『ストロベリーナイト・サーガ』6話の原作は、誉田哲也さんの小説『インデックス』の中の短編「夢の中」と「闇の色」です。
突如起こった白昼の路上殺人事件ですが、なぜか犯人は自殺を図って重体に。
事件の背景には、聞くも無残な過去が隠されていました。
当記事では『ストロベリーナイト・サーガ』6話【夢の中・闇の色】のあらすじを原作ネタバレしています。
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もくじ
『ストロベリーナイト・サーガ』6話【夢の中・闇の色】の原作とは?
話題商品紹介
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発行 光文社 pic.twitter.com/hf6TkoElDm
『ストロベリーナイト・サーガ』6話【夢の中・闇の色】の原作は、誉田哲也氏の小説『インデックス』の短編「夢の中」と「闇の色」。
「インデックス」は、誉田哲也氏による警察小説「姫川玲子シリーズ」の第7作で、『シンメトリー』に続く2冊目の連作短編集。
「夢の中」と「闇の色」が映像化されるのは、今回が初めてです。
『ストロベリーナイト・サーガ』6話【夢の中・闇の色】の公式あらすじ
今泉春男(山口馬木也)が連続刺傷事件の捜査命令を伝えに来た。被害者は三人。計画的犯行なのか、通り魔によるものなのか定かではないが、“通り魔”という言葉を耳にした瞬間、葉山則之(葉山奨之)の身に緊張が走る。というのも、葉山には小学生時代、目の前で家庭教師の有田麗子(新実芹菜)を通り魔に殺されるという過去があったのだ。事件解明を託された姫川班の面々は、上本所署に赴き、担当係長の越野忠光(田中啓三)から詳しい現状を聞く。
容疑者が最初に刃物で襲った峰岡里美(黒沢あすか)は、数カ所刺されて通行中の菅沼久志(市川貴之)、小野彩香(横田美紀)に助けを求める。二人は会社の同僚で、昼食を食べた店から出てきた所だった。峰岡と同様に二人は容疑者に切りつけられ、菅沼は頸部に損傷を受けたため失血死してしまう。その後、容疑者は自殺を図って意識不明の重体となってしまったため、身元の特定や犯行動機が困難になっていた。
葉山は真剣な表情で「小野彩香を当たらせて欲しい」と姫川玲子(二階堂ふみ)に懇願する。ただならぬ思いを感じ取った姫川は葉山の申し出を許可。事件解明に向け、それぞれの捜査が動き出す。引用元: 「ストロベリーナイト・サーガ」公式HP
『ストロベリーナイト・サーガ』6話【夢の中・闇の色】の主な登場人物
『ストロベリーナイト・サーガ』6話【夢の中・闇の色】の主な登場人物をご紹介します。葉山則之(葉山奨之)の中学生時代(ドラマでは小学生時代)の家庭教師で、葉山の目の前で通り魔に刺されて死亡。
上本所署の担当係長。
頸部に損傷を受けたため失血死。
小野彩香は、菅沼久志の部下。
全治三週間の怪我を負う。
路上殺傷事件の犯人が最初に襲った女性で、全治3ヵ月の重症。
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『ストロベリーナイト・サーガ』6話【夢の中・闇の色】のあらすじを原作ネタバレ
『ストロベリーナイト・サーガ』6話【夢の中・闇の色】のあらすじを原作ネタバレします。白昼の路上殺人事件
錦糸町三丁目で、路上殺人事件が発生。
事件解明を託された姫川班の面々は、上本所署に赴き、担当係長の越野忠光(田中啓三)から詳しい現状を聞くことに。
事件の概要は、以下の通り。
・容疑者が最初に刃物で襲った峰岡里美(黒沢あすか)は数カ所刺されて、通行中の菅沼久志(市川貴之)と小野彩香(横田美紀)に助けを求めた。
・2人は会社の同僚で、昼食を食べた店「キッチンまどか」から出てきた所だった。
・峰岡同様、菅沼と小野も切り付けられ、菅沼は頸部に損傷を受けて死亡。
・その後、公衆トイレで自殺を図って意識不明の重体になった男性が発見された。
・目撃証言でこの自殺男性がマル被であることは間違いなく、逮捕状を請求。
・マル被の意識が戻れば、回復を待って、逮捕状を請求する予定。
・自殺男性は、携帯も免許証も所持しておらず、氏名はおろか、年齢もわからない(おそらく20代前半)。
「犯人は、犯行に及ぶ前に身元のわかるものは全て処理したのだろうか。だったら計画的犯行と見なくてはならない」と思う姫川。
被害者女性・峰岡里美の話
意識不明だった被害者女性・峰岡里美(49歳)が意識を取り戻しました。
姫川たちは、峰岡の話を聞くために病院へ。
峰岡は、傷が深く内臓も傷ついていて、食事もとれない状態。
なので、面会は30分が限度とのこと。
姫川は、峰岡の診断書を確認。
両手と左肩を切りつけられ、腹部を2箇所刺されているというのは、捜査報告書のそれと一致していました。
姫川は、峰岡の近くまで行って、声をかけてみました。
峰岡は、意識が戻ったというより、まだ夢の中といった感じ。
50歳前にしては皺が多く、60手前といった方が納得がいく風貌でした。
姫川は、峰岡に現住所などを質問していきます。
峰岡は声を出すのは辛いらしく、「イエス」の時は小さくうなずき、「ノー」の時は目を閉じて顔を横にふりました。
峰岡が住んでいたのは墨田区にある「青木荘」で、入院したことを知らせたい家族や知人はひとりもいないという。
姫川が「犯人の顔は、ご覧になりましたか?」と質問すると、峰岡は目を閉じたまま無反応。
姫川が「あまり記憶にない?」と聞くと、小さな頷き。
これは、一体何を意味するのか?
その後も峰岡は、まるで夢の中にいるかのようなぼんやりした反応を示します。
しかし姫川が「何かこのようなことが起こる原因について心当たりはありますか?対人関係トラブルなど」と質問すると、峰岡は「ノー」の返事をしながらチクチクッと鋭く眉毛を動かしました。
姫川は、この峰岡の反応に“違和感”を覚えます。
青木荘を訪ねる
姫川たちは、峰岡が住んでいる「青木荘」を訪ねました。
峰岡は5年前からここに居住していて、勤め先は「スナックやよい」でした。
姫川は、「青木荘」から直接「スナックやよい」に向かいました。
最初はタクシーにしようかと思いましたが、でもどうせなら現場を見ておきたいと歩きにしました。
事件現場は、「青木荘」から「スナックやよい」に向かう経路の途中にありました。
「キッチンまどか」もすぐにみつかりました。
姫川は、「スナックやよい」の店主の井上から話を聞きます。
井上によると、峰岡はお金も行くところもなくなったら、ここに来るしかないような人物。
峰岡は5~6年前からここで働いていて、最初は1年で辞めて、しばらく来なくなってまた2年くらい働いて、またしばらく来なくなって現在働くのは3回目とのこと。
そしてここには、20代前半の男の客は来ないとのことです。
峰岡里美に息子がいる?
峰岡里美に、18歳になる重樹(しげき)という息子がいることがわかりました。
峰岡に結婚歴はないので、私生児ということになりますが、就学歴がありません。
重樹は地元の小学校に入学予定だったのですが、実際には入学していないのです。
姫川は、再び峰岡に話を聞きにいきます。
峰岡は、目を天井に向けたまま、暗いどこかを見ていました。
姫川が「犯人が犯行後に自殺を図って、意識不明の重体で別の病院に入院してます」と伝えても、ぴくりとも眉毛を動かしません。
峰岡はこの半日の間に、警察に何を言われても話すまいと、相当固く、繰り返し心に誓ったに違いありません。
姫川はとうとう「峰岡さんには、息子さんがいらっしゃるんじゃないですか?今年18歳になる重樹くん。重樹くんはどうしてるんですか?」と本題に入りました。
しかし、峰岡は何の反応も示しません。
「いつまでも、夢の中に逃げ込んだままにはさせない」と思う姫川。
犯人の標的は、峰岡里美
姫川は「事件の経緯」をもう一度整理します。
・この段階で両手と左肩を切られ、腹部を一か所刺されたものと思われる。
・峰岡は「キッチンまどか」から出て来た菅沼久志に抱き着いた。
・隣にいた小野彩香が悲鳴を上げ、尻もちをついた。
・菅沼久志にすがりつく峯村里美を、マル被が無理やり引き剥がそうとして、その乱闘の中でマル被の持つ包丁が菅沼の頸部右側に当たった。
・菅沼はこの1か所しか負傷しなかったが、当たり所が悪く、致命傷となった。
・小野彩香も、もみ合いの中で二か所受傷。
・マル被はもう一度、峰岡を刺して逃亡。
これらの事実からわかるのは、犯人が狙ったのは峰岡里美に間違いないということです。
峰岡の息子・重樹は小学校にすら入学していない居所不明時でした。
彼がその後、どういう人生を送ったかはわかりませんが、のちのちまで母親を恨んでいた可能性は高いでしょう。
つまり、氏名年齢不詳のマル被が、重樹である可能性が高い。
男の子の白骨遺体
姫川は、千葉県柏市布施(ふせ)に行き、峰岡が10年前に住んでいたアパートの大家を訪ねました。
しかし当時の大家は亡くなっていて、現在は息子が管理していて、峰岡のことは知りませんでした。
そしてアパートは、店子がつかないほど建物が古く、かといって直すのにも金がかかるので放ってあるという。
姫川は、峯川が住んでいゴミ部屋に入り、押し入れの上段から驚くべきものを発見しました。
それは、小さな男の子の白骨死体。
この状況を想定していたわけではありませんが、姫川の中に驚きはありませんでした。
柏警察署はもちろん、千葉県警本部からも捜査員が臨場。
事情を説明するのは、姫川。
「あくまでも任意で、中を見せていただきました。それ以前に遺体があるだろうと、根拠があったわけではありません」
県警本部にしてみれば、警視庁の人間が許可なく県内の建物に入って白骨死体を発見したのですから、面目が立たないのはもちろん、なんらかの形で越権行為を咎めたいところ。
しかし玲子は、彼らを理屈で抑え込みました。
白骨遺体は重樹?
姫川は、夕方には本所署に戻りました。
再び、峰岡が入院する病院へ。
姫川が、柏市の布施に行き、峰岡がかつて住んでいたアパートから子供(推定3歳~4歳)の遺体を発見した話をすると、峰岡は苦しそうに息を吸いました。
姫川:「いかがでしょう?峰岡さんはあの部屋にあった遺体が誰なのか、心当たりはありませんか」
峰岡:「そんな回りくどい聞き方しなくたっていいでしょ」
姫川:「あの白骨遺体は、重樹くんなんですか?」
峰岡:「だったら、なんだってのよ」
峰岡は声を荒げますが、そこにある「強さ」は「我が強い」「強欲」などの“負の強さ”です。
姫川が、重樹がどういった経緯で死に至ったのかを聞くと、峰岡は話し始めました。
・峰岡は子供に情がわかず、子供は食い物を与えておけば自分で食べるようになり、便所もひとりで行くようになった。
・峰岡は男とホテルに泊まったりして、家をあけることも多かった。
・そんなでも、帰ると、子供は「ママお帰り」とケロッとしていた。
・ある日、病気だったのか、帰ったら死んでいた。
姫川:「亡くなったのはいつ頃の話ですか?」
峰岡:「小学校に入るちょっと前かな。バレたらどうしようって怖かった。しばらく放置したけど、腐り始めて、何しろ臭かったからさ。あたしもあの家に帰るの嫌になっちゃって。そしたら、大家が家賃払わないんだったら出てけって。出てったらこのアパートどうするのって聞いたらぶっ壊してそのまま捨てちゃうって言うから……だったらいいかなって思ったんだよね」
取り壊すといっても、普通は内部にあるものを撤去してからです。
そしてこのケースでは、実際に建物が取り壊されることはありませんでした。
だからこそ、発見が遅れたのです。
姫川は、峰岡に言いたいことが山ほどありました。
望んで産んだにもかかわらず、都合が悪くなったから放置した、そうしていたら死んでしまった……そんな理屈が通るはずもないが、そうなる前にできることはいくらでもあっただろうと思うのです。
しかし今は言いません。
姫川の仕事は、あくまでも峯川と彼女を襲った犯人の関係性を明らかにすることだから。
姫川:「では改めてお尋ねします。峰岡さんは、一昨日、あなたを刃物で襲った男についてご存じのことはありませんか?」
峰岡:「ないね、まったく知らない男だった」
そこへ本署から電話で、犯人の男が一命を取り留めたという報告がありました。
姫川がそのことを峰岡に伝えると、峰岡の返事はありませんでした。
間違いない、峰岡は犯人の男を知っている……。
白骨遺体の検死結果
白骨遺体の検死結果は、年齢は2~4歳、死因は不明、骨格に欠損なし。
着衣の形状から男児と思われる、とのことでした。
これ以上詳しいことは、県警の嘱託医作成の死体検案書を待つほかない。
次は鑑識の報告書。
台所に溜まっていたゴミは、一番新しいもので10年前でした。
やはり峰岡たちが、10年前まであの部屋にいたことは間違いありません。
しかしそうなると、遺体の年齢に多少のズレが生じます。
生きていれば重樹は18歳、死んだ子供は贔屓目に見ても4歳くらい、10年を足しても14歳にしかならないのです。
姫川は、(部屋にあった)証拠品リストの、ゲームソフトに着目しました。
これは後で調べてみる価値がありそうだと思ったのです。
自殺を図ったマル被への取り調べ
姫川は、入院しているマル被に取り調べを開始。
「おはようございます、警視庁の姫川です。あなたの取り調べは私がします、峰岡重樹さん」
マル被はいっぱいまで目を開き、姫川と視線を合わせました。
マル被も峰岡同様、声が出にくいので、姫川の質問に「イエス」か「ノー」で答えてもらうことに。
姫川が「あなたは峰岡重樹さんですか?」と聞くと、マル被は眉をひそめて唇をかみました。
マル被は今、必死に考えているのです。
「イエス」と言っても「ノー」と言っても、事実とはズレが生じてしまうから。
姫川が「今のあなたは峰岡重樹として生活していない、その名前を使って生活していない、そういうことですか?」と聞くと、マル被は小さく頷きました。
それだけでも首が痛そうです。
ここからは「イエス」なら短い瞬き、「ノー」ならゆっくりの瞬きをしてもらうことに。
マル被の名前は、内田茂之でした。
これが戸籍として存在する名前なのです。
姫川が「あなたが起こした殺傷事件で、峰岡里美さんは全治三か月、小野彩香さんは全治三週間、菅沼久志さんはお亡くなりになりました」と言うと、マル被、内田茂之、峰岡重樹の顔から一切の色が消えました。
彼にとってショックだったのは、峰岡が生きていることか、別の誰かを殺したことか、どっちなのだろうか。
峰岡重樹は、路上殺人が自分の犯行であることを認めました。
そして重樹は、千葉県柏市の布施で峰岡里美と暮らしたことを覚えていました。
彼の口から語られた衝撃の事実とは、重樹に弟がいたということ。
名前は「ひろ」で、重樹とは5歳差(白骨遺体の推定年齢と計算が合う)。
「ひろ」は、峰岡が部屋でひとりで産んだ子でした。
しかし出生届は出しませんでした、そういうことです。
峰岡里美の告白は、ほぼ真実でしたが、ひとつ大きな嘘が混じっていました。
ネグレクトの対象は、重樹一人だけでなく、弟のひろと重樹の2人だったのです。
重樹は、ひろのことが大好きだったとのこと。
姫川が「一緒にゲームもした?」と聞くと、重樹の答えは「イエス」。
峰岡は、頼めばゲームソフトは買ってきてくれたのです(子供を大人しくさせるための物なら買った)。
押収されたゲームソフトの中には、2本揃っているものが複数ありました。
調べてみると、それはどれもケーブルで同期させて遊ぶ対戦型か、あるいは共同作業をするタイプのゲームでした。
峰岡の口ぶりから、彼女が重樹と一緒にゲームをやったとは考えにくかった。
ということは、対戦相手は別にいたことになります。
つまり重樹には弟か兄がいたのではないか?
そうなるとやはり確率が高いのは弟で、それがあの白骨遺体なのではないか。
姫川が、峰岡重樹は生きている。マル被は峰岡重樹だと、そう考えた根拠はそういうことです。
重樹によると、最後の日も、2人でゲームをしながらヒロが眠ったとのこと。
そして朝起きたら、ヒロが死んでいた……。
母親は重樹に「なんでちゃんと面倒みなかった?お前が死なせた」と言いました。
きっと、重樹には峰岡のことが、闇の色をした悪魔の形相をした母親に見えたに違いありません。
ひろを押し入れに入れたのは、峰岡でした。
そしてその後も重樹はその部屋に住み続け、ある日峰岡に引っ越すと言われて連れ出され、公園のベンチに置き去りにされたのです。
所持品は、ひろと一緒にやったゲームだけ(だからあの部屋には、ゲーム機が一台しかなかった)。
その後、重樹は、誰かに保護されて、警察に引き渡され、棄児とみなされて新たに戸籍を作られたのでしょう。
分からないのは、その後です。
犯人の犯行動機
姫川が「どうして今になって、お母さんに復讐しようと思ったの?」とたずねると、「電話番号、覚えてて……」と重樹。
姫川:「だったら、もっと早く連絡すればよかったのに」
重樹:「出ないと思って……かけたら迷惑だと思って。でも施設で暮らすうちにあれは異常なことだったんだと分かるようになって……かけてみたら出て……俺が何も言わないからすぐに切られました。後ろで錦糸町、錦糸町って聞こえて、パチンコの音なんかもしてて」
その後、重樹は3年かけて、峰岡の居場所を突き止めたという。
姫川:「3年も探した、その動機は何だったの?」
重樹:「あの頃はわからなかった……ですけど、やっぱりどう考えても、ひろを死なせたのは俺じゃなく、あの人としか思えなくて。それを確かめたくて。ひろが死んだの、俺のせいじゃないって言ってほしかった。でもあの人、どうでもいいだろって言いました。俺が10年以上毎日ひろが死んだのは自分のせいだって責め続けてきたことを、そんなのどうでもいいって。そのとき、決めました。あの人を殺して俺も死のうって」
ところが、重樹は峰岡を殺せず、赤の他人を殺してしまった……。
重樹がしたことは不幸な偶然ではなく、身勝手な殺人犯のそれであるし、菅沼久志に一切の落ち度がない以上、情状酌量も難しい。
他にできることがあるとすれが、峰岡里美を遺棄致死罪と死体遺棄罪に問うことですが、これも実際には時効で不起訴にせざるを得ない。
里見がひろを障害した事実があれば傷害致死、故意が認められれば殺人罪に問うこともできますが、それを捜査する権限は姫川にはありません。
姫川に、どうしてもひとつの考えが頭をもたげてきます。
せめて峰岡里美が死んでくれていれば……。
それで亡くなった菅沼久志が浮かばれるわけではないけれど、そうだとしても、あまりにも不均衡だという思いが、姫川には拭い去ることができませんでした。
聴取を終え、病室から出ようとした姫川に、重樹が言いました。
「刑事さん、ありがとう。あの人は、俺の顔見ても、俺だってわからなかった。でも刑事さんは、俺を、最初に、重樹って呼んでくれました」
これに対して、姫川は何も言うことができませんでした。
まとめ
『ストロベリーナイト・サーガ』6話【夢の中・闇の色】のあらすじを原作ネタバレしてまとめました。ドラマでは、葉山則之の過去も描かれます。
「ストロベリーナイト・サーガ」6話のゲストキャスト一覧!黒沢あすか、横田美紀など5人!の記事はこちら
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