『砂の器2004』中居正広版のあらすじをネタバレ!松雪泰子との悲恋が印象的!

2019年3月28日(木)に、松本清張氏の長編推理小説「砂の器」を原作としたスペシャルドラマ『フジテレビ開局60周年ドラマ 砂の器』が放送されます。

天才ピアニスト・和賀英良(中島健人)と愛人・成瀬梨絵子(土屋太鳳)の秘めた恋が話題になっていますが、2004年度の中居正広さん主演の『砂の器』でも中居さん演じる和賀と松雪泰子さん演じる成瀬あさみの悲恋が描かれました。

当記事では、中居正広さん主演の連続ドラマ『砂の器』(2004年)のあらすじのネタバレをまとめています。


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『砂の器2004』主な登場人物

『砂の器2004』の主な登場人物をご紹介します。

・和賀英良(中居正広)

天才ピアニスト。


・成瀬あさみ(松雪泰子)

劇団「響」の舞台役者。原作には登場しないオリジナルキャラクター。


・田所綾香(京野ことみ)

元農林水産省大臣・田所重喜の娘で、和賀の恋人。


・扇原玲子(佐藤仁美)

東京都内の高級クラブで働くホステスで、関川の恋人。


・三木謙一(赤井英和)

蒲田操車場殺人事件の被害者。


・田所重喜(夏八木勲)

元農林水産省大臣。


・本浦千代吉(原田芳雄)

本浦秀夫の父親で、現在も病気で床に伏せている。


・今西修一郎(渡辺謙)

警視庁捜査一課警部補。

『砂の器2004』のあらすじのネタバレ


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中居正広さん主演の『砂の器2019』のあらすじをネタバレします。

蒲田操車場殺人事件


物語は、天才ピアニスト・和賀英良(中居正広)が、ある男を殺害するシーンから始まります。

男は「この戸籍、どこで手に入れた?秀夫」と和賀を責め、和賀は「秀夫はもういないんですよ!」と男を突き飛ばしました。


男は頭を強く打って死亡。

和賀は、男の顔と手をつぶし、男の身元がわかる物(鞄など)を全て持ち去りました。

返り血を浴びた白いタートルネックは、帰宅後すぐに洗濯して乾燥にかけました。


警察は「蒲田操車場殺人事件」として特別捜査本部を設置。

担当捜査員となったのは、今西刑事と吉村刑事。

被害者は顔をつぶされているので、60歳前後ということ以外は何もわかりません。


2人は、被害者が立ち寄ったバーの店員に話を聞きます。

店員によると、若い男に熱心に話をしていた被害者は、東北弁を話していて、若い男は「カメダは変わりないですかね」と話していたとのこと。


そして若い男は顔を隠していたけれど、白いタートルネックを来ていたとのこと。

警察は、この白いタートルネックの男が犯人なのではないかと目星をつけます。


「東北弁」と「カメダ」が手がかり


手がかりは、東北弁とカメダ、それから白いタートルネックのみ。

警察は東北のカメダ姓をあたりますが、事件に関係がありそうな人物はナシ。


今西と吉村は、秋田にある亀田(羽後亀田)に向かいます。

亀田警察署が協力してくれますが、一週間ほど前に不審な人物が現れたこと以外何もつかめません。

その不審な人物も偽名を使っていたので、誰なのかわかりませんでした。


この後、捜査は難航します。


不幸な星のもとに生まれた成瀬あさみ


成瀬あさみ(松雪泰子)は劇団「響」の女優。

恋人に浮気されますが、その直後に初めての主役に抜擢されます。


あさみは、和賀が犯行直後に出会った唯一の人物。

蒲田操車場付近で、恋人の部屋から出てきたあさみとぶつかったのです。


その後、和賀とあさみは再会。

あさみはあの時の男が和賀と気が付きますが、和賀はしらばっくれます。


和賀は、元農林水産省大臣・田所重喜(夏八木勲)の娘・綾香(京野ことみ)と婚約中。

和賀が今作曲中の新曲の名前は、「宿命」。

ピアノを弾きながら、遠い昔に父と2人旅したことを思い出します。


あさみはその後「若くない」という理不尽な理由でいきなり主役を降ろされ、故郷の母が急死。

あさみは、母親の再婚相手にやけどを負わされて、施設に入れられた過去がありました。


あさみは「鬼にならなければ生きてはこれなかった」と、和賀に語ります。

そして「蒲田でぶつかった人も悲しい鬼の顔をしていた。あなたが犯人なんじゃないの?だったらあたしも殺して」と叫びます。


宿命は変えられる?


あさみは故郷に帰って葬式に出席しますが自分の居場所はどこにもなく、自殺未遂したところを和賀に助けられます。

和賀はあさみに「宿命は変えられる」と教えました。


宿命とは、命が宿った時にはすでに決まっていて、自分ではどうすることもできないもの。

運命よりも残酷なもの。

そしてどうしようもできない、それが宿命だ。


和賀は、なぜ自分があさみを助けたのか自問自答します。

あさみは、もしかしたら自分の命取りになる女になるかもしれないのに……。

でもあのときの彼女は、まぎれもなく遠い日の和賀だったのです。


扇原玲子に証拠隠滅を託す


和賀には、元カノ・扇原玲子(佐藤仁美)の存在がありました。

現在は玲子は、ジャーナリスト・関川(武田真治)の恋人ですが、今でも和賀のボツの楽譜を焼いてくれます。


和賀は、玲子に渡した楽譜の中に白いタートルネックをはさみで割いたものを紛れこませておきました。

白いタートルネックは入念に洗っても、ピンクに染まったままだったのです。


しかし玲子はしばらくこれらを燃やしませんでした。


和賀の犬・宮田


和賀は、あさみの劇団の衣装係・宮田誠(岡田義徳)を便利に使っていました。

事件当日も、釣りに行くからと言ってカーキのコートとニット帽を持って来させました(和賀は借り物の洋服で、殺害に及んだのです)。

さらに、羽後亀田に行くように頼みました(羽後亀田の不審人物は、宮田だったのです)。


被害者の身元が判明


被害者の身元判明という新聞記事を見ておどろく和賀。

三木謙一の息子(養子だが)が警察に来て、遺体を確認したのです。


三木は岡山出身で、岡山で生まれ育った人物で、東北とは無関係でした。

息子は、三木がなぜ予定にはない東京に行ったのかわからないと首をかしげます。


その頃、和賀は「何度来ても、何度でも殺してやる」と自分の部屋でつぶやいていました。


出雲弁の「カメダ」


今西が「国立国語研究所」に行くと、出雲地方の音源が東北弁に類似していることがわかりました。

そして喫茶店で地図を凝視すると、島根県仁多郡奥出雲町郡の亀嵩(かめだけ)を発見。


三木謙一は元警察官で、亀嵩に巡査として勤務していました。

今西と吉村は亀嵩に行きますが、そこでは三木を悪く言う者はひとりもおらず、善人そのものだとみんなが口をそろえて言いました。

「こりゃ怨恨じゃないな」と吉村。

「感謝しこそすれ、逆恨みはないか」と今西。


和賀とあさみが結ばれる


成瀬あさみは、もう一度生まれ変わるのではなく、もう一度やり直す道を選びました。

和賀は、自分とは違う選択をしたあさみを、まぶしく思います。


あさみは「響」に辞表を出して、女優をあきらめない意思を表明。

「響」の主催者・麻生譲(市村正親)は「衣装係としてなら雇ってやる」と言いますが、あさみは断りました。

その後あさみは色んな劇団を訪ねますが、どこも雇ってくれません。


あさみは、和賀に電話。

和賀が「何の話だ?どこにいる?」と聞くと「マンションの前です」とあさみ。

あさみは「どうしたらあなたみたいに本当に強くなれるの?」と聞いた後に「本当はこんなこと言いにいきたんじゃないの。自分でもよくわからないの。ただ、会いたかったの、あなたに、会いたかった」と愛の告白。

その夜、2人は結ばれました。


翌朝、和賀は「付き合ってる女性ともうすぐ婚約する。だからゆうべこの部屋には誰もいなかった」とあさみに告げ、「そうね、私はここにはいない」とあさみ。

和賀は「君の背中、君の生き様をうつしている、誇りに思えばいい」とあさみを勇気付けました。


和賀に、玲子から電話がかかってきました。

玲子は「あなたとは会えない、だから楽譜の処理ももうできない。関川の子供を産んで、結婚するの」と言い、和賀は「このあいだ頼んだ楽譜、燃やしてくれたんだよね?」と確認します。


しかし玲子は何も答えません。

焦った和賀は玲子が勤める店に電話しますが、玲子は店を辞めた後でした。


あさみは「衣装スタッフとして仕事をさせてください」と頭を下げて、劇団「響」に戻りました。


紙吹雪をまく女


玲子はその後、電車の窓から紙吹雪を撒きました。

同じ電車に乗り合わせた記者が、その様子を「紙吹雪をまく女」というタイトルでエッセイに書きます。


その記者の紹介で、吉村はその女(玲子)に会いにクラブに行きます。

女(玲子)の撒いた白いものは、もしかすると今警察が必死に探しているものかもしれなかったから。


玲子はクラブをやめて行方不明になっていました。

一週間後、蒲田操車場殺人事件特別捜査本部は解散。

本庁では継続捜査。


三木謙一はなぜ東京に行ったのか


今西は休暇を利用して自費で伊勢へ。

目的は、三木謙一が伊勢へ行った後に東京へ行こうと思った理由を知るため。


今西が、三木が宿泊していた宿の女中に聞くと、三木は2日続けて同じ映画館に行ったという。

今西は映画の全てのシーンを見て、館内も観察。

代議士がうつっている写真の中に和賀もいますが、今西は気づきません。


紙吹雪の正体は?


一方、吉村は線路脇を歩き続け、とうとう紙吹雪をみつけるに至ります。

紙吹雪の正体は、白いタートルネックが刻まれたものでした。

タートルネックは、ピンクに染まっていました。


捜査本部が再結成されて、「蒲田操車場殺人事件」は大きな進展を遂げます。

「タートルネックを秩父鉄道の窓からまいた扇原れいこ・28歳を重要参考人として所在確認と身柄確保を最優先にしろ。白いタートルネックを来た若い男性・30代が犯人であると断定して間違いない」


玲子は引っ越し先で「あなたの赤ちゃんがいるの」と関川に告白。

関川は「その子供は本当に俺の子なの?和賀の子だったりして」と冷たくあしらい、ショックを受ける玲子。


関川は、和賀のところへ。

関川:「麗子と付き合ってんだろ?」

和賀:「そんな名前の女性は知らない」


しかし関川が「五線譜と変な布切れ入った袋を麗子に渡したろ?」と問い詰めると、和賀の顔色が変わりました。

関川が「麗子の腹に子供がいる、父親が俺なのかお前なのかはっきりさせたい」と言うと「安心してくれ、俺はその女性のことを何も知らない」と和賀。


玲子は流産してそのまま死亡、警察にみつかります。

翌朝、玲子の引っ越し先に捜査が入ります。

和賀は、警察が紙吹雪から白いタートルネックの男が犯人であることを掴んだとしって激しく動揺。


警察は玲子の恋人・関川を疑います。

関川は「俺は何も知らない。そうだ、あいつだ、和賀英良」と言います。


とうとう警察が和賀の部屋へ


今西は、和賀について調べます。

本籍は長崎県長崎市で、両親は1982年長崎集中豪雨にて死亡していました。

東京芸術大学を卒業したピアニスト。


和賀と玲子が頻繁に電話していた記録が出て、今西と吉村は和賀に会いにいきます。

和賀は内心は心臓がバクバクしていましたが、きわめて紳士的なふるまいで両刑事を自分の部屋に通しました。


そして事件の当日は、成瀬あさみと朝まで部屋に一緒にいたと話しました。


その頃、あさみは劇団「響」の衣装のひとつ・モスグリーンのコートが宮田によって和賀に貸し出されたことを知って驚いていました。

このコートこそ、あさみが事件の日にぶつかった男が着ていたものだったから。


警察が帰った後、和賀は三木のバッグに石を詰めて沈めました。

その後今西と吉村は、あさみに接触。


あさみは「事件の日は、朝まで和賀英良さんと一緒にいました」と答えました。

和賀とあさみは、口裏を合わせて嘘をついていたのです。


あさみ:「あなたは誰?何をしようとしているの?」

和賀:「僕は、曲を完成させたいだけなんだ」

あさみ:「“宿命”を」

和賀:「完成した“宿命”を君にも聞いてもらいたい」


和賀英良をマークしろ


いきなり走り出す今西。

伊勢の映画館に飾ってあった元大臣の田所重喜らの写真に、和賀も写っていたことを思い出したのです。

その写真には和賀の腕の傷もうつっていました。

三木謙一は映画を見るために2度も映画館に足を運んだのではなく、目的はこの写真の和賀を確認することだったのです。


今西は「和賀英良を徹底的にマークしろ。俺は今日中にまた亀嵩に行く。和賀と亀嵩、三木がつながらないんだ」と吉村に指示。


その後、今西はもう一度亀嵩に行き、三木と親しかった桐原老人の元へ。

今西は、駐在所時代に三木が助けた浮浪者親子について詳しい話を聞きたかったのです。

今西は、この浮浪者親子と三木殺しは繋がっていると確信していました。


桐原老人の話は以下の通り。

父親は息子を連れて逃げていた。

親子がこの亀嵩に流れ着いたときには、父親は行き倒れ寸前だった。

それを三木が介抱した。

父親は、元浦千代吉(この名前を聞いたとき、今西は「あの本浦千代吉ですか?」と驚く)。

三木は息子・秀夫を我が子として育てる決意をした。


今西は、警視庁に電話。

そして放浪していた父子の父の方は、元浦千代吉であることを報告。

上司は「あの大畑事件の元浦千代吉か?」と驚きます。

今西は「その息子・秀夫はもしかすると……」と続けます。


今西は、本浦親子の郷里(大畑村)へ行きます。

しかし「本浦千代吉の事件について教えてください」と聞いても、誰も答えてくれません。

やっと口を開く人がいたと思ったら「千代吉は鬼や、あいつら鬼の親子や」。


その頃、宮田は刑事に事件当日のことを聞かれて、和賀にモスグリーンのコートを貸したことを話しました。

しかしモスグリーンのコートは行方不明、あさみが自分の部屋に持ち帰ったのです。

コートには、あさみが彼氏を殴った時にケガした指の血液がついています。


服部武史=和賀英良?


今西は、和賀の本籍地である長崎へ足を延ばします。

そして長崎の集中豪雨で、和賀の両親ほか住民のほとんどが死亡した事実を知ります。

生き残りは、なんと和賀英良ひとり。

行方不明で遺体が収容されていない男の子がひとり・服部武史。


今西は、服部武史がいた児童養護施設へ。

服部武史は、心を閉ざした子だったとのこと。

そして友人に、和賀という子がいたとのこと。


一方東京の和賀は、新聞記事を読みます。

1978年、石川県で起きた大畑事件で、死刑判決を受け肝硬変のために医療刑務所に収監中の本浦千代吉(63)の病状が先月より悪化。


和賀の脳裏に、父と2人で旅した日々が蘇ります。

「秀夫の手はあったけえ。あったかい手の人間は心が冷たいと言うが、お前が生きるために父ちゃんのこといつ捨ててもいいんだからな」

「逃げるぞ、秀夫。逃げねえと地獄だ」

「前だけ見て、行け」


警察は、宮田が事件の日(1月4日)以降、和賀と頻繁に連絡を取り合ったことを突き止めました。

さらに、宮田が羽後亀田を旅行していたこともわかります。

そして、あさみが1月4日に蒲田に行って和賀とは違う男と会っていたことも。

宮田が1月4日に和賀にモスグリーンのコートを貸して、どうやらそれをあさみが隠し持っていることも。


今西はあさみのマンションに行って問い詰めますが、あさみは真実を話そうとしません。


警察では、大畑事件~和賀英良が生き残るまでを整理。

大畑事件とは、本浦千代吉が村民30名を大量放火殺人した事件。

千代吉は息子の秀夫を連れてすぐに村を出て、1年もの間父子で放浪。


しかし島根県亀嵩で、三木巡査の説得を受けて千代吉は自首。

その後、秀夫は失踪。


秀夫は日向園にて保護され、服部武史という名前を付けられました。

そして長崎県の大水害。

生きのこったのは、和賀英良ただひとり。

服部武史=和賀英良と結びつけることができれば……。


その後も今西はあさみへの説得を続け、とうとうあさみは1月4日の夜にカーキのコートの男=和賀英良とぶつかったことを告白。

あさみは「あの人を救いたい……」と涙を流しました。


和賀が逃亡?


そんな中、和賀が逃亡したという知らせが。

警察内部がざわめく中、今西は「和賀は宿命が完成するまでは逃げません」と断言。


和賀の行き先は亀嵩で、今西も後を追いました。

亀嵩は、和賀(秀夫)と千代吉が別れた場所。

和賀は駅で泣き崩れ、叫びました。


今西に「元浦秀夫さんですね」と言われて、「はい」と和賀。

今西が「なぜここに?」と聞くと、「宿命を完成させるためです」と和賀。

今西は「宿命を僕に聞かせてくれませんか」と頼みました。


和賀の「宿命」完成コンサートと逮捕状


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それから3日後。

和賀の「宿命」の完成披露コンサートが行われ、警察では「蒲田操車場殺人事件」の捜査会議が開かれました。


捜査会議で、今西は「蒲田操車場殺人事件」の容疑者として和賀英良の逮捕状を請求。

事件の流れや逮捕状を請求する根拠は以下の通り。

・三木謙一は島根で巡査を務めた後、郷里の岡山にて雑貨店を経営、養子を取って稼業を託して暮らしていたが、念願の伊勢神宮参拝の旅へ出かけた。

・三木が予定にない東京行きを決めたのは、映画館で見た一枚の写真が理由。

・三木は和賀の写真、そして左腕にある傷を見て、本浦秀夫に間違いないと確信したのだ。

・三木は東京に行き、和賀に会った。

・しかし和賀にとって、三木はもっとも会いたくない人物だった。

・和賀は自分とは縁遠い場所・蒲田を指定して、宮田から普段自分が着ないコートとニット帽を借りて変装。

・和賀はなで三木に会いたくなかったのか、なぜ会っているところを他人に見られたくなかったのか。

・なぜ三木の顔面及び指紋を消してまで、身元判明を恐れたのか。

・それは、三木が本当の自分を知る人物のひとりだったから。

・和賀の本籍地は長崎だが、長崎大豪雨で両親を亡くし、現在では和賀がこの両親の息子と断言できる者はいない。

・おそらく和賀はこの災害を利用して、本物の和賀英良となり替わったのではないかと推察。

・なぜ和賀は他人の人生を生きなくてはならなかったのか。

・和賀になり替わる以前のその人物の本籍地は、石川県上沼群大畑村。

・和賀は、大畑事件、30人殺しの死刑囚・本浦千代吉の息子だったのだ。

大畑事件と差別意識


和賀のコンサートが始まり、捜査会議は「大畑事件」について触れます。

・人が簡単に持つ“差別意識”こそが、この事件の発端だった。

・大畑事件は、26年前に起こった本浦千代吉によるおぞましき大量殺人事件。

・しかし元浦千代吉を追い詰めたのは、村民たちによるいわれなき差別だった。

・事の発端は、大規模なダム建設計画。

・大畑村の住民は大きな選択を迫られていた、ダム建設に反対して住み慣れた町を守るか、多額の保証金を受け取り別の土地に移るのか。

・土地に愛着を持つ者が多かった大畑村は、ダム建設反対で統一され、他の村を含めての住民投票にゆだねられた。

・しかし大畑村は負けてしまい、村民たちはそのやり場のない悔しさを、理不尽にも何の罪もないひとりの男にぶつけた。

・千代吉はリンチにあい、「お前らが賛成票入れたから負けたんや」「さっさとこの村から出て行け」と言われた。

・千代吉一家は村八分にされ、その実情は陰湿で残酷だった。

・共同作業を欠かすことが多い農民にとって、村八分にされるのは死活問題。

・その地獄は、幼い秀夫にも影響を及ぼした(学校でのいじめ)。

・秀夫は心と体に傷を負ったが、耐え続けた。

・しかしとうとう、大きな悲劇が一家を襲う。

・千代吉の妻が呼吸困難の発作に襲われ、千代吉は村長宅に行って医者に診てくれるように頼んだ。

・しかし医者は「村民以外は診ない」と取り合わなかった。

・千代吉と秀夫は荷台で彼女を運んだが、彼女は死んだ。

・千代吉は村長宅に侵入して、なたで手当たり次第に惨殺。

・石油をまいて火を放った。

・その後千代吉は、村中に火を放った。

・鬼が鬼を生んでしまったのだ。

・大畑事件の後、千代吉は秀夫を連れて村を飛び出した。

今西は「ダム事件だけで大畑事件が起こったのではなく、これは想像ですが、以前から本浦家に根強い差別があり、ダムをきっかけにそれが噴出してこの事件に繋がった、私はそう思っています」と述べます。


過酷な父子の旅と、秀夫の心の傷


大畑村を出たあとの千代吉と秀夫は、亀嵩に着くまでの1年間放浪の旅をします。

幼い秀夫にとって、それがいかに過酷だったかは想像に難くありません。


亀嵩にたどり着いた千代吉と秀夫は、三木夫婦に助けられました(千代吉は体を悪くして倒れた)。

三木夫婦はあたたかい人柄で、食事も医者も用意してくれました。

それから2週間、千代吉と秀夫は三木の家に世話になります。


そして三木は、千代吉が大畑事件の容疑者であることに気が付きます。

三木は千代吉に自首するように説得し、秀夫の面倒は自分が見ると約束。


三木は秀夫に変な噂が立たないようにと、千代吉を亀嵩から離れた場所で出頭させました。

そして本浦親子に関する駐在所日誌を破って燃やしたのです。

幼い秀夫は、列車に乗った父親を追いかけて走りました。


その後、秀夫はいじめにあって腕を大怪我。

そして秀夫が黙っているのをいいことに、いじめはエスカレート。

三木夫婦は秀夫を慰め元気付けましたが、幼い秀夫の心に刻まれた傷はいえることはありませんでした。


秀夫は「自分が本浦千代吉の息子である以上、この地獄は続くのだ。それなら誰も自分のことを知らない世界に行きたい」と思い、三木巡査のもとから姿を消しました。

そして秀夫は施設に収容されて、和賀英良少年と出会います。


長崎に記録的な土砂災害が起こり、和賀少年は死亡。

秀夫は、和賀になりすますことに。


和賀の三木殺害の動機とは?


三木は軽々しく、秀夫の過去を吹聴するような人間ではありませんでした。

それでも三木が和賀に会いに行った理由とは、医療刑務所で不知の病にかかっている千代吉が余命いくばくもないため、秀夫にひとめ会わせてやりたかったら。


今西は医療刑務所に行き、和賀の写真を千代吉に見せました。

しかし「知らねぇ、そんな奴知らねぇ」と千代吉は言いました。

三木は千代吉に20数年も文通して「秀夫がいなくなったのは私の責任です。秀夫が生きている証を見せますから、どうかそれまでは生きてください」と書いていました。


しかし和賀にとって、三木の出現は恐怖以外のなにものでもありませんでした。

父を思い出すたびに幼いころに受けた差別や苦痛が蘇り、その恐怖から逃れようともがき、あがき、そして最悪の事態を引き起こしてしまいました。


三木殺害後、和賀は「宿命」の作曲に取りかかりました。

和賀は「宿命」を作曲することで自らの宿命と戦い、そして打ち勝つと信じていました。

しかし和賀は、逆に自らの宿命に引き戻されてしまいました。


いったんは完成したその曲は、彼の新しい宿命にはなり得ませんでした。

なぜならそこには本当の自分、本浦秀夫はいなかったから。

和賀が本浦秀夫に戻ることで、「宿命」を完成させるに至ったのです。


和賀を逮捕


捜査会議は終了し、和賀の逮捕状が出ました。

今西と吉村は、和賀のコンサート会場へ。

和賀は「宿命」を演奏し、拍手喝采を浴びます。


和賀は今西の姿を見つけ、まっすぐ今西の元へ。

会場は「アンコール」の声が響きますが、もう和賀はいません。


和賀が警察に連行されるときに、あさみが泣きながら走ってきました。

和賀は少し微笑んで、車に乗りました。


今西と吉村が和賀を連れて行ったのは、千代吉がいる医療刑務所。

和賀はずっと大事にしていたハモニカを持って、千代吉と面会。


秀夫は「あなたの子供であることが嫌だった。本浦秀夫をこの世から消したかった。三木さんを殺してしまいました」と言って、泣き崩れました。

嗚咽をもらす秀夫に、千代吉は手を出しました。

和賀は「父ちゃん、父ちゃん!」と叫んでその手を握り返しました。

まとめ

中居正広さん主演の『砂の器』のあらすじをネタバレしてまとめました。

ラストシーンは涙なくしては、見ることはできません……。


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