臓破裂の症状に非常に近いケースの事例をみつけました。
それは、相手の右脇腹、肝臓付近を目がけて打つボディーブロー。
その選手は苦しがっていたけれど、体表に目立った痕跡もなかったために控室で寝かされていたが、そのまま意識を失い死亡。
後からCTを撮ってみると、肝臓が破裂していた。
卵をいくら振っても中の黄身がつぶれることがないように、ふつう体表側から強いパンチを受けてもその力の多くは背部に逃げて内臓が破裂することはありません。
しかし例えば背中に障害物があったり、後ろにちょうど背骨が当たるような角度で的確にヒットすると、痣ができるほどの強い力じゃなくても、内臓が損傷することがあるのです。
つまり体表に痕跡がなくても、リバーブローの一撃で肝臓が破裂する可能性があるということ。
直樹は肝臓の右側を損傷していたので、犯人は左手で殴ったことになります。
遺体には他に外傷もなかったことから、犯人はリバーブローの一撃だけで致命傷を与えたのでしょう。
犯人は、格闘技経験があるか左利きの人物。
父親の勝彦はは右利だし、格闘技の経験もナシ。
勝彦は「俺はあいつ(直樹)と家族になりたかったんだ」と言って涙を流しました。
勝彦は、直樹が深夜になっても帰らない時は仕事で疲れていても探し回ってくれたり、財布からお金が無くなっても直樹を責めたりしませんでした(つまり、すごくいい義父だった)。
勝彦が「結局、一度も俺の方も見てはもらえなかったけどな」と言うと「そんなことないよ!お兄ちゃんは父ちゃんと本当は仲良くしたがってたよ!」と雄太。
直樹が雄太と最近一緒にキャッチボールをしていたのは、本当は勝彦としたかったからだったのです。
直美は「一体、だれが直樹をっ……」と叫び、唯織は「今ここに左利きでかつ格闘技の経験者がいます、山村さん、そうですよね?」と山村の方を見ました。
山村の手には格闘技をやっている人によく見られる拳ダコがあり、左利き。
唯織は山村が左利きがどうか確かめるためにわざと右上に向かってボールを投げ、山村があえてバックハンドの姿勢を取って左手でキャッチする姿を確認したのです。
山村は「自分は雄太が呼びに来るまで空き地には行っていないし、直樹を殺してなんかいない」と主張しますが、唯織は「ちょっとした実験をします」と言ってある番号に電話をかけました。
すると、山村のズボンの後ろポケットに入っていた携帯がブーブーとバイブ音を鳴らしました。
唯織がかけた先は直樹の携帯だったのに、山下が持っていたのです。
雄太が空き地に行った状況は、家を出る前に直樹からの電話で、財布を忘れたから持ってきてほしいと頼まれたとのこと。
しかし直樹の遺品にはちゃんと財布があり、代わりに本来あるはずの携帯電話がありませんでした。
唯織は自分の推測を述べます。
それは……
直樹と山村の間で何らかの予定外のトラブルがあり、その結果山村が直樹に暴力をふるい、その打撃が致命傷になった。
唯織が、山村が持っている直樹の携帯を奪ってラインのメッセージを見ると、山村が直樹に金を無心するメッセージや「殺すぞ」という決定的なひとことがありました。
唯織は「決定的証拠ですね」と言って、その画面を山村に見せました。
山村は「殺すつもりはなかった……」とうなだれました。
山村が直樹を殺した理由は以下です。
直樹は家の財布から金を盗んでは、山村に渡していた。
しかしある日、直樹は「もうこれ以上、家族に迷惑かけたくない」と断った。
裏切られたと感じた山村は、空き地に直樹を呼び出して、リバーブローの一撃を与えてしまった。
勝彦は「直樹がようやく俺の方を見てくれたのに……!」と山村に殴りかかろうとして、杏(本田翼)が勝彦を止めました。
「さすが、杏ちゃん。そういえば合気道やってたもんなー」と感心する唯織。
勝彦が「あいつに一度でいいから、お父さんって呼んでもらいたかった」とうなだれて、唯織は、直樹の携帯の勝彦からの着信履歴の画面を見せます。
そこには“お父さん”と登録されていました。
勝彦と直樹は、すでに本当の親子になっていたのです。
それから警察がやってきて、直樹の遺体はただちに司法解剖に回されました。
山村少年は全面的に罪を認め、警察署へ連行されて行き、今回の事件は幕を閉じました。
理想のラジエーションハウス
杏は、五十嵐が一度見たものをしっかり覚えていて、しかも違和感に気付ける繊細な感覚を持っていることに感心します。
杏の父親である前院長は「これから画像診断が果たす役割はますます大きくなる。放射線科医と技師が力を合わせてやっていくことが大事なんだ」と言っていたのです。
「彼がいれば、パパの言っていた理想のラジエーションハウスが作れるかもしれない」と思う杏。
小野寺の過去
小野寺は、昔のことを思い出していました。
小野寺の後輩は、ある患者さんの本当の死因に気づいてたのに言えなかったことで、自分を責めました。
その時には、本当の死因は隠蔽されてもう証拠はなかったのです。
小野寺は「お前のせいじゃないっ」と言いましたが、後輩は自殺。
後輩は「Aiはその人が生きていた最後の姿。そしてその最後の姿を写真に収めることができるのは技師だけだと思ったら、しっかりと撮ってあげたい」と言っていました。
小野寺がAiに異常なこだわりを見せるのは、そんな過去があったからなのです。
鏑木が五十嵐を問題視
診察部長である鏑木は、放射線技師としての領分を超えて読影をした唯織の行動を問題視して、院長の渚に責任の所在を確認。
渚は、唯織が行っているのは「所見を述べる」であって「読影」ではないから、全く問題はないと言いました。
鏑木は、五十嵐のしっぽを掴むことができれば、渚を院長の座から引きずり下ろせるかもしれないと思うのでした。
鏑木には、もうひとつ面白くないことがありました。
それは、五十嵐が来てからというもの、甘春と技師たちの距離感が徐々に近付いていること。
以前は両者の間には、一筋縄では取り払うことができない分厚い壁が出来ていて、鏑木が間に入らなければ何事も円滑に進まない状況が続いていました。
だからこそ、この放射線科での鏑木の存在の大きさを、皆が感じていたはず。
それなのに、今ではAiの必要性を結託して主張して、鏑木に歯向かうような真似まで……!
そもそも、前院長の次の院長には、鏑木がなるのが自然な流れでした。
それなのに前院長は、わざわざ海外から大森渚を招聘して、新しい院長に据えたのです。
「大森院長には、極力速やかに退場してもらわないと」と思う鏑木。
ケース7:大腸がん患者の出血の原因は?
『#ラジエーションハウス』6巻
— 粒。 (@onebeeean) 2018年8月12日
ある日急患が運ばれ緊急のIVR手術が必要になるが、鏑木の不在によりIVR(画像下治療)施術経験のない杏が行うことに!しかし手術中に異変が・・・
また鏑木は唯織の放射線技師の領分を超えた行動を問題視する。
あまり知られていない放射線科を舞台にした医療漫画の第6巻! pic.twitter.com/FrCl0TVZW8
数日後、シンポジウムで鏑木が留守の間に急患が運ばれてきました。
腸管内出血の疑いがあり、大腸がん付近からの出血が疑われる中、鏑木が戻るのを待つ猶予がない状況に、杏は緊急※IVR手術を決行することを決意。
エックス線(レントゲン)やCT等の画像診断装置で身体の中を透かして見ながら、血管の中にカテーテルや針を入れて病気の治療を行う方法。
IVRの基本は、血管は全ての臓器と繋がっているから血管の中を通せば、どの臓器にもたどり着けるという発想。
発想はシンプルだけど、これを実際に行うのはとても複雑。
血管が見えるのは、造影剤を入れた一瞬だけ。
たとえるならば、頭の中の地図とわずかな松明の灯りを頼りに、真っ暗な立体迷宮を進む英雄。
杏は今までサポートの立場での施術は経験がありますが、ひとりでIVRをしたことはなく、さすがに不安な気持ちに。
杏はカテーテルを目標地点(大腸がんの出血点と思われる場所)に到達させて、コイル寒栓(かんせん)しました。
ところが、患者の血圧は下がって、たちまち危険な状態に……!
杏も他の技師や医師も慌てふためく中、唯織は出血点が「大腸」ではなく「小腸」なのではないかと言います。
つまり、「大腸がん」に目を奪われ過ぎて、本当の出血点を見誤ったのではないかというのです。
杏は、患者のリカバリを考えても、小腸へのIVRをこのまま進めるしかないと思いますが、自分にできるのか自信がありません。
すると唯織が「大丈夫です!甘春先生なら。僕もサポートしますから!」と勇気付けました。
それからの杏は、まるで別人のような手技で、小腸の出血箇所を探していきます。
そして唯織の予想通り、小腸に出血点はありました!
唯織は杏の行き先を照らし、杏は自信を持って進むことができてコイル寒栓に成功、出血は止まりました。
杏は唯織のところにやってきて、喜びのハイタッチ!
唯織は、自分の手に移った杏の手の匂いを堪能しました(笑)。
杏は自分がIVRをやり遂げられたのは唯織のおかげだと、心から感謝していたのです。
唯織が技師としてサポートしてくれることで、自分もまだまだ成長できるに違いない……!
2人の様子を遠くから見ていた渚は「見事なコンビネーションだったわよ。もしあのまま危険な状態が続くようなら私がサポートする場面もあるかと思ったけれど、必要なかったわね」と思うのでした。
領域や職域の間には、明確な壁がある。
しかし技術の進歩や多様化するニーズに応えるために、その壁を越えて手を繋がなければ治療が進まないケースも多くなっている。
特に最も効果的な治療方針を導き出すための画像診断を求められるこのラジエーションハウスには、分厚い壁なんて必要ない。
患者のために医師と技師は協力すべき。
鏑木が病院に戻った時には、杏が見事なIVRを披露した後で、鏑木の出番は残っていませんでした(笑)。
杏の動揺
IVR手術を成功させたことで、唯織のことを信頼し始めた杏。
ところが、彼が医師免許を持ちながら、放射線技師として働いていることを知り、戸惑いを隠せないでいました。
そして唯織とハイタッチしたときに感じた、不思議で懐かしい感じの正体について考えていました。
ピレス教授からの重大な任務
唯織の元にタブレットが送られてきて、パスワードを入力すると動画が再生され、ピレス教授が現れました。
ピレス教授は「重大な任務」を唯織に頼みたいと話します。
今世界に存在する人工知能は、ほぼ全てが「特化型人工知能」で、ひとつの特化した課題しかこなることはできない。
もし「汎用人工知能」が完成してピレス教授が思い描く読影補助ソフトが開発されたら、画像から正常でない所見を拾い上げ、それが異常なのか、また異常ならば何の疾患が疑われるのか、検出して鑑別して診断することができる。
まさに読影医がレポートに書かれているようなことをAIが行えるようになり、さらに将来的には、鑑別した疾患に対する最適な治療方針をいくつか選択肢として挙げるところまでいける。
優れた読影用AIを作るには、良質な画像と優れたレポートを出来るだけAIに食べさせないといけない。
唯織には医療画像を読影して、そのレポートをAIに覚えさせてほしい。
唯織は微力ながらピレス教授の手伝いをする決意をします。
そして、タブレットに教授が送った可愛いキャラクターが登場、名前は「フォカ」で、丸いアザラシです。
クエンチが発生!杏の大ピンチ
魚谷久美・3歳が、急性脳症の疑いで救急搬送されてきました。
杏が、久美のMRI検査を担当することになり、久美と一緒に室内に入ります。
ところが検査中に突然MRIから白煙が吹き出し、杏は久美とともに閉じ込められてしまいました。
小野寺は「火事か?」と言いますが、「クエンチが発生してます!」と唯織。
クエンチとは……
そのため装置内には、1000~2000ℓの液体ヘリウムが入っているが、それが何らかの原因で突然爆発的に気化してしまうことをクエンチという。
その結果、周りの酸素が急激に減ってしまう。
クエンチによって発生したヘリウムが逆流してきたため、扉が開かなくなって、杏と久美は閉じ込められてしまいました(>_<)
杏は久美を低いところに寝かせて、1つだけしかない酸素マスクを口に当ててやります。
ヘリウムは空気より軽いから、まだ床付近の方が酸素濃度は高いのです。
室内の酸素濃度が18%を切りました。
10%で失神など行動の自由が奪われ、6%では数呼吸で心停止が怒ってしまいます……!
冷えたヘリウムのせいで室内が冷えてきたので、杏は自分が着ていた白衣を久美にかけてやりました。
杏は、久美に当てている酸素マスクをほんの時々吸うだけなので、明らかに顔色が悪くなってきました。
鏑木は「早くなんとかするんだ!」と叫びますが、扉が開かない以上、ガラスを割るしかありません。
杏がフラフラとやってきてガラスに手をつきました。
唯織もすぐにガラス越しに、杏と手のひらを合わせます。
杏は「患者さんを……お願いします」と言って倒れました。
唯織は、鏑木が大切にしていたトロフィーで、ガラスを叩き割りました。
幼い日、両親の離婚が原因で、杏と別れた電車のホームを思い出しながら……!
あの時も、ガラス越しに2人は手を重ねあったのです。
ガラスに穴があいたせいでガスが抜け始め、扉が開きました。
唯織はすぐに久美を助けだし、その後「アンちゃん!」と杏を抱きかかえて外のソファへ。
唯織が「大丈夫ですか?」と聞くと、「大丈夫です。少しフラフラしますけど」と杏。
唯織が杏の耳元の脈に触れると、杏の動悸が早くなって顏が真っ赤に……!
いつのまにか、杏は唯織を男性として意識し始めていたのです。
その後、唯織に大事なトロフィーを破壊された鏑木は怒り心頭(笑)。
しかしおかげで人命救助に繋がったので、強くは言えず……。
唯織はその後も病室の杏に付き添って、疲れてウトウト……。
杏は目を覚まし、唯織が「アンちゃん」とつぶやいているのを聞いて、まさか自分のことなのかとドキッ。
唯織は杏の胸の上にドサッと倒れ掛かって、目を覚ましました。
そして久美は無事で、間もなく退院できることを告げました。
杏は「私のこと、助けてくださってありがとうございました」と最高の笑顔で言いました。
唯織と杏の様子を、駿太郎(鈴木伸之)が面白くないといった風で見ていました。
ドМの駿太郎は、突き刺さるような、ゾクゾクするような、有無を言わさず頭ごなしに罵倒してくるような杏がお気に入りだったのに……。
裕乃の初めての一人当直と、杏と駿太郎のデート
裕乃が初めてひとりで当直を任されることになりました。
先輩技師の軒下は、今日は大事なデートの約束があるので、オンコール(呼べばすぐ来る当番)で連絡して来ないように釘をさして出かけていきました。
なんでも、マッチングアプリで予想外に食いつきのいいエロいOLとアポが取れたというのです。
裕乃は、今日のオンコール担当が最悪な人だったことにため息。
「鳴るなよ、電話、鳴るな~」と祈っていると、腹の虫が鳴りました。
たまきからもらった差し入れを食べようとすると、中には手紙が。
そのメッセージの下には可愛いお化けの絵があり、思わず閉じてしまう裕乃。
不安要素が増える中、売店に飲み物を買いに行くと、誰もいないはずのカンファレンスルームから話し声が……!
なかをのぞき込むと、薄明かりに照らされた骸骨が……!
「きゃ~~~!」
その声に反応して物音がして、その音の主は唯織でした。
彼は電気もつけずに、検査を夢中でシュミレーションしていた様子。
時を同じくして、食いつきのいいOLと会うため、白衣を腕にかけてレストランに入る軒下。
すると、カウンター席に並んで座る杏と駿太郎の姿が……!
ええっ、あの2人ってそういう関係?
軒下は、待ち合わせそっちのけで、2人に釘付けになってしまいます。
しかし気を取り直して、待ち合わせしたOL・ユウカのところへ。
声をかけるとがっかりした顏をしましたが、白衣をちらりと見て、職場の名前を聞くと、とたんに笑顔に。
一方、杏と駿太郎は、仕事の話をしていました。
「毎週木曜日は、4時に上がらせてもらって吉田先生の読影勉強会に出てるんです」
そう語る杏に感心し、あたたかいまなざしで見る駿太郎。
そしてその姿勢を見習わなければならないと同時に、息抜きも必要だと言いました。
杏が「息抜きは、下手かもしれないです」と言うと「僕で良ければ喜んでお付き合いしますよ」と駿太郎。
杏はその言葉に戸惑いますが、唯織はそんな2人のことを知る由もありません。
場面は変わって、当直の裕乃。
なんと、酔って転落した患者のCTとレントゲンの依頼が来てしまいました(>_<)
一人で対処しようとする裕乃ですが、酔っぱらって暴れる男性患者にうまく対処できません。
その頃、バーでは杏に先に帰られた駿太郎が、軒下を見つけていました。
駿太郎が軒下に挨拶して、軒下が辻村を整形外科医と紹介すると、女性は軒下は何科なのかと聞きます。
メッセージに「外科医」と書いていた軒下が実は「放射線技師」とわかったとたん、女性は軒下を罵りました。
軒下は「放射線技師だと言ったら、会ってくれたのか?」と聞きます。
かなり険悪なムードになったところで、裕乃からオンコールが!
軒下は「お釣りはタクシー代にでも」と2万円を置いて、すぐ病院に向かいました。
女性は「代わりにこれからデートの続きをしないか」と駿太郎を誘います。
しかし軒下が頼んだのがワインではなくブドウジュースであることを知った駿太郎は「いつ呼び出されるかわからないから、気を使わせないようにしていたのだろう」と言いました。
女性は医者でもなく、飲み物もワインではなくジュースだった軒下をバカにしたのです。
駿太郎は、女性の見る目のなさを指摘しました。
軒下が病院に戻ると、杏が心配そうに裕乃を見ていました。
軒下は杏に「大丈夫です、これは俺たち技師の仕事ですから」と言いました。
裕乃はCTのほとんどの部位を取り終えていましたが、手足の擦過傷を患者が痛がって暴れるため、その部位の撮影が出来なくて困っていました。
裕乃は「これだけ痛がるのは、骨折しているからだろうか」と言いますが、「大事なのは観察だ。骨折してる方の腕で殴るヤツはいねーだろ」と軒下。
軒下の補助で、裕乃はなんとか患者の痛がる右腕を撮影することができました。
右肘関節2方向、正面は肩と肘を水平に。
掌が真上を向くようにポジショニング。
側面は肘を90度屈曲させ、手関節を少し持ち上げます。
こうして右肘の撮影も全て終わりました。
ここまでは順調でしたが、右膝の撮影のために位置を動かすと、患者は激しく痛がりました。
軒下がどの部分が骨折しているのか探った結果、大腿骨頸部を骨折していると判断。
そこでオーダーにはないけれど、ラウエンで撮ることに。
身体を右に起こすと、患者は「イタイ、イタイ、ヤメロやっ」とまたしても右手のパンチを繰り出しました。
軒下は、そのパンチを自分の左腕で受けました(痛そう)。
おかげで800万円もするフラットパネルは無事でした。
右腕をあまりにも痛がる患者の様子から、軒下はラウエンはやめて、左脚を上げて横から頸部を軸位で撮った方が良いと判断。
軒下は「危ないから外に出ていろ」と裕乃に指示しますが、「でも、軸位撮影を一人でポジショニングして、パネルも持ってなんて無理なんじゃないですか?」と裕乃。
ところが軒下は、ホームセンターで買ってきた材料で作った自作のパネル置きを出して、1人でも撮影可能なことを説明するのでした。
軒下は、1秒でも痛む時間を短くするため、痛くない方の左足をセットしてから痛む右脚を軽度旋回させました。
その瞬間、患者が「オイイイ」と悲鳴を上げて拳が再び軒下を襲いますが、「今だ!撮れ!」と軒下。
撮影は、無事成功!
裕乃は、さっきのことを思い出していました。
軒下さんが、あの時、わざわざ身体を当てて止めたのは、私に当たる可能性があったからなのかな……。
裕乃が「軒下さん」と声をかけると、振り向いた軒下は鼻血をたらしていました。
裕乃は救急箱を持ってきて、軒下を治療。
裕乃が「さっきは本当にありがとうございました。そしてすみませんでした」と頭を下げると「ウッセエ!いんだよ。お前のために戻ってきた訳じゃねー。これが俺の仕事だからな」と軒下。
その後、やっぱり一人だったら何もできなかったと凹む裕乃。
軒下は、自分も初めての当直の時は不安で仕方なかったと明かした後、自分の時はまだカセッテの時代だったからもうちょい大変だったと言いました。
つまり今のフラットパネルみたいに撮った直後に画像を見るなんて出来なかったし、簡単に撮り直しも出来なったのです。
軒下が「まあ、さらに前のフィルムに“一撮入魂”でやってた小野寺さん達の世代にはかなわないけどな」と言うと、「そんなことないですよ」と裕乃。
裕乃は、軒下が一見わかり辛い大体滑稽部骨折に気付いたのは凄いとほめたたえました。
さらに裕乃は、高校時代に大怪我をしたときに担当してくれた技師さんがきっかけで技師の道に進んだことを話し、もしかしたら軒下のことをそんな風に思っている患者がいるのではないかと言いました。
軒下は「まあ、なんだ。困った時はオレたちを頼りにすればいいんだ」とちょっと調子に乗りますが、裕乃の胸の谷間を見て鼻血を出してしまい、裕乃は平手打ちをくらわしました。
杏は「オーダーにはなかったのに、わかりやすい写真をありがとうございました」と軒下に感謝。
そこへ唯織もやってきて、軒下の写真は大腿骨稽部が広く観察出来てとてもキレイだとほめました。
2人はなんだか意識し合っていて、軒下は杏、駿太郎、唯織は三角関係なのかと思います。
軒下は、自分が技師を目指したきっかけについて語ります。
・それで医者に憧れたが、結局自分の学力では夢のまた夢で、せめて白衣の着られそうな仕事ってことで技師になった。
・しかしこの仕事が好きだし、ちゃんとやりがいを持ってる。
軒下が「俺たちは診療放射技師としてがんばってこうぜ!」と言って、「え?あ……はい」と唯織。
杏は、実際は唯織が医師免許を持ちながら放射線技師として働いていることを知っているので、唯織への疑念が高まるのでした。
盲腸は誤診?唯織が奈良の怒りを買う
秋になり、病院内にはハロウィンの飾り付けが。
今回の患者は、若井陽子(31)。
腹部の痛みで病院に来たら、盲腸だけど薬で散らせるという診断結果でした。
夫の若井祐一(25)が、職場の休憩時間に心配してやってきました。
「今日は家事は俺がやるから安静にしなよ」と、とても優しい。
祐一は自分の収入の低さを気にしていて、子供は欲しくないと言っています。
陽子も表面的にはそれに同意していますが、実は子供が欲しいと思っていました。
杏は、陽子がハロウィンのカードに「子供が欲しい」と書いたのを拾ってしまって……。
唯織は、読影に集中し過ぎて朝のカンファレンスに遅刻。
唯織も席についたところで、担当医の奈良は陽子の症例を報告。
「患者は31歳女性。
右下腹部の痛みを訴え、内科を受診。
虫垂炎、もしくは大腸憩室炎を疑い、造影CT検査を行いました。
結果虫垂の腫大を確認、虫垂炎と診断し今後投薬による治療を行います」
唯織がスッと立ち上がり「この症例、もう一度検査をした方がいいんじゃないでしょうか?」と発言して、奈良は激怒。
奈良:「再検査の必要はないっ!虫垂炎で間違いない!」
唯織:「でも、これだと濁ってるんですよ」
奈良:「俺の目がそうだって言いたいのか~」
唯織:「えっいや、本来なら……」
奈良:「診断するのは医師である僕だ!技師のお前にその権利はないんだよ!」
唯織が奈良の診断に意見したことを知った杏は、問題の症例の造影CT画像を見てみます。
それは、明らかに虫垂が肥大していて、MPRで多方面から観察しても虫垂炎で間違いないように見えます。
しかし、違和感が……。
杏は唯織のところに行き、2人同時に「(虫垂炎ではなく)虫垂腫瘍!」と叫びました。
その理由は、虫垂炎の場合だと浮腫(水分で膨れた状態)が見られるため腫大した虫垂の周囲脂肪織には混濁があるはずなのに、ほとんど見えないから。
唯織は「虫垂腫瘍の疑いがある以上、MRIでの検査をするべき」と主張。
杏は「虫垂腫瘍は痛みを伴わないはずなのに、患者(陽子)の右下腹部の痛みは何なのか?」と疑問に思います。
唯織は「例えば、回腸末端炎と虫垂腫瘍の併発という可能性はあるかもしれません」と考察。
いざMRIで再検査までしておいてやはり虫垂炎ということになったら、奈良の診断を信用せずに否定したことになるのだから、相当機嫌を損ねることになるのは間違いないでしょう。
しかし杏は、再検査をすることを決断。
第一に考えるのは患者さんのことであって、自分たちの都合ではいけないから。
杏の父も「画像には限界がある。技術を過信し過ぎず、技術を使う必要がある」と言っていたから。
再検査の結果、陽子は虫垂腫瘍でした。
ということは、右下腹部の痛みの原因は、唯織の予想通り回腸末端炎の可能性が高く、回腸末端炎は自然に治ることが多いからこれは問題ない。
しかし腫瘍の方は粘液でパンパンに膨れていて、手術しなければ断定はできないけれど、虫垂原発腹膜偽粘液腫に進行する前の未破裂の段階の虫垂腫瘍の可能性が高い。
医師から検査結果を聞いた陽子は、自分が100万人に1人の確率でなる虫垂腫瘍と知って驚きます。
さらに、一刻も早く手術しなければ、卵巣や卵管を失う(子供が産めなくなる)可能性もあると聞いて真っ青に。
杏が、診察室から出てきた陽子に「大丈夫ですか?説明はちゃんと受けられましたか?」と聞くと、「なんか、このままじゃ子供産めなくなるかもって言われました。100万人に1人とかの病気になっちゃうって……どんだけ運が悪いんですかね」と陽子。
杏は「そんなことないですっ、若井さんは運が良かったんですよ。だってこれ若井さんが書いたものじゃないんですか?」と言って、陽子が「子供が欲しい」と書いたハロウィンカードを見せました。
杏が言いたいのは、もちろんこんな病気にかからなければそれに越したことななかったけれど、こんなレアケースをこの状態で早期発見できたことは本当に奇跡的だということ。
そしてすぐに手術すれば、子供を産むことも可能なのです。
子供を産めるとわかってほっとした陽子は、夫が自分より6つも若くて子供に興味がなく、手術費用もどのぐらいかかるのか不安だったと打ち明けます。
杏は、そのままの気持ちを旦那さんに伝えるべきとアドバイス。
陽子は祐一に、虫垂腫瘍という珍しい病気にかかって手術しないと子供が産めなくなること、本当は子供が欲しいことを打ち明けました。
祐一は「俺はこれからも陽子ちゃんと家族として生きていきたいし、その家族の中には2人の子供もいて欲しいって思うから、お金のことはオレが絶対に何とかするし、安心して手術を受けてください」と言ってくれました。
2人はお互いの気持ちを確認できて、ラブラブに。
その頃、陽子の追加検査の画像を見た奈良は『虫垂腫瘍、未破裂だが腹膜偽粘液腫になる可能性あり 甘春』の所見を見て、五十嵐のせいだと怒りに打ち震えていました。
一方杏は、唯織を仕事のパートナーとして信頼する一方、医師免許を持っていることを隠していることに疑念を抱き、本当の素顔が知りたいと思うのでした。
いまだに過去の記憶に苦しめられる杏
「今日こそ(唯織が医師免許を持ちながら技師として働いている理由を)聞いてやるぞ」と意気込む杏。
しかし、なかなかいいタイミングがつかめません。
結果挙動不審な行動を取ってしまい、「男かしら?」とたまき(山口紗弥加)。
杏と駿太郎がデートしていたのを目撃した軒下と、唯織が杏を「アンちゃん」と呼んだのを知っている広瀬は、黙っています。
その頃、唯織は杏との思い出の場所に来ていました。
ここは杏が「私とイオリの2人だけの場所だから、他の人には内緒だよ」と言った場所なのです。
今の杏はそんな約束どころか、唯織のこと自体忘れているわけですが……。
それでも、唯織は今、杏と仕事ができるだけで幸福感を感じていました。
杏は、母校の先生に頼まれて、放射線科医の仕事についての講義に行きました。
講義が終わった後、先生は杏に「当時あなたに懐いていた男の子、クボタ君っていったかしら?たしか途中で引っ越して行ったのよね」と昔の話をします。
杏はその当時の記憶=弟・久志が犬を追いかけて交通事故で亡くなったことを思い出します。
(続く)
まとめ
『ラジエーションハウス』原作漫画のあらすじの結末をネタバレ・後篇をまとめました。杏が唯織を意識し始めて、2人の関係から目が離せません!
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