2018年秋の新ドラマ『中学聖日記』が、有村架純(ありむら・かすみ)×岡田健史(おかだ・けんし)で始まります。
子星中に赴任してきた末永聖 すえながひじり(有村架純)は、不用意な発言、スキのある色気などあぶなっかしい雰囲気の女性教師。
まだ恋を知らない黒岩晶 くろいわあきら(岡田健史)は、そんな聖を可愛いと思う一方、イライラした気持ちも湧いてきて、頬をたたいてキスを迫ってしまう……!
当記事では新ドラマ『中学聖日記』原作のあらすじのネタバレ・前編(1巻、2巻)をまとめています。
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もくじ
- 1 『中学聖日記』原作とは?
- 2 「中学聖日記」原作あらすじのネタバレ・前編(1巻、2巻)
- 2.1 新任教師の名前は、聖ちゃん
- 2.2 聖が来た年は、何百年に一度の奇跡?
- 2.3 聖には婚約者がいた
- 2.4 頼むからこれ以上イライラさせないで
- 2.5 聖も黒岩を意識しだす?
- 2.6 先生は、全然教師に向いてないですよね?
- 2.7 先生、それわりと手遅れですよね
- 2.8 岩崎るなの恋愛観
- 2.9 黒岩が一週間も欠席
- 2.10 恋ってもっと素晴らしいものじゃないのか?
- 2.11 黒岩くん、背、のびた……?
- 2.12 先生、夏休み、何してますか?
- 2.13 おうし座A型男子
- 2.14 ぼく、先生のこと、好きになっちゃいました
- 2.15 聖が迷走
- 2.16 繭が崎の花火大会
- 2.17 デキる女上司・原口律
- 2.18 聖が衝動的に車を降りて……
- 2.19 繭が浜で、聖と黒岩が……
- 2.20 聖の過去
- 2.21 今のままの聖ちゃんでいいです
- 2.22 先生に優しくしたい
- 2.23 なしくずしのキス
- 2.24 悲劇の結末
- 2.25 聖ちゃんがいなくなった
- 2.26 2年後
- 2.27 クラス会で再会
- 3 まとめ
『中学聖日記』原作とは?
新ドラマ『中学聖日記』の原作は、かわかみじゅんこ原作の同名漫画で、雑誌「フィール・ヤング」にて連載中。
2018年9月現在、4巻(祥伝社 〈フィールコミックス〉)まで出ています。
2016年の第7回「an・anマンガ大賞」や『このマンガがすごい!2017』オンナ編にランクインするなど、人気作。
『中学聖日記』登場人物
末永聖(すえなが・ひじり):有村架純
25歳の新米教師。
中3クラスの担任を受け持つ。
黒岩晶(くろいわ・あきら):岡田健史
中学3年生。
流行に疎く、世間知らずな美少年。
瞬間の衝動で聖に手を上げたり、暴言を吐き傷つけてしまう。
岩崎るな(いわさき・るな):小野莉奈
黒岩晶のクラスメートで、愛称は“るなち”。
九重順一郎(ここのえ・じゅんいちろう)&白石淳紀(しらいし・あつき)
黒岩晶と岩崎るなの友人。
川合勝太郎(しょうたろう):町田啓太
末永聖の婚約者。
原口律:吉田羊
勝太郎の女上司。
『中学聖日記』原作・前編(1巻、2巻)の簡単なあらすじ
「ぼく、先生のこと、すきになっちゃいました」
黒岩晶(くろいわあきら)・14歳。
“恋心”を未だ知らずの中学3年生がここ最近、目で追ってしまうのは、新担任・末永聖(すえながひじり)・25歳。
おっとりしたスキが異性受けする彼女には、遠恋中の婚約者がいるという噂。
彼女といると、他の誰にも感じたことのない感情が沸き上がる黒岩は、それが恋だとわからないまま何度も彼女を傷つけることに……。
そして夏。
黒岩が聖への恋心を自覚して、告白。
告白後、怪我した黒岩を放っておけず、家に入れた聖だったが、気持ちの整理がつかず、心がパンク状態。
そこへ聖の婚約者・勝太郎が帰ってきて、黒岩は去る。
聖の返事が曖昧なまま、花火大会の帰りに2人は顔を合わせる。
聖は変わらず気持ちをぶつけてくる黒岩に戸惑いながらも、確実に惹かれていることを否定できず、2人はなしくずしにキス。
聖のマンションに帰宅すると、そこには聖の婚約者と黒岩の両親がいた。
その場で2人は引き裂かれ、聖は町から消え、黒岩も卒業まで学校に来ることはなかった。
それから2年がたち、黒岩は高校2年生に。
同窓会でるなと再会、2人で会うことになるが……。
触れたら壊れそうなほどピュアで張り詰めた思いにときめく、11歳差のラブストーリー。
「中学聖日記」原作あらすじのネタバレ・前編(1巻、2巻)
「中学聖日記」原作・前編(1巻、2巻)のあらすじをネタバレしていきます。
新任教師の名前は、聖ちゃん
子星(こぼし)中に赴任してきた末永聖 すえなが・ひじり(有村架純)は、25歳の新米教師。
「1分間の黙禱!」と言って、生徒たちの前で本当に1分間も目を閉じました。
センター分けで、ノーメイクのふりしてまつ毛の根元を埋めているところが、男子生徒に人気。
黒岩晶 くろいわ・あきら(岡田健史)は、中学三年生で、聖の生徒。
流行に疎く、世間知らずの美少年だが、聖のことは気になる。
聖が来た年は、何百年に一度の奇跡?
1年前の今日、夜中にいん石が落ちてきて、子星中学の校務員が死亡。
何人かの女子が泣いて、校庭の隅っこに塚が作られた。
その半年後、いん石に関する様々な噂が飛び交い、今年は、何百年かに一度の無数のいん石が降ってきてみんな死ぬという噂が流れていた。
そんな時に、聖が他校からやってきた。
聖には婚約者がいた
聖は赴任早々に、塩ばあ(夏木マリ)に睨まれたり、何もないところでこけるなど、どこかあぶなっかしい。
そして聖には遠距離恋愛の婚約者がいて、来年には結婚することが判明。
「何だ、やることやってんじゃん」と言いつつ、目を閉じた聖の顔を思い出して“可愛い”と思う黒岩。
しかし同時になぜか、イラッともする。
頼むからこれ以上イライラさせないで
放課後、豆腐屋で偶然聖と会うが、やっぱり「かわいい」と「イラッ」が同時に来る黒岩。
いまだ恋を知らない黒岩は、自分のわけのわからない感情を仲間(岩崎るな、九重順一郎、白石淳紀)に相談。
るなは「黒岩は先生のことが好きってことなんじゃない?」と鋭く指摘。
「お前ら、何ゆってんの?」と当惑する黒岩。
その後、黒岩は学校で会った聖から「黒岩くんて、女の子みたいにキレイな顔してるわね」と言われて、思わず聖の頬を引っぱたき、キスを迫ってしまう……。
「頼むからこれ以上イライラさせないで」と思う黒岩。
聖も黒岩を意識しだす?
同級生は、伝票ミスが多く、完全にナメられてるのに気付かない聖のことを「あれは演技で、結婚までの腰掛けで、実は生徒のことをどうでもいいと思っている」と噂する。
黒岩の頭の中は、聖でいっぱい。
一方聖は、大人しいのにすぐキレる黒岩のために、中学生のメンタルケアの本を読んで勉強。
そこへ婚約者・勝太郎(町田啓太)からメール。
勝太郎は研修で海外に飛ばされて、現在ダッカにいる。
勝太郎の「好きだよ」のメッセージに返信しようとした聖の脳裏に、なぜか黒岩が浮かぶ。
先生は、全然教師に向いてないですよね?
母親が急用で来れなくなったため、黒岩は聖と2人で面談。
聖は黒岩に「将来の夢はある?」と問いかけ、自分は教師になるのが子供の頃からの夢だったと話す。
そんな聖に「先生は、全然教師に向いてないですよね?」と黒岩。
「ぼくが先生をぶったこと学校に言わないんですか?ぼく、何か変な仕返しとかしそうですか?」
その後、黒岩はやっぱり聖に手を上げそうになり、聖はノートで防御。
黒岩は「すいません、僕、最近変で……」と言って、教室を出て行く。
家に帰った黒岩は、自宅の屋根の上で、聖のことを考える。
勝手にイライラして、盛り上がって、泣いて、こんなことしたって先生は……。
そしてようやく黒岩は、自分が聖を好きな気持ちに気付く。
黒岩の家の前に、聖がやってきた。
「先生、黒岩くんの力になりたい。相談に乗るから何でも話して」と聖。
「自分に酔うのはいいけど、聖ちゃん、本当にちゃんと考えた?」と思う黒岩。
そんな2人の姿を、岩崎るなが目撃。
その後、聖は授業中の黒岩と目が合うなど、意識するように。
勝太郎に会いたくなるのだった。
先生、それわりと手遅れですよね
ある日、勉強していても聖の顔ばかり浮かぶ黒岩は、夜に自転車でコンビニへ。
母親(夏川結衣)から6枚切りの食パンを頼まれるも、近くの店にはなかった。
別のコンビニで無事ゲットするが、ふと“繭が埼海岸”に行こうと思い立つ。
そこに聖が車で通りかかり、明日も学校だから帰るように言う。
しかし雨が降り出したので、聖は自分の車で黒岩を送ることにする。
塗れたパーカーを脱いで、髪を吹く黒岩を、意識してしまう聖。
黒岩は、以前聖が「力になりたい」と言ったが、具体的に何をしてくれるかと聞く。
聖:「先生も、それ、考えてたところなの」
黒岩:「えっ、今?」
聖は黒岩に“教師に向いてない”と言われてから、ずっと考えていた。
何がきっかけで教師になろうと思ったのか、を。
「夢を持つのは大事」なんて偉そうなことを言ったが、自分も正直自信がないのだ。
「みんなと一緒に成長していけたら」と言う聖に、「先生、それ割といろいろ手遅れですよね」とキスしようとする黒岩。
その時、スマホがヴーヴーヴーと鳴り、聖は反射的に電話に出る。
電話の主は、これから飛行機に乗ろうとしている勝太郎だった。
聖は「私のクラスの生徒が夜中に出歩いてて、その子を家まで送り届ける途中で」と状況説明。
勝太郎に「先生してんじゃん、聖!」と言われて、一瞬黙ってしまう聖。
そして聖が電話している間に、黒岩は姿を消す。
翌日、黒岩はカゼで欠席、聖もカゼ気味で出勤。
「カゼまで引かせて、何も出来てないじゃない」と自分を責める聖。
岩崎るなの恋愛観
聖がたくさんの本を持っていると、るなが持つのを手伝う。
るな:「私は遠距離恋愛はできない、好きなら毎日会いたいじゃないですか」
聖:「でも今は遠くからお互いを励まし合って……」
るな「だったら友達でよくないですか?」
聖:「カップルには色んな形が」
るな:「離れてたら、他に好きな人ができちゃうかもしれないじゃないですか」
聖が「(勝太郎を)信じてるから」と言うと、「鈍いのって、得ですねー」とるな。
その頃、自宅で寝ている黒岩は、母親から携帯を買ってもらえることになった。
理由は、今回みたいにずぶ濡れでカゼ引いたら可哀想だから。
岩崎るなは、黒岩の見舞いに自宅を訪れる。
るなに「末永もカゼ引いてたよ、昨日会ってた?」と聞かれて、びっくりする黒岩。
るなは塾の帰りに、聖と黒岩が2人でいるところを目撃したのだ。
「淫行志望ぎりぎりじゃん。末永っていい子ぶって本当は何も考えてない。黒岩の気持ちなんか1ミリもわかってない。最終的に黒岩が傷ついて終わるだけだよ」と言うが、「何なの、こいつ」と思う黒岩。
「私は末永と違って、自分が多少傷つくのぐらいは覚悟してここに来てるから!」と言うるなを見て、「僕と同じぐらい気持ち悪い」と思う黒岩。
自分もるなと同じで勝手に盛り上がっているだけなのか……?
黒岩が一週間も欠席
その後、黒岩は一週間も欠席。
るなから「担任が変な目で見るからじゃないですか~」と言われ、他の先生からも「何かあると、すぐ教育委員会ですから」と遠回しに注意される聖。
聖は黒岩の家を訪問するが、留守と知ってなぜか安心する。
黒岩の“あの目”で見られると、かき乱されるし、心の中をまさぐられてしまうから。
その頃、黒岩はクラスメートの夏目と一緒に、自転車を取りに行った。
ところが、黒岩はカギを忘れたことに気付く(笑)。
黒岩:「誰かのこと好きになったことある?」
夏目:「2年の秋葉樹里に告白してフラれた」
黒岩はみんな色々ちゃんとあるんだ、と知ってなんだかほっとする。
そこへ黒岩の母親が車で来て、スペアキーを渡す。
夏目は黒岩の母親と一緒に車で帰るが、「末永聖ってどんな先生?」と聞かれる。
恋ってもっと素晴らしいものじゃないのか?
夜、聖は、自転車に乗っている黒岩に出くわす。
「仮病だったの?」と聞くと「先生の顔見るとイライラするんです」と黒岩。
怒った聖が「学校に来なさい」と叱ると、黒岩は「行きます。そのかわり、ぼくのこと嫌いにならないでください」と答えた。
何だ、これ?おかしいだろ……。
恋ってもっと何か素晴らしいものじゃないのか、と思う黒岩。
聖の婚約者について、生徒にまで情報がまわっている模様(2ちゃんねる)。
勝太郎が島を持っているというデマも流れている。
そして聖のスマホにかかってくるのは、母親と勝太郎だけ。
黒岩がやっと登校。
母親はスマホを買ってくれると言ったのに、取り消すと言ってきた。
どうやら、聖のことで何か勘付いたらしい。
黒岩くん、背、のびた……?
上の段の本を取ろうとして、背伸びする聖。
黒岩が取ってあげると「黒岩くん、背、のびた……?」と聖。
黒岩がパンツのすそを見ようとして、2人は頭をゴツン。
「いた……」とおでこを押さえる聖に、本をボンと渡す黒岩。
帰宅した黒岩は「優しくしたい、楽しくしたい、聖ちゃんと」と思うのだった。
先生、夏休み、何してますか?
終業式が終わり、いよいよ夏休み。
黒岩が「先生、夏休み、何してますか?」と聞くと「IKEAに行きます」と答える聖。
黒岩は「じゃあ、僕もそこ一緒に行きます」と言いながら、聖ちゃんにはもう一緒に楽しくなる相手がいるんだよな、と自分に言い聞かせる。
おうし座A型男子
愛情表現が下手で奥手なわりに、一度決めたら突き進む。
自分に共感してくれる女の子が好き。
るなは星占いの雑誌を読んで、ため息。
自分が好きな黒岩は、おうし座男子だが、共感は出来ないから。
るなは恋する自分がめんどくさいから、もう友達でいいやと思う。
とはいえ、誰かに取られたらそれはそれで嫌なのだが……。
るなは、聖がコンビ二の上のマンションに住んでることを知って、マンションの管理人に学生証を見せて、聖の携帯番号を聞き出した。
その後「(繭が崎の花火大会に)一緒に行くなら、番号教えてあげる」と行って、黒岩を花火大会に誘う。
黒岩は「そんなことされても、岩崎のこと好きになんないよ?」と言うが、「いいよ」とるな。
ぼく、先生のこと、好きになっちゃいました
聖は、玄関の電球が切れて困っていた。
脚立がないから、届かないのだ。
そこへ公衆電話から着信があり、「もしもし」と電話に出るが、何も言わずすぐに切れた。
電話の主は黒岩で、るなから聞いた携帯番号を早速かけてしまったのだった。
しかも黒岩は、聖の家の前まで来ていた。
「こわ、ぼく、ストーカーじゃん。家まで来て」と身震いする黒岩。
黒岩は自転車を走らせるが、途中で転倒。
そこへIKEAに電球を買いに行く途中だった聖がやってきた。
聖は黒岩の怪我を心配するが、黒岩は「聖ちゃん」と言って抱き寄せる。
耳元で「ぼく、先生のこと、好きになっちゃいました」と告白。
黒岩は聖に自分のことも好きになってほしかったが、もうどうしていいかわからなかったのだ。
息も出来ないほど強く抱きしめる黒岩に「離して。こんなとこ人に見られたら」と聖。
黒岩:「ぼくは別に誰に見られてもいいです」
聖:「落ち着きなさい!」
黒岩はすくっと立ち上がり、自転車で帰ろうとする。
聖は荷台をガシッと掴んで「車で送らせて」と頼んだ。
車の中で、聖はさっきの黒岩の告白に対して、大人の対応をしようとする。
聖:「冗談よね。びっくりしたけど正直ちょっと嬉しかったな。先生どっちかって言うと黒岩くんに嫌われてると思ってたから。きっと転んで混乱したからあんなこと言ったのよね?」
黒岩:「さっき無言電話したの僕です。さっき言ったことも本当です。だから先生が自分の思いたいように事実ねじ曲げてフワフワ生きるのは勝手ですけど、ぼくはそういう人間なんで」
聖が迷走
聖はコンビニで消毒薬を買い「黒岩くん、うちで手当てだけしよう」と言って、部屋に誘ってしまう。
どうして私は黒岩くんを放っておけないのか……と自問しながら。
しかしドアを開けると、電球が切れていたことを思い出しうずくまってしまう。
暗闇の中で、聖の髪に触れようとする黒岩。
聖はうずくまったまま「申し訳ないんだけど、下のコンビニでお水買ってきてもらえるかな。先生のお財布そこにあるから持ってって」と頼んだ。
黒岩が出ていくと、聖は「ダメだ、私、今、あの手にふれられたいと思った」とうなだれる。
いつの間にか、聖の心の面積は、どんどん黒岩で占めれていた。
聖は、自分が何をしているのかわかっていなかったし、自分の気持ちすらわかっていなかったのだ。
突然、戸を叩く音がして、はっとする聖。
「黒岩くん、帰って。ごめんね、でも、先生今頭の中がぐちゃぐちゃでー」と言うと、「聖」と勝太郎の声。
突然夏休みが取れた勝太郎が、聖を驚かせようとやってきたのだった。
「大バカ聖」と口を押える聖。
黒岩は遠くから勝太郎を目撃。
「オトナじゃん、イケメンじゃん、ぼくの入る余地ゼロじゃん」と思い、買ってきた水を持って去った。
その後、勝太郎は聖の部屋に入って電球を取り換えた。
そして聖が「黒岩くん」と呼んだことには、何も言いません。
聞こえなかったのか、聞こえないフリをしているのか?
勝太郎に「めちゃくちゃ会いたかった」と抱きしめられて、「私も」とぎゅっと手に力をこめる聖。
そう、確かに思ってた、嘘じゃない……。
繭が崎の花火大会
繭が崎の花火大会の日。
黒岩は約束通り、るなと一緒に花火大会へ。
浴衣を着たるなは、可愛かった。
るなの家は、母親と、弟1人と妹2人、あと自宅警備員の兄が1人いた(父親はいない)。
「岩崎ってえらい」と言ってしまう黒岩。
心の中では、今すぐ台風きて花火大会が中止にならないかなあ、と思っていた。
黒岩の母親・愛子(夏川結衣)は、息子が同級生の女子と花火大会に行ったと知ってひと安心。
愛子が息子を心配する理由は、愛子が社長をつとめる会社のスタッフのジョフィが子星(こぼし)中の出身で、ネットで聖と黒岩のヤバイ関係が囁かれているのを愛子に教えたから。
愛子の夫は「ネットに踊らされ過ぎ~」と言い、愛子も「だよね、ハメ撮り写真ってワケじゃなし……」と思い直す。
しかし愛子は黒岩の上着のポケットに、聖の財布が入っているのを見つけてしまう。
デキる女上司・原口律
その頃、勝太郎は職場で、デキる女上司・原口(吉田羊)と話をしていた。
ベジタリアンのはずの女上司は、勝太郎を焼肉に誘う。
実は原口はベジタリアンではなく、マクロビアンだった。
しかもレズビアンではなく、バイ。
「ズルくないですか?」と勝太郎。
勝太郎は、聖に繭が浜の花火大会に誘われたが、急な出張で行けなかった。
聖に一度会ったことがある原口は「(聖は)フツーの子だよね」と言う。
原口:「(聖は)離れてる間は、“お互い自由にやろうぜ”とかはないタイプというか」
勝太郎:「誘ってます?」
原口:「腹減ってるだけだよ」
聖が衝動的に車を降りて……
場面は変わって、花火大会で他の先生方と見回りをする聖は、黒岩がるなと一緒にいるのを目撃。
先生方と一緒に車に乗って「なんだ、これですべて丸くおさまった」と思うが、誰に話しかけられても上の空に。
挙句の果てに「足がどうしても洗いたいので」と言って車を降りる。
また場面は変わって、花火のフィナーレを見る黒岩とるな。
黒岩が、この間聖に告ってフラれた上に、婚約者と鉢合わせした話をすると、「自分ちに生徒あげたってことでしょう?あの淫行教師」とるな。
るなは、黒岩の絆創膏を勢いよくはがし、キス。
「黒岩は、私とリア充すればいいと思う」
黒岩はるなを付き飛ばし、キスしたところを思いっきり拭った。
しかしこれで、るなは完全にスイッチオン。
また場面は変わって、愛子はバス停で黒岩の帰りを待っていた。
るなの母親から「黒岩くんはバスで帰るって別れたそうで」と連絡があったから。
しかし最終のバスにも、黒岩は乗っていなかった。
繭が浜で、聖と黒岩が……
聖は黒岩を探し疲れて、繭が浜を歩いていた。
サンダルを洗おうとして、サンダルは見事に波に飲み込まれることに……。
聖は相手が黒岩じゃなかったとしても、こんな風に追いかけただろうか、と考える。
「何してんだろ、私」とため息をつく。
黒岩は聖をみつけて「何でここにいるんですか?あぶないですよ。てか今ひとりごと言ってましたよ。ヤバい人だと思われますよ」と声をかける。
聖:「黒岩くんこそどうしてここに……」
聖:「黒岩くん、お財布!私の持ってっちゃったよね!?あれ中に免許証も入ってて。だから今日もバスで帰らないといけなくて」
黒岩:「先生、終バス、もう出ちゃいました」
場面は変わって、聖の同僚の先生たちがファミレスで歓談。
「ちゃんと帰れるかなあ、末永先生」と心配しながらも、「あの子(聖)見てるとハラハラしない?」の声も。
挙句には「(聖は)なんで教師になろうなんて思っちゃったのかねー」と言う教師も。
聖の過去
聖は自分がなぜ先生になろうと思ったのか、昔のことを思い返す。
聖は中学生の頃から「エロい」「可愛い」と言われ、異性に人気があった。
女子たちは表面的には聖の味方をしながらも、影で「彼氏とられた」「ヤリマン」などの悪口を……。
「私、何もしてないのに……」と落ち込む聖に、ある友人は「いじめられる側にも原因がある」と言った。
「気にしない、気にしない」と言ってくれる友人もいたが、直にアメリカ留学へ行ってしまった。
「私、強くなる」と思う聖。
そして聖は大学生になり、勝太郎と出会う。
勝太郎は「子供の頃から目標持ってる聖はすごいと思う」と褒めてくれた。
勝太郎にキスされて、聖は自分を嫌わない一緒にいてくれる人がみつかって嬉しい気持ちに……。
でもプロポーズされた時、「この人、本当に私でいいのかな」と思ってしまい……。
聖の母親は「ゼータクよ、あんた。勝太郎さんみたいないい人に見初めてもらって、夢だった先生にもなれたし」と言った。
聖は、もっと昔のことを思い出してみる。
小学校3年生の時、担任の先生が“将来の夢”というタイトルで作文を書くように言った。
聖の周りの友人たちは「幼稚園の先生」「学校の先生」と言い、聖は「じゃあ、私も……」と。
今のままの聖ちゃんでいいです
場面は変わって、繭が浜の聖と黒岩。
聖は自分が教師になったきっかけはたったそれだけだったのか、と自問するが、他には何も出てこず……。
黒岩は、サンダルが流されてしまった聖に自分の靴を片方貸して、フイと向こうへ立ち去ろうとする。
「どうしていつも、何も言わないでどっか行っちゃうの?」と引き留めてしまう聖。
黒岩:「ぼく前回、ちゃんと言いましたよね?はぐらかして答えないのはいつも先生の方ですよね?ぼくの気持ちもてあそんで」
聖:「それは黒岩くんの方だよ!」
黒岩が手を振り上げ、ビクッと防御うする聖。
黒岩が「今のどういう意味ですか?」と聞いて、聖は口を押えた。
その頃、帰ってこない息子を心配した愛子は、聖のマンションを訪ねていた。
聖の部屋には、アポなしでやってきた勝太郎がいた。
お互いに名前を名乗り合う2人。
また場面は、黒岩と聖に戻る。
海に向かってバシャバシャと歩く聖。
「何かこれ前に見たことある」と思う黒岩。
夢で同じシーンを見たのだと気付き、運命を感じる。
聖は海の方を向いたまま「私、来年結婚するの」と叫ぶ。
黒岩:「知ってますよ」
聖:「私にはもったいないくらいの人で、あとはIKEAで家具買うだけで。あの人といると上に引っ張られる気がしてた。でも自分は全然ダメな自分のままで」
聖:「いつも心のどこかで、私なんかよりふさわしい人がいるんじゃないかって思っ……」
黒岩:「僕は今のまんまの聖ちゃんでいいです」
先生に優しくしたい
黒岩:「そんな気持ちのまんまでも結婚したいならすればいいと思うし、人としてサイテーですけど結婚と恋愛は別だって言うし、最悪、ぼくは不倫でも」
聖:「それはできません」
黒岩:「ですよね」
黒岩が「じゃあもう今晩一緒にいてくれるだけでいいです、それで先生のことあきらめます」と言うと、「あきらめる……」と繰り返す聖。
「忘れて次行くってことです」と言われて、聖の胸がズキンと痛む。
聖が「一晩中、一緒にいて何をするの?」と聞くと「先生に優しくしたい。先生とか生徒とか婚約者がいることとか、全部ナシにして」と黒岩。
くらっとする聖。
「先生のこと知りたい、僕のことも先生に」と叫ぶ黒岩に、「じゃあその後に忘れるってこと?知ったらもっと好きになっちゃうかもしれないのに?」と聖。
その後も黒岩は「先生」と訴えるが、「先生って呼ばないで」とツンとする聖。
なしくずしのキス
黒岩は聖の腕を掴んで、砂浜に押し倒す。
「子供だと思ってからかわないでください!」と怒ると、目をつぶる聖。
なぜ目をつぶるのか聞くと「資格ないもの……!先生なんて呼ばれる資格……」と聖。
とうとう、自分の顔を覆って泣いてしまう。
泣きたいのはこっちだよ、と思う黒岩。
何かもう、めんどくさい。
黒岩:「ぼくもう疲れちゃいました。どうしたらいいか教えてください。先生は要するにどうしたいんですか」
聖:「うちに……帰りたいです」
黒岩:「……正直ぼくもです」
聖は全部保留にしたいと考えるが、それは許されない。
聖だけが取り残され、進まないかのよう。
黒岩はタクシーを拾おうとするが、全く来ない。
聖が熱が出てきたので、黒岩は自分のシャツを貸す。
そして聖をおぶって、歩き出した。
「岩崎さんと……付き合ってるの?」と聞かれて「何ですかソレ」とびっくりする黒岩。
聖は真っ赤になりうつむくが、黒岩は聖の顔を引き寄せてキス。
聖は「黒岩くん待って」と言うが、黒岩は「もう1回いいですか、誰がなんと言おうと関係ない。ぼく先生のこと好きです」と再びキス。
黒岩はキスを、聖の熱のせいにした。
それからようやくタクシーが捕まり、聖と黒岩は、聖のマンションに着くまでずっと手を握っていた。
黒岩は聖に優しくできたことが嬉しくて、もうそれだけで良かった。
悲劇の結末
でもマンションに着いたら、勝太郎と黒岩の両親の姿が……!
そのあとは、黒岩の目には、自分のシャツを着た聖の後ろ姿しか見えなかった。
後に、黒岩は思った。
こんなことになるならムリヤリでも、何のせいでも、何百回でも、キスすればよかった、と。
聖ちゃんがいなくなった
夏休みが終わったら、聖はこの町からいなくなっていた。
そして黒岩の姿もありません。
るなが「黒岩と連絡取れないんだけど」と聞いても「俺知らないよ」と九重。
九重は夏休み中に黒岩に殴られ、絶交していた。
理由は、九重が黒岩の母親に「聖先生はエロエロです」と告げ口したから。
期末が終わって冬になっても、黒岩は学校に来なかった。
るなの友達の白石淳紀は「黒岩が、こっそり引っ越ししたっぽい」とるなに教える。
なんでも校内に黒岩末永ウォッチャーがいて、ネットにあることないこと書きまくっていて、それが原因で聖もクビになったとのこと。
年明けに、学校にでっかいいん石が落ちてきて、物置きになっていたプレハブが焼けた。
それでまた一時、人類滅亡節で盛り上がって、みんな黒岩のことも聖のことも忘れた。
2年後
2年がたち、るなは16歳に。
高校は楽しいし、過去を振り返る暇もないと思っていたら、クラス会の知らせが来た。
黒岩にも一応連絡(ただし実家に)したと知って、るなは動揺。
黒岩は親元を離れて、高校の近くの親戚の家に間借りしているという。
るなは、あの花火大会の日以来、黒沼に会ってなかった。
連絡ゼロ、説明ゼロ。
そしてるなはバスの中で、黒岩らしき少年を見かける。
「頼むから、失望させて」と思うるな。
クラス会で再会
黒岩は、クラス会に来て、九重と仲直り。
るなも出席して、淳紀も来た。
黒岩が「送ってく、ぼくちょっと岩崎と話したい」と言って、2人で帰ることに。
2人が立ち去ったあと、「黒岩って羊の皮をかぶったゲスだよね」と淳紀は九重に言う。
黒岩は名門校に通っていて、その理由は一時忘れたいことがあって勉強に集中したからだそう。
黒岩:「本当に色々ごめん。ぼくあの頃頭おかしかったから。周りとか自分のことも見えなくなるくらい先生のこと好きだったから」
るな:「今はもう末永のこと好きじゃないの?私がまだ黒岩のこと好きって言ったら引く?」
黒岩は、るなの気持ちに全く気付いていなかった様子で、「もっと人の心ってものを勉強した方がいいと思う!」と怒るるな。
また、黒岩、るな、九重、あつきの4人で遊ぶようになる。
あつきはるなに「黒岩だけはやめて、あいつ絶対悪い奴。るなち泣かされるの見たくない」と必至で説得。
一方、九重は黒岩と会っていた。
黒岩は高校に入ってから何人かと付き合ったが、まだ最後まではないという。
九重が「お前、まさかまだ聖ちゃんのことを……」と言うと、ぐいと襟首を掴む黒岩。
「お前なー、もっかい絶交すんぞ!」と言って、九重は黒岩の頬を叩く。
「お前、オレのこともっと大事にしろよ、岩崎(るな)もだぞ?」
黒岩はるなと映画館でデート。
映画が終わって、るなは「あつきたちと合流する?」と聞くが、黒岩は「いいんじゃん2人で」とるなの手を握る。
まとめ
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