201年の人気ドラマ『半沢直樹』の続編が、2020年7月19日(日)から日曜劇場枠で放送されます(初回25分拡大スペシャル)。
出向後の半沢(堺雅人)が気になって仕方ありません!
今回の半沢直樹の敵は、親会社である東京中央銀行。
子会社に先に来た契約を横取りした東京中央銀行に半沢が「史上最大の倍返し」をします。
当記事では『半沢直樹2』の前編(1~5話)【ロスジェネの逆襲】の登場人物と原作ネタバレをまとめています。
もくじ
『半沢直樹2』原作とは?
『半沢直樹2』の原作は、池井戸潤さんの半沢直樹シリーズの「ロスジェネの逆襲」「銀翼のイカロス」です。
- 1~5話(前編)の原作が「ロスジェネの逆襲」。
- 6~最終回(後編)の原作が「銀翼のイカロス」。
※前作『半沢直樹』の原作は、同じく半沢直樹シリーズの「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」。
原作者・池井戸潤さんの経歴は以下です。
- 1963年岐阜県生まれ・慶応義塾大学卒業。
- 1998年「果てつる底なき」で第44回江戸川乱歩賞を受賞。
- 2010年「鉄の骨」で第31回吉川英治文学新人賞を受賞。
- 2010年「下町ロケット」で第145回直木賞受賞。
代表作は、「空飛ぶタイヤ」「ルーズヴェルト・ゲーム」など。
『半沢直樹2』前編・登場人物
『半沢直樹2』前編(ロスジェネの逆襲)の登場人物です。東京セントラル証券
半沢の出向先で東京中央銀行の子会社。
半沢直樹:堺雅人
東京中央銀行の敏腕バンカーだったが、大和田(香川照之)の不正を暴いて土下座させた結果、子会社に出向。
現在は、東京セントラル証券の営業企画部長。
森山雅弘:賀来賢人
営業企画部調査役。
ロスジェネ(ロスト・ジェネレーション)世代で、銀行からの出向者やバブル世代を忌み嫌う。
岡光秀:益岡徹
「東京セントラル証券」の社長。
「銀行を見返せ」が口癖。
諸田祥一:池田成志
半沢の部下で、営業企画部次長。
出向組。プロパー組を嫌う。
三木重行:角田晃広
営業企画部調査役。
出向組で仕事も出来ないが、ある日なぜか銀行に返り咲く。
東京中央銀行
10年前に、旧東京第一銀行(旧T)と旧産業中央銀行(旧S)が合併してきたメガバンク。
いまだに旧Tと旧Sの派閥争いが続いている。
中野渡謙:北大路欣也
東京中央銀行の頭取。
穏やかな好人物のようでいて、目をかけていた半沢に子会社への出向を命じるなど冷酷な一面も。
三笠祥一朗:古田新太
東京中央銀行の副頭取。
伊佐山泰二:市川猿之介
東京中央銀行の証券営業部長。
野崎三雄:小久保寿人
東京中央銀行の証券営業部次長
国内外の企業買収でチーフを任されている切れ者。
内藤寛:吉田鋼太郎
営業第二部長。
半沢のかつての上司で、数少ない半沢の味方の一人。
鉄仮面と言われる腹の底がわからない男。
電脳雑伎集団
社長の平山が35歳の時、それまで勤務していた総合商社を辞して創業したベンチャー企業。創業5年目で多額の利益を得て、平山は日本の起業家のスター的な存在にまでのし上がった。
平山一正:土田英生
電脳雑伎集団の社長。
平山美幸:南野陽子
電脳雑伎集団の副社長。
東京スパイラル
電脳雑伎集団と並ぶITの雄。社長の瀬名洋介はまだ30歳だが、開発した検索サイトが大当たりして今や日本でトップクラスのIT企業となった。
瀬名洋介:尾上松也
東京スパイラルの社長。
次代を担うIT企業家として未来を切り開き、将来を嘱望されていたが、あることをきっかけに窮地に陥ってしまう。
森山(賀来賢人)の中学時代の同級生。
加納一成:井上芳雄
今や日本でトップクラスのIT企業となった東京スパイラルの戦略担当役員。
清田正伸:加藤啓
今や日本でトップクラスのIT企業となった東京スパイラルの財務担当役員。
大洋証券
東京スパイラルのアドバイザー。
広重多加夫:山崎銀之丞
太洋証券営業部長。
フォックス
大洋証券が東京スパイラルに紹介した(電脳の敵対的買収対策の)ホワイトナイト。
郷田行成:戸次重幸
フォックスの社長。
『半沢直樹2』公式あらすじ
「半沢直樹、東京セントラル証券への出向を命ずる──」
東京中央銀行のバンカー・半沢直樹が、銀行内で行われていた数々の不正を明らかにするも、まさかの子会社への出向を命じられるという衝撃の展開で最終回を終えた前作。今作では、東京セントラル証券で営業企画部長となった半沢に巻き起こる事件を描きます。
あるとき、東京セントラル証券に大型案件が舞い込む。それは、ある大手IT企業による敵対的買収で、株式取得に掛かる費用はなんと1500億円以上。東京セントラル証券にとって、かつてない規模の案件だった。
そして、これが新たな銀行との戦いの始まりになるとは、この時の半沢は知る由もなかった──。
果たして半沢は、出向先でも次々に発生するトラブルを乗り越え、理不尽な要求を突き付ける相手に「倍返し」出来るのか!? 型破りのバンカー、半沢直樹の新たな伝説が、令和の歴史に刻まれる!!引用元: 『半沢直樹2』公式HP
『半沢直樹2』前編(1話~5話)の簡単なあらすじと見どころ
まずは、『半沢直樹2』前編(1話~5話)の簡単なあらすじと見どころです。しかし中野渡頭取(北大路欣也)は、行内融和のために大和田に恩を売る形で降格にとどめ、逆に功績を上げた半沢を出向させた。
その数年後。
半沢が出向となった東京セントラル証券に、トップIT企業「電脳雑伎集団」から同じくITのトップ企業「スパイラル」買収に向けてのアドバイザー契約の話が舞い込む。
出向組の諸田や三木は張り切るが、電脳の営業担当者である森山雅弘(賀来賢人)は敵対的買収という強引なやり方に反対。
その後、東京中央銀行の伊佐山泰二(市川猿之介)がメインバンクの立場を利用して、電脳のアドバイザーの座を乗っ取る。
「親会社が子会社の仕事を横取りするとは、許せない!」と倍返しを誓う半沢。
半沢と部下の森山は、「スパイラル」のアドバイザーの地位について銀行に逆襲を誓う。
ところが、「スパイラル」の救世主として現れたホワイトナイトの「フォックス」は実は赤字のオンボロ会社だった。
銀行の「罠スキーム」に気付いた半沢は、「フォックス」を逆買収することで起死回生の策に出る。
今回の半沢の敵は、かつては大和田派で半沢への復讐に燃える伊佐山泰二。
そして半沢に煮え湯を飲まされた後は取締役に降格したものの、腹の内が読めない大和田。
見どころは、出向先で後がない半沢がどんな戦い方をするのか?
半沢の部下でロスジェネ世代の森山は、銀行からの出向組ばかりが得をする社内の風潮に不満を持っているが、半沢との信頼関係は築けるのか?
『半沢直樹2』前編(1話~5話)を原作ネタバレ【ロスジェネの逆襲】
『半沢直樹2』1話~5話のあらすじを原作ネタバレします。半沢の出向先「東京セントラル」
半沢直樹(堺雅人)の出向先の東京セントラルには、2種類の社員がいます。
・銀行からの出向組でバブル世代(半沢:堺雅人、諸田:池田成志、三木:角田晃広)
プロパー社員とは、新卒入社から会社に在籍しているいわゆる生え抜きの社員。
ところがプロパー社員の役員は存在せず、主要ポストは出向組が占めています。
プロパー社員はロスジェネ世代で、出向組はバブル世代です。
バブル世代:バブル景気の時期に就職した世代で、ただ好景気だったからという理由で大量に採用されたせいで能力が低い者もいます。
森山雅弘(賀来賢人)は、頭数だけがいるバブル世代を食わすためにロスジェネ世代が虐げられているのが現状だと不満を持っています。
一方、諸田祥一次長(池田成志)は同じ出向組で派閥を作っていました。
半沢は、そんな社内の空気に頭を悩ませるのでした。
電脳雑伎集団のアドバイザー契約
半沢直樹(堺雅人)が、子会社である東京セントラル証券への出向を命じられて早2ヶ月。
ある時、大型案件が舞い込みます。
それは、電脳雑伎集団による東京スパイラルの敵対的買収のアドバイザー契約で、株式取得に掛かる費用はなんと1500億円以上。
業績が低迷している東京セントラル証券にとって、願ってもないビッグチャンス。
半沢の部下・諸田祥一次長(池田成志)は、早速電脳のアドバイザーチームを結成。
腹心の三木重行(角田晃広)をメンバーに入れて、電脳の担当者である森山雅弘(賀来賢人)を外しました。
諸田にとって、プロパー(生え抜き)社員の森山より同じ出向組の三木の方が使いやすいのです。
ところが三木がスキーム(提案書)をまとめるのが遅かったせいで、電脳雑伎集団はアドバイザー契約を破棄。
出来の悪い部下・三木の責任にするわけにもいかず、半沢は岡社長に謝罪。
岡は「君のせいで巨額の収益機会を失った!」と激怒。
その後、半沢の同期で東京中央銀行の融資部・渡真利忍(及川光博)からとんでもない情報が入ります。
「証券営業部が、電脳雑伎集団とアドバイザー契約を結んだってさ」
つまり企業買収の情報を察知した東京中央銀行の証券営業部の伊佐山泰二(市川猿之助)が、メインバンクの立場を利用して電脳の社長の平山に東京中央銀行に乗り換えるように説得したのです。
親会社(東京中央銀行)が子会社(東京セントラル)にきた仕事を横取りするなど酷い話です。
半沢は「この借りは必ず返す。倍返しだ」と東京中央銀行に宣戦布告。
部下の森山と共に、周囲をアッと言わせる秘策に出ていくことになります。
今回不始末を起こした三木が、東京中央銀行の営業部に異動になりました。
半沢は、実力ナシ・コネナシの三木の栄転に疑問を抱きます。
しかし銀行の証券営業部に戻った三木は、営業部隊ではなく総務に回されて不満タラタラの日々を送っていました。
パールハーバー
東京中央銀行では、電脳雑伎集団への支援に対し中野渡頭取(北大路欣也)は渋りました。
最終的にスキーム(具体的な提案)は、三笠副頭取(古田新太)と証券部の伊佐山(市川猿之助)と野崎三雄(小久保寿人)に一任されることになります。
野崎のスキームは、市場外取引。
東京スパイラルを最近辞職した役員2人(清田、加納)から、時間外取引という非常手段で3割近い株を一気に買い占めたのです。
まさに奇襲作戦(パールハーバー)と呼ぶにふさわしい攻撃に、東京スパイラルの社長・瀬名(尾上松也)は頭を悩ませます。
瀬名は「買収には断固として対抗措置を取る!」と記者会見で発表。
ホワイトナイト
東京スパイラルのアドバイザー(ブレーン)は、大洋証券の営業部長・広重加夫(山崎銀之丞)と二村。
2人が電脳の敵対的買収の防衛策として瀬名に提案したのは、ホワイトナイト。
ホワイトナイトとは、新株を発行して敵対的ではない協力的な会社に引き受けてもらうスキーム。
大洋証券の2人が瀬名に提案したホワイトナイト先は、最近業績が悪化しているフォックス。
フォックスの郷田社長(戸次重幸)は「是非に」と承諾しているとのこと。
瀬名は「検討して返事するよ」と言いましたが、あまり気乗りはせず。
森山と瀬名社長が再会
実は森山は、瀬名の中学時代の友人でした。
思い切って瀬名に連絡してみると、瀬名は「久しぶりに飲もう」と森山を居酒屋に誘いました。
瀬名は、フォックスがホワイトナイトになる話を森山に相談。
森山は「業績が良くないフォックスが、株の買い取り資金をどうやって調達するのか?」と疑問を抱きます。
フォックスの郷田社長は、東京スパイラルの新株予約権の購入資金を白水銀行で調達済みと言うが……?
気になった半沢が調べてみると、支配権の維持を目的とした新株発行は違法であることが判明。
大洋証券は、なぜこんな危険なスキームを提案するのか?
その後、フォックスのメインバンクが白水ではなく東京中央銀行であることが判明!
そして電脳雑伎集団とフォックスも裏で繋がっていました!
罠スキームを崩せ
伊佐山と野崎の「罠スキーム」の内容は以下です。
- フォックスが東京スパイラルのホワイトナイトになる。
- 東京中央銀行がフォックスに、東京スパイラルの新株発行権購入資金を全額融資。
- 電脳雑伎集団がフォックスを買収。
- 東京中央銀行からフォックスへの※既存与信300億円も無事回収。
※既に貸し付けている金。
最終的に電脳がフォックスを買収するなら、フォックスに救済された東京セントラルも電脳に吸収されてしまいます。
つまりフォックスは、東京スパイラルのホワイトナイトではなく、敵である電脳が送り込んだ刺客だったのです。
「罠スキーム」とは、東京中央銀行、大洋証券、電脳、フォックスの4社がグルになって瀬名を騙す作戦だったのです。
- フォックスの悪だくみ:業績が好調な電脳に買収してもらえる。
- 東京中央銀行の悪だくみ:フォックスに多額の資金を融資しても、電脳がフォックスを買収して東京セントラルを支配下に置けば成功。
- 大洋証券の悪だくみ:このスキームを東京スパイラルに提案することで、手数料を得る。
- 電脳の悪だくみ:結果的に東京スパイラルを支配下に置ければOK。
この事実を知った瀬名は、騙されたことに大ショック!
そんな中、フォックスのボロボロの財務状態が新聞にスッパ抜かれてしまいます。
半沢は「オンボロ会社のフォックスをホワイトナイトにして、最終的に東京スパイラルが不利益を被ることを知っていたなら、これは犯罪だ!訴訟するぞ!」と大洋証券を怒鳴りつけます。
半沢は三木から東京スパイラル買収計画のコピーまで手に入れていたので、大洋証券は東京中央銀行との裏での繋がりを全部白状しました。
この瞬間、東京中央銀行のスキームは跡形もなく崩れました。
瀬名は大洋証券と縁を切って、東京セントラルをアドバイザーに任命。
いよいよ半沢と森山が、スパイラル救済に乗り出します。
電脳の株式公開買い付けは、買い付け価格を低めに見積もったことから思うように進んでいないため、勝機は十分にあります。
東京セントラルの岡社長は「必ず銀行の敵対的買収を阻止しろ!」とGOサインを出しました。
スパイの正体
半沢は銀行に電脳のアドバイザー契約を取られた件は、東京セントラル内にスパイがいたからだと考えます。
最近銀行に栄転した三木がスパイと睨みますが、諸田でした。
諸田は、三木のスキームでは勝算がないと思い、手っ取り早く銀行に戻るために電脳の情報を銀行にリークしたのです。
三木は、諸田がスパイであることを立ち聞きしただけだったのです(口止め料として栄転)。
その諸田への辞令は、翌日に出ました。
証券子会社の次長から銀行の部長代理へ栄転で、電脳との交渉窓口を任されるとのこと。
銀行にリークした案件の担当に自分が収まるなど、メチャクチャな話です。
半沢は諸田に「君がやったことは絶対に許せないし、必ず借りは返させてもらう」と宣戦布告。
半沢は、三木のことは情報源として利用しまくります。
スパイラル救済スキーム➀:逆買収
半沢が森山と練ったスキームは、逆買収。
電脳が買収しようとしていたフォックスを東京スパイラルが買収する作戦です。
フォックスの社長・郷田(戸次重幸)は、先に買収話を持ち掛けてきた電脳を裏切れないと断りました。
ところが電脳は、フォックスの買収を断りました。
フォックスの買収は東京スパイラルのスキームを利用できるから魅力的だったからで、スキームが崩れた今となっては何の魅力もないからです。
郷田は落胆し、フォックスの既存与信・300億円を電脳に買収させることで回収したいと考えていた東京中央銀行も大きな痛手を被ることに。
フォックスの子会社・コペルニクス
電脳の買収話が白紙になって万事休すの郷田は、瀬名の買収を受けることに。
郷田は「なぜこんなオンボロ会社を買収するのか理由を聞かせてほしい」と瀬名に頼みます。
瀬名は、フォックスのサンフランシスコの子会社・コペルニクスが最近業績を上げていることに注目して、フォックスを買収することでアメリカ市場への足掛かりになると確信していました。
東京中央銀行を見返したいとか、フォックスを利用してやろうとかではなく、ちゃんと将来の利益を考えての買収なのです。
この話を聞いた郷田は納得。
以降は郷田も、東京中央銀行と電脳に反旗を翻します。
スパイラル救済スキーム➁:週刊誌に買収をリーク
半沢が週刊プラチナの記者に、東京スパイラルのフォックス買収をリーク。
紙面には、フォックスのコペルニクスと東京スパイラルが新たに計画する事業の詳細が掲載されました。
その結果、東京スパイラル株の価格は大幅に上昇。
これで、東京中央銀行が準備した1500億円では、買収に必要な株を買い占めることは出来なくなりました。
「フォックス買収で東京スパイラルの株価は下がる」と読んでいた証券部のエース・野崎の顔は丸つぶれに。
一方、株価上昇のニュースを見た瀬名と森山はガッツポーズ。
しかし半沢は「出足は好調だが勝負はこれからだ」と気を緩めませんでした。
その後も、東京セントラルの株価は上昇。
現在の株価で電脳が買収を成功させるには、東京中央銀行が500億円もの追加資金を融資しなくてはなりません。
中野渡頭取が認めるかどうかですが、政治決着なら有り得ます。
政治決着とは、ひとつの与信としては正しくなくても銀行がすべき案件として認められれば目を瞑るということ。
たとえば、三笠副頭取が自分が全責任を取るからやらせてくれと言い出した場合など。
もし電脳への追加支援が認められれば、東京セントラル証券は窮地に追いやられます。
半沢は瀬名に「銀行が政治決着しようと、我々は上っ面やご都合主義ではなく、本質を睨んだ戦略を提案したい。それこそが勝利の近道です」と言いました。
電脳雑伎集団の闇と実情
半沢は電脳が東京中央銀行ではなく、先に東京スパイラルにアドバイザー契約を持ちかけた理由についてずっと疑問を持っていました。
最初から銀行に行かなかったのには、きっと深い理由があるはず。
森山が調べると、電脳のとんでもない実態が明らかになりました。
- 電脳は、近年の過当競争に敗れ、赤字決算を余儀なくされるほど追い詰められていた。
- 社長の平山は、ゼネラル産業に将来的な子会社買収を約束する代わりに、子会社の営業譲渡という形で資金還流させ、売り上げとして計上することで利益が出ているように見せかける粉飾決算を実行。
- 電脳が東京セントラルを買収しようとした理由は、業績が好調なスパイラルと一緒になることで、本業の赤字をうやむらにするため。
- 電脳が、最初に東京中央銀行ではなく東京スパイラルにアドバイザー契約の話を持ち掛けたのは、東京中央銀行がゼネラル産業のメインバンクだから。
半沢が親会社に「倍返し」
半沢は、東京中央銀行の取締役会に乗り込んでいき、電脳雑伎集団がが粉飾決算をしている赤字会社であることを発表。
もし半沢が指摘してくれなかったら、東京中央銀行は粉飾・赤字会社に巨額の金を追加支援するところでした!
中野渡頭取は「この不正に気付かなかったのは証券営業部の完全な失態だな」と言い、伊佐山の顔は蒼白に。
東京中央銀行の証券部は、企業分析という基本的なもので、子会社の東京セントラル証券(=半沢)に敗北したのです。
証券部を支持した三笠副頭取の行内評価は、地に堕ちました。
瀬名と森山は、買収防止成功を祝って乾杯!
瀬名は森山に、東京スパイラルの財務担当役員になってほしいと持ち掛けてきました。
森山は「少し考えさせてほしい」と言います。
ロスジェネの逆襲
そんな中、成功故の反発を買った半沢が、電脳に出向になるという噂が流れます。
メチャクチャな人事に、森山の胸が悔しさで張り裂けそうになります。
しかし半沢は「世の中に受け入れられるためには批判だけじゃダメだ」と森山に言います。
「あと10年もたてばお前たちは社会の真の担い手になる、その時にお前たちだからできる改革があると思う。
ロスジェネの逆襲が始まるとオレは期待している」
半沢は森山に自分の信念を語りました。
「仕事は客のためにするもんだ。自分のためにした仕事は身勝手な都合で醜く歪んでいく。
そういう連中が増えれば、当然組織も腐っていく。
戦え、森山。オレも戦う」
半沢は、東京スパイラルを守るために自らのサラリーマン人生を賭しました。
森山は、そんな半沢に敬意と憧れを感じるのでした。
半沢への辞令
頭取の下した結論は、三笠と伊佐山を電脳に出向させることでした。
こうして、三笠の頭取への夢はもろくも崩れ去りました。
そして半沢への辞令は「営業第二部第一グループ次長を命ず」。
驚いた半沢が顔を上げ、中野渡のそっけない表情を見ました。
「出戻りだ。それと今回の件、よくやった」
森山は、瀬名の誘いは断って東京セントラルで頑張ることに。
今まで不満だらけだったけれど、今回で気付けた仕事の面白さを東京セントラルでもっと味わいたいと思えたからです。
『半沢直樹2』【ロスジェネの逆襲】の感想
今回は、半沢の出向先の東京セントラルに電脳との大型アドバイザー契約の話が舞い込みますが、よりによって親会社の東京中央銀行に横取りされてしまいます。もちろんこんな不条理を半沢が見過ごすはずもなく「やられたらやり返す」を誓います。
普通なら子会社が親会社に宣戦布告など考えにくいですが、さすがは半沢、スカッと「倍返し」してくれました。
今回の土下座候補が誰なのか気になりますが、個人的には諸田次長(池田成志)ではないかと思っています。
半沢の部下でありながら東京中央銀行に電脳との契約情報を流した罪は重いですよね~(^_^;)
池田成志先生の土下座、見てみたいです!
もう一人の土下座候補は、伊佐山(市川猿之助)でしょうか。
今回の半沢の最大のライバルとなる男なので、土下座は十分あり得ます。
それにしても「電脳雑伎集団」の闇が深すぎて怖かったです。
ITのトップを気取っていたくせに、実は子会社による資金還流で黒字を叩き出している粉飾決算だったとは!
もはや赤字でボロボロの会社に、東京中央銀行は追加融資するところだったのですから怖いですよね。
フォックスの郷田社長(戸次重幸)もこんな会社に買収されていたら、大変な目にあってましたよね。
バブル世代で既得権益世代の平山(電脳)VSロスジェネ世代の瀬野(東京スパイラル)の闘いは、まさしくタイトル通りのロスジェネの逆襲!
4社による作り込まれた罠スキームの内容にぞっとしましたが、半沢が大洋証券に「訴訟するぞ!全部吐け!」と自白させた瞬間にスッキリ!
本当に半沢は、愛すべきブラックヒーローです。
『半沢直樹2』【ロスジェネの逆襲】用語集
最後に『半沢直樹2』【ロスジェネの逆襲】に出てくる主な用語を解説します。プロパー組
今作では、東京セントラル証券に新卒入社した“生え抜き”社員を意味します。
銀行出身者は出向組として区別されます。
敵対的買収
買収者が、対象企業の取締役会の同意を得ずに、既存株主から株式を買い集めて企業を買収するМ&A戦略の一つ。
今回なら電脳が東京スパイラルの同意を得ずに買収を仕掛けています。
アドバイザー契約
M&A(買収)に関する仲介依頼契約で、専門家に対して助言・提案を求めるための契約です。
スキーム
ビジネス用語としては「計画」「案」「枠組み」という意味。
買収スキームには、“株式取得”“事業譲渡”などの種類があります。
パールハーバー
真珠湾。1941年に旧日本軍が奇襲攻撃したことから「破壊的な奇襲」を意味します。
東京スパイラルを辞職した2人から市場外取引き(証券取引所を経由せずに行われる証券取引)でいきなり3分の1の株式を取得する作戦は、まさにパールハーバー。
株式公開買い付け
ある会社の株式の買い付けを「買付け期間・買取り株数・価格」を公告し、不特定多数の株主から株式市場外で株式等を買い集める制度。
ホワイトナイト
敵対的買収を仕掛けられた企業を、買収者に対抗して、友好的に買収または合併する企業のこと。白馬の騎士。
まとめ
『半沢直樹2』の前半(1話~5話)の原作小説【ロスジェネの逆襲】をネタバレしました。半沢の部下・森山役の賀来賢人さんの演技も楽しみです。