2018年1月24日(水)に放送された『相棒16』13話(第299回)では仮出所してきた瀬戸内米蔵(津川雅彦)に、片山雛子(木村佳乃)が出家を申し出ました。
さすがの杉下右京(水谷豊)も驚きが隠せない様子。
そしてやはり片山雛子は“何か”企んでいるようです。
この記事では片山雛子の『相棒』初登場シーンから始まって、『相棒 300回記念スペシャル』前後編の結末までまとめていきます。
もくじ
『相棒』片山雛子とは?
片山雛子は元・二世国会議員。
父親の地盤を引き継いだ衆議院議員で、内閣官房副長官まで務めました。
父親が瀬戸内米蔵(津川雅彦)と懇意にしていたことから、瀬戸内から「雛ちゃん」と呼ばれていたことも。
したたかで、野心家で、切れ者。
さらに、自分の美貌が武器になることも熟知。
『相棒』の政界がらみの事件には必ずと言っていいほど登場。
自身の野望のためなら人を蹴落とすことも犯罪に手を染めさせることも厭わず、迷いなく人を切り捨てる非情さも持っています。
右京ですらポーカーフェイスの雛子に本心をしゃべらせることは困難で、常に腹の探り合い。
かと言って表立って特命係と対立はせず、付かず離れずの関係。
『相棒14』2016年元日スペシャルで議員辞職して以来、鳴りを潜めていました。
『相棒』片山雛子・初登場は?
このくらいの時の片山雛子なら、何もかも飲み込んだままできる方法選ぶかも。 #片山雛子 #相棒 pic.twitter.com/dhT5AHC373
— セクスィ・ユージ (@kamo853) 2017年4月28日
片山雛子の初登場回は、『相棒3』第1話「双頭の悪魔」(2004年10月13日放送)。
その後、第2話「双頭の悪魔Ⅱ~堕天使」、第3話「双頭の悪魔Ⅲ~悪徳の連鎖」と続けて出演しています。
物語は首相補佐官の沢村(春田純一)が自殺と見られる遺体で発見されるところから始まります。
官房長官の朱雀(本田博太郎)は、首相官邸に盗聴器が仕掛けられた一件の責任を取って自殺したと断定し、事件の幕引きを図ろうとします。
後に犯人は朱雀と加賀谷首相秘書官(朱雀に脅迫される形で関与)による共犯であることが判明、朱雀は失脚します。
殺害動機は沢村に片山雛子が朱雀の愛人で、多額の機密費を手にしていることを知られてしまったから。
さらに雛子の周りを嗅ぎまわっていたライター・鹿手袋が刺される事件が起こります。
雛子の身を案じた秘書の小松原が人を雇って鹿手袋を襲わせたのでした。
このことが公になり、片山雛子に傷がつくことを恐れた小松原は自殺。
朱雀の失脚と小松原の自殺で機密費流用についてはうやむやになり、雛子は政治家として全くダメージを負いませんでした。
右京から「朱雀官房長官からあなたに多額の機密費が流れていたという疑惑もありますよ。」と問い詰められても「官房長官にお訊きになっても何もおっしゃらないと思いますよ。だって使い道を言わなくてもいいからこそ、機密費なんですから。」と雛子は顔色ひとつ変えませんでした(右京さんをもってしても雛子は強敵です)。
後に瀬戸内米蔵(津川雅彦)の事務所に小松原の遺書が郵送されてきて、自分がしたこと(=雛子をかばって死んだ)の一部始終が書かれていました。
「告発せずに、胸に納めておいていただけませんか?」と雛子は頼みますが、「それはできねえ相談だな」と当然突っぱねる瀬戸内。
しかしそれでも雛子は動じず、「先生が筋を通したら小松原は無駄死にですね。」とまさに悪魔の一言。
瀬戸内は小松原の遺書を破かざるを得ませんでした。
タイトルの「双頭の悪魔」とはおそらく雛子のことを言っているのでしょう。
当時雛子は28歳で、衆議院一の若さと美貌を兼ね備えた代議士でした。
聡明な美しさをたたえながらも裏で秘書を自殺に追い込んだり、自分だけは汚れ役にならずに人(今回なら朱雀)を切り捨てたりと、悪魔以外の何物でもありません。
雛子はシリーズを追うごとにその“あやしさ”や“美しさ”に磨きがかかっていきます。
『相棒』片山雛子の議員辞職回とは?
初登場以降も数々の事件の渦中にいながらも自身に不利な状況をかいくぐり、特命係の追求をかわしていく雛子。右京いわく「身の回りで事件が起きるたびにそれを逆手に取り、まるで糧にするかのように大きくなっていく人間」。
そんな雛子がいよいよ議員辞職に追い込まれたのが『相棒14』2016年元日スペシャル「英雄~罪深き者たち」。
官房長官の音越(西村和彦)と官房副長官になった雛子による新会派”New World Order”を結成、総裁選への意欲を見せます。
女性初の総理大臣候補とも噂されましたが、その後テロ事件により音越が殺害されてしまったために新会派は解散。
雛子はこの事件に責任を取る形で議員辞職しました。
筆者は正直、雛子が議員辞職する理由がわかりませんでした。
いつもの雛子ならば殉職扱いの音越に隠れて責任回避していそうなものなのですが……。
雛子の政治的野心がこんなことで消え失せるとは思えませんので、今後絶対復活してくるだろうな~と思っていた矢先の『相棒16』SPでした。
『相棒16』SP(前編)片山雛子のネタバレは?
相棒の木村佳乃見たからかな pic.twitter.com/n51NqAEZPa
— ねこ (@neco_cd11) 2018年1月26日
『相棒16』SP(前編)は、かつて杉下右京(水谷豊)に逮捕されて横領罪で服役していた僧侶で元法務大臣の瀬戸内米蔵(津川雅彦)が仮出所の日を迎えるところから物語はスタート。
そこへ雛子が久しぶりに訪問、なんと出家を願い出ます。
出家の理由は、“縁起”でその決心は変わらないとのこと。
瀬戸内は「しばらく見ないうちに随分薄汚れちまった……。」と嘆きながらも得度を引き受けます。
そんな中、雛子が週刊フォトスの風間楓子(芦名星)に、瀬戸内の仮出所日や自分が出家するという情報を事前に流していたことが発覚。
右京に問い詰められた楓子が口を割ったのです。
しかしそれを聞いても雛子は相変わらず全く動じず、「相変わらず杉下さんらしいわ。いいわよ、別に犯罪を犯そうってわけじゃないんだから。」とワインを優雅に口にしています。
正直もうすぐ出家するひととは思えません(^_^;)
雛子は楓子のことは特別扱いすると約束していますが、理由は何なのでしょうか?
雛子が右京に情報提供?
雛子は、右京が今回の事件で犯人と目星をつけていた常盤臣吾を見たことがあると言い出します。
雛子がどこで常盤臣吾を見たかというと……
常盤臣吾は平成24年の夏、2週間ほどロシア警察に拘束された過去があり、その時外務省からまわってきた鑑定報告書の中に常盤臣吾の写真があったのです。
右京は雛子の情報のおかげで臣吾を追い詰める足掛かりを手にしました。
今回の雛子は右京の役に立っていますね~。
『相棒16』SP(後編)片山雛子のネタバレは?
木村佳乃、人生初の剃髪姿で『相棒』2年ぶり再登場「三蔵法師みたいでおもしろい」https://t.co/jvuj45O5wn#相棒16#相棒300回記念スペシャル#片山雛子#杉下右京#瀬戸内米蔵#水谷豊#津川雅彦#英雄#罪深き者たち pic.twitter.com/hlM642mzRE
— 楽天Infoseekニュース (@Infoseeknews) 2018年1月24日
片山雛子の得度式には大勢のマスコミが押し寄せました。
得度式については以下に説明を貼っておきました。
「得度式」とは、師匠(受業師・じゅごうし)によって、髪を剃り落としていただき、衣(ころも)、袈裟(けさ)、坐具、応量器(食器、鉢盂・ほう)などの、僧侶が僧侶として生きていくために必要な最低限のものをいただきます。そして、更にお釈迦さま以来、歴代の祖師たちがひとえに伝えてきた「戒法」と「血脈」とを受けて、正式に僧侶の仲間入りをするのです。
その中で、週刊フォトスの風間楓子だけが本堂に入れるという特別待遇を受けました。
肝心の雛子の出家の評判ですが、「最低最悪のパフォーマンス」「ちっとも反省の色が見えない」など最悪でした。
以降、片山雛子改め妙春(みょうしゅん)になります。
最後、特命係、瀬戸内、雛子の4人で歓談(?)のシーン。
瀬戸内「出家もはなっから話題作り。政界復帰の足掛かりってとこだろ?」
雛子「すっかりお見遠しで願いを叶えてくれるなんてさすがは瀬戸内米蔵ですね。」
亘「せっかく話題をふりまいたのに、世間の評判は散々ですねえ。」
雛子「悪名は無名に勝る」
そう、雛子は議員を辞職してから過去の人になっていたわけで、批判が多いとはいえこんなに注目を浴びるのはむしろチャンスなのです。
最後に右京から「目的達成のためとはいえ、瀬戸内さんのような方をお目付け役に据えたことをいずれ後悔なさるかもしれませんよ?」とたしなめられて終わりました。
雛子の総選挙出馬の回が楽しみです。
『相棒16』SP・片山雛子に対するツイッターの評判は?
ちょっと残念?
相棒300回記念sp見終わた。片山雛子はなぜこの回に出てくる必要があったんだろうか。分からないわ。#aibou
— 浜田 綾(ぺこ)@ライター (@harapekokazoku) 2018年1月31日
300回記念スペシャルということでものすごく期待していたのに、登場シーンが少なくインパクトも少なかった片山雛子。
ツイッターでは「わざわざ300回記念に出す必要があったのか?」の声も。
片山雛子の復活が楽しみ
片山雛子先生は、木村佳乃さんの当たり役だと思うので復活は楽しみですねぇ #aibou #相棒
— スリーピー船長 (@Capt_Sleepy) 2018年1月31日
相棒SP後編の感想:片山雛子さんの政界再進出に向けての意欲、おめでとうございまあああす!!!
— ひのとり (@hinoki62) 2018年1月31日
雛子の政界再挑戦の意思が判明したことを喜ぶ声多数でした。
雛子は『相棒』歴代キャラの中でも大人気なので、今後の活躍も注目しているひとが多いのです。
腹黒い美女役は木村佳乃さんのハマり役でよね~(他だと『僕のヤバイ妻』)。
出家しても雛子は変わってなくて安心した?
片山雛子は仏門に入ろうが片山雛子なのがわかったのがよかった #相棒
— ぽんうら (@satoponura) 2018年1月31日
片山雛子 相変わらず腹黒で安心したw#相棒
— お奈々の宴 (@onana0131) 2018年1月31日
今回出家することで世間を大きく騒がせた雛子ですが、内面は全然変わっていませんでした(笑)。
雛子が改心して変わっちゃったら『相棒』が面白くなくなるので、今後もダークな感じでいってほしいですよね。
『相棒16』SPのキャスト一覧はこちら
→相棒 300回記念SP キャスト一覧!あらすじや歴代の謎も総まとめ
『相棒18』1話に片山雛子が登場
片山雛子しつこい😅#相棒18 #aibou#政界返り咲いてまた悪事に?#実際の政界は無法地帯なう pic.twitter.com/8Q6wh8Q2xk
— spike (@spikenokakurega) October 9, 2019
『相棒18』1話(初回スペシャル)に、片山雛子が登場しました。
「防衛技術振興協会・シンポジウム」が開催されている建物の中で、東亜ダイナミクス社長で防衛技術振興協会の副会長・桂川(村上新悟)と以下の会話をしていました。
雛子:「連戦連敗をなんとかしなきゃ
国際会議と同時開催のこの見本市は、大きなチャンスよ」
桂川:「長年の束縛を想えば、まだ署に就いたばかりですよ、焦りは禁物」
雛子:「あたしせっかちなの、おまけに負けず嫌い」
桂川:「あっはは」
雛子:「新たな第一歩でしょ」
桂川:「ええ、※1防衛装備移転三原則のせいで、日本は新たな局面を迎えています」
雛子:「盛り上げていかないと。でもまだまだ武器輸出にはアレルギーがある、国民にも産業界にも。
武器なんて言うと、軍事兵器を思い浮べてしまうものね。
でも我々がやろうとしているのは、※2デュエルユース技術の輸出。
※3軍事衛星のおかげで日々GPSの恩恵にあずかりながら、軍事技術はけしからんなんてナンセンスだわ」
桂川:「さすが片山先生。
ただ、あまりこの方面で目立った発言をなさると、議員返り咲きが遠のくのではないですか?」
雛子:「そうね、票に結びつかないどころか減らしかねないナーバスでデンジャラスな分野だものね」
桂川:「我々は、先生になんとしても返り咲いてもらいたい」
雛子:「言ったでしょう、あたし負けず嫌いなの。
選挙も出るからには勝つわ。
それに、不殺生会に縛られている※4比丘尼(びくに)があえてこの分野を支持することで、世間の門を開きたいのよ
少なくとも、選挙で不利だからって本音を隠すような卑怯な代議士にはなりたくないの」
※1日本国政府が採る武器輸出規制および運用面の原則のこと。
※2「軍事用・民生用双方にも用いることの出来る技術」を指す。 例えば、軍事用に開発された衛星測位システムのGPSは、今や我々が使っているカーナビやスマートフォンに欠かせない技術となっている。
※3軍事目的に使用される人工衛星で主に無人のものを指す。
※4尼僧。
もはや尼の面影はゼロ!政界復帰を虎視眈々と狙っているようです。
『相棒18』2話では犯人の標的にされる
相棒18初回SPの後編良かったです。
— ❥❥りょっちーずびーふ (@maegamiprincess) October 18, 2019
大好きなバッドエンド、テロには毅然と屈しない片山雛子元先生も格好良かった。
来週からの通常放送も楽しみにしています😌 pic.twitter.com/GviOrhS4Ls
『相棒18』2話では、武器輸出を企む片山雛子の元に、強欲バスターズ・4名がやってきて「デーモン・コア」が入った箱を雛子に渡しました。
箱を開けたら、雛子はおろか周辺の人間まで死んでしまう恐ろしい物です。
彼らの要求は、戦で傷ついた人たちのために「難民ボランティア団体」に3億円を寄付すること。
気丈な雛子さまは瞬時に彼らの要求を退けたので、もう少しでヤバイところでした(^_^;)