『半沢直樹』の過去と銀行に入った目的とは?父親が自殺した理由とは?

『半沢直樹2』が、2020年4月からスタート。

あの「倍返し」から7年、半沢直樹はどんな活躍を見せてくれるのでしょうか?

ここで半沢直樹をあまり知らない人のために、半沢直樹の過去、父親が自殺した理由、銀行に入った目的、大和田常務との因縁についてまとめます。



『半沢直樹2』とは?前作もおさらい



前作『半沢直樹』とは、2013年7月期に「日曜劇場」枠で放送され、最終回42.2%の視聴率を弾き出し、堂々の1位に輝いた驚異のドラマです。

劇中の半沢直樹の決め台詞「倍返しだ」は流行語大賞に選ばれました。

原作は池井戸潤さんに「半沢直樹シリーズ」(『オレたちバブル入行組』と『オレたち花のバブル組』)。


不正を許さない敏腕バンカー・半沢直樹(堺雅人)が主人公で、融資事故による5億の回収、伊勢志摩ホテルの再建、銀行内の不正を明るみに出すなど大活躍!

中野渡頭取(北大路欣也)のピンチまで救いましたが、最終回ではまさかの子会社への出向という衝撃の展開で幕を閉じました。


『半沢直樹2』とは、前作『半沢直樹』の7年ぶりの続編で、2020年4月から同じ日曜劇枠で放送スタート。

銀行員だった半沢直樹が、出向先の東京セントラル証券で仕掛けられる罠や策略に挑みます。

原作は、同じく池井戸潤さんの「半沢直樹シリーズ」(『ロスジェネの逆襲』と『銀翼のイカロス』)。

『半沢直樹2』半沢直樹の過去とは?



半沢直樹の父親(笑福亭鶴瓶)は、元「半沢ネジ」の社長。

25年前、半沢直樹が中学生の時、借金苦で自殺しました。


この時の旧産業中央銀行の担当者が、大和田暁(香川照之)。

大和田は半沢の父親に「土地を担保にいれたら融資をしてやる」と言いましたが、その直後に半沢ネジの儲けの半分を担う駒田工業が倒産。


大和田は「期日までに返済できないときは、担保としてお預かりしているこの土地は処分させていただきますので」と冷たく言い放ちました。

半沢の父は「約束が違うやないか、あんたこの土地担保にいれたら融資継続してくれるって言うたやないか。産業中央銀行さん、お願いします。工場も仕入先も全てつぶれてしまいます」と雨の中を土下座。

しかし大和田は、立ち去りました。


翌朝、地元の信金がきてくれましたが、半沢の父は首を吊って自殺。

半沢は、父の作ったネジを握りしめました。


父の葬式で半沢は、大和田が父を騙して土地を取り上げることで、銀行が不利益を被らないようにしたことを知ります。

(実は大和田は駒田工業の倒産を知っていたのに、半沢の父親に知らせなかったのです)

この時、半沢の心に大和田への憎しみが芽生えたのは言うまでもありません。

『半沢直樹2』半沢が銀行に入った目的とは?父の復讐?



半沢直樹は、よりによって父親を自殺に追い詰めた産業中央銀行に入社します。

母:「父ちゃんのこと、忘れたの?」

半沢:「忘れてないから行くんだ」

半沢は父親の復讐のために産業中央銀行に入ったのでしょうか?

銀行を変えたい


半沢直樹が産業中央銀行に入った目的は、妻・花(上戸彩)との会話で語られています。

半沢:「どうして銀行でそんなに出世したいのかって聞いたよな」

花:「答えてもらえなかったけど」

半沢:「うちの親父が死んだのは過労のせいだって花には話していたよな。あれは嘘だ。工場が銀行から見捨てられて融資が取り上げられて経営が苦しくなって親父は自殺した。ごめん、ずっと黙ってて」

花:「その融資を取り上げた銀行って」

半沢:「産業中央銀行、今俺がいる東京中央銀行だ」

花:「どういうこと?じゃあ直樹は自分の父親のかたきである銀行に就職したってこと?」

半沢:「そうだ」

花:「どうして?復讐するため?」

半沢:「そういう気持ちも確かにあった。でもそれだけじゃない。父親を殺したのも銀行なら、うちの工場を救ってくれたのも銀行だったんだ。地元の小さな信金が俺とおふくろを助けてくれた。たった1つのねじに可能性を感じて。親父はいつも言っていた。“このねじが日本を支えとんのや”」

半沢:「こんなちっぽけなねじが日本を支えている。あの小さな明かりのひとつひとつに人が住んでる。俺はそういう人たちの力になれる銀行員になりたい。ロボットみたいな人間にはなるなっていう親父の言葉の意味がやっとわかったんだよ。
金のために誰かが死ぬなんて間違ってる


花:「銀行を変えたいの?

直樹:「それが今の俺にできる親父への弔いだ、だけどそのためには銀行員として生き残らなきゃならない。花、明日出向になるかどうか全てが決まる」

花:「話してくれてありがとう、大丈夫、あたし覚悟できてるから。あ~あ。なんで銀行員となんか結婚しちゃったんだろう」


半沢は、銀行を必要としている人達の助けになりたいと考えていて、そのために銀行を変えたいと思っているのです。

もう2度と父親のように自殺する人間を出さないため。

そのために、どんどん上へいって頭取になることを目的としているのです。


半沢は、以下の父がよく言っていた言葉を胸に刻んでいます。

直樹、どんな仕事をしてもいいが、人との繋がりは大事にせなあかん。

ロボットみたいな仕事すんなよ。

引用元:ドラマ『半沢直樹』より

半沢は、自身が暴走しそうなときにこの言葉を思い出し、人間らしい気持ちを取り戻しています。

あたたかい血の通った融資、そうでなければ意味がない。


ドラマ『半沢直樹』最終回で、半沢は大和田に向かって以下のセリフを熱弁しました。

メガバンクはこの国の経済を支えている。絶対につぶれてはならない。

そのとおりです、しかし私たちはそのことにこだわるあまりに、いつのまにか自分のことしか考えない集団になっているんじゃないでしょうか?

弱い物を切り捨て、自分たちの勝手な論議を平気で人に押しつける。

問題は先送りされ、誰一人責任を取ろうとしない。

くだらない派閥意識でお互いに牽制しあい、部下は上司の顔色をうかがって正しいと思うことを口にしない。

そんな銀行はもうつぶれていいようなものです!

世の中には本当に銀行の力を必要としている人や企業がたくさんいます、かれらを裏切り続けたら私たちはもう存在していないも同然です!

引用元:ドラマ『半沢直樹』より

銀行が銀行のために存在するのではなく、人のために存在しなくてはならないということですね。

半沢、本当にいいことを言いますね。

『半沢直樹』最終回で半沢が大和田を土下座させる!



『半沢直樹』最終回では、半沢が大和田に土下座をさせました。

大和田は、伊勢志摩ホテルに不正融資を実行することで中野渡頭取の失脚を狙い、会社の金を私物化して妻の会社に迂回融資していたのです。


つまり大和田は、半沢の父親以外にも多くの人を踏みつけにして、銀行員としてあるまじき行為を繰り返してきたというわけです、

半沢は大和田に「やられたらやり返す、あなたに対しては100倍返しだ!」と宣言し、見事に取締役会で大和田に土下座をさせることに成功。


半沢が大和田に土下座させた相手は、今ま大和田が雨の日にかさを取り上げ、とかげの尻尾として切り捨てて来た全ての人と会社。

つまり半沢は、大和田の不正を暴くと同時に、父の復讐も成し遂げたのです。

『半沢直樹』最終回で半沢が出向で大和田は取締役に?



半沢直樹は、大阪西支店時代の五億の回収、伊勢志摩ホテルの再建、金融庁検査の危機回避、大和田の不正断罪と数々の功績を残しました。

当然2階級特進、部長に昇進かと思われましたが、中野渡頭取の辞令は「半沢直樹次長、出向だ」でした!


そして不正融資を実行し、会社を私物化し、あげくには頭取の失脚を狙った大和田は、常務取締役から取締役への降格のみ。

視聴者にとって、とうてい納得できない結末を迎えたのでした。

まとめ

『半沢直樹2』半沢直樹の過去、父親の自殺、半沢が銀行に入った目的、大和田との確執についてまとめました。

半沢直樹のベースとなる話なので、押さえておくとより本編が楽しめるかと思います。