『半沢直樹2』森山雅弘(賀来賢人)原作ネタバレ!半沢の右腕となって伊佐山を倒す?

『半沢直樹』は、池井戸潤さんの人気作を原作に、堺雅人さん演じる凄腕バンカー・半沢直樹が銀行の不正を暴く姿を描いたシリーズ一作目。

待望の続編『半沢直樹2』の原作は、前半は「ロスジェネの逆襲」で後半は「銀翼のイカロス」。

前半で半沢の右腕となって戦う部下・森山雅弘役は、賀来賢人さんです。

森山は、一見ひねくれていますが、実はデキる男で半沢さえ気づかない秘策を思いつきます。

当記事では『半沢直樹2』前半(1~5話)に登場する森山雅弘(賀来賢人)について原作小説からネタバレしています。



『半沢直樹2』森山雅弘(賀来賢人)とは?



森山雅弘は、「東京セントラル」の営業企画部調査役で電脳雑伎集団担当。

プロパー社員(生え抜きの社員)で、半沢直樹(堺雅人)ら出向組に根強い不公平感を持っています。

特に諸田祥一次長(池田成志)と対立。


東京中央銀行に「倍返し」を誓った半沢の右腕となって活躍。

半沢の人柄に触れるうちに、半沢や出向組に対する考え方に変化が?


原作の森山雅弘

今年調査役の昇進したばかりの森山は、優秀であるが使いにくい社員。

理屈っぽく、斜にかまえたところがある。

組織にこびず、会議などで堂々と意見を言うから、煙たがる上司も少なくない。

諸田もその一人で、森山に対する風当たりは日頃から厳しい。


森山雅弘を演じる俳優は賀来賢人



名前賀来賢人(かく・けんと)
生年月日1989年7月3日
年齢30歳
身長178㎝
出身地東京
事務所アミューズ
代表作『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』

賀来賢人さんは、超人気若手俳優。

コメディでもシリアスでも、どちらでも光る本物の実力派です。

女優の賀来千香子さんは伯母にあたります。


2018年のドラマ『今日から俺は!!』のアホだけと頼りになる三橋役で大ブレイク。


同作の劇場版の公開も7月に控え、まさに絶好調。

最近では、爪切男さん原作の実写ドラマ『死にたい夜にかぎって』で女性にトラウマを持つ不器用男役で主演して、新境地を開きました。


賀来賢人のコメント

前作はリアルタイムで見ていたので、その世界観に自分が入っている感覚がすごく不思議でした。半沢さん (堺雅人さん)とお芝居をすることができ、非常に光栄に思っています。
僕の演じる森山は「東京セントラル証券」のプロパー社員で、銀行からの出向組にコンプレックスを持ちながら「いつか見返してやる」と思いながら真面目に熱心に仕事をしている男です。半沢さんと出会って、森山がどう変わっていくのか、そんな人間的成長や変化を見せられればいいなと思っています。
(主演の堺さんには)撮影初日で衝撃を受けました。周囲がすごくやりやすいお芝居で引っ張って下さるので、堺さんから出るセリフ・表情・テンポに必死に乗っかっていこうと思っています。
プレッシャーもありますが、このような作品に携わる機会はなかなかないので、一生懸命やるだけです!楽しみたいと思います。

引用元: 『半沢直樹』公式HP


『半沢直樹2』森山雅弘(賀来賢人)原作ネタバレ

『半沢直樹2』森山雅弘(賀来賢人)について原作小説(池井戸潤「ロスジェネの逆襲」)からネタバレします。

出向組を嫌う


森山雅弘(賀来賢人)は、1994年から2004年にわたる就職氷河期に世の中に出た若者=「ロスト・ジェネレーション世代」略して「ロスジェネ」です。


就職氷河期の真っ最中に就職活動をすることを強いられ、数十社にもおよぶ面接を受けて落ちた経験を持っています。

森山の成績は良く、自己啓発にも努めたが、それでもダメだったのです。

なんで落とされたのか、理由が判然としないことも多々ありました。


東京セントラル証券への内定が出た時、森山が抱いたのは深い安堵でした。

しかし実際会社に入ってみると、大した能力もないのにただ売り手市場というだけで採用された危機感のないバブル入社組が中間管理職となって幅を利かせていました。


バブル入社組はいわゆる銀行からの出向組で、森山たちプロパー社員(生え抜きの社員)を見下しています。

森山は、出向組に対して強い不公平感を感じていました。


電脳の担当を外される


そんな中、トップIT企業の電脳雑伎集団から、超大型企業買収の相談が入ります。

買収のための株式取得にかかる費用は1500億円で、東京セントラルとしてはまたとないチャンス。


しかし電脳の担当者で営業企画部調査役・森山雅弘(賀来賢人)は、そんな簡単に買収はできないのではないか?と考えます。

電脳が買収したいのはライバルIT会社のスパイラルなので、敵対的買収になることが予想されるからです。


そもそも、森山が電脳の担当になってから、電脳との関係は鳴かず飛ばずでした。

なぜいきなりこんな大型案件を、実績もない東京セントラルに持ってきたのか不思議です。


森山が反対したにもかかわらず、半沢直樹(堺雅人)の直属の部下で営業企画部次長の諸田(池田成志)は、社長の岡(益岡徹)の意向を受けて早々に電脳と契約を交わしてしまいます。

そしてプロジェクトチームを結成して同じ出向組の三木(角田晃広)をリーダーにして、電脳の担当である森山を外しました。

森山は悔しい思いをしますが、プロパー社員が出向組に見下されるのは今に始まったことではないので、あきらめてしまいます。


その後、電脳は突然契約を破棄してきました。

無能な三木がスキーム(買収の計画書)を作るのが遅かったせいと言いますが、どうも釈然としません。

半沢は、社長の岡から全責任を負うように迫られて大ピンチに。


そんな中、東京中央銀行が電脳とアドバイザリー契約を結んだという驚愕の事実が判明。

実はこの裏には、半沢たち東京セントラルの中の裏切り者の暗躍がありました。

その裏切り者とは、諸田。


三木では勝ち目がないと踏んだ諸田が、電脳の買収話を東京中央銀行・証券部部長の伊佐山(市川猿之助)にリーク。

伊佐山がメインバンクの立場を利用して電脳に圧力をかけて、東京セントラルから東京中央銀行に乗り換えるように脅したのです。


森山は「銀行にいいようにやられて、文句のひとつも言えない。これじゃバカみたいじゃないですか」と嘆き、半沢は「この借りは返す。やられたら倍返しだ」と決意。


スパイラルの瀬名洋介とは古い親友


電脳が買収しようとしているスパイラルの社長・瀬名洋介(尾上松也)は、森山の高校時代の同級生でした。


森山が久しぶりに瀬名に連絡を取ると、瀬名は窮地に陥っていました。

スパイラルの元役員の加納と清田が、持ち株を電脳に売って、電脳が買収に必要な株式の30%を早くも取得してしまったからです。


瀬名は、自身のアドバイザーの大洋証券に相談しましたが、驚くべきことに大洋証券は東京中央銀行と結託して瀬名を騙して、電脳のスパイラル買収を成功させようとしていました。

具体的には、赤字会社のフォックスをスパイラルのホワイトナイト(白馬の騎士)に仕立て上げ、東京中央銀行が融資した金でフォックスがスパイラルの新株を買い占めた後、電脳がフォックスを買収してスパイラルを傘下に入れる作戦でした。

自主再建もできない赤字会社・フォックスは、電脳の刺客になるしかなかったのです。


森山と半沢は、この罠を見抜いて瀬名の信頼を得て、スパイラルのアドバイザーに就任。

罠を見抜けたきっかけは、森山が電脳とフォックスが繋がっていることに気付いたからで、まさにお手柄。


森山と半沢はスパイラルを電脳から守ることで、東京中央銀行に「倍返し」することを誓います。

CHECK!ホワイトナイト:敵対的買収を仕掛けられた企業を、買収者に対抗して、友好的に買収または合併する企業のこと。

フォックスの子会社・コペルニクスに目を付ける


半沢の攻撃第一弾は、スパイラルによるフォックスの逆買収。

これは別に嫌がらせをしているわけではなく、ちゃんと根拠がありました。


きっかけは、森山が「フォックスは言われているほどダメな会社なのでしょうか」と言ったこと。

森山が目を付けたフォックスの子会社・コペルニクスは、学生がやっている小さな会社ですが、すごく業績が伸びていたのです。


瀬名は、この会社とスパイラルが連携することで、アメリカ市場への足掛かりになると踏んで買収を決意。

フォックスの社長の郷田(戸次重幸)は、赤字だらけの自分の会社の可能性を見出してくれた瀬名に感謝して、買収を受け入れます。


コペルニクスが業績を上げていることに半沢よりも早く気付いた森山は、センスがいいとしか言いようがありません。

伊佐山の右腕・野崎三雄(小久保寿人)ですら、コペルニクスの存在を見落としていたのに凄い。


半沢の攻撃第二弾は、スパイラルのフォックス買収をマスコミにリーク。

瀬名が、スパイラルの武器である検索エンジンのアメリカ版を作ってコペルニクスと連動させ、アメリカ最大の通販サイトに成長させると宣言しました。


その結果、スパイラルの株価は急上昇。

電脳の現在の持ち金では、買収に必要な株が買えなくなりました。

東京中央銀行は、電脳に500億円も追加支援せざるを得なくなり、窮地に追い込まれます。


電脳の真実の姿をあぶり出す


伊佐山たちは、電脳への追加支援を認めさせるために、取締役会の前に役員たちに根回しをします。

もはや伊佐山の頭には、どんなことをしても買収を成功させることしかありませんでした。


根回しは成功して後は取締役会の決議を待つばかりとなり、半沢と森山は再び窮地に追い込まれます。

しかも伊佐山の策略で、半沢に出向の話が出てしまいます。


ここで半沢は、電脳がなぜ東京セントラルに買収の相談に来たのかを考えます。

どうせなら、最初から東京中央銀行と契約していれば良かったのにそれをしなかったのには、深い理由がありそうです。

電脳の元財務大臣・玉置は「東京中央銀行は電脳の子会社に関する情報を持っている」とヒントをくれました。


森山は「子会社」というワードが引っ掛かり、午前零時まで“ある書類”を探しました。

その書類とは、2年前に電脳雑伎集団から、子会社設立に関する説明資料としてもらい受けたもの。


半沢が調べると、電脳がその子会社を隠れ蓑に粉飾決算していたことが判明します。

半沢は、東京中央銀行の取締役会に乗り込んでいき、証券部が電脳の粉飾決算を見落としていたことを指摘。


中野渡頭取は、証券部の追加予算の稟議を却下。

こうして電脳のスパイラル買収は失敗に終わりました。

またしても、森山のお手柄です。


半沢との師弟関係


これまで森山は、半沢も諸田と同じ出向組だから、実力も志もないんだろうと思っていました。

しかし一緒に仕事をしてみてわかったのは、半沢はたとえ「出向」をちらつかされても「人事が怖くてサラリーマンが務まるか」という不動の闘志の持ち主であり、常に顧客を優先する素晴らしい仕事ぶりでした。


半沢と仕事ができたのは、森山の財産です。

ところが伊佐山が半沢への逆恨みから、半沢を電脳へ出向させようとします。


森山の胸は、悔しさではりさけそうになります。

半沢はそんな森山に「気に入らないなら、(そんな世の中を)お前が変えろ」と言いました。
文句を言うのは誰で出来る、しかしそれには意味はない。

もしお前たちが虐げられた世代なら、二度とそんな世代が出て来ないように答えを探すべきなんじゃないか。

批判はもう十分だ。お前のビジョンを示して欲しい。

俺はお前たちが社会の担い手になった時に、ロスジェネの逆襲が始まると思っている。

お前なら、みんなが幸せになれる社会の枠組みを作れるはずだ。

森山が半沢に「部長の信念を教えてください」と言うと、半沢は
正しいことを正しいと言えること、組織の常識を世の中の常識と一致させること。

ひたむきに働いた人間が、きちんと評価される社会をつくること。

そのためには、自分のためではなく客や世の中のために仕事をすることが大事だ。
と答えました。

森山は、半沢という男に、最大限の敬意と憧憬を感じるのでした。


スパイラルに財務大臣として引き抜かれる?


森山は、瀬名から「スパイラルの財務担当役員に迎えたい」と引き抜きを受けましたが、断りました。
今まで俺は不平不満ばかり言ってきたけれど、今回の仕事で初めて仕事の面白さがわかった。

だからスパイラルに行きたい気持ちはあるけど、今はせっかく気付いたこの仕事の面白さをもっと味わっていたい。

そのかわり、俺にスパイラルを担当させてくれないか。

瀬名は「これからも頼むわ」と歓迎してくれました。

まとめ

『半沢直樹2』前半に登場する森山雅弘(賀来賢人)について原作からネタバレしてまとめました。

堺雅人さん演じる半沢と、賀来賢人さん演じる森山の師弟関係が楽しみです。