『半沢直樹2』原作ネタバレ後編【銀翼のイカロス】!中野渡頭取が土下座?

『半沢直樹2』6話~最終回の原作は、「半沢直樹シリーズ」第4作目の『銀翼のイカロス』。

半沢直樹(堺雅人)が史上最大の敵・国家権力に立ち向かいます!

旧産業中央銀行(旧S)と旧東京第一銀行(旧T)の派閥争いが続く中、旧T時代の問題貸し出しも発覚します!

当記事では『半沢直樹2』の後編(6話~最終回)の登場人物と原作ネタバレをまとめています。

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『半沢直樹2』後編(6話~最終回)の原作



『半沢直樹2』後編(6話~最終回)の原作は、池井戸潤さんの半沢直樹シリーズ第4作目「銀翼のイカロス」。

  • 『半沢直樹2』1~5話(前編)の原作が「ロスジェネの逆襲」。
  • 『半沢直樹2』6話~最終回(後編)の原作が「銀翼のイカロス」。

※前作『半沢直樹』の原作は、同じく半沢直樹シリーズの「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」。


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『半沢直樹2』後編・登場人物

『半沢直樹2』後編(銀翼のイカロス)の登場人物です。

東京中央銀行


10年前に、旧東京第一銀行(旧T)と旧産業中央銀行(旧S)が合併してきたメガバンク。

いまだに旧Tと旧Sの派閥争いが続いている。

半沢直樹:堺雅人



東京中央銀行営業第二部次長。旧S。

前作『ロスジェネの逆襲』で親会社である東京中央銀行のミスを暴いて大損害を防ぎ、子会社から返り咲いた。


中野渡謙:北大路欣也



東京中央銀行の頭取。原作では旧S、ドラマでは旧T。

穏やかな好人物のようでいて、目をかけていた半沢に子会社への出向を命じるなど冷酷な一面も。


内藤寛:吉田鋼太郎



営業第二部部長。数少ない半沢の味方。


紀本平八:キャスト未定


東京中央銀行の常務(債権管理担当)。

旧T。


曽根崎雄也:キャスト未定


審査部次長。旧T。

半沢の前に「帝国航空」を担当していた。


富岡義則:キャスト未定


検査部部長代理。

15年前の半沢の上司で、中野渡頭取が営業本部にいた時の部下。

半沢も一目置く超一流のバンカーで、実は中野渡頭取から旧T時代の問題融資を調べるように特命を受けている。

箕部の不正を暴くために大活躍する。


帝国航空


経営危機に瀕する巨大航空会社。

神谷巌夫:キャスト未定


 帝国航空の社長。

山久登:キャスト未定 


帝国航空の財務部長。


開発投資銀行


政府系金融銀行。「帝国航空」のメインバンク。

谷川幸代:キャスト未定


企業金融部第四部次長。債権放棄に反対だが、開発銀の存在に関わる問題を抱えている。


政治家


進政党。クリーンな政治をスローガンとする。

白井亜希子:江口のりこ



アナウンサー上がりの国土交通大臣。


箕部啓治:柄本明



進政党の重鎮。羽田・舞鶴路線を残すためにタスクフォースに参加?


帝国航空再生タスクフォース


白井大臣の私的諮問機関で、帝国航空再建を目的としている。

乃原正太:筒井道隆


 

「タスクフォース」のリーダー。

企業再建専門の有名弁護士で、原作では樽のような肥満体に黒縁の丸眼鏡。


金融庁


黒崎駿一:片岡愛之助



金融庁検査局主任検査官。

役人として税金を徴収するためには手段を選ばない。なぜかオネエ口調。

『半沢直樹2』後編(6話~最終回)のあらすじ

まず最初に『半沢直樹2』後編(6話~最終回)のあらすじをざっくりネタバレします。


進政党に政権が移り、白井国交大臣(江口のりこ)が「帝国航空再生タスクフォース」を立ち上げた。

タスクフォースのリーダーは、目的のためなら手段を選ばない悪魔のような男・乃原弁護士(筒井道隆)。


東京中央銀行の帝国航空担当になった半沢直樹(堺雅人)は、巨額の債権放棄を迫られることに!

白井国交大臣の後ろ盾は、進政党の重鎮・箕部(柄本明)。


東京中央銀行常務の紀本は、自身の進退をかけて債権放棄を通そうとする。

それでも半沢は、正当な与信判断から債権放棄を拒否することを決意。


帝国航空のことを調べていくうちに、紀本らの旧東京第一銀行が箕部に20億円の問題融資を行い、箕部がその金で空港建設地となる土地を買い占めて大儲けしたことが判明。

その他も数多くの旧東京第一銀行の問題融資が明らかになり、紀本はもちろん引責辞任するが、中野渡頭取も責任を取って辞任するという衝撃の結末を迎える。

『半沢直樹2』後編(6話~最終回)の原作ネタバレ

『半沢直樹2』後編(6話~最終回)の原作ネタバレです。

半沢が頭取命令で「帝国航空」の担当に


半沢直樹(堺雅人)は、中野渡頭取(北大路欣也)直々の命令で「帝国航空」の再建にあたることになる。

今までは審査部(紀本平八・曽根崎)の担当だったのだが、「帝国航空」の業績悪化に歯止めをかけることが出来ず、頭取からの信頼を失ったのだ。


ここで、東京中央銀行について少し。

旧産業中央銀行と、旧東京第一銀行という2つの銀行が合併してできた東京中央銀行では、いまだに旧T(旧東京第一銀行)と旧s(旧産業中央銀行)の派閥争いが内燃している。


審査部の紀本平八常務曽根崎次長は旧Tで、半沢は旧S。

「帝国航空」は、もともと旧Tの主要取引先だった。


いわば旧Tの威信がかかっていたと言っても過言ではない取引先を、半沢ら旧Sが幅をきかす営業第二部が引き継ぐことは、旧Tのメンツを潰すことに等しい。

しかし頭取命令とあらば、やるしかない。


「帝国航空」における現在の再建案は全く進んでおらず、今期はリストラで黒字転換を見込んでいたのに、逆に500億の赤字予想。

帝国航空社長・神谷巌夫は、危機感が薄く明らかに迷走している。


半沢は、現実を踏まえた修正再建案作りを神谷に提案。

「いま、御社に必要なのは、地に足の着いた抜本的なリストラ案です!これはラストチャンスです」


「帝国航空」の前担当者・曽根崎は半沢の歯に衣着せぬ物言いに激怒するが、半沢は審査部と「帝国航空」の“なあなあの付き合い”を鋭く指摘した。

頼みの綱の「東京中央商事」からの出資を断られた「帝国航空」は、遂に半沢らの修正再建案を受け入れて自主再建する決意をする。


ネタバレ
  • 半沢が頭取命令で「帝国航空」の担当に。
  • その理由は、前担当の審査部(紀本平八・曽根崎)が頭取の信頼を失ったから。
  • 「帝国航空」は、半沢の再生修正案を受け入れて自主再建する決意をする。

帝国航空再生タスクフォース


ところがその直後、思いもかけない事態が起こる。

進政党に政権が移り、元女子アナの国土交通大臣・白井亜希子(江口のりこ)「帝国航空再生タスクフォース」を立ち上げたのだ。


「タスクフォース」とは、白井大臣の特命による「帝国航空」を再建させるためのチーム。

リーダーは、大手企業の再建実績がある乃原正太弁護士(筒井道隆)。


「タスクフォース」の内容は、債権者である銀行に一律7割の債権放棄をさせることで「帝国航空」を救済するというもの。

これが実施されれば、半沢たち東京中央銀行は500億円もの債権を放棄しなければならない。


驚くべきことに、銀行の味方であるはずの紀本常務が、半沢に債権放棄を勧めてきた。

中野渡頭取からも「拒絶ありきではなく、もう少し地合いを見てくれ」の所見が届く。


半沢は、信じられない思いでこの言葉を聞く。

「帝国航空」は再建計画さえきちんと履行されれば十分に立て直し可能なのに、必要のない債権カットなど筋が通らない!


半沢は、「帝国航空」の※メーンバンクで政府系銀行の開設銀のところへ出向いた。

担当の谷川幸代は債権放棄に反対だったが、行内は「債権放棄」でまとまっているとのこと。

なんでも、開発銀には債権放棄を断れない事情があるようで……?

※「帝国航空」に最もお金を貸している銀行で、東京中央銀行は準主力銀行。


その後、白井亜希子大臣がタスクフォースにかかる費用・10億円を「帝国航空」に付け回していることが判明。

これは押し売りより質が悪く、「帝国航空」としても有難迷惑である。


白井亜希子が求めているのは、「帝国航空」の救済ではなく政界の中心人物としての地位と名誉を得ることだった。

乃原弁護士が求めているのも同じで、再建屋という薄汚れた評価からの脱却と上昇+カネ。


ネタバレ
  • 国土交通大臣・白井亜希子(江口のりこ)が「帝国航空再生タスクフォース」を立ち上げる。
  • タスクフォースのリーダー・乃原正太弁護士(筒井道隆)が東京中央銀行に500億円もの債権放棄を迫る。
  • 銀行の味方であるはずの紀本常務が、半沢に債権放棄を勧めてくる。
  • 白井と乃原の目的は自身の地位の向上で、帝国航空のことなど利用手段にしか考えていない。

半沢VS政治家


メーンバンクである開設銀が債権放棄に協力的な今、白井と乃原の標的は準主力銀行の東京中央銀行!


白井と乃原は、東京中央銀行に出向いて債権放棄を迫った。

しかし中野渡頭取は落ち着き払った態度で受け流し、半沢は「巨額の債権放棄を、法的根拠もないのに受け入れる方が問題だ」と反論。


白井は半沢の態度を品性を欠いていると指摘し、紀本は「大変申し訳ありませんでした」と頼まれてもないのに謝罪。

紀本は銀行とタスクフォース、一体どっちの味方なのか?


なんにせよ半沢は、初めての女性首相になるかもしれない白井を怒らせてしまった。

「飛ぶ鳥を落とす勢いの看板女性大臣VS一介のバンカー」の戦いの火ぶたが切って落とされたのである。

おまけに紀本のせいで、銀行上層部内の半沢バッシングも激しさを増すに違いない。


ネタバレ
  • 半沢は債権放棄を断固拒否、白井大臣の怒りを買う。
  • 紀本のせいで、銀行上層部内の半沢バッシングが強まる。

金融庁のヒアリング


半沢に、金融庁のヒアリングが行われることに。

調査するのは、今まで半沢と散々やりあった黒崎駿一(片岡愛之助)検査官。

帝国航空への与信状況を聞くとのことだが、白井大臣が裏で手を引いているのは明らか。


黒崎は「前回の時点で『帝国航空』への融資を見直すべきだったのではないか?」と聞いてきたが、その時担当ではない半沢には答えようもない。

そして当時の担当者だった曽根崎は、半沢を陥れるために知らぬ存ぜぬを決め込んでいる。


黒崎の目的は「帝国航空」に対する巨額支援の責任を一方的に東京中央銀行に押し付けることなので、重箱の隅をつつくかの如くミスを指摘して半沢に謝罪を求めてくる。

黒崎の追求は「帝国航空」の子会社である「京阪帝国住宅販売」の主要取引先の「舞橋エステート」にまで及び、「そんな細かいことまで知ったことか」と内心ムカつく半沢。


黒崎は、前回監査時の帝国航空再建案の数字が帝国航空側の資料と違っていたことを指摘し、改ざんではないかと激怒。

当時の担当者・曾根崎は、帝国航空が検討中の素案を渡したことによるミスだと説明。

これで東京中央銀行も金融庁も帝国航空の事務ミスに振り回されたことになり、いったん場は収まった。


しかし黒崎は、帝国航空の事務ミスの状況説明書を要求。

実は嘘をついていた曽根崎は、帝国航空の山久に虚偽の状況説明書を求めるが、山久は当然拒否。

もし状況説明書を手に入れられなければ、曽根崎は叱責どころか刑事罰を受ける可能性も。


ネタバレ
  • 半沢に金融庁のヒアリングが行われ、担当は黒崎(片岡愛之助)。
  • 黒崎は前回の帝国金融への与信判断が間違っていたのではないかと聞いてくるが、その時担当でない半沢には答えようもない。
  • 黒崎の目的は「帝国航空」に対する巨額支援の責任を一方的に東京中央銀行に押し付けること。
  • 前回監査時の帝国航空再建案の数字が帝国航空側の資料と違っていたことを指摘し、改ざんではないかと激怒。
  • 当時の担当者の曽根崎が「帝国航空側のミス」と言ったが、黒崎は「状況説明書を提出しなさい」と命令。

曽根崎に「倍返し」


曽根崎は、紀本と一緒に再び山久のところへ。

ところが山久は、既に正しい状況説明書を半沢に提出していた!


この書類は半沢が書かせたに違いない、全てを知っていて曽根崎を陥れたのだ。

怒った曽根崎は半沢のところに行くが、半沢は曽根崎が山久に虚偽の状況説明書を書くように頼んでいる録音を持っていた。


半沢:「随分とコケにしてくれたじゃないか。いまここでオレたち全員に謝罪しろ、曽根崎!」

曽根崎:「申し訳、ございませんでした!」

半沢:「お前のような奴が銀行を腐らせるんだ!」

その後、曽根崎は出向待ちのポストに。


後日、金融庁は東京中央銀行に対して「業務改善命令」と「帝国航空への融資の意見書」を出した。

そこには、帝国航空への与信判断の社会的立場からの再検討が書かれていて、国交省の意向が強く反映されていた。


いったいいつから金融庁は、国交省の出先機関になったのか。

報道陣のカメラのフラッシュが炊かれ、中野渡頭取は謝罪。


東京中央銀行の役員会は震え上がり、債権放棄をする方向へ傾いていく。

内心ニンマリな紀本は、頭取に半沢を担当から外すように提案するが、頭取の答えは「しばらく様子を見ようじゃないか」だった。


ネタバレ
  • 半沢は、曽根崎が山久に虚偽の状況説明書を書くように頼んでいるのを録音して、曽根崎を追い詰めて出向に追い込んだ。
  • 金融庁は「業務改善命令」と「帝国航空への融資の意見書」を東京中央銀行に出し、中野渡頭取はマスコミの前で謝罪。
  • この一件で、東京中央銀行の役員会は債権放棄をする方向へ傾いていく。

紀本が進退を懸けて「債権放棄」を通す


半沢は、この状況下で債権放棄の申し入れを拒絶することを決断。

長い物に巻かれず、ゼロから検討を重ねた結果だった。

与信所轄部の仕事は、あくまでも合理的で正しい結論を出すことであって、政治的決着をすることではないのだ。


半沢の稟議を受けて、内藤(吉田鋼太郎)は役員会で債権放棄の拒否を表明。

紀本は「帝国航空再建は、いまや政府の意向だ。金融庁の意見を無視するのか」と激怒。

しかし内藤は「金融庁は、債権放棄に賛同せよとは言っていない」と主張・断固として反対を貫く。


すると紀本は、自らの進退を懸けて債権放棄を通すと主張!

これには中野渡頭取も賛成し、会議はお開きということに。


焦った内藤は「もし、主力銀行の開発銀がこの債権放棄に反対の立場を表明した場合はその限りにあらず、という条件付にしてください」と頼み、頭取は了承した。

(実はこれは、半沢が内藤に頼んでいた条件だった)

紀本は、死闘を制した男の勝利に酔いしれた笑みを浮かべていた。


ネタバレ
  • 役員会で紀本は自らの進退を懸けて債権放棄を通すと主張し、中野渡頭取も賛同。
  • 内藤(吉田鋼太郎)は「もし、主力銀行の開発銀がこの債権放棄に反対の立場を表明した場合はその限りにあらず、という条件付にしてください」とお願いし、中野渡は了承。
  • このように条件付きではあるが、紀本の債権放棄案が通ってしまった。

紀本が債権放棄に賛成する理由


紀本が、自分の進退をかけて債権放棄を支持する理由とは何なのか?

実は紀本は、白井大臣のバックにいる進政党の箕部啓治(柄本明)とズブズブの関係だった。

旧東京第一銀行時代から、紀本は箕部に不正なカネを融資してきたのだ。


しかし紀本がタスクフォースの債権放棄に賛成しているのは、箕部のためではない。

……乃原のためだ。


紀本と乃原は、小学校の同級生。

紀本は乃原をいじめていて、乃原はずっと恨みに思っていた。

そんな2人が昨年に再会、乃原は紀本の箕部への問題貸し出しのネタを掴んで紀本を脅してきた。


紀本の選択肢は、以下の2つ。

・航空行政に寄与して帝国航空を救済するという名目で500億の債権を放棄する。

・東京第一銀行時代の問題貸し出しを公けにして銀行の信用を落とし、ついでに行内の勢力争いで敗北をさらす。

紀本が選択したのは、前者の債権放棄。


乃原の目的は、帝国航空を一気に立て直した立役者としての評価を得ること。

そのためなら脅迫まがいの取引きもするし、なんなら全てバラして箕部と白石を裏切ってもかまわないと思っていた。

紀本は、乃原を本当に恐ろしいヤツだと恐れて従うしかなかったのだ。


ネタバレ
  • 紀本がタスクフォースの債権放棄に賛成したのは、小学校の同級生・乃原に脅されたからだった。
  • 乃原は紀本の箕部への問題貸し出しのネタを掴んで紀本を脅してきたのだ。
  • 乃原は、自分の功績のためなら白井や箕部さえも裏切ってもいいと考える悪魔だった。

開発銀が債権放棄を見送る


乃原と白井は、タスクフォースによる各銀行を集めての報告会を開催。

乃原は紀本から会議で債権放棄を通したと聞いたため、完全勝利を信じて疑わなかった。


融資残高の少ない銀行から結論だけを述べていく形式だが、各行共に主力銀行に従うという金融界の不文律で回答。

主体性のない答えに、乃原は次第にイライラ。


そして準主力の東京中央銀行の番が来ると、半沢は債権放棄は拒絶すると宣言。

乃原は「そんなバカな話があるか!」と怒鳴るが、半沢はただし開投銀が拒絶する場合にはという条件を付け加える。


そこへ開発銀の谷川が急いでやってきて、債権放棄を見送るという決断を報告。

開発銀の民営化法案が閣議されたため、開発銀がタスクフォースに協力する理由がなくなったのだ。

愕然とした乃原は「今日はこれでお終いだ」と言い残して、会場を後にした。


東京銀行内では、紀本が捨て身で通した債権放棄に開発銀も反対したので、紀本のメンツは潰れて評価も地に堕ちていた。


ネタバレ
  • 各銀行を集めての報告会で、半沢は(会議で債権放棄すると決まったのに)債権放棄の拒否を宣言。
  • 乃原は「そんな馬鹿な」と驚愕するが、内藤が会議で出した条件「主力銀行の開発銀が再建放棄を拒絶した場合には、東京中央銀行も拒絶する」が達成されたのだ。
  • 債権放棄を押した紀本の行内での評判は地に堕ちた。

半沢が箕部のカネ問題を暴く


そんな中、半沢らは箕部が地元の路線(羽田・舞橋路線)を維持するためにタスクフォースに介入したという噂を耳にする。


調べてみると、箕部が若手議員だった頃から、旧東京第一銀行から数千万程度の金が何度も融資されていた。

その中に、20億というとんでもない金額があった。

マンション建設資金として融資しているが、7年の返済据え置きに担保設定も5年後と異常である。


当時の審査部長は、紀本常務!

もしかして旧T時代の不可解な貸し出しなのだろうか?


半沢は、当時紀本の下で箕部の融資を担当していた灰谷に会いに行く。

しかし灰谷は箕部への融資について何も語らず、半沢は自身も一流のバンカーと認める検査部の富岡に調査を依頼する。


富岡は、中野渡頭取の特命で旧Tの問題融資を探っている人物。

富岡が調べた結果、20億円もの個人融資が虚偽報告によって検査対象にすらならなかったことが判明。

15年前の融資で既に回収済みではあるが、半沢は徹底的に調べることを決意。


富岡は、東新宿の合同書庫で、灰谷が隠していた旧東京第一銀行の融資先のクレジットファイルを見つけて盗む。

そのファイルによると、箕部が銀行から借りた20億を振り込んだのは舞橋ステートという会社。

舞鶴ステートは、帝国航空の関連会社が取引している会社だ。


半沢と富岡が舞橋ステートについて調べると、以下の驚愕の事実が判明。

・舞橋ステートは、箕部の甥の会社。

・箕部は銀行から借りた20億円を舞橋ステートに転貸して、空港予定地を前もって買い占めて大幅な利益を得た。

・東京中央銀行は、20億円の融資を無担保でおこない、検査の目もかいくぐった。


その頃灰谷は、富岡に旧Tのファイルを盗まれたことに気付いて紀本に報告。

紀本の息がかかった人事部の木原と検査部部長代理の幕田と一緒に、地下書庫で作業をしている富岡を襲撃。


3人で「これは窃盗だぞ」と富岡に迫ると、そこに半沢が現れた!

半沢が「富岡は頭取直轄の特命係だぞ」と言うと、3人はフリーズ。


木原と幕田はビビッて逃げ出し、一人残された灰谷は「紀本常務の命令でやっただけだ」と泣きごとを言った。

半沢は灰谷に「知ってることは全部話せ」と迫った。


箕部のカネの流れは紀本が管理していた。

紀本の資料によると、舞橋エステートから箕部へは結構な資金が流れていた。

7年前に流れた4億円については、政治資金として利用していた。

この事実が明るみに出れば、箕部や、箕部を後ろ盾にしている白井大臣、箕部と取引きを行っていた旧東京第一銀行(現在の東京中央銀行)がまとめて追及を受けることになる。


東京中央銀行が政治家のカネ問題に絡んでいたことが知れれば、大スキャンダルだ!

これを暴くには、中野渡頭取の覚悟が必要だ。


ネタバレ
  • 半沢は、検査部の富岡と共に、旧T時代の紀本の箕部への不可解な融資について調べる。
  • その結果、箕部が空港予定地を前もって買い占めて甥の会社(舞鶴エステート)を隠れ蓑に巨額の金を得ていたことが判明。その資金を無担保で貸したのが旧Tで当時の審査部長が紀本だった。
  • 東京中央銀行が(旧T時代とはいえ)政治家のカネ問題に絡んでいたことが知れれば大スキャンダルになる。これを暴くには中野渡頭取の覚悟が必要。

乃原が中野渡頭取を脅迫


その頃、乃原はレストランに中野渡頭取を呼び出し、このネタで脅迫していた。

「スキャンダルか債権放棄か、どっちが得かよく考えてみましょう」


中野渡自身は地位を退く覚悟が出来ていたが、残される行員のことを考えると迷いが生じていた。

乃原はそんな中野渡に「一週間後に帝国航空のタスクフォース本部でご意見を伺いましょう」と言った。

もし中野渡がその時に債権放棄を拒否した場合、東京中央銀行も進政党もスキャンダルで非難の的になることは間違いない。


白井は、帝国空港の再建案がまとまらないのは、銀行のせいだと一方的な銀行批判をメディアに振りまいていた。

その口車に乗せられた「銀行はけしからん!」という論調も無視できなくなっている。


半沢は、帝国航空の山久を訪ねた。

現在の帝国航空には壁がなくなり、やる気を取り戻していた。

半沢は「今の気持ちさえあれば帝国航空は必ず再建する」と確信する。


ネタバレ
  • 乃原が中野渡頭取を旧T時代のスキャンダルネタで脅迫。
  • 中野渡は頭取という地位には未練がなかったが、残された行員のことを考えると迷いが生じた。
  • 現在の帝国航空は十分自主再生ができるまでになっていた(タスクフォースなど必要なし!)。

半沢が政治家に「倍返し」


タスクフォースで中野渡頭取が会見する日。

勝利を確信する乃原、白井、箕部、報道記者たちの前に現れたのは、頭取の特命を受けた半沢だった。


半沢は、債権放棄についてきっぱりと拒絶。

箕部:「我々は国益を考えて言っているんだ」

半沢:「銀行の与信判断は世間に左右される性質のものではありません!」


乃原は半沢に過去のスキャンダルを話すぞと脅すが、半沢はなんと自ら15年前の旧東京中央銀行が行った箕部への不正融資の話をした。

箕部は「聞き捨てならないな!証拠を出せ!」と激高したが、半沢が舞橋エステートから箕部への送金記録を出すと観念して、小走りに会場を後にした。

乃原は怒りに黒ずんだ顔を見せ、白井は顔面蒼白になって押し黙った。


白井は国交大臣を電撃辞任、箕部は離党、タスクフォースは解散。

おかげで帝国航空の再建が宙に浮いてしまい、分類された以上は東京中央銀行も支援は難しい。

しかし、進政党内で企業再生支援機構に救済させようとする動きがあるらしい。


ネタバレ
  • タスクフォースで中野渡頭取が会見する日、半沢が頭取の代わりに会見。
  • 半沢は債権放棄をきっぱりと拒絶して、東京中央銀行のスキャンダルについても包み隠さず話した。
  • 白井は国交大臣を電撃辞任、箕部は離党、タスクフォースは解散。

牧野副頭取の自殺の真相


中野渡頭取は、紀本を呼び出して10年前に牧野副頭取が自殺した事件について話す。

・10年前、旧産業中央銀行(旧S)と旧東京第一銀行(旧T)の合併が決まった。

・当時の頭取同士が互いに申し合わせたのは、ただ1点・不良債権の処理。

・こうしてメガバンク・東京中央銀行が誕生。

・ところが合併後間もなく、旧東京第一銀行時代の乱脈融資が発覚。

・旧Tの人間たちはこの融資を知らなかったで通し、真実を説明できるのは副頭取の牧野(旧Tのトップ)しかいなかった。

・しかし牧野は自殺。

・牧野は、旧T時代の多数の乱脈融資を隠蔽する目的で死を選んだのだ。

牧野の側近だった紀本は、牧野と旧Tの名誉を守るために、旧Tの不正融資を隠蔽してきた。

そんな紀本に中野渡は「私は牧野さんの自殺は間違っていたと思う。行内融和はみんなの気持ちひとつで成し得る」と涙を流して断言。

すると、今まで頑なだった紀本の心に変化が訪れた。


中野渡頭取の辞任


今、中野渡頭取は富岡からの報告で、いまだに旧T時代の数多くの問題貸し出しが残っていることを知った。

しかし牧野のように自殺を選ばず、逃げずに全てに向き合う覚悟だ。


中野渡はマスコミの前で問題貸し出しについて説明して謝罪。

紀本の辞任は決定事項で、問題貸し出しに関わった灰谷などにも処分が下る。


中野渡は半沢を呼び出し、今回の責任を取って辞任する考えを話した。

半沢はかつてないほどの衝撃を受けるが、何も言い返せない。

中野渡は、頭取職を退いてもバンカーであり続ける。

今回下した結論が正しかったかどうかはわからないが、だからこそ今正しいと思う決断をし続けることが大事なのだ。


こうして中野渡頭取は辞職、富岡は東京中央クレジットに出向。

半沢は頭取や富岡の後を引き継ぐのが自分の使命と胸に誓った。

感想

今回のモデルは、JALの再生だと思われます。

JAL再生タスクフォースも、専門家による国土交通大臣直轄の顧問団で、債権放棄を巡って銀行の反発を招いていました。

白井大臣のモデルは、蓮舫さんでしょうか。


いつもながら、半沢直樹を読んでいると世の中に不信が募ります(笑)。

手柄を挙げたいだけのミーハー大臣・白井、同じくカネと名誉しか興味がない弁護士・乃原、進政党の重鎮でありながら不正な融資で大儲けをした過去を持つ箕面と、どいつもこいつもクソばっかりだからです。


そんな中でも半沢は、債権放棄の拒絶で最後まで通します。

政治的決着ではなくバンカーとして正義を貫く姿は、やはりカッコイイ!


半沢も一目置く一流のバンカー・富岡も、渋くてカッコいい!

なんですか、頭取の特命で旧Tの問題貸し出しを調べているとか……ゾクゾクする設定なのですが!


それにしても中野渡頭取は、面倒な仕事はみ~んな半沢に任せる感じですね(苦笑)

いくら半沢でも、自分が担当してない時期のことまで黒崎に質問されても答えようもありません(^_^;)


そんな頭取も今回は辞任を決意。

自殺ではなく逃げずに向き合うという考え方は素晴らしいと思いました。


半沢の天敵である金融庁の黒崎が、進政党のドン・箕部の汚職(舞橋エステート)をさりげなく指摘したのは痛快でした。

今回のヒアリング自体が白井大臣の意向で行われたもので、メンツを潰された黒崎が「一石」を投じたというわけです。


ドラマは、原作にはない土下座が見られると思います。

個人的に、紀本に土下座してほしいですね。

もしかしたら、全ての責任を取る覚悟の中野渡頭取が土下座するかもしれませんね。

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