「まんぷく」の製塩業(お塩作り)をネタバレ!世良の裏切りと二度目の逮捕が衝撃!

『まんぷく』第6週では、福子と萬平の泉大津での生活がスタートします。

立花家の新しい住まいの倉庫に81枚の鉄板が残されていて、萬平(長谷川博己)はこれで塩が作れないかとひらめきます。

そう、これが「たちばな塩業」の始まりです。

当記事では『まんぷく』の製塩業について、その結末まで詳しくネタバレしています。

2018年11月11日、見出し「塩作りの作業とは」の“塩作りの工程”をより詳しく追記しました。


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『まんぷく』立花萬平の製塩業を結末までネタバレ



『まんぷく』立花萬平の製塩業をネタバレしていきます。

お塩を作るんですか?


福子(安堂サクラ)と萬平(長谷川博己)、鈴(松坂慶子)、神部(瀬戸康史)の4人は、大阪の中心部から南に20キロ離れた海辺の町、泉大津に住まいを移しました。

新居は、軍の倉庫の宿泊施設だったという建物。


転居したその日、早くも鈴の不満が爆発!

二階には六畳ほどの居間と二つの居室に台所がありますが、一階は会議室か何かだったのか、二十畳もありそうなだだっ広い部屋が一間きりなのです。


萬平と神部は、宿泊施設に隣接する、天井の高い倉庫の内部を調べました。

すると、大きな鉄板が81枚。

他には木材や、金槌などの工具類が残されています。


福子は、親友の池上改め水島ハナに再会して、喜び合います。

ハナには、2歳になる娘がいました。

ハナは福子に清香軒という美味しいラーメン屋を教えてくれましたが、戦争による塩不足でスープの塩気が足りません。


萬平は、鉄板と目前に広がる海から塩を作ることを思いつきます。


萬平は神部と一緒にすぐに赤穂に行き、製造業者に詳しい話を聞きました。

敷き詰めた砂の上に海水を撒き、天日で乾燥濃縮させるのが古来からある揚浜式(あげはましき)。

潮の干満を利用して、海水を塩田に取り込むのが入浜式塩田製法だという。

どちらも、鹹水(かんすい)と呼ばれる濃い塩水を作り、それを煮詰める煎熬(せんごう)という過程を経て、塩を取り出すことに変わりはありません。


萬平は、鉄板を使った塩作りの工程を作成。

具体的には、バケツAに汲んでおいた海水を鉄板の高い方から少しずつ流す。

海水は鉄板の上をゆっくり流れて、下に置かれたバケツBにこぼれ落ちる(この間に、少しずつ蒸発)。

今度は、こぼれ落ちた海水でいっぱいのバケツBを取り上げ、そこに空になったバケツAを置く。

これを交互に何度も繰り返せば、鹹水(とびきり濃い塩水)が得られるはず。

海水がとろりとなったところで、大鍋に注ぎ入れ、火が焚かれている竈に置く。

塩分濃度が高くなった海水をさらに煮詰めて、塩の花(結晶)を作成。

自己流の塩作りで作った塩は、色は茶色いけれど、まぎれもなく塩の味がしました!


81枚の鉄板を碁盤の目のように砂浜に並べて、その一枚一枚で塩を作れば、相当な量ができます。

塩が不足している今、商いは十分に成功するはず……それが萬平の目標でした。

審査に通れば、製塩業の許可は下りるのです。


萬平は、塩を作るには男手が必要だから、神部に人員を集めるように言います。

そして福子は、ハナ(呉城久美)の夫・水島賢作に三つ指をついて借金をお願いするのでした。


15人の塩軍団


神部は大阪で、14人もの男たちを集めてきました。

神部自身も入れると、15人の働き手が揃ったことになります。


萬平は単純に喜びますが、鈴は激怒、その矛先は神部へ。

「まさかあんなに連れてくるなんて!加減というものを知らないんですか?」


鈴は5、6人を残してあとは帰ってもらうように言いますが、「鉄板が81枚もあるから男手はたくさんあった方がいい」と萬平。

結局、全員雇うことになります。


神部がひとりずつ、男たちを引き合わせます。

以下の15名が、これから萬平の塩作りを手伝う「塩軍団」です(神部茂含む)。

  • 神部茂(瀬戸康史)
  • 岡幸介(中尾明慶)
  • 小松原完二(前原滉)
  • 森本元(毎熊克哉)
  • 赤津裕次郎(永沼伊久也)
  • 堺俊一(関健介
  • 増田誠一(辻岡甚佐)
  • 高木一夫(中村大輝)
  • 長久保陽介(スチール哲平)
  • 野村泰造(南川泰規)
  • 掘和則(原雄次郎)
  • 佐久間春男(川並淳一)
  • 倉永浩(榎田貴斗)
  • 大和田英二(梅林亮太)
  • 峰岸政利(三好大貴)

いよいよ萬平の塩作りが動き出します。

そして福子は、またしても、ハナの夫・水島賢作に三つ指ついて借金をお願いするのでした。


タカがお手伝いに


萬平と15人の男たちによる“塩作り”が始まりました。

福子と鈴でみんなのお世話(主に食事作り)をしますが、本当に大変。

男たちは仕事がきつくて食べることだけが楽しみな状態で、イライラ喧嘩をすることも。


福子が克子(松下奈緒)に相談すると、なんと週末だけタカ(岸井ゆきの)が手伝ってくれることになります。

タカの登場に萬平も神部も驚きますが、タカの笑顔と明るさの効果は絶大でした。

男たちはタカに乱暴な面は見せたくない、いいところだけを見せたいと思うのか、食事の席はなごやかな会話と笑いが飛び交うように。


塩作りの作業とは


塩作りの準備が整い、萬平は補佐役の神部とともに、男たちに“塩作りの工程”を説明。

工程1:鹹水(かんすい)作り

一人が担当する鉄板は六枚。

まず最初によく拭いて鉄板の錆を落とす(これをやらないと、茶色い塩が出来てしまう)。

そして海から汲み上げた海水を、バケツで鉄板に流して水分を飛ばす。

この作業を繰り返して、塩分濃度の高い鹹水(かんすい)を作る(塩分濃度3%の海水が、18%くらいになるまで)。


工程2:煎熬(せんごう)

鹹水を煮詰めて、塩の結晶「塩の花」を作る。

出来上がった塩の花を布の上に置き、最後に残った水分「苦汁(にがり)」を落とす。

苦汁が落ちきったら、塩が完成!

海水を流す作業は、六枚の鉄板を順々に使って進められます。

海水で冷えた鉄板を天日にさらすためですが、これが幾度となく、果てしなく繰り返されるため、手を止めている暇はありません。


初めて取り組むこの力仕事のきつさと単調さに、男たちの筋肉と精神はたちまち悲鳴を上げることに。

萬平は「リンゴの唄」を歌いながら作業をすることを提案。

これ以降この曲は、つらい仕事を乗り切る時に歌われる、定番中の定番になりました。

夕方には男たちの重労働の結晶である初めての塩が出来上がりましたが、それはあまりにも少ない量でした。


福子たちはこの塩を、清香軒にあげました。

おかみはたいそう喜び、タダでラーメンをごちそうしてくれました。

福子、萬平、鈴、タカ、そして男たちは、盛大にラーメンをすすり、言いようのない幸せを感じるのでした。


「たちばな塩業」を立ち上げる


品質が良い塩の、安定した製造のための奮闘の日々が続きます。

その努力が実を結び、国から待望していた製塩業の認可が下ります。

満を持して、萬平は「たちばな塩業」を立ち上げました。


世良が登場


どこでどう聞きつけたのか、世良(桐谷健太)が泉大津に現れました。

世良:「もうどのくらいの塩ができてるんや」

萬平:「叺(かます)二十二個だから八百八十キロです」


世良は自分のトラックで、今から専売局に運ぶという。

萬平も一緒に行くと言いますが、「相手は役人だから誰が行っても手続きは変わらない。君はどんどん塩を作れ」と世良。


萬平の目算では三千円程度で引き取ってもらえるはずが、世良が持ち帰ったのはその半額、千五百円でした。

塩の値段には上限があるうえに、専売局長の裁量で値段が決まります。

世良が言うには、茶色い塩が混ざっていたから評価が下がったのではないかと。


男たちのひとりが、叺(かます)に詰める時に茶色い塩があったが、このぐらいならいいかと思ったことを告白。

全身から力の抜けた萬平は、泣いて詫びる男たちの前に、がっくりと座り込んでしまいました。


塩の売り上げ金額の低さは、たちばな塩業に携わる全員の懐を直撃。

社員に満額の給料は払えず、福子と鈴、萬平は、一円の給金も受け取ることが出来ませんでした。


岡幸助の暴力事件


その週末、「たちばな塩業」の社員・岡幸助が事件を起こしました。

難波の繁華街に憂さ晴らしに出掛けた際に、酔って給仕の娘にからんだ別の客を見かねて殴りかかったのです。


福子と萬平は岡を迎えにいきますが、あれっぽっちの給料しか渡せなかったから、怒るに怒れません。

幸い、相手の怪我は大したことはなく、騒ぎを起こした店からも許してやってほしいと言われました。


その後、「たちばな塩業」の社員同士がぎくしゃくして、喧嘩寸前になる事件も発生。

福子たちに伝えてきたのは、最年少でまだ十代の小松原完二でした。

神部が男たちを集め、説論していた場でのことだという。


福子たちは、社員たちの心を少しでも癒すため、週末に慰労会を開きました。

まずは一部の男たちの間で人気者のタカが、ハーモニカ演奏。

福子は、社員全員が好きな「リンゴの唄」と英語で歌い、鈴は襷掛けにおもちゃの刀で親分と子分を演じました。

最後に、福子と萬平が“夫婦漫才”をしましたが、萬平は完全なセリフ棒読み。

それでも、福子たちの社員を思う気持ちだけは伝わりました。


悪党・世良


「たちばな塩業」の面々とは裏腹に、塩は金になる、と味をしめた者がいました。

世良勝夫です。


専売局に塩を納めた時、世良は代金として三千円を受け取り、その半額の千五百円を抜き取りました。

検査の際、塩の一部が茶色になっているのを見つけ、咄嗟に思いついた策でした。


もっと儲かる、と確信した世良は、闇市で売ることを萬平に持ちかけました。

「闇市に流せば、茶色い塩かてかまわんし、専売局に売るよりずっと金になる」

「そういうことはしたくないんです。専売局が最上級と認めてくれる塩を作りたいんです」


最上級の塩を作る


世良の申し出を断った萬平は、最上級の塩を作るために忠実に実行に移します。

しかし手間暇をかけ、品質を上げるということは、生産量を落とすということ。

「たちばな塩業」は、さらなる苦境に陥ることに……。


このままではもはや立ち行かない、かと言って、夫に妥協しろとは言えない。

窮した福子は、ハナの夫・水島賢作の元を訪れました。

「お願いします!借金はこれを最後にしますので」


賢作はお金を貸してくれましたが、「せやけど福子さん、今のままではこれが最後にはなりませんで」と忠告。

ハナも「福ちゃんがちゃんと考えてあげないと、会社は潰れてしまうわよ。塩作りは萬平さん、経理はお母さん。そやけどあとは全部、福ちゃんがやらないと」と言いました。


鈴の手下・赤津とは?


その日の夕食は、思いもかけず豪華なものとなりました。

おかずの一品もなければさすがにキツイ、そう思った男たちが黒鯛を釣ってきたのです。


しかし巨大な鯛に恐れをなした鈴は、「無理やわ、こんな大きな魚をさばくなんて」とひるむのでした。

すると、「ほな俺が」と手を挙げた者がいました。

男たちの中では最年長の赤津次郎です。


赤津は寿司屋で十年も修行したという経験を生かし、慣れた手つきで魚を三枚におろすと、あっという間に刺身にし、大皿に綺麗に盛り付けました。

この日以来、赤津は鈴の手下に(笑)。

15人分の飯炊き女として忙しい鈴を、手伝うことになったのです。


世良の悪行が発覚


萬平の連絡を受けた世良が、トラックに乗り、久々に泉大津にやってきました。

「今度の塩は間違いなく最上級です」と自信満々の萬平。

「大した自信や。叺ニ十個か。金になるで、立花君」と世良。


その日の早朝にタカから「もう手伝えないかも」という電話をもらっていた福子は、香田家まで乗せてもらえないかと頼みますが、世良は歯切れが悪い返事。

福子が「途中まででいいですから」と言うと、やっと承知してくれました。

香田家では、忠彦がアトリエで倒れて大騒ぎになっていました、不眠不休で絵を描き続けていたのです。


世良の報告では、叺20個、八百キロの塩が、専売局の満額支給で四千円で売れたとのこと。

それを萬平から聞かされた神部は、どこか冴えない顔に。


「どうしたんだ。何かあるなら言えよ、神部君」と萬平。

神部は、塩作りは大変な作業で、従業員はみんな疲れ果てていると言いました。

萬平も、内心、金額には満足していませんでした、これで最上級の評価なのか……?


神部:「とにかく満額で売れてよかったです。次の給料は期待していいんですよね」

萬平:「もちろんだ」

一礼して神部が出て行くと、重く、長々としたため息をつく萬平。


その後、小松原が、難波の闇市で世良を見かけたと萬平に報告。

それは岡が喧嘩騒ぎを起こした日のことで、世良は、闇業者らしい男と、何かの値段についてやり合っていたという。


神部:「世良さんは、うちの塩を闇業者にもっと高く売って、正規の値段分だけを社長に渡したのかも」

萬平:「僕の友達を悪く言うな」


鈴がその場ですぐ、専売局に電話をかけると、八個で千六百円、前の納品時には二十二個で三千円を支払ったと言われます。

「八個?叺ニ十個やないんですか?!」


アトリエにこもりきりの克彦(要潤)を心配して香田家に行っていた福子が、帰ってきました。

鈴は福子に、世良の悪行についてわめき散らします。

「専売局は叺八個しか買い取ってないって言うの。残りの十二個は闇業者に売ったのよ。ほんまは五千円とか一万とか設けたんやわ。そやけどうちには四千円で売れたって。ちょうど叺に十個分の値段やからばれないと思たのよ!」


鈴は「警察に訴えましょう」といきり立ちますが、「それは待ってください。証拠がない」と萬平。

そして福子も萬平も、裏切られても、なぜか世良を嫌いにはなれなかったのです。


翌日、福子は闇市に行って、世良から塩を買い取った闇業者をみつけました。

闇業者によると、叺十二個で六千四百円、一個五百円以上の値段で勝ったという言う。

専売局の買い取り額が叺八個で千六百円だから、合計八千円。


世良は、萬平に半額四千円だけ渡して、残り四千円をかすめ取ったのです。

福子から電話で話を聞いた鈴は「世良あああ!」と絶叫。


その頃、「たちばな塩業」では、福子が浮気していて萬平と離婚するんじゃないかという噂が広まっていました。

赤津によると、福子が男性と2人で歩いているのを目撃した社員がいて、逢い引きが浮気に、浮気が離婚にと、噂に尾ひれがついて一気に広まったらしい。


一緒にいたのは、小野塚真一(大谷亮平)に間違いありません。

福子はアトリエに籠り切りの忠彦の説得を、真一に頼みに行ったのです。


鈴は萬平を呼んで「福子はそんなふしだらな娘ではありません」と言い聞かせました。

疑っていた萬平も、福子を信じることを宣言しました。


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三田村が萬平に三万の投資


福子は、三田村会長(橋爪功)と世良がいる商工会の会合場所に、いきなり乗り込んでいきました。

そして三田村会長に「主人は最上級の塩しか作りません。そして闇業者に売ることも絶対にしません」と宣言。


世良は、福子が自分が闇市で塩を裁いたことを知って、それを当てこすりに来たのだと気が付きました。

三田村は「立花萬平がこれからどうなっていくか非常に興味がある。立花萬平に三万円投資する」と言ってくれました。


萬平さんに三万円の投資……。

福子は廊下に出て、半ば夢見心地で歩きます。


すると、世良が「ちょっと待って福ちゃん!」と言って追いかけてきました。

世良は、今財布にあるお金全額=五千五百円を立花萬平に投資すると言う。

しかしこのお金は、世良が萬平からかすめ取ったお金です(^_^;)


福子:「三田村会長の三万で十分です」

世良:「色も付けんでええ!これは立花君との友情の証しや。その代わり、末永い付き合いを頼むで」


福子は千五百円だけ受け取りました。

残りの四千円を受け取ったら、自分も闇業者と取引きしたことになってしまうから。


そして帰りに産院に寄った福子は、自分が妊娠していることを知ります。

その後、「たちばな塩業」の製品に対する専売局の高評価が定着して、塩作りは軌道に乗りました。


鈴の家出事件


福子が妊娠、手下の赤津が足を滑らせて階段から転げ落ちたせいで、鈴の負担は大きくなっていきました。

掃除、洗濯、風呂焚き、果ては薪割りまで鈴の仕事になっていたのです。


鈴は次第に不満を募らせていきます。

ある日、鈴が自分の先祖は源義経だと言ったのを萬平が笑ったことで、鈴は家出。


みんなは血相を変えて鈴を探しますが、その頃、鈴は清香軒でラーメンをすすっていました。

そして私がいなくてみんな困っているだろう、とおなかの中で忍び笑うのでした。


その後、鈴は、清香軒にラーメンを食べにきた「たちばな塩業」の従業員が「大奥様(鈴)よりタカがいい」と言っているのを聞いて、憤慨。

今度は克子の家に行きました。


鈴が元気な姿を見せたことは、すぐに克子から福子に伝えられました。

「あれは拗ねてるだけやから大丈夫」


福子の出産で、鈴が帰宅


福子は、裏庭で、男たちが言い争っているのを目撃。

男たちは神部に「神部さん、タカちゃんに手出す気ですか」と詰め寄り、神部は「タカちゃんが誰を選ぼうがタカちゃんの自由やろ」と言い返していました。


福子が「やめて!」と叫んだ途端、下腹部の激烈な痛みが走り、福子はその場にうずくまりました。

萬平が打った電報で、克子と鈴もかけつけます。


福子は無事に、可愛い赤ちゃんを出産。

名前は「源」。

萬平は発明家「平賀源内」の「源内」がいいと主張、鈴は先祖の「源義経」の「義経」がいいと主張したのを、福子が間を取って「源」にしたのでした。


孫は可愛いし、出産に立ち会えたのも幸せだが、鈴は不満顔。

なし崩しに戻ってくるカタチになったのが、気に入らないのです。

そんな鈴に「お母さんには役目があるんよ」と言い聞かせる克子。


「ダネイホン」作りをスタート


その後、福子は産後の肥立ちが悪く、夜には目が霞むように。

戦後の食べ物が不足する時代には、胎児に栄養が取られる妊婦は命の危機にさらされることが多かったのです。

幸い、福子は回復。


萬平は、三田村会長の三万円を元手に、栄養食品を作ることを思いつきます。

これが後の「ダネイホン」です。


萬平は「ダネイホン」作りのために、神部ら一部の社員を使います。

会社が潰れて職を失った真一(大谷亮平)も手伝ってくれることになります。

しかしこれを機に、「ダネイホン」作りに従事する神部らは、製塩組から「ダネイホン組」と呼ばれて非難されることに。


萬平は、製塩組にも「ダネイホン」作りを手伝わせることで、みんなの結束を元通りにしようとします。

しかしこれでは、塩作り組の負担が増えるだけ。


萬平は「ダネイホン」の味がようやく決まって、商品化に向けて動き出しました。

その日の夕食の席は、お祭りと葬儀が同席しているような雰囲気。

賑やかに議論するダネイホン組と、黙りこくって食事をする製塩組。


福子は萬平に「問題は解決していませんよ。みんな萬平さんと仕事をしたいんやと思います、神部さんらと同じように」と言いました。

反省した萬平は、これからはみんなで「ダネイホン」を作り、製塩業もみんなで交代でやることに決定。


萬平がまたしても逮捕される


ダネイホンの全国販売の道筋も決まり、何もかもうまくいくように思われた時、信じられない出来事が起こりました。

朝食の席に、米軍の憲兵たちが現れたのです!!!

「海で爆発音があったという通報があった。どこに武器を隠している」

「そんなものありません!何かの間違いだ」と萬平。


憲兵たちはすぐさま家宅捜索を行い、倉庫の床下から手榴弾が発見されました。

高木たちは社員の食糧にするための魚釣りを任されていて、ひそかに手榴弾を海に投げ込み、爆風のショックで魚を気絶させて取っていたのでした。

萬平も他の社員も、手榴弾があったことさえ、気が付きませんでした。

「たちばな塩業」の男たちは全員逮捕されることに……!!!


知らせを受けて、忠彦と克子が福子の元に駆けつけました。

忠彦によると、進駐軍は日本に残っている武器や弾薬を徹底的に回収しているという。

前年の五月、男がメーデーに紛れて、進駐軍の最高司令官・マッカーサーに手榴弾を投げて暗殺しようという企てが発覚し、それ以来捜査と取り調べを強化しているというのです。

もし軍事裁判にかけられたら、最悪死刑になることも考えられます。


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厳しい取り調べ


進駐軍では、萬平への厳しい取り調べが始まっていました。

取調官のハリー・ビンガムは、萬平が陸軍の施設だった物件を友人に紹介してもらったと知ると、その友人の名前を明かすように迫ります。

しかし萬平は、世良の名前を決して出しません。


ほどなくして新聞に「たちばな塩業に男たち全員逮捕」の記事が載り、それを読んだ世良が福子に電話をかけてきました。

そして世良も進駐軍に連行されてしまい……。

進駐軍が、物件を萬平に紹介したのが世良だと突き止めたのです。

取り調べを受けた世良は、倉庫に手榴弾があることなど知らなかったとまくしたてます。


ビンガムたちは、手榴弾での魚取りを実験することにし、高木、野村、堺に海岸まで案内させて、証言通りに手榴弾を投げ込みました。

ところが、魚は一匹も浮かんできませんでした。

ビンガムたちは萬平らがウソをついたと決めつけてきます。


牧と加地谷が萬平の無実を訴える


その後、新聞を読んだ牧(浜野謙太)と加地谷(片岡愛之助)が、萬平の無実を訴えます。

加地谷は自分の過去の罪を告白、それでも萬平は自分を許してくれたことを涙を流しながら語りました。

「立花君のおかげで私は人生をいちからやり直し、今はちんどん屋をやっております」

加地谷が街で撒いているというビラには、「立花君は悪くない」と書かれていました。


そのうちに、専売局からは塩の取引きを停止され、「ダネイホン」は在庫がなくなり、たちばな塩業は開店休業状態に……!


神部も厳しい取り調べを受けるが……


その頃、進駐軍では、神部が取り調べを受けていました。

神部は、萬平がクーデターを企てていたと証言すれば釈放すると迫られていましたが、神部はそれをきっぱりと否定。

「社長は一切そんなことは考えていません。社長が無実の罪で罰せられるというなら、僕も一緒に罰していただいて結構です」


神部は、戦争から戻って行く当てのなかった自分を、萬平と福子が助けてくれたのだと語りました。

「社長と奥様は、僕の理想の夫婦です」

神部の言葉を、取調室のマジックミラー越しにビンガムが聞いていました。


福子と鈴も事情徴収を受ける


福子と鈴も、事情徴収を受けることになりました。

福子は、萬平が苦労の末、製塩業とダネイホンの販売を軌道に乗せたことを話し、萬平は無実だと必死に訴えました。

そして萬平に会わせて欲しいと懇願しますが、ビンガムは聞き入れません。


福子は容易してきた手紙をビンガムに託して、事情徴収を終えました。

福子は手紙の中で、全社員に呼びかけ、皆の釈放を信じているとつづっていました。


「佐久間さん。赤津さん。長久保さん……(中略)たちばな塩業の社員を、萬平さんは決して不幸せにはしません。いつもいつも私は皆さんのことを思っています。福子」

福子の思いに、萬平も社員たちも胸を打たれます。


同じころ、三田村も進駐軍を訪ねて、萬平の無実を訴えていました。

自分は萬平を信頼して三万円を出資しており、会社出納帳を調べれば、武器の購入などしていないことがわまるはずだ、と主張。

「私は、立花萬平という男を潰したくないんです。彼は志のある発明家ですから」


涙の釈放


ビンガムは萬平を呼び出して言います。

「誰一人として立花萬平を悪く言う者はいなかった。だが人間には裏と表がある。私を納得させる証拠が出てこない限り、君たちは軍事裁判にかけられることになる」

萬平は「僕は構いません、その代わり社員と世良さんは釈放していただきたい。責任を問われるのは僕だけで十分です」と言いました。


その後、ビンガムは部下に、手榴弾での魚取りを再度試すように命じます。

高木たちが魚を取っていたのと同じ夕方に試したところ、証言どおり次々と魚が浮かび上がりました。

これを受けて、萬平たちはようやく釈放されます。


塩作りをやめる?


いわれのない罪から解放され、萬平たちは全員、自由を取り戻しました。

ところが、専売局から塩の取引きを断られてしまいます。

理由は、新聞沙汰になって世間を騒がせたから。


福子は、これを機に、会社の商品を「ダネイホン」のみに絞り、大阪だけでなく全国で販売してはどうかと提案。

「お塩を作ってる会社はたくさんあるけど、「ダネイホン」を作ってるのはうちだけよ」

真一も「塩の買い取り価格には上限があるが、「ダネイホン」の値段はこっちで決められるしな」と賛成。


萬平は、みんなで苦労して軌道に乗せた「塩作り」を辞めることを躊躇します。

福子はそんな萬平に、発明家の萬平にふさわしいのは、みずから生み出した「ダネイホン」を作り続けることだと言って説得。


萬平はより多くの栄養失調の人々を救うためにも、「ダネイホン」作りに専念するこを決意。

そして、社名を「たちばな塩業」から「たちばな栄養食品」へ。

まとめ

『まんぷく』第6週から始まる立花萬平の製塩業についてネタバレしてまとめました。

このあとは「ダネイホン」作りに専念しますが、まだまだ波乱万丈な出来事が待っています。


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