『半分、青い。』61話、62話で、律(佐藤健)が鈴愛(永野芽郁)との別れを選んで引っ越しました。
小説「半分、青い。」では、律は今後しばらく登場しません。
律のいない『半分、青い。』は寂しすぎるので、鈴愛と律の再会がいつなのか気になるところです。
当記事では「鈴愛と律の再会はいつか?」「その時、ブッチャー(矢本悠馬)やナオ(奈緒)はどうしてるか?」についてまとめました。
もくじ
『半分、青い。』鈴愛と律の再会はいつか?
生まれてすぐに出会った鈴愛(永野芽郁)と律(佐藤健)は、十代最後の夏(七夕)に別れました。
そして2人は、それから5年後の24歳で再会します。
再会のきっかけは、ナオからの電話
きっかけは、ナオ(奈緒)から鈴愛への電話。
「来月、キミカ(余貴美子)先生の還暦パーティーがあるから、帰って来られない?」
鈴愛は最初は締め切りがあるから悩みますが、ナオの「律も来るよ」の一言で胸の奥がぎゅっと痛みました。
そして気付けば、真剣に、時間を捻出する算段をしていました。
24歳の鈴愛は、漫画家になっていました。
20歳で「一瞬に咲け」という作品でデビュー、その連載は3年目を迎えていました。
睡眠時間を限界まで削って、これまでにないペースで漫画を描き上げ、鈴愛はなんとか還暦パーティーの前日に実家に帰ることが出来ました。
鈴愛は母・ハル(松雪泰子)から梟会のメンバーの近況を聞きます。
ナオは名古屋デパートの靴売り場に勤めていて、ブッチャーは京都の大学卒業して名古屋の中央建設勤め。
そして律は西北大から京大の大学院に進んで、今は京都に住んでいるとのこと。
鈴愛も、宇佐川教授のもとでロボットの開発を始めた律が、京大に移籍する教授についていくために京大の大学院に入ったことは、ブッチャーから聞いていました。
マグマ大使の笛を捨てられなかった鈴愛
その夜、鈴愛はなかなか眠れませんでした。
鈴愛はむくっと起き上がり、バッグのポケットからマグマ大使の笛を取り出します。
否応なしに律のことを思い出してしまうその笛を、鈴愛は捨てられないでいました。
一度は本気で捨てようと思い、ユーコ(清野菜名)とボクテ(志尊淳)に捨てて欲しいと頼んだことも。
しかし躊躇する2人のかわりに秋風(豊川悦治)が捨ててしまった瞬間に、後悔。
結局、秋風は投げたふりをしただけで、笛は戻ってきたのですが、それ以来、鈴愛は笛を目に入らないようにして、大切にしまっていたのです。
鈴愛はぎゅっと笛を握りしめ、なんだか少し、明日がくるのが怖いと思いました。
鈴愛のワンピースがソウタのせいで!
鈴愛のレダハーのワンピースは、弟・ソウタ(上村海成)が洗濯機に放り込んだせいで、見るも無残な姿に。
鈴愛はレダハーのワンピースを見つけたから、帰ってきたのです。
すぐに帰るつもりでいた鈴愛は、着替えも持ってきていません。
そして、ハルが貸してくれたのは、いかにもイチキュッパといった雰囲気の、てろてろのアッパッパでした。
ハルが何度一緒に行こうと促しても、鈴愛は頑として、キミカの還暦パーティーに行こうとはしませんでした。
ハルは鈴愛が律と会うために、レダハーのワンピースを着ようとしていたんだなと思います。
キミカと再会する鈴愛
鈴愛はやはり大事な人(キミカ)のお祝いなのだからと、アッパッパのまま還暦パーティーへ。
「律くんも、来てくれたよ」
キミカの言葉に、びくっと反応する鈴愛。
会場に入る前から、無意識のうちにずっとどこかで、律の姿を探していたのです。
「これに、律くんが載っとる」
キミカはバッグから一冊の理系の専門誌を取り出しました。
「なんでも、京都大学の律くんのおる宇佐川研究室が、ロボットの研究で賞取ったらしいよ。あの子は発明家になると思っとった」
記事には、研究室の写真が掲載されていて、律はその中の一人として、笑っていました。
鈴愛は律が夢を叶えたことが嬉しかったけれど、こんな風に間接的に知ったことが悲しくて目を伏せました。
そんな鈴愛にキミカはにっこり。
「鈴愛の夢やから叶えたって言っとった。十九の七夕の、短冊に書いた?そんなこと」
鈴愛はたちまち律と離れた七夕のことを思い出し、自分の書いた短冊“リツがロボットを発明しますように”を律が見てくれて、その夢を叶えてくれたことに気が付きます。
「あ……ああ……」
鈴愛は、思わず涙ぐみました。
「これ、きみにあげよう。律くんは、私やなくて、鈴愛ちゃんにこれ渡したかった」
鈴愛は手渡された雑誌をぐっと握り、律に「おめでとう、夢を叶えてくれたありがとう」と直接告げたくなります。
「律くん、夏虫駅から帰るって言っとったよ。電車組は今さっきいっしょに帰った」
鈴愛は今さっきなら追いつけるかもしれないと思い、ナオに車を出してもらって夏虫駅へ。
夏虫駅
夏虫駅は、ほとんど記憶のまま変わっていませんでした。
そこには数名の男の子たちがいて、その中に律がいました。
あの頃のままの、青春の顔で笑っています。
駅の前で車を降り、鈴愛は律の声に向かって走り出しました。
鈴愛は片耳しか聞こえなくても、いつだって律の声を探し当てることが出来たのです。
鈴愛が改札を抜けた瞬間、がたんがたんと静かに電車が入ってきました。
改札を抜けたことろにあるホームとは、反対側のホームに律がいます。
鈴愛の目は電車遮られる直前、ほんの一瞬の間に、律の姿をとらえていました。
「リツー!!」
鈴愛は叫び、はっと思いだしてバッグから笛を取り出して三回、力いっぱい吹きました。
電車はしばらく止まっています。
鈴愛は電車で見えない向いのホームに目をやり、そのホームに続く階段を見上げます。
そして意を決して走り出そうとして、急に停止。
鏡にうつったハルのイチキュッパが目に入ってしまったのです。
それに気付いたら、もう動けませんでした。
鈴愛はただまっすぐ向かいのホームを見つめていましたが、律の姿はありません。
鈴愛は鏡にうつった自分の姿に、思わず苦笑。
てろてろの安いアッパッパに、化粧っ気のない顔、おばちゃんのようにも高校生のようにも見えます。
律に会えなくてよかったのかもしれない、と思って鈴愛は改めて深いため息。
その時、鈴愛の足元にゆっくりと長い影が伸びてきました。
鈴愛がふっと顔を上げると、階段をゆっくりと降りてくる律の姿が。
律はそのままゆっくりと鈴愛に近付いてきます。
ホームの真ん中で、鈴愛と律はまっすぐに目を合わせました。
「鈴愛」
律が鈴愛の名前を呼びます。
笑ってない律は、鈴愛の知らない、大人の顔をしていました。
小説「半分、青い。」上巻はここまでです。
このあと鈴愛と律がどんな会話をするのか気になりますが、それは下巻で明らかになります。
まとめ
『半分、青い。』鈴愛と律の再会について、小説「半分、青い。」からまとめました。再会した律が笑ってないことが気がかりです、また鈴愛が傷つかないといいのですが……。