2019年12月23日、『刑事U(碓井薫)の告白』がHuluで配信スタートとなりました。
本編を全て見た私は、みっちり丁寧に視聴させていただきましたが……
あれれ?肝心なことの説明がない?
当記事では『ニッポンノワール』の『刑事Uの告白』についてネタバレと考察をまとめています。
もくじ
『ニッポンのノワール』の『刑事Uの告白』をネタバレ
まず最初に、『刑事Uの告白』をネタバレします。ちょっと長いですが、できるだけ忠実に再現しました。
……とはいえ、読んでいただければわかるのですが、本編を繋ぎ合わせて薫の克喜への心情が語られただけで、特に伏線回収はないんです。
【刑事Uの告白】
— ニートロ (@neatro1) December 21, 2019
薫の記憶の振り返りで終わりかーい!新情報はなし。#ニッポンノワール
1話のEDで碓井薫(広末涼子)が克喜(田野井健)に電話するシーンからスタート。
うん、どしたー?まだ仕事が残ってて。
ここんとこ、ずっと遅くてゴメンね。
今、とっても大事な仕事してて。
ママにとって、私たちにとっても絶対解決しないといけない事件なの。
でも、もうすぐ終わる。
明日には、きっと。
もし、明日になってもママが戻らなかったら、南武さんに連絡して。
ごめん、ごめん。心配するよね。
大丈夫、ちゃんと戻るから。
戻ったら、克喜の好きなヒーロー、なんだっけ?ガルムフェニックスのグッズを集めよう。
だから、待ってて。
ありがとう。
あったかくして寝るんだよ、おやすみ。
電話を切った後、薫は目を閉じて「ごめんね。さよなら」と言った。
薫はPCに向かって、克喜への告白動画を撮り始める。
薫の告白が入ったUSBは、後に克喜のガルムフェニックスのキーホルダーから発見されることになる。
克喜、あなたがこの動画に気付くことはないかもしれない。
でも、ここに、あなたへのメッセージを残します。
克喜、気づいてくれてありがとう。
あなたに預かって欲しい物があるの。
この中に、東堂銀行十億円強奪事件の全てが記されている。
あなたの好きなヒーローに持たせるから。
(これを撮っているときは)たくさんの人がこの映像を見ると思った。
だから、ここに残すことが私の本当の思い。
お母さんには、大切な友達がいた。
その人はある日、危険をおかしてでも戦うって私に伝えたの。
薫:「プロジェクトってどんな?」
星良:「詳しくは話せないんだけど、近いうちに何らかの形で公けにするつもり。それがどういう反響になるかわからない。
もしかしたら危険な目にあうかも。」
薫:「ちょっとやめてよ」
星良:「ごめん。でも決めたの。戦うって」
あのときは、それが何なのかわからなかった。
それから間もなくして、その友達は命を失った。
(薫と才門が、星良のお葬式で話すシーン)
薫は「星良が何のプロジェクトに入って何を突き止めようとしていたのか暴く。
大切な友達が、得体のしれない何かによって命を失い、その真実が隠されようとしている。
そんなおかしなことをこのまま終わらせてはいけない。
そう思って、私は戦うことを決めたの」と才門に宣言。
(薫がマスターに資料を渡して「星良の無念を一緒に晴らしてください」とお願いしたシーン)
そして長い時間をかけて、友だちの命を奪った何かの正体を掴むことができた。
(薫が父親である碓井政明(大和田伸也)に、詰め寄るシーン)
そこには、私がよく知る人物が関わっていた。
そこでは、決して許されてはいけないあるプロジェクトが行われていた。
絶対に許すことのできない。
(克喜が人体実験されるシーン)
(星良がマスターを問い詰めるシーン)
マスター:「やめなさい!お前は組織を甘く見てる!」
星良:「私は、ニッポンノワールもお父さんも絶対に許さない」
私の友達は、その事実を公表しようとして命を奪われることになってしまった。
私は、ようやくそこまでたどり着いた
そして別の事実も知ることになった。
(克喜が家出大暴れするシーン。包丁を向けて薫に「殺す」)
(克喜がスマホにメッセージを打つ)
「今日も母と衝突した。謝りたかったのに。こんな自分をどうにかしたい」
(克喜は、薫のバッグから、人格矯正プログラムの調査報告を見つける)
克喜は政明のところへ行き、母さんとやり直したいから自分にこのプログラムを実行してくれと頼んだ。
(場面は、碓井政明と清春)
碓井政明:「彼は、母親を愛していた。
そのために生まれ変わりたいと願ったんだよ。
だからわしは、彼がもう一度薫とやり直せるように新たな人格を形成した。
薫も、その話を聞いてショックを受けていた」
(政明が動画を再生して、清春に見せる)
薫:「うそ、そんなことあるはずない!克喜が私のために……そんな」
場面は、PCに告白している薫に戻る。
お母さんは、みんなが見えてなかった世界を知ってしまった
みんなに知られないようにふたをしていた真実に辿り着いてしまった
だから、もう一度、戦うことに決めたの
知ってしまった真実に見て見ぬふりをしないよう、あなたのお母さんとして、誇れる生き方をするために。
あなたや、他の未来ある全ての人が、笑顔でいられる世界を作る為に。
(薫が碓井藩の班長になった日のシーン)
薫:「本日付けでこの班の係長を命じられた碓氷薫です
私には愛する息子がいます
そのこが大勢のひとたちが笑顔で触れ合える世界を作ること
それが私の使命と考えています」
薫は、碓氷班のメンバーに「強盗団のアジトがわかった」と言ったが、現場に駆け付けたときには強盗団4人は殺されていた。
(山小屋で、薫が才門を問い詰めるシーン)
才門:「だあかあらあ。俺じゃないって言ってる」
薫:「あなたは!ニッポンノワール側の人間なんでしょう?」
才門:「知ってたのか」
薫:「今回の計画はあなたしか知らない。裏切ったのね」
才門:「俺は何も言ってない。組織はお前の計画に気付いてた」
薫:「どういうこと?」
才門:「下調べの段階でバレたんだろう。
お前が相手にしてるのはなあ、そういう組織なんだよ」
薫:「それなら私が犠牲になる。
私が死ぬことで、警察全体にニッポンノワールを暴かせる」
才門:「無駄だな、もみ消される」
薫:「遊佐清春に私を殺した容疑で逃げてもらう。
警察全体が彼を容疑者として追えば、ニッポンノワールも手出しできない」
才門:「清春を守ろうって腹か」
薫:「組織が追ってる新薬も彼に託す」
才門:「やめとけ、奴らは清春を拷問して新薬のありかを吐かす」
薫:「もう決めたことなの、どんなことがあってもニッポンノワールの実態を暴く」
才門:「奴らを甘く見るな」
薫:「これは星良の願いなの」
才門:「ちがーう!せいらはお前の犬死になど望んでいない。
たのむから薫、やめてくれ」
(場面は変わって、新聞を見る清春と名越)
『十億円強奪事件 仲間割れで被疑者死亡』
名越:「こんなんじゃ世間納得できないすよね
ってか十億円のありかどこなんすかね」
そこへ薫がやってきて、清春を誘い出す。
清春:「ああ、確か名前は」
薫:「碓井克喜。克喜は あなたの子供よ」
清春:「なんのドッキリだか知らねーけど:
薫:「私だって冗談だと思いたかった。
でもまぎれもない事実よ、10年前、あなたは警察学校の教官だった私を相談としょうしてホテルのラウンジに誘った」
(清春はやっと思い出す)
薫:「一夜限りの関係、あなたにとってはそうだったかもしれない。
でも私は違った。
今日までいろんな思いを抱えて生きてきた」
(その後、薫と清春は公園で遊ぶ克喜を見る)
薫:「前はあなたにそっくりだった。会っていかないの?」
清春:「今さらどの面下げて会えっていうんだよ」
(ボナーロにいる清春に、薫から電話)
薫:「これから会えない?」
(この後薫は清春と山小屋で落ち合い、自分が10億円事件の犯人であることを打ち明け、名越に殺された)
場面は、また克喜に告白する薫に戻る。
かつき、お母さん、謝らないといけない。
さっき電話でちゃんと戻るって約束したよね。
でもきっとお母さんは戻れない。
本当にごめんなさい。
そばにいてあげられないけど、しっかりね。
ごはんを食べるときはジュースはひかえて。
あと、ガルムフェニックスの動画は宿題が終わってから。
トイレットペーパーは使いすぎると、トイレが詰まるから。
ねえ、克喜。
私と過ごした時間は、克喜は幸せな時間はあったかな。
私にとっては、全てがかけがえのない時間でした。
克喜がごはんをおいしいって食べてくれると、あったかい気持ちになった。
朝、仕事に行く前に玄関まで見送りにきてくれた時、頑張ろうって思えた。
仕事でどんなに疲れて帰ってきても
あなたの寝顔を見ただけで幸せを感じた。
だからそんなあなたの、あなたたちの未来を、守らなくてはならないって思った。
克喜、生まれてきてくれてありがとう。
今、心からそう思います。
私は、私の人生は、間違いなく幸せだった
だって、命をかけてでも守りたいと思えるあなたがいるのだから
じゃあね、かつき。
『10月11日 緑ヶ瀬山にて碓井薫 死亡
ここから、すべての反乱は始まった』
『刑事Uの告白』を見た感想と考察・判明した事実
ここからは、『刑事Uの告白』を見た感想と考察・判明した事実を述べていきます。Huluでは、この動画を見ることで以下の2点がわかると書いてありました。
- なぜ碓氷刑事は「10億円強奪事件」を起こしたのか
- 碓氷刑事が、母として、刑事として闘った軌跡とその心情
確かに、後者の薫の心情についてはよ~くわかりました。
薫の克喜を思う気持ちには、感動して泣いてしまいました。
その他、以下の事実についてもわかりました(ドラマの再確認事項も多いけど)。
・克喜は、薫のバッグから見つけた人体実験の資料を見て、もう一度薫との関係をやり直したくて人体実験を受けた。
・才門は、薫の計画(清春に濡れぎぬを着せることによるNNへの反乱)を必死でやめさせようとしていた。
・薫は、自分が死ぬことを予期していた。
しかし前者の「なぜ薫が10億円事件を起こしたか」については、納得できていなかったりします。
以下でその理由を考察していきます。
「今日までいろんな感情を抱えて生きてきた」の伏線回収は?
薫が、どんな感情を抱えて今まで生きてきたかがわかりにくかったです。
そもそも薫は、清春のことを(現在は)どう思っていたのでしょうか?
自分が死んだ後のことを託しているので信頼はしていたようですが、愛していたのかどうか?
そのへんもう少し突っ込んで知りたかったな~。
克喜のことを本当に考えていたのか?
動画に「克喜のことをよろしくお願いします」のメッセージもなかったけど、清春に父性が芽生えて克喜のパパになるラストまで計画通りだったのでしょうか?
まあおそらく薫は清春を愛していたので、清春の優れたところ(実は人格者)を才門以上に知っていたのかも?
なぜ克喜に未認可の劇薬を飲ませていたのか?
これが、よくわかりません。
人体実験を受けた克喜は、大人しくなったはず。
それなのに、どうしてさらに未認可の劇薬を飲ませる必要があったのでしょうか?
しかも克喜は、この薬を薫から受け取っていたと言いました。
闇医者いわく、この薬は精神安定剤の一種だが劇薬に近く、これを投与し続けたら大人でも命に支障をきたすとのこと。
愛している息子にそんな危ない薬を渡すでしょうか?
考えられるのが、警察病院から別の説明で薬を受け取った薫が、劇薬とは知らずに克喜に飲ませていた可能性でしょうか。
しかし切れ者の薫が、そんなミスをするとは思えないのですが……。
薫が知ってて克喜に劇薬を飲ませていたとして、その入手ルートはどこなのでしょうか?
やっぱりマスター?
ますますわからない。
未成年4人を利用した理由
薫が、未成年4人を犯罪者に仕立て上げてまで10億円強奪事件を起こした理由がやっぱりわかりません。
以下に、私の心の叫びをまとめてみます。
・大きな目的のためには小さな犠牲は厭わないという考え方は、悪徳政治家チックでは?
・殺したのは名越(工藤明日加)だけど、元はと言えば薫が巻き込んだせいで未成年4人は死んだんだよ?
・なんで未成年を使ったの?薫が暗示にかけていたってことだけど、結局暗示にかかりやすい未成年を自分の目的達成に利用したんじゃないですかー!
・克喜と子供たちの未来のためっていうけど、この未成年4人の未来はどーなるんですかー!
新薬を手に入れることがそんなに重要?
薫の目的は、10億円だけではなく新薬も手に入れること。
新薬とは、肉体改造プログラムを完成させる薬で、アルティメットプログラムの効果を強めるもの。
わからないのが、これさえ手に入れれば、本当にNNに一矢を報いることができるのか?ということ。
だって、他にも人体実験のプログラムと薬はあるわけですよね?
それに、新薬による効果の具体的内容が最終回でも今一つわからなかった……清春がそれを飲んで血管バキバキで強くなったことはわかるんだけど。
それから適合者が少なく、もし適合しなかったら1時間以内に死ぬことも。
でも、マスターの言うところの“怪物”がどんなパワーを持つのかがよくわかりませんでした。
時系列で追うとテレビ→Twitter→インスタ。血の量や目の開き清春は生きてる。才門と一緒で仮死状態?でも目の前に誰か来て撃たれた?刺された?考えられるのはマスター?薫は10億の他に何かを託したか?刑事Uの告白を見ないと分からない。刑事Nは部屋に他隠しカメラ仕込んでた感じ。#ニッポンノワール pic.twitter.com/U3NjVKSyJT
— 美香 (@MIKA_908) December 17, 2019
清春に新薬が適合して“怪物”になったとしたら、こんな程度の怪我で死ぬわけがありませんよね?
薫の狙いも、清春に新薬を飲んでもらうことだったのでしょうか?
でも薫は、清春を守るために新薬を託したんじゃないの?
もし清春に新薬が適合しなかったら、死んじゃうわけですからね……。
しかし飲まずして、その効力を世間に広めるのは困難。
薫が、どんな形でNNをあぶり出そうとしていたのかについてもうちょっと説明が欲しかったですかね。
『刑事Uの告白』を視聴するには?
『刑事Uの告白』は、動画配信サービスHulu(フールー)で視聴できます。初回に限り2週間無料!
パソコンだけでなくスマホ、テレビでも無ることができて、DVDよりきれいなHD画質で見られます。
期間内に解約すれば、料金は一切かかりません。
まとめ
『ニッポンノワール』の『刑事Uの告白』についてネタバレして感想と考察をまとめました。感動的な告白だったのですが、伏線回収がされてないことがちょっとイライラでした。